100%植物性の素材を原料とする「ヴィーガンエッグ(代替卵)」をご存知でしょうか。もともとはアメリカの食品会社が作ったもので、最近は日本でも入手できるようになり、注目を集めています。この記事では、ヴィーガンエッグとは何かをご紹介したうえで、気になる味やその原料、栄養価などに迫ります。
ヴィーガンエッグと卵の違いは
見た目も味も鶏卵にそっくりのヴィーガンエッグ。卵焼きなどの卵料理はもちろん、お菓子づくりにも幅広く活用できます。植物性の原料から作られているので、卵にアレルギーのある人や、動物性の食品を避けているヴィーガンの人も安心して食べられるのも大きな魅力です。また、ヴィーガンエッグにはコレステロールが含まれていないので、コレステロールの摂取を控えている人にもおすすめです。
「卵が使われていない卵」と聞いて、原料が気になる人もいるでしょう。商品によって原料は少しずつ異なりますが、主な原料は海藻の粉や海藻由来のプロテイン、豆乳の粉、セルロース(食物繊維の一種)、ゲランガム(ゼラチンの代替製品)、乳酸カルシウム(凝固剤)、カラギーナン(安定剤)などです。そこに、ニュートリショナルイースト(酵母)と塩で、卵らしい風味や色を加えます。
ヴィーガンエッグの多くはパウダーの状態で売られていて、卵の香りがほのかに感じられます。水を加えて混ぜ合わせると溶いた生卵のようになるので、鶏卵の代わりとして活用できます。パウダー状になっているので生卵よりも保存性が高く、簡単に調理でき、ストック食材として利用するのも良さそうですね。
栄養豊富なのにヘルシー
ヴィーガンエッグには、動物性に比べて消化しやすいとされる植物性のタンパク質が豊富に含まれています。また、食物繊維を豊富に含有しているため、腸内環境を整える働きが期待できます。このほか、鉄やヨウ素、ビタミンA、亜鉛などの微量栄養素も含まれています。
ヴィーガンエッグのカロリーは通常の卵よりも少なく、ダイエット中の人にもぴったりの食材です。鶏卵1個(約60g)が91kcalに対して、ヴィーガンエッグ1食分は33kcalです。
アメリカではいろいろな場所で販売されていますが、日本ではまだ見かけることの少ないヴィーガンエッグ。健康志向や環境への配慮などにより、動物性から植物性の食材を代替利用する流れが強まっています。ヴィーガンエッグが身近な食材のひとつになる日もそう遠くないかもしれません。