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仕入れコストに削減に効果的!?完全養殖マグロとは?

2020.07.06

現在、飲食業界では仕入れコストが高騰していて、そのコストが経営を圧迫しているといったケースが増えています。そういった流れの中で、安定的にコストを抑えながら食料を供給できる「養殖」にいま注目が集まっています。

特に日本は、諸外国に比べて「養殖」に対して高いレベルの技術を持っています。2002年に近畿大学水産研究所がクロマグロの完全養殖を世界で初めて成功させました。そして、2010年にマルハニチロさんが民間企業で初めてクロマグロの完全養殖を成功させます。

その後も大量生産、商業出荷と順調に軌道に乗せて、2016年にはマルハニチロの完全異色クロマグロのブランド「BLUE CREST」を誕生させます。マグロなどの魚の漁獲規制が年々強化されるているなかで、天然資源に頼らずに安定的にマグロを供給する手段として「完全養殖サイクルの確立」を作り上げたのは大変素晴らしいですね。

このクロマグロの完全養殖とは、人工ふ化をさせたクロマグロを親魚に育て、その親魚が生んだ受精卵を孵化させ、幼魚から成魚にまで育てることになります。これまで一番の課題とされていたのは、卵が孵化してから稚魚に育つまでの生存率です。マルハニチロさんでは、生育環境の改善や餌の工夫などを繰り返し積み重ねて、着実にその生存率を高めてきました。
そして、事業開始当初には0.1%に満たなかった生存率を3%にまで高めることに成功したのです。

マルハニチロさんの「BLUE CREST」だけではなく、新たな養殖ブランドも続々と誕生しています。例えばJR西日本が鳥取県の新たな特産品を作ろうと陸上養殖をした「お嬢サバ」。このサバは青魚独特の臭みなどがなく、上質な脂が味わえることと、食中毒の原因にもなってしまうアニサキスを付きにくくしたことが特徴になります。

マルハニチロさんやJR西日本さんの取り組みだけではなく、こういった養殖ブランドが増えていくことを期待しながら今後も注目していきたいと思います。