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食品ロスを削減するWEBサービス(後編)

2020.05.18

前回に引き続き、食品ロス低減に向けた取り組みと新しいWEBサービスを紹介します。
前編はこちらです⇒食品ロスを削減するWEBサービス(前編)

農林水産省と環境省による平成29年度(2017年度)の推計によると、年間2550万トンの食品廃棄物等が出されています。このうち、“まだ食べられるのに廃棄される食品”=「食品ロス」は約612万トン(事業系328万トン・家庭系284万トン)。これは、国民一人あたりにすると、1日約132 g(ごはん茶碗1杯分)、年間で約48 kgとなります。推計を開始した平成24年度以降では最少となり、取り組みの効果が出始めているといえるかもしれません。

一方で、食料自給率(カロリーベース)が37 %しかないわが国の現状をみると、さらなる削減の取り組みや事業者と消費者双方の意識を高めるためのコミュニケーションが大事になるでしょう。海外にも広く紹介された「もったいない」という日本の言葉を思い出しながら、必要な分だけを買う、使い切るための工夫をしていきたいですね。新型コロナウイルス対策と同様に、食品ロス低減もみんなで取り組むことで進んでいきます。

恵方巻などの季節・行事食ついては、コンビニ・スーパーなどが予約制を採用しながら、当日の店頭販売数を抑えることで廃棄される量も減って改善が進みつつあります。また加工食品では、賞味期限の延長の検討や賞味期限の「年月日」表示から「年月」表示への変更(3カ月以上のもの)に加え、小売店への納入期限ルール変更などが行われています。さらに、賞味・消費期限まで“安全においしく”食べられるようにする観点から、食品添加物の適切な利用も有効な選択肢の一つです。

●フードシェアリングサービス「TABETE」
【株式会社コークッキング】 https://www.cocooking.co.jp/
 予約客のキャンセルや悪天候による来客数の減少などの理由により、廃棄される恐れのある商品を抱える飲食店等と消費者をつなぎ、フードロス削減を目指すフードシェアリングのマッチングサービス。

●「Otameshi」
【株式会社SynaBiz】 https://otame4.jp/
 品質には問題はないが通常の流通が難しく時間の経過と共に処分されてしまう、従来廃棄されていた商品を消費者がお得に購入でき、かつ購入者が選んだ社会貢献活動団体に売上の一部を寄付できる社会貢献型ECショッピングサイト。

●「ロスゼロ」
【株式会社ビューティフルスマイル】 https://www.losszero.jp/
 食品メーカーの規格外品・1/3ルールにより販路不足となる食品を買い取り、一般消費者や法人(定期購入含む)に、作り手のストーリーとともに届けるWEBプラットフォームを運営。またオフラインでは、規格外食材を当該地域で消費できる食事会を開催する。

●「No Food Loss」
【みなとく株式会社】 https://www.nofoodloss.com/
 小売店において販売期限や季節限定パッケージなどの理由からまだ食べられるのにやむなく捨てられてしまう商品がクーポン形式にて発行されお得なお買い物が楽しめるアプリ。

●割引・特売・詰め放題ショッピングサービス「Render」
【Render株式会社】 https://www.render.co.jp/
 食品の生産・製造・販売に関わる傷モノや規格落ち品、B品、訳あり品などを、販売時設定した連打ゲームにトライすることで「楽しく、おトク」を感じられる販売方法により今までにない新しい買い物の仕方を提供するwebショッピング。

これからもどんどん新しいサービスが始まると思います。
皆さんも手軽に始めれるWEBサービスを利用して食品ロス問題の解決にご協力ください!

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三井製糖株式会社 おやいづ製茶
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NEW 2020.10.26

ブームからカルチャーへ 定着するノンアルコールドリンク

一日の疲れをその一口で癒やす、風呂上がりのビールや酎ハイ。いやいや、和食ならやっぱり日本酒。あるいは、しっとりと長い夜に寄り添うカクテル。 皆さんそれぞれ好きなお酒、好きな飲酒シチュエーションがあると思いますが、いつの間にか飲食店でもお酒売り場でも「ノンアルコール」という選択肢が増えてきたことにお気づきでしょうか。日本国内でのノンアルコール市場は10年間で4倍に拡大するという急成長を遂げており、今後もさらなる伸びが期待されます。 飲み会=アルコールを飲む会、という認識はもう古い? 「大人ならばお酒を楽しんで一人前」一定以上の年代の方には根強いこの価値観。実はこの考え方はもはや古臭く、一部の若者世代にとってはなじまなくなりつつあるようです。アメリカでは夜更かしして深酒するよりも、飲まずに質の良い睡眠をとり朝に運動する生活様式の方がクールだと感じる人も多くいるのだとか。 しかし、これはもちろん飲酒が好きという個人の嗜好を否定するものではなく、飲む人にも飲まない人にも「ノンアルコールドリンク」という選択肢が広がっていると捉えるべきでしょう。 一過性のブームからカルチャーへと定着しつつあるノンアルコールドリンクについて紹介します。 ノンアルコールドリンクはビールだけにとどまらない! 休肝日やハンドルキーパーにノンアルコールビールはお馴染みですが、ノンアルコールドリンクはビールだけにとどまりません。酎ハイ・サワーなどのほか、ワインやスピリッツ、モクテルと呼ばれるノンアルコールカクテルなど、種類は大変豊富です。 海外・国内ともノンアルコール専門ブランドや専門ECサイトが展開されるなど、今後の成長への期待が見て取れます。 有名ショットバーではモクテルも人気なのだそう。アルコールが苦手だったり車で来ていたりといった理由以外に、美味しいから、健康に気を付けているからといったポジティブな理由からも選ばれていると言います。 ちなみにモクテル(MOCKTAILS)とは「MOCK(似せた)」と「COCKTAIL(カクテル)」を組み合わせたイギリス発の造語です。身近なところではファミリーレストランのドリンクバーでドリンクアレンジとして配合が紹介されていますが、これも一つのモクテルの形と言えるかもしれませんね。 選択肢が増えて、飲む人にも飲まない人にも嬉しいノンアルコールドリンクですが、日本の酒税法ではアルコール分が1%未満であればノンアルコールを表示できるという規定になっています。 商品によっては微量のアルコールが含まれる場合もありますので、アルコール分が0.00%で全く含まれないのか、0.1%以上1%未満で微量に含まれているのかに注意しましょう。 また、アルコール分が0.00%であってもアルコール飲料の味わいを再現し、あくまでも成人を対象とした商品となりますので、20歳未満の子どもさんには飲ませないように気を付けてくださいね。
ブームからカルチャーへ 定着するノンアルコールドリンク
NEW 2020.10.15

最近よく聞く「ゼロ・ウェイスト」とは?身近な事例と参考図書もご紹介

ゼロ・ウェイストとは? レジ袋有料化などに伴いゴミを減らす動きが加速するなかで、最近よく聞く言葉のひとつが「ゼロ・ウェイスト」。これは、ゴミなどの廃棄物をどう処理するかではなく、ゴミそのものを出さないようにしようとする考え方です。 日本のリサイクルは先進的な技術力を持っていますが、リサイクルするためには大量のエネルギーが必要となります。またリサイクルを繰り返すことによって素材の質が悪くなり、新しい資源を投入しなければならなくなるという現実もあります。つまり、リサイクルによって「資源が元に戻る」わけではありません。リサイクルをしながらも、資源を消費し続けているということになるのです。 ゴミの削減の分野では、リデュース・リユース・リサイクルの頭文字を取った「3R(スリーアール)」の考え方が浸透しつつありますが、実際はゴミの量はなかなか減らないという状況があります。例えば、昨今問題視されている「食品ロス」などは、むしろ増加しているというデータも出ています。 取り組み事例と参考図書は? こうした背景を受けて、ゼロ・ウェイストの取り組みは世界各国に広がりつつあります。例えば、ブータンでは毎月2日に「ゼロ・ウェイスト・アワ―」を定めています。2030年までに「廃棄物ゼロ社会」を実現することを目指して、この日に約1時間清掃をするというものです。 国内では、2003年に日本で初めて「ゼロ・ウェイスト宣言」を発表した徳島県上勝町が注目を集めています。地域固有の課題と向き合いながら、ゴミ削減に向けた数々の取り組みを行っています。 国や地方自治体だけでなく、飲食店や空港、小売店、イベントなどにもゼロ・ウェイストの動きは広がっています。また昨今では、家庭から気軽に始められる取り組みを紹介した本として「ゼロ・ウェイスト・ホーム―ゴミを出さないシンプルな暮らし(ベア・ジョンソン著)」や「プラスチック・フリー生活―今すぐできる小さな革命(シャンタル・プラモンドン著)」などの本も出版されています。 ゼロ・ウェイストの概要を知るとともに、取り組み事例や参考図書なども参考にしながら、身近にできることを考えてみてはいかがでしょうか。
最近よく聞く「ゼロ・ウェイスト」とは?身近な事例と参考図書もご紹介
NEW 2020.10.12

古くて新しい、江戸時代の循環型社会とは?

江戸時代の循環型社会とは? エコな暮らしを考える時によく登場するのが、「循環型社会」という言葉です。これは、大量生産・大量消費という仕組みに代わるものとして登場した考え方です。大きな流れとしては平成12年には「循環型社会形成推進基本法」が発表され、資源の有効活用や環境への負荷軽減などに向けてさまざまな取り組みが行われています。 そのなかでも、古くて新しい取り組みとして注目されているのが「江戸時代の循環型社会」です。現在の日本では、エネルギーや食糧・木材などの大部分を海外からの輸入でまかなっています。それに対して、鎖国をしていた江戸時代には、輸入に頼ることなくほぼ全てを国内で自給自足していました。 例えば、当時は「ゴミ問題」もあまり存在しなかったのだとか。その理由として、物を大切に扱う習慣が浸透しており、ゴミが発生することが少なかったと言われています。例えば、子ども達のための「寺子屋」で使用する教科書は、子どもの所有物ではなく、学校の備品として使われていました。そのなかには1冊の本が100年以上使われたという記録も残っているのだとか。 また、「陶磁器の焼き接ぎ」や「古着屋」など今で言うところのリユースやリサイクルをする業者なども数多くあり、ひとつの物を大切に使い続けることができました。 具体的な事例は? 江戸時代の循環型社会をモデルとして生まれた事例として、岐阜県中津川市の「ちこり村」をご紹介したいと思います。「後継者不足」や「休耕地の増加」などの農業を取り巻く厳しい状況、それに加えて「日本の低い自給率」を何とか改善したいという想いのもと始まった取り組みです。 まず「この地域で出来ることから始めよう」ということでスタートしたのが、西洋野菜「ちこり」の国産化。ちこりには血糖値の上昇を抑えるといった健康効果が期待されていますが、現状ではそのほとんどを輸入に頼っています。そこで、「ちこりが国内で生産できれば、その自給率アップに貢献できるのでは」という考えがその始まりでした。 ちこり村のもうひとつの大きな特徴は、高齢化が進む現地のなかで、お年寄りが生き生きと働ける場所となっていること。「日本の農業の活性化」とともに、高齢者や地域をも元気にしています。 地球温暖化などをはじめとした環境問題の深刻化により、私たちは従来の大量生産・大量消費のスタイルから、新しい循環型社会へと切り替える必要に迫られています。そのひとつのヒントとして、ぜひ江戸時代に注目してみてはいかがでしょうか。
古くて新しい、江戸時代の循環型社会とは?
NEW 2020.10.08

食品ロス削減に向けた注目の取り組み「フードシェアリングサービス」とは

フードシェアリングサービスとは? 食品ロス削減に向けて、欧州などで広く普及し始めている「フードシェアリングサービス」。日本でもこのサービスを提供する会社が登場し、少し前から注目を集めています。そこで今回は、その内容やコンセプトなどについて紹介したいと思います。 まず、フードシェアリングサービスとはどんな意味なのでしょうか。もともとは、欧州を中心に広がっているスマートフォンのアプリを利用した取り組みがその始まり。早い時期から食品ロス削減に向けてさまざまな活動を行っています。 こうした背景には、まだ食べられる状態であるにもかかわらず「賞味期限が近づいている」といった理由などにより、大量の食品が捨てられているという現実があります。 世界には飢えで苦しむ人たちが大勢いるという事実と照らし合わせても、持続可能な社会を目指していく上で、これは大きな問題です。こうしたグローバルな課題を踏まえて、食品ロスを減らすために生まれたのがフードシェアリングサービスです。 2015年の「持続可能な開発目標(SDGs)」の目標ターゲットのなかにも、この食品ロスの減少が掲げられ、国際的なテーマとなっています。また、日本では「食品ロス削減推進法」が成立し、国内においても関心が高まりつつあります。 日本での取り組み事例は? フードシェアリングサービスには、大きく分けて「インターネット通販型」と「店舗訪問型」の2種類があります。 インターネット通販型は、ネット上にて商品を購入し、登録した住所に届くというもの。取り組み事例としては「Otameshi」などがあり、購入金額の一部が社会貢献としてさまざまな団体に寄付されます。通常の商品を「お試し価格」で購入できるというのもこのサービスの特徴のひとつです。 これに対して店舗訪問型は、実在する店舗を訪問して、そこで作られた料理や商品などを購入するというもの。取り組み事例としては「tabete」などがあり、廃棄が迫った食品を購入するものです。食品と食べ手をつなぐだけでなく、天候や予想外のアクシデントなどにより注文数が安定しない店舗を応援するという側面もあります。 「食品ロスを減らす」という意味のなかには、食材や作ってくれた料理人への感謝の気持ちも込められているのかもしれません。身近に利用できるサービスも増えていますので、ぜひチェックしてみたいですね!
食品ロス削減に向けた注目の取り組み「フードシェアリングサービス」とは