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宴会での食べ残しを減らそう。「3010運動」

2019.10.16

食べる人も、作る人も「食材を無駄にしない」という意識を。

 日本で発生している食品ロスは年間約640万トンを超えますが、そのうち約5分の1は外食産業から排出されています。大きく分けると食堂・レストラン、結婚披露宴、宴会の3つですが、中でも宴会の割合が高く、平成27年度の調査ではおよそ7皿に1皿が食べ残しされている結果となりました。

 こうした宴会での食べ残しを減らそうと、各自治体で行われているのが「3010(さんまるいちまる)運動」。平成23年に長野県松本市で始まった運動で、以下の項目が提唱されています。
・“乾杯後30分間”は席を立たずに料理を楽しむ
・“お開き10分前”になったら自分の席に戻り、再度料理を楽しむ
環境省では「3010運動」を推進するため飲食店向けの卓上三角柱POPを作成し、無料ダウンロードできるようにするなど認知の拡大に取り組んでいます。

 また、「3010運動」をはじめ、食品ロス削減に取り組む自治体間のネットワークとして平成28年に設立されたのが「全国おいしい食べきり運動ネットワーク協議会」。令和元年5月の時点で389の自治体が参加しており、「3010運動」も各自治体に合わせてアレンジされています。例えば北海道札幌市の「2510(ニコッと)スマイル宴(うたげ)」。終了前10分間は「3010運動」と同じですが、開始後の食事時間を25分間としています。他にも千葉県館山市では終了前15分間とした「30・15(サンマル・イチゴ)運動」、長野県駒ヶ根市では開始後20分間とした「駒ヶ根2010(ニーマルイチマル)運動」をそれぞれ推進しています。

 宴会や会食、結婚披露宴など一度に大量の料理が提供される場では、消費者と事業者の双方が食べ残しを防ぐために意識する必要があります。消費者側は予約の際に料理内容や量を店側と相談したり、料理を食べきるように参加者同士で声掛けするといいでしょう。一方、事業者側は食べ残しが発生することで損失にもつながるため、食べきってもらえるよう量の調整をしたり、小盛りや小分けの商品を採用するなど工夫が求められます。食べる人、作る人みんなが心地良く過ごすための「3010運動」の広がりに期待が集まります。

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三井製糖株式会社 おやいづ製茶
健康食品原料 製菓・製パン原料特集

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NEW 2020.10.22

旬の食材「くるみ」でアンチエイジング。その栄養と簡単レシピ。

美と健康におすすめの「くるみ」 秋になると、いろいろな木の実が収穫期を迎えます。そのなかでも人気が高いものと言えば、くるみ。アメリカなどの輸入品もありますが、長野県などで収穫された国産品も出回っています。 くるみの大きな魅力のひとつは「良質な脂肪が含まれている」ということ。不飽和脂肪酸の一種であるオメガ3をたっぷり含有しており、血液をさらさらにする効果が期待されています。その他、ビタミンやミネラルも豊富に含まれています。主なものとしては、抗酸化の働きが期待できる「ビタミンE」と疲労の原因となる乳酸が体内に蓄積するのを防ぐ「ビタミンB1」、肌代謝を助ける「亜鉛」などがあります。 美と健康を意識する人たちの間では、小腹が空いたときの間食やおやつなどにくるみを選ぶ方も増えていますが、この栄養を考えると大いに納得できますね!くるみの約7割が脂肪であるためカロリーは高めですが、その分腹持ちも良いのが特徴です。 ちなみに、くるみの摂取量の目安は1日につき20~30g。1粒あたりの重量が約3gなので、10粒程度ということになります。栄養がたっぷりのくるみですが、食べ過ぎにはくれぐれも注意してくださいね。 くるみを使った簡単レシピ そのまま食べても美味しいくるみですが、料理やお菓子づくりにも大活躍することをご存知でしょうか。 例えば、いつものサラダにくるみを散らしてみたり、炒めものなどに加えてみたりするのも手軽で美味しいです。その他、くるみを粗く砕いたものを使って「青菜のくるみ和え」「くるみのふりかけ」などにするのもおすすめです。 また、お菓子づくりでおすすめなのは「くるみ黒糖」。市販品もありますが、香ばしく煎ったくるみに黒糖の蜜を絡めれば、簡単に手作りすることができます。もちろん、クッキーやパウンドケーキなどの焼き菓子にくるみを混ぜ込むのもよく合います。 最後にスーパーなどで購入する際の、くるみの選び方についてです。「無塩」「有塩」のものがありますが、お菓子などに使う場合には無塩のものを選ぶようにしましょう。有塩のものは、メーカーによって塩加減の違いやスパイスなどが入っているものもあるので、よく確認してみてくださいね。
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NEW 2020.10.12

古くて新しい、江戸時代の循環型社会とは?

江戸時代の循環型社会とは? エコな暮らしを考える時によく登場するのが、「循環型社会」という言葉です。これは、大量生産・大量消費という仕組みに代わるものとして登場した考え方です。大きな流れとしては平成12年には「循環型社会形成推進基本法」が発表され、資源の有効活用や環境への負荷軽減などに向けてさまざまな取り組みが行われています。 そのなかでも、古くて新しい取り組みとして注目されているのが「江戸時代の循環型社会」です。現在の日本では、エネルギーや食糧・木材などの大部分を海外からの輸入でまかなっています。それに対して、鎖国をしていた江戸時代には、輸入に頼ることなくほぼ全てを国内で自給自足していました。 例えば、当時は「ゴミ問題」もあまり存在しなかったのだとか。その理由として、物を大切に扱う習慣が浸透しており、ゴミが発生することが少なかったと言われています。例えば、子ども達のための「寺子屋」で使用する教科書は、子どもの所有物ではなく、学校の備品として使われていました。そのなかには1冊の本が100年以上使われたという記録も残っているのだとか。 また、「陶磁器の焼き接ぎ」や「古着屋」など今で言うところのリユースやリサイクルをする業者なども数多くあり、ひとつの物を大切に使い続けることができました。 具体的な事例は? 江戸時代の循環型社会をモデルとして生まれた事例として、岐阜県中津川市の「ちこり村」をご紹介したいと思います。「後継者不足」や「休耕地の増加」などの農業を取り巻く厳しい状況、それに加えて「日本の低い自給率」を何とか改善したいという想いのもと始まった取り組みです。 まず「この地域で出来ることから始めよう」ということでスタートしたのが、西洋野菜「ちこり」の国産化。ちこりには血糖値の上昇を抑えるといった健康効果が期待されていますが、現状ではそのほとんどを輸入に頼っています。そこで、「ちこりが国内で生産できれば、その自給率アップに貢献できるのでは」という考えがその始まりでした。 ちこり村のもうひとつの大きな特徴は、高齢化が進む現地のなかで、お年寄りが生き生きと働ける場所となっていること。「日本の農業の活性化」とともに、高齢者や地域をも元気にしています。 地球温暖化などをはじめとした環境問題の深刻化により、私たちは従来の大量生産・大量消費のスタイルから、新しい循環型社会へと切り替える必要に迫られています。そのひとつのヒントとして、ぜひ江戸時代に注目してみてはいかがでしょうか。
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NEW 2020.10.08

食品ロス削減に向けた注目の取り組み「フードシェアリングサービス」とは

フードシェアリングサービスとは? 食品ロス削減に向けて、欧州などで広く普及し始めている「フードシェアリングサービス」。日本でもこのサービスを提供する会社が登場し、少し前から注目を集めています。そこで今回は、その内容やコンセプトなどについて紹介したいと思います。 まず、フードシェアリングサービスとはどんな意味なのでしょうか。もともとは、欧州を中心に広がっているスマートフォンのアプリを利用した取り組みがその始まり。早い時期から食品ロス削減に向けてさまざまな活動を行っています。 こうした背景には、まだ食べられる状態であるにもかかわらず「賞味期限が近づいている」といった理由などにより、大量の食品が捨てられているという現実があります。 世界には飢えで苦しむ人たちが大勢いるという事実と照らし合わせても、持続可能な社会を目指していく上で、これは大きな問題です。こうしたグローバルな課題を踏まえて、食品ロスを減らすために生まれたのがフードシェアリングサービスです。 2015年の「持続可能な開発目標(SDGs)」の目標ターゲットのなかにも、この食品ロスの減少が掲げられ、国際的なテーマとなっています。また、日本では「食品ロス削減推進法」が成立し、国内においても関心が高まりつつあります。 日本での取り組み事例は? フードシェアリングサービスには、大きく分けて「インターネット通販型」と「店舗訪問型」の2種類があります。 インターネット通販型は、ネット上にて商品を購入し、登録した住所に届くというもの。取り組み事例としては「Otameshi」などがあり、購入金額の一部が社会貢献としてさまざまな団体に寄付されます。通常の商品を「お試し価格」で購入できるというのもこのサービスの特徴のひとつです。 これに対して店舗訪問型は、実在する店舗を訪問して、そこで作られた料理や商品などを購入するというもの。取り組み事例としては「tabete」などがあり、廃棄が迫った食品を購入するものです。食品と食べ手をつなぐだけでなく、天候や予想外のアクシデントなどにより注文数が安定しない店舗を応援するという側面もあります。 「食品ロスを減らす」という意味のなかには、食材や作ってくれた料理人への感謝の気持ちも込められているのかもしれません。身近に利用できるサービスも増えていますので、ぜひチェックしてみたいですね!
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NEW 2020.10.01

在庫処分品の購入は効果薄⁉ 食品ロス削減の鍵となるものとは

食品ロスという言葉は今やすっかり市民権を得、「食品ロスを削減しよう」などというスローガンを目にすることも多くなりました。 ではどうすれば食品ロスを減らすことができるのか。 ここでは主に売れ残り食品のロスに焦点を当てて考察していきます。 在庫処分セールでの購入、食品ロス削減効果はある? コロナ禍という社会状況から、食品の在庫処分セールがあちこちで行われています。お得な商品を買うことで生産者・販売店を応援できるなら、と購入した方も多いかもしれませんね。 ではこの行動に、食品ロス削減効果はあるのでしょうか? 在庫処分セールで売れ残ってしまったものが廃棄されるのであれば、それを購入して消費することでその場での食品ロスは確かに減ります。 しかしここではもう少し俯瞰して考えてみましょう。 食品の購入量全体が一定だとすると、在庫処分セールで購入した分、正規品の購入は減るはずです。 在庫処分セールで買ったものが、普段の食生活とは別にプラスされたものであれば買い控えは起こりませんが、実際には完全なプラスではなくどこかで置き換えられていることが多いからです。 在庫処分セールでお米を買ったとしましょう。そのお米がある間は、本来なら買うはずだった通常価格のお米を買わずに済みますね。 では何もなければ買われるはずだった通常価格のお米はどうなるか。 乱暴に推測すれば、それは在庫処分にまわると考えられます。 つまり、在庫処分品を買った分正規品が売れ残り、新たな在庫処分品が生まれるという堂々巡りになってしまうわけです。 在庫処分品の購入は食品ロス削減の観点から考えると、一時的には効果がありそうですが、長期的包括的に考えると効果があるとは言い切れないということになりそうです。 意識改革が食品ロス削減の鍵になる? そもそも在庫処分セールが行われるということは、売れ残りがあるということを示します。 消費者の「できるだけ新しいものを、欲しい時にいつでも買いたい。品切れは許さない」という意識と、販売側の「品切れは怖い、売れ残りは仕方ない」という意識。 この不足よりも過剰を是とする意識が在庫過多を招き、食品ロスを生んでしまってはいないでしょうか。 「豊かな時代」を皆が享受する大量生産大量消費の流れが長く続いてきました。しかしそろそろ次の段階へと進んでも良い頃合いでしょう。 多いほど豊かという考えから脱却し、「適量」を是とする社会へと成熟していくことが期待されます。 需要と供給のアンバランスを完全に解消することは難しいでしょう。どれだけ精緻に予測しても想定外の事態は起きますし、天候を意のままにすることはできず、ブームは急に来て急に去るのが常です。 そういった状況の中、社会全体に「自らが不足を受け入れる」という寛容さがあれば、それは食品ロスを削減することつながっていくように思えてなりません。また逆に言えば「自らが過剰を受け入れ一口多く食べる」ことも寛容さの一種になるかもしれません。 まとめ 意識改革というと大仰ですが、目の前の食品ロスを減らすには、まずはシンプルに一人ひとりが ・食べきれる量を ・過度な鮮度志向を控えて購入し ・残さず・捨てず ・品切れを快く受け入れる これらを心掛けることが大切です。 在庫処分セールでの購入も否定されるものではありませんので、上手に利用できるとよいですね。
在庫処分品の購入は効果薄⁉ 食品ロス削減の鍵となるものとは