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時代は「紙ストロー」?急速に広がるプラスチック製ストロー廃止の動き

2019.10.09

ストローが取り巻く環境汚染

世界的な環境問題に発展している廃棄プラスチックによる海洋汚染。これを受けて近年、使い捨てプラスチック製品の使用を規制・廃止する動きが急速に広まっており、中でもプラスチック製ストローがクローズアップされています。きっかけの一つとなったのは、2015年に撮影されてSNSで広まったある動画。米テキサスA&M大学でカメを研究しているチームが、コスタリカの沖合で助けたウミガメの鼻孔からくしゃくしゃに潰れて茶色くなったストローを取り出す、という痛々しいものでした。ストローをすべて取り出すまでの所要時間は約10分。動画は瞬く間に拡散され、世界中の人々に衝撃を与えました。

そんな中、プラスチック製ストローの代替品として注目されているのが「紙製ストロー(以下、紙ストロー)」。その名の通り、主にクラフト紙で作られたストローのことで、土に還ることができる点が魅力です。外資系企業ではすでに紙ストローの導入を始めており、スターバックスでは2020年までに世界中の全店舗でプラスチック製ストローを廃止し、紙製ストローや堆肥化可能なプラスチック製ストローを使用すると発表。加えて、ストローを使う必要のないフタを提供する予定だといいます。またディズニーでは、2019年までに世界中で運営する全施設において、プラスチック製ストロー及びマドラーの使用を禁止することを決定しました。

日本企業はというと、「ロイヤルホスト」を展開するロイヤルホールディングスが2018年11月中旬より、同社グループ内の一部店舗においてプラスチック製ストローを廃止し、お客様から要望があった場合は紙ストローを提供すると発表。また、飲食店などの経営、開発及びコンサルティングを行うゼットンが、自社で運営する複数のレストランで紙ストローを導入すると発表し、日本製紙の紙ストローを飲食業界で初めて採用するとあって話題になりました。

ところが紙ストローには課題も残っています。まずプラスチック製に比べて5~10倍の製造コストがかかるといわれており、にもかかわらず耐久性の低さが指摘されています。また、原紙をらせん状に巻いて製造していることから、接着剤の使用や紙の粉が生じる可能性も懸念点として挙げられています。消費者側の視点でいうと口当たりに不快感を覚える人もいることから、紙ストローが定番化するまでにはまだ少し時間がかかると思われます。

とはいえ時代の流れは紙ストローに向いており、今後導入する企業も少なくないでしょう。ただ一つ忘れてはならないのは、こうした問題は企業側だけの責任ではないということ。そもそも本当にストローを使って飲む必要があるのか、企業側に対して過剰な要求をしていないか。そうした疑問を一人ひとりが自分に問いかける必要があるかもしれません。

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NEW 2022.01.24

「酒離れ」は広がっているか ①データから読み解く

一昔前に比べて愛煙家の肩身が狭くなっています。タバコの健康への影響、度重なる値上げ、喫煙ゾーンの縮小でタバコをたしなむのも大変になってきましたよね。これに続いて、愛飲家の肩身も狭くなっていると感じたことはありませんか。アルコールの健康への影響がクローズアップされたり、コロナ禍も重なって飲み会が激減したり、酒税の変更で値上げとなったものがあったりと、飲酒を取り巻く環境も変わってきています。 <飲酒はもはや「マイナー」> 愛飲家の肩身が昔よりも狭くなってきはじめているとして、厚生労働省の興味深い調査がありますのでご紹介しましょう。 平成30年に行われた「国民健康・栄養調査報告」によると、月に1日以上飲酒をすると答えたのは44.4%。なんとすでに飲酒は過半数を割るマイナーな行為になっているのです。さらに月に1日以上飲酒する人の中で、週に3回以上清酒1合換算以上を飲む「飲酒習慣がある」と答えたのは全体の19.8%。これが20代では7.9%にまで低下します。30代では17.4%、40~60代では25~30%程度で、70代以上は12.9%です。70代以上の高齢者よりも20代の若者のほうが飲酒習慣のある人の割合が少ないという驚くべき結果です。 <若者の酒離れ> 現代の若者は「強制されない」教育を受けてきています。一昔前の「飲めて一人前」「飲むのは大人のたしなみ」という価値観を強制されないので、「飲みません」と気軽に断ります。これはアルコールの強要は良くないことと浸透してきたこともあり、飲酒の誘いを断ることのできる社会へと成熟してきたという言い方もできるでしょう。 若者にとって、もはやアルコールは大人の証といったイメージはないのかもしれません。逆に泥酔したみっともない姿がイメージされている可能性すらあります。仕事の後にちょっと一杯ひっかける。そんな文化は30年後には廃れてしまうのでしょうか。 ここでお酒に関する出費についても考えてみましょう。例えば週に3回100円の缶チューハイを2本ずつ自宅で飲むとすると、1年間で31,200円ほどとなります。これで済めばよいですが、飲めばつまみも欲しくなります。加えて自宅で飲む人は外で飲むことも多いので2か月に1度5000円予算で飲みに行くとプラス30,000円。中高年層に比べると収入がさほど多くない若者にとって、年間何万円もかかるアルコール代は無視できない金額かもしれません。お酒を飲まなければこのお金をほかに回すことができ、好きなガジェットを買ったり、旅行に行ったりといろいろな可能性が広がります。 若者が飲酒しない要因は一つではなく、社会状況といった外的なものと飲酒への意識といった内的なものが絡み合い、大きなうねりとなっていると考えられます。 ②ではこの飲酒離れにも関係する「ソーバーキュリアス」について紹介します。耳なれない言葉ですが、今を読み解くヒントになる言葉ですので、この機会に理解を深めてみてくださいね。
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NEW 2022.01.05

「ハードセルツァー」の持つ次世代アルコール飲料としての可能性

日本国内での人気爆発までカウントダウン、今は導火線がじりじりと短くなっている最中と思われる新ジャンルアルコールをご存じですか。その名も「ハードセルツァー」。2019年頃からアメリカで人気が出始め2020年には欧米最先端トレンドに。2021年には米コカ・コーラ社の38年ぶりのアルコール市場参入の目玉となり、大ブームを巻き起こしています。 <ヘルシー志向に合致したアルコール飲料> ハードセルツァーの語源はアルコール含有を意味する「ハード」と炭酸水を意味する「セルツァー」。響きが良くシャープなイメージの造語ですよね。 語感に違わず、ハードセルツァーは非常にシンプルかつおしゃれなアルコール飲料です。サトウキビ由来を主とするアルコールにフルーツフレーバーを加え炭酸水で割ったハードセルツァーは、グルテンフリー、低糖質、低カロリー。健康への意識が高いZ世代はもちろんのこと、日常的な飲酒習慣のない層にも刺さる新ジャンルアルコールとして新市場を開拓できるのではないかと期待が高まっています。 日本でも2021年に入ってオリオンビール、サッポロビール、日本コカ・コーラなどから相次いでハードセルツァーが発売されています。 <缶チューハイの巨大市場に食い込むか> 果たしてハードセルツァーはビールでもチューハイでもハイボールでもない選択肢として日本に定着するでしょうか。 ハードセルツァーはビールよりも酒税の税率が低くなっています。カロリーもビールよりも低いですね。またハードセルツァーにはビール、あるいはハイボールの後ろにあるウィスキーに見られるような既存のイメージがなく、古い酒文化とは一線を画した新ジャンルのアルコール飲料という印象があります。 ハードセルツァーと同じくフルーツフレーバーの炭酸アルコール飲料といえば、日本には缶チューハイという巨大市場があります。缶チューハイには甘く低アルコールの主に女性向け商品とストロング系と言われる高アルコールの主に男性向け商品がありますが、ハードセルツァーのターゲットは性別を区別しません。甘くなくスッキリと飲めて、悪酔い・泥酔しないハードセルツァーは、男女とも飲めるおしゃれでライトな新感覚次世代アルコール飲料として受け入れられる可能性が充分にありそうです。 今後は大手飲料メーカーだけでなく、各地のクラフトビールメーカーなども参入してくることが考えられます。ハードセルツァー市場がどこまで広がるか、今後も注目です。
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2021.12.20

豆乳好きは必見!大豆粉ってどんなもの?

大豆粉とは 美と健康に意識の高い人から支持されている、豆乳。おいしいだけでなく女性に必要な栄養がたっぷり含まれています。牛乳の代用として使うなどいろいろな場面で重宝しますが、「日持ちしない」「傷みやすい」という欠点があるのも事実です。 そこで便利なのが、「大豆粉」です。大豆粉があれば、飲みたいときにいつでも手軽に豆乳を作ることができます。もちろん、豆乳以外にもさまざまな料理にも活用できます。最近は、スーパーなどでも大豆粉をよく見かけるようになりましたが、「使い方がわからない」という人もいるかもしれません。そこで、この記事では大豆粉の概要とともに、豆乳の作り方を紹介します。 まず大豆粉とは、一般的に生または低温で焙煎した大豆を丸ごとパウダー状にしたもののこと。大豆パウダーや豆乳粉と呼ばれることもあり、メーカーによっていろいろな種類のものが出回っています。小麦粉や米粉に続く「第三の粉」ともいわれています。 大豆粉には栄養がたっぷり 大豆粉には、良質なたんぱく質や食物繊維が豊富に含まれています。糖質は、小麦粉の1/4とされており、糖質制限をしている人にもおすすめの食材です。ビタミンやミネラルもたっぷり含有しています。 大豆粉によく似たものとして「きなこ」がありますが、きなこは大豆を煎った後に粉末状にしている点で異なります。また、「おからパウダー」は豆腐や豆乳を作った後の搾りかすを加工した商品であり、こちらも大豆粉とは異なります。きなこやおからパウダーは一度加熱しているので、そのまま食べられます。 加熱してありそのまま食べられる大豆粉もありますが、大豆粉のなかには加熱処理がされていないものもあります。パッケージなどに「加熱してお召し上がりください」といった記載があるかどうかを、しっかり確認してから使うようにしましょう。 大豆粉を使った、豆乳の作り方 では大豆粉を使って、自家製豆乳を作ってみましょう。1人分の豆乳に必要な材料は、大豆粉大さじ1(約5グラム)と水100㏄です。小さな鍋に大豆粉と水を入れて、焦げ付かないように混ぜながら、3~5分間加熱すれば完成!作りたての豆乳の味わいを楽しむことができ、市販の豆乳を購入するよりも経済的というメリットもあります。 ほかにも大豆粉は、豆腐やホワイトソース、小麦粉の代用としてお菓子づくりにも活用できます。栄養が豊富でヘルシーな大豆粉を上手に使って、健やかに過ごしたいですね!
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2021.12.15

今注目の雑穀の栄養とは。健康のためにどれを選ぶ?

雑穀が注目を集める理由とは? 健康志向の人たちの間で、少し前から人気を集めている雑穀。飲食店やお弁当などでも「雑穀入りのごはんを使用」などの表示をよく見かけるようになりました。「雑穀は何となく体に良さそう」というイメージを持っている人も多いかもしれません。ここでは、雑穀が注目を集める理由とともに、雑穀に含まれる栄養についてお伝えします。 雑穀とは、「主食以外に日本人が利用している穀物の総称」と一般社団法人日本雑穀協会が定義しています。日本の歴史的な書物「古事記」には「五穀(稲、粟、麦、小豆、大豆)」、「日本書紀」には「六穀(粟、ひえ、稲、麦、大豆、小豆)が登場しており、古くから日本人に親しまれてきたことがわかります。 日本人が白米を食べるようになったのは、戦後の高度経済成長期より後とされています。長い歴史のなかで見ると、ごく最近のことといえるでしょう。玄米に比べて白米は食べやすいというメリットがあるものの、栄養が減ってしまっています。こうした背景もあり、栄養豊富な雑穀の価値が見直され、雑穀を白米に混ぜて食べる方法が支持されているのです。 雑穀に含まれる栄養 雑穀と一口にいっても、いろいろな種類があります。スーパーなどでは、数種類の雑穀がブレンドされた商品もよく見かけますが、それぞれにどんな栄養が含まれているのでしょうか。ここでは、代表的な雑穀の栄養について紹介しましょう。 ・黒米…白米に加えて炊くと美しい紫色になる。ポリフェノールの一種「アントシアニン」という成分を含み、薬膳料理にもよく利用される。 ・赤米…古くは野生稲が赤米だったことからお米のルーツともいわれている。赤い色にはポリフェノールが多く含まれている。 ・押し麦…食物繊維やビタミンEを豊富に含み、プチプチとした食感がある。 ・もち麦…水溶性食物繊維「ベータグルカン」が含まれている。モチモチとした独特の食感がある。 ・きび…美しい黄色の小さな粒であり、モチモチとした食感が楽しめる。食物繊維やカルシウム、マグネシウム、鉄などを含有する。 ・粟…米や麦が普及する前は、よく食べられていた穀物のひとつ。ビタミンB1や食物繊維が豊富で、消化がよく、クセが少なくて食べやすい。 雑穀をごはんに混ぜて炊くと、おいしいだけでなく、ミネラルや食物繊維を手軽に摂取できます。その日の気分や体調に合わせて、自分自身で雑穀をブレンドするのもいいかもしれません。雑穀を上手に活用して、健やかに過ごしたいですね。  
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