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食べられる昆虫は1900種類!アジアやアフリカに根付く昆虫食文化

2022.09.21

タンパク質危機を契機に注目が集まる昆虫食。実は、世界で食べられている昆虫は1900種類にも及ぶとされ、アジアやアフリカ、中南米を中心に昆虫を食べる食文化が見られます。こちらの記事ではこれから昆虫食をリードしていくであろうタイとケニアの昆虫食文化を紹介します。

タイ:コオロギの養殖や商品開発が盛ん

韓国や中国、タイ、ベトナム、ラオスなどのアジアの国々では、古くから昆虫食が盛んです。特に昆虫食が浸透しているタイでは、スーパーマーケットの食材コーナーに昆虫のサナギや幼虫が並んでいたり、昆虫の佃煮を売る屋台を目にしたりすることも珍しくありません。特に人気があるのはコオロギで、タイ国内での養殖が広がっています。

最近のタイでは、コオロギのスナック菓子やコオロギパウダー、コオロギオイルなど、コオロギを原材料にしたさまざまな加工食品が登場しています。スナック菓子「HISO(ハイソー)」は、小さな種類のコオロギを使用したもので、現地のコンビニエンスストアでも入手できます。また、コオロギパウダーは輸出用としての需要も高く、タイの昆虫食ビジネスに注目が集まっています。

タイ・チェンマイの屋台に売られていたコオロギです。(2022年9月)

ケニア:栄養豊富なシロアリは伝統食

アフリカには、昆虫を食べる地域が数多くあります。アフリカ東部のケニアで最もよく食べられている昆虫は、シロアリです。現地にはシロアリを使った伝統食「クンビクンビ(kumbikumbi)」という料理があり、シロアリは古くから食べられている食材です。

シロアリには、良質な動物性たんぱく質や脂質のほか、カルシウム、鉄分、アミノ酸などが豊富に含まれています。栄養失調を改善するための食材として、期待が集まっています。

日本ではシロアリと言えば住宅の床下で暮らすアリ(職蟻)を意味することが多いですが、現地で食べられているのは別の種類のアリ(羽蟻)です。職蟻は大量に採集することは難しいですが、羽蟻の場合は5月頃の飛び立つ時期であれば、たくさん捕まえることができます。シロアリはインターネット通販などでも販売されていて、新しいタンパク質源として注目されている昆虫食のひとつです。

昆虫学者である三橋淳氏の書いた『虫を食べる人びと』(平凡社ライブラリー)によれば、世界ではハチやイナゴに加えて、セミやアリ、カブトムシ、カミキリムシの幼虫やサナギ、成虫も食べられているそうです。アジアやアフリカに根付く昆虫食文化は、昆虫食の未来を考えるヒントになるかもしれません。

 

(写真:インターン_今川恵介)