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廃棄予定の食品を販売するスーパー:世界の食品ロス対策(2)

2022.05.18

通常なら廃棄されてしまう食品のみを取り扱うスーパーマーケットが、イギリス、デンマーク、オーストラリアにあることをご存知でしょうか。いずれも賞味期限が切れてしまったり、パッケージに傷や汚れがあったりする品を販売していますが、設立の趣旨やお国柄の違いがあり、各店には異なる特色が表れています。

 

イギリス:Community Shop

イギリスで2013年にオープンした「Community Shop」。店舗から一定のエリア内に住む福祉手当受給者を対象に、別のスーパーで余った商品を定価の3割ほどの値段で販売しています。当時すでに、ヨーロッパ各地では低所得者向けのスーパーはありましたが、フードロス対策の試みという観点で脚光を浴びました。また、スーパーの目的は“援助ではなく救済”であることから、利用者が次のステップへ進めるよう、債務処理や料理の方法、履歴書の書き方などをアドバイスする窓口も設けています。

 

デンマーク:We Food

続いて、デンマーク。2016年にオープンした「We Food」は、賞味期限切れまたは消費期限内でも不要になった商品をはじめ、傷のついた野菜や果物などが定価の3~5割ほどの値段で並びます。スーパーはホームレスを支援する非営利団体とキリスト教系の慈善団体が共同運営しており、オープンセレモニーにはデンマーク王室の皇太子妃殿下も参列するなど、大きな話題となったそうです。このことが追い風となり、デンマークの食料廃棄量は徐々に減少していると言います。

 

オーストラリア:OZ HARVEST MARKET

最後に紹介する、オーストラリアの「OZ HARVEST MARKET」は、何と言っても最大の特徴が“すべて無料”であることです。店内には値札やレジが一切なく、利用者は買い物かご1つ分の商品を自由に選び、持ち帰ることができます。運営しているのは、オーストラリア各地で食事提供事業を行う市民団体。店内の食品を無料で提供する代わりに利用者に寄付を募り、集まった資金を運営費に充てています。オープン時には5週間で約170万円も集まったとか。店のスタッフはボランティア、家賃や光熱費はビルのオーナーの厚意で無料など、この場所だから実現できた取り組みかもしれませんが、この店がきっかけとなり食品ロスの問題に関心を持つ人が増えることでしょう。

 

さて、日本ではこれからどんな活動が広がっていくのでしょうか。

 

つづきを読む:

ディスコ×スープで「もったいない」を「楽しい」に:世界の食品ロス対策(3)