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こんにゃく粉を使った植物性卵「UMAMI EGG」が注目を集める理由

2022.07.01

近年、健康ブームや地球環境の保護、動物愛護といった観点から、プラントベース(植物由来)食品への関心や需要が高まっています。そんな状況下で、話題を集めているのが2022年春に登場した植物性卵「UMAMI EGG」。UMAMI UNITED JAPAN株式会社(以下「UMAMI UNITED JAPAN」)の代表取締役である山﨑寛斗(やまざき・ひろと)さんへの取材から、UMAMI EGGの魅力や「卵らしさ」の理由、目指す未来像についてお伝えします。(取材・構成=松橋かなこ)

 

こんにゃく粉が主原料の植物性卵「UMAMI EGG」とは

UMAMI EGGは粉末タイプの卵食材であり、植物性の素材だけで作られています。粉末に豆乳を加えて混ぜた後に加熱することで、卵にそっくりの見た目と味、食感を再現できます。ここで着目したいのは、主原料としてこんにゃく粉を使っているということ。植物性卵は欧米ではスーパーマーケットの棚に並ぶほど広がりつつあるものの、緑豆など豆由来の原料を使った商品が多く、こんにゃく粉を使用したものはこれが初めてです。

世界中を見渡してみても、こんにゃくを食べる食文化を持つ地域は限られています。ここには「日本の魅力を世界に発信したい」という会社のビジョンがあります。

 

UMAMI EGGの「卵らしさ」の理由

卵を使っていないのに、卵にそっくりのUMAMI EGG。こんにゃく粉を使うことにより、「加熱すると固まる」という卵の最大の特徴が再現できます。また、こんにゃく粉には保水性があるので、しっとりとした仕上がりになります。こうした特性によって、スクランブルエッグなどの代表的な卵料理を手軽に作ることができます。

UMAMI EGG2.0と豆乳の配合を変えれば、料理のレパートリーがぐっと広がります。たとえば、豆乳の量を増やすとトロリとした食感が出るので、オムライスやオムレツに最適です。さらに量を増加させると、茶碗蒸しも作れます。それどころか、プロの料理人が茶碗蒸しを試作したところ「今までで一番おいしくできた」と賞賛されたそうです。

こんにゃく粉以外の原材料としては、卵らしい色味を出すために、かぼちゃパウダーやにんじんパウダーを使っています。人工的な着色料ではなく、できるだけ自然な素材を使うこともこだわりのひとつです。

 

製菓店からのニーズが多く、幼稚園にも「プリン」を提供

山﨑さんによれば「焼き菓子作りに使うのもおすすめ」とのこと。アレルギーなどの理由から卵や小麦粉を避けている場合、米粉を使ってお菓子を作ることも多いですが、パサパサした食感になりやすいもの。しかし、UMAMI EGGを粉の重量に対して0.5~1%程度加えることで、パサつきが少なくもっちりとした食感になります。

さらに、フランスの洋菓子「カヌレ」やカスタードクリームとの相性も抜群です。「卵を使わないと作れない」「卵アレルギーがあるから食べられない」と思っていたお菓子が、UMAMI EGG2.0を使うことで、安心しておいしく食べられるようになります。実際に、グルテンフリーの商品をつくる製菓店などからのオファーも多く、業務用として販路を拡大中です。

東京都のある幼稚園では、給食のおやつとして卵アレルギーの子どもも食べられる「プリン」を350人分提供しました。通常のプリンは卵を使いますが、その代わりに植物性の素材を使ったUMAMI EGGの姉妹商品「らくぷりんミックス」を使用。おいしそうにプリンを食べる園児の様子がとても印象的で、「みんなが一緒に食べられてとても嬉しい」という保護者や先生達からの声もありました。

 

実際に食べてみると

今回記事を書くにあたり、私自身もUMAMI EGG2.0を使って卵料理を試作し、食べてみました。まず驚いたのは、豆乳を加えてブレンダーで混ぜるとすぐに固まり始めたということ。山﨑さんによれば、これはこんにゃく粉の固形性によるものなのだとか。ちょうど自宅にあったトウモロコシの粒を加えて、フライパンで加熱するとスクランブルエッグのような一品ができあがりました。初めての試作でしたが、想像していたよりもずっと簡単に調理できました。

何も言わずに朝ごはんの食卓に並べてみると、植物性卵を使っていることに、家族の誰も気が付かない様子。実際に食べてみると、子どもは独特の食感が気に入った様子で「卵クリームみたいだね」「おいしい」とのこと。我が家には卵アレルギーを持つ人はいませんが、「選択肢のひとつとして植物性卵がある」というのはとても素晴らしいことだと感じました。

 

UMAMI EGGを通して、「ONE TABLE」を実現する

国際鶏卵委員会(IEC)によると、国民1人当たりが1年で消費する卵の数は、日本は世界で2番目に多いとされています。たしかに、身近な料理やお菓子に卵を使ったものはとても多く、アレルギーがあると「食べたくても食べられない」という苦痛を毎日のように感じることになります。

UMAMI UNITED JAPANのミッションは「ONE TABLEで未来を創る」。食のニーズは多様化しているものの、現在の日本では選択肢が限られているのが現実です。その結果、みんなでひとつのテーブルを囲めないことも少なくありません。UMAMI EGGには、こうした目に見えない垣根を越えていきたいという熱い想いが込められています。幼稚園の園児達がみんなでテーブルを囲み、おいしそうにプリンを食べる姿には、山崎さん達が思い描く未来があふれています。

現在はUMAMI EGGへの期待として「アレルギー対応」という側面が強いものの、将来的には小学校の給食で当たり前に使われる状態を目指したいと山﨑さんは語ります。「おいしいね」とみんなで一緒に食べた後に、実は「植物性卵だった」と気が付く――。そんな自然な流れのなかにUMAMI EGGが存在する時代に向けて、試行錯誤を重ねています。

 

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