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食品ロスを削減するWEBサービス(前編)

2020.05.15

食品ロスという言葉は、食品業界に携わる人だけでなく、一般にも浸透してきています。恵方巻などの行事食の売れ残りが廃棄される様子がSNSで拡散されたり報道されたりしたことで関心が高まりました。そこで本稿では、食品ロスの現状と削減に向けた新しい取り組みとして、WEBサービスを2回にわたって紹介します。

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で学校給食や外食店、宿泊施設が休業したことにより、牛乳や野菜を中心とした素材や商品が大量に行き場を失いました。ネット販売や地域ごとの取り組みなどの素早い対応で一部が消費者の手に届きましたが、残りは流通ルートがすぐに確保できずに廃棄せざるを得ない状況になっています。これからは行政と事業者などがアイデアを出しながら、緊急事態の状況下でも食品の流通が柔軟に対応できるようになると食品ロスがより一層減らせるようになるでしょう。
このような中で、農林水産省は「新型コロナウイルス感染症の影響で発生する未利用食品の活用促進について~新たな販路の確保やフードバンクへの寄附の推進~」として食品ロスの発生防止につなげるためのビジネスを紹介しています。スマホのアプリを使って楽しみながら食品ロス削減に貢献するといったアイデアもあり、多くの人がお得に参加できそうです。本サイト「シェアシマ」もB to Bのソリューションとして掲載されています。

●食品原料WEBマッチングサービス「シェアシマ」
【ICS-net株式会社】https://shareshima.com/
食品メーカー(工場)が調達する食品原料 分野において、webで商品情報が共有されることにより、今まで廃棄される選択肢しかなかった食品原料を新たに探しているユーザーとマッチングするビジネス。シェアシマは、食品ロス対策だけでなく、普段の食品開発に役立つ加工食品原材料の情報が掲載されています。買う側のユーザーは登録(無料)するだけで材料の検索が可能です。

●食品ロス削減を目指すサービス 「ecobuy」
【株式会社NTTドコモ】
消費/賞味期限が間近となった対象商品を購入した消費者にポイントを付与し、購入商品の期限間近になると通知やレシピ提案を行う社会貢献型アプリ。登録した小売店で対象商品を購入することでポイントを得ることができる。獲得ポイントは他社ポイントと交換可能。2020年夏頃サービス開始予定。

●社会貢献型フードシェアリングプラットフォーム 「KURADASHI.jp」
【株式会社クラダシ】 https://www.kuradashi -mottainai.com/
食品ロス削減への賛同メーカーより協賛価格で提供を受けた商品を消費者へ販売し、売上の一部を社会貢献団体へと寄付する社会貢献型フードシェアリングプラットフォーム。飲食店店舗においてのクラダシ商品の販売支援や長期在庫化した加工食品をクラダシが買い取りオンラインでの再流通、飲食店の空き予約をクラダシが仲介して集客の支援を行う。

●「temite(テミテ)」
【Creation City Lab株式会社】 https://temite.net/busi ness/
顧客体験の促進をゲームの様に展開できるプラットフォーム。小売店や食品メーカー等がアプリ掲載者となり、消費期限間近の商品購入や販売期間限定パッケージの購入等をタスクに設定し、アプリ利用者はそのタスクをクリアする事によりリワードを獲得することができる。

他にもまだまだ多くのサイトが開発され、サービスが開始されています。続きは後半の記事でお伝えします!

後編はこちらです⇒食品ロスを削減するWEBサービス(後編)

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NEW 2020.10.15

最近よく聞く「ゼロ・ウェイスト」とは?身近な事例と参考図書もご紹介

ゼロ・ウェイストとは? レジ袋有料化などに伴いゴミを減らす動きが加速するなかで、最近よく聞く言葉のひとつが「ゼロ・ウェイスト」。これは、ゴミなどの廃棄物をどう処理するかではなく、ゴミそのものを出さないようにしようとする考え方です。 日本のリサイクルは先進的な技術力を持っていますが、リサイクルするためには大量のエネルギーが必要となります。またリサイクルを繰り返すことによって素材の質が悪くなり、新しい資源を投入しなければならなくなるという現実もあります。つまり、リサイクルによって「資源が元に戻る」わけではありません。リサイクルをしながらも、資源を消費し続けているということになるのです。 ゴミの削減の分野では、リデュース・リユース・リサイクルの頭文字を取った「3R(スリーアール)」の考え方が浸透しつつありますが、実際はゴミの量はなかなか減らないという状況があります。例えば、昨今問題視されている「食品ロス」などは、むしろ増加しているというデータも出ています。 取り組み事例と参考図書は? こうした背景を受けて、ゼロ・ウェイストの取り組みは世界各国に広がりつつあります。例えば、ブータンでは毎月2日に「ゼロ・ウェイスト・アワ―」を定めています。2030年までに「廃棄物ゼロ社会」を実現することを目指して、この日に約1時間清掃をするというものです。 国内では、2003年に日本で初めて「ゼロ・ウェイスト宣言」を発表した徳島県上勝町が注目を集めています。地域固有の課題と向き合いながら、ゴミ削減に向けた数々の取り組みを行っています。 国や地方自治体だけでなく、飲食店や空港、小売店、イベントなどにもゼロ・ウェイストの動きは広がっています。また昨今では、家庭から気軽に始められる取り組みを紹介した本として「ゼロ・ウェイスト・ホーム―ゴミを出さないシンプルな暮らし(ベア・ジョンソン著)」や「プラスチック・フリー生活―今すぐできる小さな革命(シャンタル・プラモンドン著)」などの本も出版されています。 ゼロ・ウェイストの概要を知るとともに、取り組み事例や参考図書なども参考にしながら、身近にできることを考えてみてはいかがでしょうか。
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NEW 2020.10.12

古くて新しい、江戸時代の循環型社会とは?

江戸時代の循環型社会とは? エコな暮らしを考える時によく登場するのが、「循環型社会」という言葉です。これは、大量生産・大量消費という仕組みに代わるものとして登場した考え方です。大きな流れとしては平成12年には「循環型社会形成推進基本法」が発表され、資源の有効活用や環境への負荷軽減などに向けてさまざまな取り組みが行われています。 そのなかでも、古くて新しい取り組みとして注目されているのが「江戸時代の循環型社会」です。現在の日本では、エネルギーや食糧・木材などの大部分を海外からの輸入でまかなっています。それに対して、鎖国をしていた江戸時代には、輸入に頼ることなくほぼ全てを国内で自給自足していました。 例えば、当時は「ゴミ問題」もあまり存在しなかったのだとか。その理由として、物を大切に扱う習慣が浸透しており、ゴミが発生することが少なかったと言われています。例えば、子ども達のための「寺子屋」で使用する教科書は、子どもの所有物ではなく、学校の備品として使われていました。そのなかには1冊の本が100年以上使われたという記録も残っているのだとか。 また、「陶磁器の焼き接ぎ」や「古着屋」など今で言うところのリユースやリサイクルをする業者なども数多くあり、ひとつの物を大切に使い続けることができました。 具体的な事例は? 江戸時代の循環型社会をモデルとして生まれた事例として、岐阜県中津川市の「ちこり村」をご紹介したいと思います。「後継者不足」や「休耕地の増加」などの農業を取り巻く厳しい状況、それに加えて「日本の低い自給率」を何とか改善したいという想いのもと始まった取り組みです。 まず「この地域で出来ることから始めよう」ということでスタートしたのが、西洋野菜「ちこり」の国産化。ちこりには血糖値の上昇を抑えるといった健康効果が期待されていますが、現状ではそのほとんどを輸入に頼っています。そこで、「ちこりが国内で生産できれば、その自給率アップに貢献できるのでは」という考えがその始まりでした。 ちこり村のもうひとつの大きな特徴は、高齢化が進む現地のなかで、お年寄りが生き生きと働ける場所となっていること。「日本の農業の活性化」とともに、高齢者や地域をも元気にしています。 地球温暖化などをはじめとした環境問題の深刻化により、私たちは従来の大量生産・大量消費のスタイルから、新しい循環型社会へと切り替える必要に迫られています。そのひとつのヒントとして、ぜひ江戸時代に注目してみてはいかがでしょうか。
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NEW 2020.10.08

食品ロス削減に向けた注目の取り組み「フードシェアリングサービス」とは

フードシェアリングサービスとは? 食品ロス削減に向けて、欧州などで広く普及し始めている「フードシェアリングサービス」。日本でもこのサービスを提供する会社が登場し、少し前から注目を集めています。そこで今回は、その内容やコンセプトなどについて紹介したいと思います。 まず、フードシェアリングサービスとはどんな意味なのでしょうか。もともとは、欧州を中心に広がっているスマートフォンのアプリを利用した取り組みがその始まり。早い時期から食品ロス削減に向けてさまざまな活動を行っています。 こうした背景には、まだ食べられる状態であるにもかかわらず「賞味期限が近づいている」といった理由などにより、大量の食品が捨てられているという現実があります。 世界には飢えで苦しむ人たちが大勢いるという事実と照らし合わせても、持続可能な社会を目指していく上で、これは大きな問題です。こうしたグローバルな課題を踏まえて、食品ロスを減らすために生まれたのがフードシェアリングサービスです。 2015年の「持続可能な開発目標(SDGs)」の目標ターゲットのなかにも、この食品ロスの減少が掲げられ、国際的なテーマとなっています。また、日本では「食品ロス削減推進法」が成立し、国内においても関心が高まりつつあります。 日本での取り組み事例は? フードシェアリングサービスには、大きく分けて「インターネット通販型」と「店舗訪問型」の2種類があります。 インターネット通販型は、ネット上にて商品を購入し、登録した住所に届くというもの。取り組み事例としては「Otameshi」などがあり、購入金額の一部が社会貢献としてさまざまな団体に寄付されます。通常の商品を「お試し価格」で購入できるというのもこのサービスの特徴のひとつです。 これに対して店舗訪問型は、実在する店舗を訪問して、そこで作られた料理や商品などを購入するというもの。取り組み事例としては「tabete」などがあり、廃棄が迫った食品を購入するものです。食品と食べ手をつなぐだけでなく、天候や予想外のアクシデントなどにより注文数が安定しない店舗を応援するという側面もあります。 「食品ロスを減らす」という意味のなかには、食材や作ってくれた料理人への感謝の気持ちも込められているのかもしれません。身近に利用できるサービスも増えていますので、ぜひチェックしてみたいですね!
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NEW 2020.10.01

在庫処分品の購入は効果薄⁉ 食品ロス削減の鍵となるものとは

食品ロスという言葉は今やすっかり市民権を得、「食品ロスを削減しよう」などというスローガンを目にすることも多くなりました。 ではどうすれば食品ロスを減らすことができるのか。 ここでは主に売れ残り食品のロスに焦点を当てて考察していきます。 在庫処分セールでの購入、食品ロス削減効果はある? コロナ禍という社会状況から、食品の在庫処分セールがあちこちで行われています。お得な商品を買うことで生産者・販売店を応援できるなら、と購入した方も多いかもしれませんね。 ではこの行動に、食品ロス削減効果はあるのでしょうか? 在庫処分セールで売れ残ってしまったものが廃棄されるのであれば、それを購入して消費することでその場での食品ロスは確かに減ります。 しかしここではもう少し俯瞰して考えてみましょう。 食品の購入量全体が一定だとすると、在庫処分セールで購入した分、正規品の購入は減るはずです。 在庫処分セールで買ったものが、普段の食生活とは別にプラスされたものであれば買い控えは起こりませんが、実際には完全なプラスではなくどこかで置き換えられていることが多いからです。 在庫処分セールでお米を買ったとしましょう。そのお米がある間は、本来なら買うはずだった通常価格のお米を買わずに済みますね。 では何もなければ買われるはずだった通常価格のお米はどうなるか。 乱暴に推測すれば、それは在庫処分にまわると考えられます。 つまり、在庫処分品を買った分正規品が売れ残り、新たな在庫処分品が生まれるという堂々巡りになってしまうわけです。 在庫処分品の購入は食品ロス削減の観点から考えると、一時的には効果がありそうですが、長期的包括的に考えると効果があるとは言い切れないということになりそうです。 意識改革が食品ロス削減の鍵になる? そもそも在庫処分セールが行われるということは、売れ残りがあるということを示します。 消費者の「できるだけ新しいものを、欲しい時にいつでも買いたい。品切れは許さない」という意識と、販売側の「品切れは怖い、売れ残りは仕方ない」という意識。 この不足よりも過剰を是とする意識が在庫過多を招き、食品ロスを生んでしまってはいないでしょうか。 「豊かな時代」を皆が享受する大量生産大量消費の流れが長く続いてきました。しかしそろそろ次の段階へと進んでも良い頃合いでしょう。 多いほど豊かという考えから脱却し、「適量」を是とする社会へと成熟していくことが期待されます。 需要と供給のアンバランスを完全に解消することは難しいでしょう。どれだけ精緻に予測しても想定外の事態は起きますし、天候を意のままにすることはできず、ブームは急に来て急に去るのが常です。 そういった状況の中、社会全体に「自らが不足を受け入れる」という寛容さがあれば、それは食品ロスを削減することつながっていくように思えてなりません。また逆に言えば「自らが過剰を受け入れ一口多く食べる」ことも寛容さの一種になるかもしれません。 まとめ 意識改革というと大仰ですが、目の前の食品ロスを減らすには、まずはシンプルに一人ひとりが ・食べきれる量を ・過度な鮮度志向を控えて購入し ・残さず・捨てず ・品切れを快く受け入れる これらを心掛けることが大切です。 在庫処分セールでの購入も否定されるものではありませんので、上手に利用できるとよいですね。
在庫処分品の購入は効果薄⁉ 食品ロス削減の鍵となるものとは