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環境意識で割高感をカバー!脱ペットボトルで消費者の心をつかむ

2022.09.13

ペットボトルは非常に優れた使い勝手のよい容器ですが、プラスチックごみ問題という環境への影響を考えると、脱ペットボトル・脱プラスチックという方向性を無視することはできません。今回は脱ペットボトルの動きを、大塚製薬のポカリスエット瓶、無印良品のアルミ缶飲料という2つの事例から紹介します。

ポカリスエットはガラスのリターナブル瓶に

2022年7月12日、東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、群馬県、茨城県、京都府のイオン・イオンスタイル66店舗で、大塚製薬「ポカリスエット リターナブル瓶」の販売が開始されました。爽やかな水色のガラス瓶は、おなじみのロゴが入っていながらもペットボトルや缶とは異なるガラスの質感が新鮮です。原材料などの表示は王冠への印字で対応しており、ラベルレスで余分なごみも出ません。空き瓶は売り場に併設された循環型ショッピングプラットフォーム「Loop(ループ)」を利用して回収・洗浄・再利用されます。容器を使い捨てにしないことで容器製造にかかる環境への負荷を低減できるほか、リターナブル瓶の循環を消費者が認識することで循環型社会に参加しているという当事者意識をもたらすメリットもあります。内容量は250mlとペットボトルの半分ながら、価格は248円。この248円にはデポジットの瓶代が含まれており、空き瓶を専用ボックスに返却すると77円が戻ってくるシステムです。ペットボトルに比べると高いのですが、リターナブル瓶という話題性、ガラス瓶のデザイン性の高さ、環境への配慮などから売り切れ続出の人気となっています。

無印良品は全ての飲料をアルミ缶へ

1980年のブランド創生時から環境に配慮した商品開発を続けている無印良品は、2021年4月23日から全ペットボトル飲料をアルミ缶へと容器変更しています。アルミ缶は日本国内のリサイクル率がおよそ98%と非常に高い循環型資源です。しかも、再生アルミはバージン素材からアルミを製造するよりも97%もエネルギーを削減でき、省エネルギー効果に優れています。加えて、アルミ缶を採用したことで遮光性が高く炭酸の抜けにくい容器となり、賞味期限が長くなってフードロスの削減にもつながるといううれしい効果もありました。お茶の賞味期限は270日から310日へと40日間、炭酸飲料では180日から270日へと90日間も伸びました。ただ、アルミ缶は中身が見えないため、ペットボトルの透明感に比べると購買意欲をかき立てる力に欠けます。そして、コスト面から内容量が減り、実質的な値上げになりました。しかしながら、無印良品の環境に配慮する姿勢への共感や、SDGsへの配慮から購入する人も多く、ペットボトルで販売していた時と比べても好調な推移を見せているといいます。

消費者も歓迎する環境配慮の意識

どちらの事例も、ペットボトルよりも実質的に高いというデメリットをはねのけて話題を呼び、好評を博しているのが印象的です。価格は購入要因として重要ではありますが、それだけが決定打となるわけではありません。環境への取り組みやペットボトルとは異なる容器の魅力をアピールすることで、価格面でのデメリットははねのけることができると、これら2つの事例が証明してくれています。SDGsという言葉が広く使われるようになり、社会全体の環境意識が年々高まる中、環境に配慮する企業の姿勢は消費者の共感を呼び、高く評価されているといえそうです。