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全世界の食品の1/3が捨てられている!解決方法はフードシェア。

2020.03.16

日本にいると少子化が問題化していて実感できませんが、世界の人口はまだまだ増え続けているのはご存知でしょうか?2050年には地球の総人口が、なんと97億人にまで増えると言われていて、さらに多くの食料品が必要とされています。現在でも世界で8億の人々が飢えに苦しんでいる状況ですので、急いで対策を考えなければ間に合いません。こんな世界の問題に、実は私たちでも取り組める課題があります。それが、世界で生産された食料品の約1/3が捨てられているという「食料品の廃棄問題」です。

世界の食料品廃棄量は年間13億トン。どのくらいの量かイメージがつかないと思いますが、世界で飢えている8億人が必要とする食料品の数倍分、20億人分の食料品が失われているのです。また食料の廃棄問題は資源の無駄遣いという側面もあります。食料品を生産、運搬して家庭に届くまでに、大量の水、肥料、燃料などを消費しています。食料品を捨てるということは、大量の資源を捨てているということにつながるのです。

日本での食品廃棄物のうち、まだ食べられるものをフードロスというのですが、その量は約646万トン、そのうち製造・卸・小売・外食事業者による廃棄が357万トンと半分以上を占めています。ちなみに世界全体の食料援助が320万トンですから、どれほどの食料品がムダになっているのかお分かりいただけると思います。日本でも食品リサイクル法などを制定して廃棄量を減らす方向にすすんでいますが、それでは根本的な解決にはなりません。やはり食料品は食べきる!使いきる!ということを第一の目標にしなければならないからです。そこで注目されているのがフードシェアリングです。

フードシェアリングは、使わなかったり、余ったりした食料品を、事業者や個人の間で取引する新しい仕組みです。社会貢献ができる仕組みだと思う人も多いと思いますが、これを上手く使いこなせば経営的に見ても大きなメリットがあります。例えば、今までなら余らせてしまった食料品は廃棄するだけしかなく、すべてが損失となっていました。しかし、この仕組みを利用すれば、売り手は損失を極限まで抑えることができ、また買い手は仕入れコストを抑えて、必要なものを入手することができます。つまり食料品の新しい取引方法なのです。

フードシェアリングの仕組みは世界各国ではじまっていますが、まだ小さなものがほとんどです。しかし、この仕組みが国全体へ、そして世界全体へと広がっていけは、廃棄される食料品が大きく減るのは間違いないでしょう。日々の暮らしや目先の利益に流されて、ついつい大きな視点を忘れてしまいがちですが、毎日、作って食べている料理は、確実に世界とつながっています。この記事をきっかけに、食料品を食べきる、使いきる方法を、もう一度、考えてみてはいかがでしょう。

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三井製糖株式会社 おやいづ製茶
健康食品原料 製菓・製パン原料特集

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NEW 2021.01.19

料理がもっと美味しくなる!「塩」の種類と使い分け方法とは?

塩の種類は、大きく「3種類」ある どこの家庭にも常備している、基本の調味料「塩」。スーパーなどに行くといろいろな塩が置いてあり、種類も値段も多種多様なので、どれを選んでいいか迷っているという方も少なくないと思います。塩は私たちの命や健康を保つためになくてはならない存在ですが、知っているようで知らないことが本当に多いもの。そこで今回は、普段の料理がもっと美味しくなる、塩の種類と使い分け方法についてご紹介したいと思います。 まず基本的なこととして、塩は大きく3種類に分けることができます。その原料の違いによって「海水塩」「岩塩」「湖塩」と呼ばれます。日本で作られる塩の多くは海水塩で、ミネラルが豊富に含まれていることが大きな特徴です。 岩塩は、ヒマラヤのピンクソルトなどが有名です。海水塩に比べると「しょっぱさ」を強く感じ、鉄分を多く含むとされています。ウユニ塩湖などがよく知られており、湖塩は海水塩や岩塩と比べて生産量が少ないです。もちろん、同じ種類の塩であっても作られる環境や製塩方法などにより、色や形状、成分などが変化します。 「いくつかの塩を食べ比べてみたい」という場合には、海水塩、岩塩、湖塩のなかから1種類ずつセレクトしてみると、その違いをよく実感することができおすすめです。 料理を美味しくする、塩の使い分け方法とは? 塩を選ぶ際には、原料の違いだけでなく粒の大きさも意識することがポイントです。粒子の細かい塩はどんな料理にも使いやすくて便利ですが、粒子が粗い「粗塩」を準備していると料理の幅がぐっと広がります。 例えば、ステーキや焼き鳥、焼き魚などに粗塩をパラリと振ると、素材の味を上手に引き立てることができます。お酒の好きな方であれば、日本酒と一緒に少量の粗塩を味わうのもいいですね。その他、煮込み料理やスープなどじっくりと味を引き出したい料理にも、粗塩はよく合います。 数種類の塩を常備して、素材に合わせて塩を使い分けると料理の味がとても美味しくなります。ぜひ自分の好みに合った塩を探してみてくださいね。
料理がもっと美味しくなる!「塩」の種類と使い分け方法とは?
2020.12.21

食品業界におけるブロックチェーンの可能性とは?③

①ではブロックチェーンの簡単な仕組み、②では国内における実証実験の事例を紹介しました。 最終回となる今回は、海外における具体的な事例を紹介します。 ネスレ 日本では主にコーヒーでお馴染みのネスレは、実は飲料・食品業界で売上世界トップを誇る食品メーカーです。 IBMが開発した食品サプライチェーンの追跡ネットワークである「IBM Food Trust」に立ち上げ初期から参加するなど、ブロックチェーンを積極的に活用しています。 2020年4月には、スウェーデンで展開するコーヒーブランド「Zoégas(ゾエガス)」の「Summer 2020」シリーズを「IBM Food Trust」上で追跡できるようにするという発表がありました。 パッケージにあるQRコードをスキャンすると、収穫されたコーヒー豆が店頭に並ぶまでどのような経路をたどったかが確認できるといいます。 ブロックチェーン上に書き込む情報については、正確な情報提供を行う役割を第三者である信頼のおける認証機関が担うことで、ブロックチェーン上に虚偽の情報が書き込まれないようになっています。 「IBM Food Trust」は2018年に商用提供が始まっており、Nestlé(ネスレ)だけでなくウォルマートやドール、ユニリーバなどを含む80社以上が参画しています。 スターバックス 世界最大手のコーヒーチェーン企業であるスターバックスも、ブロックチェーンを利用した「農園からカップまで」のコーヒー豆追跡プロジェクトを2020年8月から展開しています。スターバックスはマイクロソフト社と提携しており、利用しているのは上のIBMとは異なるプラットフォームです。 全米のスターバックスで購入したコーヒー豆のパッケージに記載されているコードをウェブ上に入力すると豆の原産地や焙煎業者の情報を追跡でき、また逆に生産者側も豆が最終的にどこで買われていったのかまでわかるといいます。 フェアトレード品にコーヒーが多く見られるように、コーヒー豆生産の現場は雇用環境が劣悪であったり、賃金が低かったりすることが少なくありません。 生産者がコーヒー豆の流通経路に関して、この追跡プログラムなどを通じて知識を得ることで、経済的により独立し、活路を見出せる可能性も十分にあります。 アンハイザー・ブッシュ・インベブ 聞きなれない企業名のように感じられるかもしれませんが、アンハイザー・ブッシュ・インベブは「バドワイザー」や「ヒューガルデン」ブランドで知られる酒類メーカーで、ビール飲料の世界シェアは3割にも達します。 サプライチェーン内の製品追跡にブロックチェーンを利用し、主としてアフリカ農家の生活水準向上を目指しています。 システム導入以前は、現地の農家は収入証明の書類を持たず、銀行口座の開設もままならなかったといいます。 しかし農作物をサプライチェーンで管理することで、現地の農家はアンハイザー・ブッシュ・インベブのサプライヤーであることを証明できるようになり、銀行口座を開設できるようになったそうです。 このように、海外では消費者向けだけではなく、生産者に向けてもトレーサビリティシステム活用が期待されています。 現在は開発中のものも含めて多数のプラットフォームが併存しています。 この先ブロックチェーンプラットフォームは一つのものに標準化されていくのか、あるいは複数サービスがうまく住み分けて共存していくのか。 数年単位でどんどん進んでいくと期待される食品業界におけるブロックチェーンを利用した追跡システムに、今後とも注目していきます。
食品業界におけるブロックチェーンの可能性とは?③
2020.12.17

食品業界におけるブロックチェーンの可能性とは?②

前回は「ブロックチェーン」の簡単な仕組みと、食品トレーサビリティへの活用可能性を紹介しました。 今回は実際に実証実験として行われた具体的な事例を紹介します。 食品トレーサビリティプラットフォームの実証実験 2019年1月に株式会社ベジテック、カレンシーポート株式会社、株式会社三菱総合研究所の3社は、合同で開発したブロックチェーンプラットフォームを用いた食品トレースの実証実験を行いました。 販売ルートについては、アマゾンジャパン合同会社と株式会社日本アクセスの両社が協力しました。もしかしたら、この記事を読んでいるあなたも、この実験に参加していた商品を購入していたかもしれませんね。 私たちが知らない間に、ブロックチェーンによる食品トレーサビリティシステムは実用化一歩手前の実証実験の段階にまで到達してきているのです。 またこの実証実験は、農林水産省補助事業「平成30年度食品流通合理化・新流通確立事業」を活用したものです。国も食品流通の合理化・高度化を強力にバックアップしていることが分かります。 リコールコスト大幅減の可能性 この実証実験では、国内生産者→仲卸→小売と海外生産者→輸入商社→国内流通商社という2ルートで、実際の商取引に関連する物流情報の書き込みや参照が行われました。 この2ルートでそれぞれ事故商品が流通したと仮定し、商品の特定と出荷停止及び回収について、ブロックチェーンプラットフォームを使用した場合と使用しなかった場合の比較検証も実施されています。 結果は、驚くべきものでした。 ブロックチェーンプラットフォームを活用した場合、商品回収までの時間はおよそ3分の1、回収対象品の量は最大180分の1に削減可能であることが確認できたというのです。 特に、輸入品における事故商品の特定は、従来では2日かかっていたところがブロックチェーンプラットフォームを使用している場合にはわずか数秒で完了するとのこと。 各現場での情報入力の手間やコストはかかりますが、事故発生時のリコールコストが激減することは間違いありません。 ブロックチェーンプラットフォームは急速に開発競争が進んでおり、欧米では今後国際的に標準化されていくことを見据えた動きも出始めています。 国内でも、これまでの特定のサプライチェーンによる商品差別化のための食品トレーサビリティから、業界全体のインフラとしての食品トレーサビリティシステムへの転換が進んでいくことでしょう。 ブロックチェーンプラットフォームは、まさにこの食品流通のインフラと言えるわけです。 次回③最終回では、海外での事例を紹介します。皆さんご存じのあの企業も、ブロックチェーンを活用しています。
食品業界におけるブロックチェーンの可能性とは?②
2020.12.14

食品業界におけるブロックチェーンの可能性とは?①

ブロックチェーン」という言葉を聞いたことがありますか。「 仮想通貨の根幹を支える技術を表す言葉として語られることの多いブロックチェーンですが、実はその可能性は仮想通貨だけにとどまりません。 今回は、ブロックチェーンは食品業界において一体どのような可能性を持っているかについて探っていきましょう。 ブロックチェーンの特徴 ブロックチェーンとは、データのまとまりを入れる箱(ブロック)を鎖(チェーン)で繋いでいく仕組みで、ネットワークに接続している複数のコンピュータで共有されるという特徴があります。 特定のコンピュータで運用されるわけではないのでリアルタイム性には乏しいものの、システムダウンが起こりにくく、またブロックが時系列にそって繋がっていくため、ある一部分だけを切り取って改ざんすることは難しいと言われています。 ブロックチェーンは信用や透明性に強みを持ち、金融はもちろんのこと、医療をはじめとするその他の分野でも活用が期待されているのです。 食品トレーサビリティとブロックチェーン 食品業界でまずブロックチェーンの活用が期待されるのは、食品トレーサビリティの分野です。 トレーサビリティはトレース(trace:追跡)とアビリティ(ability:能力)による造語で、日本語では「追跡可能性」とも言われます。食品の移動の把握という意味で使われ、生産から流通、消費あるいは廃棄まで追跡できることを指します。 現在でもスーパーなどで特定の商品について「この商品の生産者は誰々です」といったポップなどを目にすることがありますね。しかしこれは生産から販売まで管理された限定的なサプライチェーンでのトレーサビリティであり、商品の差別化を目指した付加価値としての情報です。 一方ブロックチェーンによる新しいトレーサビリティでは、食品業界全体を網羅する複雑なサプライチェーンをも追跡できるトレーサビリティが期待できます。特定の商品を差別化するためではなく、食品業界全体を支えるインフラとしての役割が期待されているのです。 どのように生産され流通して販売されたのか、その複雑な経路をあるがままに記録できる可能性がブロックチェーンにはあります。 逆に言えば、食中毒や食品偽装など問題のある商品の来歴を正確に把握できるということになります。問題が起こっても迅速かつ適切に対応することができれば、食の安全性はより高まりますね。 購入しようとする食品にスマホをかざすと生産・流通の情報がいとも簡単に入手できる。SFの世界ではなく、ほんの少し先の未来には実現するかもしれない光景です。 次回は、実際に実証実験として行われた国内外の事例を紹介します。
食品業界におけるブロックチェーンの可能性とは?①