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工場で作る微生物由来フェイクミートの可能性

2022.03.02

大豆などの豆類を利用したフェイクミート(代替肉)は近年目覚ましい伸びを見せています。シェアシマレポートでもフェイクミートについては何度も取り上げてきました。日本ではお馴染みの大豆を使った代替肉とは一線を画した、生肉タイプのフェイクミートで欧米ではメジャーになりつつあります。アメリカではインポッシブルフーズ社、ビヨンドミート社をはじめとしてここ2年で100社以上が代替肉業界に参入しており、この動きは世界に広がっています。

消費者により本物の肉っぽさをもつフェイクミートが届き始めた今、代替肉の研究はさらに進んでいます。今回は次世代のフェイクミートともされる微生物由来代替肉についてのレポートをお届けします。

<工場で作る環境にやさしいフェイクミート>

大豆などの植物由来のフェイクミートに続く次世代のフェイクミートとして有力なのが微生物由来のフェイクミートです。畜産に比べると大豆栽培は環境への負荷が低くなっていますが、大豆栽培よりもさらに環境への負荷が少ないのが微生物と空気、水、太陽光発電を使って作るたんぱく質です。

微生物由来のフェイクミートづくりには肥沃な土地も動物の生息に快適な温暖な気候も必要ありません。空気中の二酸化炭素を微生物の餌とし、太陽光エネルギーを利用して微生物からたんぱく質を取り出します。つまり、これまで食物を生産するのに適していないと考えられていた灼熱の砂漠地帯や極寒の北極・南極地帯でもフェイクミートを生産できるのです。しかも単位面積当たりのたんぱく質の収量は、大豆栽培の10倍以上になるという試算もあります。

微生物由来タンパク質食品「ソレイン」を開発したフィンランドのソーラーフーズ社は、2023年に工場を稼働予定なのだそうです。ただ、ソレインは無味のパウダーなので、代替肉というよりも代替タンパク質と呼ぶのが適切かもしれません。肉の質感の実現などはこれからの課題であり、肉々しさの実現の前にプロテインドリンクなどに利用される可能性もあります。あるいはパンやスナックなどに加えることで栄養価を増すといった利用法も検討されているでしょう。

ソーラーフーズ社は自社で食品として製造販売するのではなく、BtoBビジネスに特化する戦略をとっています。新規の食品を販売するためには、各国でさまざまな承認や手続きを得る必要があるため、バイオテック企業ではBtoBビジネスに特化するモデルが一般的なのだとか。

日本企業でいち早く名乗りを上げる企業はあるのか、あるとすればどこなのか。今後に注目です。

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