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フードロス削減にアプリを利用!広がるフードシェア

2020.03.04

全世界で生産された全食料の1/3が捨てられているフードロス問題。食料を捨てるということは単に食べ物をムダにするということだけではなく、生産や輸送に使ったエネルギーまでムダにしてしまうということなのです。特に先進国では、食べ残しや売れ残り商品の廃棄が、フードロスの大きな原因になっています。そんな世界で、いま、注目されているのが、売れ残ったり、使わなかった食材を販売できるフードシェアという仕組み。そして売り手と消費者をマッチングするアイテムとして使われるスウェーデン発の「Karma(カルマ)」というアプリです。今日はどんなアプリの仕組みなのか、メリットも含めてご紹介したいと思います。

まず登録しているスーパーマーケットやレストラン、カフェ、ホテルが、売れ残った商品をアプリ上にアップします。そしてお客様はアプリ上に表示された商品の中から自分がほしいものを選び、オンラインで決済。最後は、お店に商品を取りに行くという仕組みです。このアプリをフードロス解決に利用することで、多くのメリットが生まれます。

お店側のメリットとしては大きく二つあります。ひとつは廃棄するだけの食材を販売に結びつけることで、損失を抑えることができること。そして、二つ目は、自分のお店の宣伝にも繋がるということです。利用者の声で「美味しいお店を見つけられる」という評判もあり、新しい顧客開拓にもつながっているようです。ここが単純な安売り戦略と違うポイントです。

お客様の側のメリットとしては、もちろん安くて美味しい食べ物を買うことができるということですが、それにプラスして、アプリを使うことでスマートにお買い物ができるということです。例えば、半額シールが貼られる時間帯を狙ってお店に行くというようなことをしなくていいわけです。まさに、クールなシェアリングエコノミーだということです。

このようなフードシェアサービスは、今後、日本でも普及してくると思います。実際、生産者と消費者を結びつけるサービスや、業者間で余剰食材を融通するサービスが実際にはじまっています。お店にも、消費者にも、環境にもやさしい、このようなフードシェアサービスですが、使ってもらわなければ意味がありません。お店側としては廃棄するよりも低コストで販売できる必要があるし、また消費者にとっても安くて美味しい食べ物が簡単に買えるというメリットがないと受け入れてもらえません。ここでアプリを使うという発想は、フードシェアを大きく広げる強いチカラになって行くと思います。

Karmaの紹介動画はこちらからご覧ください↓

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三井製糖株式会社 おやいづ製茶
健康食品原料 製菓・製パン原料特集

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NEW 2021.09.13

アップサイクル食品はフードロス削減の強力な一手となるか

持続可能な循環型社会を目指し、リサイクルが活発化しています。 リサイクルでは製品を別の製品の原料にして別の製品を生み出します。しかし古紙が再生紙になる例のとおり、より良い品質と価値を持った製品に生まれ変わるわけではなく、どちらかと言えば価値の下がった製品へと変換される場合が大半です。古いタオルやシャツを雑巾として再利用するのも同様の例で、これらはダウンサイクリングと呼ばれます。 これに対し、副産物や廃棄物を新たな価値とより良い品質の製品にリサイクルするのがアップサイクリングです。創造的再利用とも呼ばれ、これまではアートやファッション、インテリアの分野が主でした。 しかし今や食品の分野にもこのアップサイクリングの波が来ています。米国での動きを中心にレポートをお届けします。 <業界団体による標準的な定義の制定> コーヒーの果実の皮を原料にした紅茶飲料やビール醸造の際に出る穀物廃棄物を原料としたプロテインバーなど、米国内では食品廃棄物を活用したアップサイクル食品への関心が高まっています。 米国企業を中心に70社ほどが参加して設立された業界団体「アップサイクル食品協会」(本部コロラド州デンバー)は、市場拡大を受け2020年5月アップサイクル食品の定義を定めました。「本来は人間の食用とならなかった食材を使用して、検証可能なサプライチェーンにより調達・生産され、環境に良い影響をもたらす食品」ということで、実際に食品廃棄物の削減につながるものだけを「アップサイクル食品」と定義しました。 アップサイクル食品という言葉の持つ良いイメージだけを利用して売り込む偽物との差別化を図り、フードロスを削減し持続可能な社会を実現したいという強い意図が感じられます。 食品廃棄物による世界経済のロスは年間でどれほどになるかご存じですか。なんとその額は100兆円を超えるという試算もあります。アップサイクル食品への取り組みにより、この膨大な経済損失を削減できる可能性があるのです。 日本には昔から「もったいない」という言葉がある通り、廃棄物削減の意識は比較的高いと言えるでしょう。しかし米国は廃棄物に寛容な風潮があり、供給された食料のうち3~4割がロスとなっているとも言われているのです。 ただ、米国でも時代は動いてきているようで、ミレニアル世代(1980年代~1995年生まれ)やZ世代(1996年~2012年生まれ)は消費者としての意識が高く、芯のある理念をもちメッセージを発する企業やブランドを購入する傾向があるのだそう。今後世代交代が進むにつれ、フードロス削減を掲げるアップサイクル食品市場はどんどん拡大していくことが予想されます。 米国の動きをお伝えしましたが、日本国内でもアップサイクル食品は続々と増えています。これまで廃棄されていた米やパン耳を使ったビール、規格外野菜や規格外フルーツを原料とした加工食品など、環境に良いから、フードロス削減につながるからといった理由がなくても味わってみたい魅力的な食品が目白押しです。 アップサイクル食品という言葉が生まれたということは、大量生産大量消費をベースにした一定の無駄には目をつぶるという社会から、より持続可能な循環型社会へと社会風潮が成熟してきていることを示します。時代は変わり、動きます。そのただなかにいるのだと思うと少し不思議な感じもしますが、この大きなうねりを楽しむ気持ちを持ちたいものですね。
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2021.08.25

暑い季節にネバネバがおいしい!オクラ大解剖

夏のネバネバとして今やすっかりおなじみのオクラですが、国内での歴史は比較的新しい野菜です。 輪切りにするときれいな星型になり、白いぷつぷつとした種が特徴的なオクラ。今回はそんなオクラを大解剖してみましょう。 <寒さに弱い高温性野菜> オクラは実は外来語です。和名は「アメリカネリ」と言い、幕末頃に導入されました。しかし当時は独特の青臭さや粘りが敬遠され、普及には至らなかったのだそう。 第二次世界大戦後になって、東南アジアから復員した人々の一部が現地で食べ慣れたオクラを栽培し始め、温暖地での夏のハウス活用のための野菜として採用されたことなどもあって、一躍脚光を浴び始めました。戦後の生活としてサラダが流行した時期とも重なり、人気が爆発。全国的に普及したのは1970年代頃で、比較的新しい野菜といえます。 普及以前から食べられていた沖縄や鹿児島では「ネリ」と呼ばれていましたが、「オクラ」として普及したため現在では広く全国では通じないようです。 主要な国内生産地は鹿児島、高知、沖縄など。旬の6月~10月には国産のものが全国のスーパーで販売されます。 オクラは高温性野菜で本来は多年草です。しかし非常に寒さに弱く、霜にあたると枯死してしまうほどなのだとか。そのため日本では一年草として扱われており、冬季にはタイやフィリピンからの輸入が頼りとなっています。 <おいしくて栄養豊富なネバネバ> オクラを刻むとネバネバが出てきます。この粘りはペクチンとムチレージ※が主成分です。 ペクチンは水溶性食物繊維で、コレステロールの吸収抑制作用、血糖値の上昇抑制作用などがあります。 ムチレージは糖とたんぱく質の混合物である多糖類の一種です。粘膜を保護する働きがあり、山芋や納豆にも含まれます。 ペクチン、ムチレージのどちらも整腸作用があり便秘改善の効果が期待できます。暑くて食欲が落ちる時期の夏バテ予防にぴったりで、粘りのあるとろみでのど越し良く食欲が促されますね。 市販品ではあまり心配ありませんが、家庭菜園などで大きくなりすぎると硬く筋張ることがあるので、注意しましょう。全体が濃い緑色で産毛が密に生えているものが良品です。 低温に弱いため保存する際は常温で涼しい場所がおすすめです。冷蔵庫に入れる場合は冷気が直接当たらないようにポリ袋などに入れるようにしましょう。鮮度が落ちると固くなって風味も落ちるので、早めに食べるのが一番。すぐに食べない場合は、下ゆでしてから冷蔵保存するのも便利ですね。 オクラは難しく調理しなくても、刻んで好みの味付けで和えるだけで、色鮮やかで目にも嬉しい副菜になります。油との相性も抜群なので炒めたり揚げたりしても美味しくいただけます。冷凍野菜としてもメジャーなので、常備しておくとあと一品という時に役立ちそうですね。 気になる産毛を塩で板ずりすれば、生食もできます。生のほうが粘りが強いので、ネバネバを楽しみたいときは生のまま細かく刻むのもおすすめです。 ※これまで植物粘液はムチンと呼ばれてきましたが、動物粘液だけをムチンと呼び、植物粘液はムチレージと呼ぶのが正式な呼称です。2019年に研究者より指摘されたということで、ネット上には「ムチン」表記もまだまだあふれていますが、正式には植物粘液は「ムチレージ」となります。
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2021.08.23

パリポリシャキシャキ止まらない夏の浅漬け選手権

暑い季節はどうしても食欲が落ちてしまうもの。しかしこの暑さに対抗するためには、やはりしっかり食べたいですよね。 そんな時におすすめしたいのが、さっぱりとした浅漬けです。旬の夏野菜をおいしく、たくさん食べられます。 <微妙な塩分の違いで食感が決まる> 漬物というと塩分過多が気になってしまうかもしれませんが、薄塩で浅漬けにすれば塩分を気にしすぎることなくサラダ感覚でたくさん食べられます。 野菜は生のままだとカタチがしっかりしているものが多くなっています。単に刻んでサラダにして食べようとすると、驚くほどの量になってしまった経験はありませんか。 そんなときこそ、浅漬けの出番です。 シャキシャキとした生野菜の特徴的な食感を楽しみつつ、塩で引き立った甘味や旨味を楽しむならば、野菜の重量の0.5%の塩を振って揉みこみましょう。0.5%の塩分濃度ならば、漬物というよりもサラダに近い感覚です。 これに対して、しんなりとした食感としょっぱさで口の中をさっぱりとさせ、味覚をリフレッシュさせたいならば、野菜の重量の2%の塩を使います。こちらは水分がしっかりと出て随分嵩も減り、漬物らしさが前面に出てきます。 間の1%濃度の塩分ならば、食感も塩味もちょうど中間くらいになります。 何度か作ってみて自分好みの塩分濃度を把握した上で、その日のメニューや事情に合わせて塩分を調整しましょう。思い立って15分で食べられるのが浅漬けの強みでもあります。 <野菜により漬かりやすさが異なる> きゅうりの薄切りとキャベツの細切り、ニンジンスティックでは当然ながら漬かりやすさは異なります。水分が多い野菜は薄めの塩分でもしんなりしやすいですが、ニンジンから水分を出すには少し濃い目の塩分が必要です。 数種類の野菜を混ぜ合わせてミックス浅漬けを作る場合には、それぞれの素材ごとに塩をして、食べる前に混ぜ合わせると良いでしょう。一手間かけることで、よりおいしいく味わうことができます。   浅漬けの基本はなんといっても塩ですが、ここに旨味や風味を加えることでアレンジは自由自在です。シンプルな塩味も良し、しょうゆベース、甘酢ベース、中華風もおいしいですよ。鷹の爪を入れてピリ辛にするのも夏の食欲を刺激するのにぴったりですし、0.5%の塩分濃度のものならば、ドレッシングを控えめにかけても良いでしょう。 浅漬けのもとがなくても、塩と台所にある好みの調味料でおいしい浅漬けは作れます。最近ではスーパーでもこだわった塩が揃っていますので、塩にこだわってみるのも面白そうです。 なお、自家製浅漬けは2~3日で食べきるようにしましょう。塩分が薄いものはサラダに準じた扱いで、塩分がしっかりめでも市販の漬物のように保存料などを使いませんので、早めに食べきるのが肝心です。
パリポリシャキシャキ止まらない夏の浅漬け選手権
2021.08.11

身体も心も元気づける自家製保存食づくり

身近なスーパーでも外国の珍しい野菜や手軽で便利な冷凍野菜がいつでも購入できるいい時代になりました。こういった野菜はマンネリになりがちな食卓を力強く助けてくれます。しかしそうはいってもメインになるのは安くておいしい旬の露地野菜でしょう。果物などでも、缶詰は便利ではありますがやはり旬の露地物はフレッシュなおいしさに溢れています。短い旬の間に堪能するのが醍醐味かもしれませんが、保存しておいてそのあと好きなタイミングで食べられたら嬉しいですよね。 あるいは家庭菜園をしている人であれば、大豊作の収穫時期が一気に来てしまって消費が追いつかず嬉し悲しという経験をしたことがあるかもしれません。 そんなときには一工夫。かつて冷蔵庫も冷凍庫もなかった時代の知恵を拝借して、自家製保存食づくりに挑戦してみましょう。 <食べ物を保存する体験そのものまで楽しむ> 保存食と言うとどのようなものを思い浮かべるでしょうか。 ぱっと思いつくだけでも乾燥させる、塩漬け、砂糖漬け、酢漬け、マリネ(油漬け)、燻製、発酵などのさまざまな方法が挙げられます。 この中から今回は家庭でも取り組みやすい乾燥・塩漬け・砂糖漬けの例をご紹介しましょう。 切り干し大根や干しシイタケに限らず、根菜類やキノコは乾燥させることで旨味が濃縮してとてもおいしくなります。カラッと晴れた日にバットやザルに乗せて日光に当て、時々裏返してまんべんなく乾燥させましょう。水分が残っているとカビの原因になるので、できるだけカラカラに乾かします。密閉容器や袋に入れて冷凍庫に保存し1か月程度を目安に食べきるようにします。 ジャガイモやナス、ニンジンやトマトなどを薄切りにして干してみてください。生のままとは一味違う新しい野菜の魅力に引き込まれること間違いなしです。果物でもイチゴやキウイなどは家庭でも乾燥させやすいので、ぜひ挑戦してみてくださいね。 じっくりと保存食づくりに取り組んでみたい場合には、塩漬けの一つとも言える梅干しづくりがぴったりです。作った人によれば自家製梅干しは掛けた手間暇の分とても愛着がわき、食べるのがもったいないほどおいしく感じられるのだとか。ただし梅は一年のうちほんの一時期しかスーパーに並ばないので、やると決めたら時機を逸さず行動を始めてくださいね。なお青い梅の実を生食するとめまいや頭痛などの中毒症状が出る恐れがあるので、生では食べないように注意しましょう。 砂糖漬けというとちょっと耳慣れないかもしれませんが、ジャムと言えばとても身近に感じますよね。鍋でコトコトと自家製ジャムを煮ることは、それ自体が一つの体験として楽しめます。市販品では低糖で甘さ控えめのものが主流になっていますが、家庭で作る場合には糖度60~65%を目安にすると保存性が高まりますのでおすすめです。イチゴやリンゴだけでなく、桃やメロン、マスカットなどお好みの果物でジャムづくりを楽しんでみてくださいね。 安くておいしい旬の時期に買って保存性を高めるために手をかける保存食づくり。冷蔵庫の性能がいくら良くなっていると言っても、ただ冷やして保存するだけでは長期保存は難しく、食材が痛んでしまうことも少なくありません。そうなる前にひと手間かけることで、単なる冷蔵保存よりもぐんと食材を長持ちさせることができます。 とかく合理性や効率が重視される毎日の中ですが、だからこそあえてひと手間かけて保存食を作ってみませんか。作っている最中のゆったりとした時間の流れが心を癒し、出来上がった保存食が身体をおいしく元気づけてくれます。
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