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人類の飢餓問題を救う食材? 世界をざわつかせている『昆虫食』の今を探る

2020.07.22

国連でも問題に?もはや避けて通れない昆虫食

少子化が叫ばれて久しい日本ではあまりピンと来ないかも知れませんが、世界では今、人口過剰による食糧問題が深刻化しています。2000年前には1億人ほどだった世界の人口は、2000年後には35倍の70億人に達しています。しかも、その増え方は加速度的に増えており、2056年には100億人を突破すると言われているのです。

増え続ける人間に関して従来の食糧生産方法では限界があります。とくに魚や動物から摂取する必要のあるタンパク質は資源に限りがあることから増え続ける人類すべてを賄うことは難しいとされています。

そこで世界的に注目されているのがタンパク質の代替食料。中でも食糧問題の切り札とされているのが昆虫食です。昆虫食が見直されるきっかけとなったのは2013年に国連食糧農業機関が国連に提出した報告書がきっかけと言われています。

増え続ける人口に対し、昆虫食が問題解決のひとつになると提案したこの報告書をきっかけに、世界中で昆虫食に対する取り組みが始まったのです。2015年にはそれまで昆虫を食べる習慣のなかったEUで、昆虫を新規食品として国をあげて規定されました。また、東南アジアには世界最大規模のコオロギの養殖場も完成。常時700万頭以上が飼育されています。

ここで疑問になるのが、昆虫が牛や豚の代わりになるのか? という点です。まず、栄養価の面で見ると一般的な蛾や蜂の幼虫の場合、体重の50%がタンパク質と言われています。牛や豚が1~3%ですから非常に高い含有率です。

また、環境問題に関しても優秀です。牛1頭がゲップなどで1日に吐き出すメタンガスは160~320リットル。全世界にはおよそ15億頭の牛が飼育されていると言われ、地球温暖化の原因のひとつとまで一部の研究では言われています。対して、昆虫自体ほとんど温室効果ガスを放出しません。

最後の問題は、昆虫を食べるという行為に対する抵抗感でしょう。しかし、考えてみればほんの数年前まで西洋諸国では生で魚介類を食べる習慣がありませんでした。それが、今やアメリカやヨーロッパでも寿司は高級料理としてもてはやされています。近い将来、昆虫も私達の食卓に当たり前に並ぶような時代が来るのかも知れませんね。

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2021.05.10

エシカルな朝ごはんとは?すぐに始められるおすすめ献立をご紹介!

「エシカル」の意味とは? 最近、「エシカル」という言葉をよく聞くようになりました。「何となく意味を理解している」という方も多いと思います。では具体的にどんな意味を含んでいるのでしょうか。 エシカルは英語では“ethical”と表記し、「倫理的な」という意味を持っています。倫理と聞いてもピンと来ない方もいるかもしれませんが、「(法律で定められていなくても)良識的に考える」「社会的な規範」というニュアンスで使われることが多いようです。 エシカルは形容詞なので、名詞と一緒に使われるケースが多いです。例えば、「エシカル消費」「エシカルファッション」などがよく知られています。特に、人や地球環境、社会、地域に配慮する考え方や行動、製品、サービスなどに対して、エシカルという言葉がよく使われています。 エシカルな朝ごはんとは? エシカルという言葉に興味を持ったのであれば、まずは身近にできることから始めてみてはいかがでしょうか。私のおすすめは「エシカルな朝ごはん」を取り入れることです。では具体的に、おすすめの献立例をご紹介したいと思います。 まず、エシカルなメニューを考える上で大切にしたいのは「生産者の顔や製造工程などが見えるか」「そのあり方に共感できるかどうか」という視点です。 例えば、「ジャムトーストとヨーグルト」という洋風朝ごはんの定番メニューに、エシカルの視点を取り入れてみましょう。パンには国産小麦と地場産の酵母、ジャムにはその地域で生産された果物、ヨーグルトはのびのびと育った牛の乳から作られたものを選ぶようにします。 こうした工夫をするだけで、普段の朝ごはんがエシカルな朝ごはんへと変化します。エシカルと聞くと少し難しく感じるかもしれませんが、具体的に考えてみると「手軽に実践できそう」というイメージが湧いてきますよね。 動物性のものを使わない「ヴィーガン」や農薬や化学肥料を使わない「オーガニック」などの考え方も、エシカルに通じる部分が多くあります。じわじわと広がりつつあるエシカルの考え方をいち早く取り入れて、心と体にやさしい食生活を始めてみてはいかがでしょうか。
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2021.03.23

「世界食料デー」SDGsの取り組みをみんなで考えよう

「世界食料デー」月間とは? 国連は10月16日を「世界食料デー」、10月を世界食料デー月間と定めています。世界の飢餓や食糧問題について考えるとともに、その解決に取り組む1ヵ月としています。日本では2008年からこの世界食料デー月間の期間を活用して、NPO/NGOや国連機関などとの連携による情報発信を行っています。 特定非営利活動法人国際連合世界食糧計画WFP協会によれば、2018年時点での世界の飢餓人口は約8億2000万人以上とされています。これは「世界の人口のうち、約9人に1人が飢餓で苦しんでいる」という計算になります。世界食料デー月間では、飢餓や食糧問題はその課題に苦しんでいる当事者だけでなく、社会全体の課題であるとされ、より多くの人による多面的な取り組みが必要です。 例えば、飢餓が深刻化する一方で、食べられるのに廃棄されてしまう「食品ロス」などの問題があります。解決方法のひとつとしては、消費者は「(賞味期限の長いものを選ぶのではなく)賞味期限の短いものを買う」「購入した食材は残さず食べ切る」といった心掛けが重要です。また食材や料理を提供する側としては「食べられる量を提供する」など、それぞれの立場で身近にできることから実践することが求められます。 世界食料デー月間とSDGs 世界食料デー月間に関連して、持続可能な開発目標(SDGs)における17の目標のひとつに「飢餓をゼロに」というものがあります。これは、次に挙げるような他の目標とも密接に関わっています。 例えば、「貧困をなくそう」という目標について言えば、極度の貧困状態にある人々(1日あたり1.9ドル以下で暮らす人々)の数は、1990年以降大幅に減りました。しかし依然として、2015年時点では世界に約7億3700万人が極度の貧困状態にあるとされ、飢餓にも深くつながっています。 「つくる責任 つかう責任」という目標では、「生産された食料のうち、約3分の1が廃棄もしくは損失している」という現実が大きな問題となっています。飢餓で苦しむ人が減り、より多くの方が食べられるようにするために、環境にも配慮しながら持続可能な生産・消費の仕組みを構築していくことが望まれています。 最後に「パートナーシップで目標を達成しよう」という目標は、行政・企業・NPOなどさまざまな主体が関わっていくことの重要性を意味しています。これは飢餓だけでなく他の課題にも通じることですが、世界規模での課題を解決するためには、それぞれの専門分野を越えて取り組んでいくことが大切です。 食料デー月間をきっかけに、私たちが身近にできることを考えてみてはいかがでしょうか。
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2021.03.18

大手食品産業はSDGsにどう向き合う?各社の取り組み事例をご紹介

SDGsと食品業界の関わりとは? 2015年9月25日に国連サミットが採択した「SDGs(持続可能な開発目標)」では、17項目のゴール(国際目標)が掲げられています。そのなかには、食品業界に関わるものも多くあります。例えばゴール2「飢餓をゼロに」には、特にアジアやアフリカを中心に深刻化している飢餓や栄養不良などの問題も含まれています。また、ゴール12「つくる責任 つかう責任」では、大量生産・大量消費という仕組みから、持続可能な仕組みへと変わっていくことを目指しています。 さらにゴール12では、資源の効率的な利用、廃棄物の発生防止・削減などの他に、「食品ロスの削減」が挙げられています。廃棄手前の食品を必要とする消費者とマッチングさせる「フードシェアリング」や、必要な人々に届ける「フードバンク」などの取り組みがスタートし、注目を集めています。この他、賞味期限や消費期限をする食品メーカーなどもあり、各方面から食品ロスを減らすための動きが始まっています。 大手食品産業の取り組みとは? ゴール4「質の高い教育をみんなに」に対しては、大手食品産業では食育や環境教育などの取り組みが行われています。(参考:農林水産省ホームページhttps://www.maff.go.jp/j/shokusan/sdgs/goal_04.html) 例えば、森永乳業株式会社では「未来をつくる子どもたち」というプログラムを作成し、食育や野外教育などの活動を行っています。2015年から実施している野外教育活動「森と食の探検隊」では、小学生4~6年生がキャンプ場で4泊5日の共同生活を行い、自然体験により生きる上で大切なものを見つけることを目指しています。この他、中学・高校生向けには、実践的な企業インターンワークのプログラムを用意し、子どもたちのキャリア教育に活用されています。 別の事例として、敷島製パン株式会社(Pasco)の「ゆめちから栽培研究プログラム」をご紹介しましょう。このプログラムは、中学・高校生が自ら国産小麦を育て、収穫した小麦でパンを作ることにより、日々食べているものや人とのつながりに対する意識や関心を高めることを目指しています。 このように、SDGsに対して食品業界が関わることのできるテーマはたくさんあります。大手食品産業の事例などをヒントにしながら、まずは身近にできそうなことを考えてみてはいかがでしょうか。
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2021.03.16

コロナ禍でも売り上げアップ。家庭用冷凍食品の現状とは?

コロナ禍による内食・中食への動き 新型コロナウィルスの拡大防止による外出自粛や緊急事態宣言により、在宅勤務や休校・休園など生活様式が変化しつつあります。外食をする頻度が減り、自宅で食事を摂取する機会が増えつつあります。 こうした変化は冷凍食品の需要にも大きく影響しており、家庭用冷凍食品のニーズが高まっています。株式会社KSP-SPが提供する全国POSデータ「家庭用冷凍食品の合計およびカテゴリー別前年比増減率推移」によれば、在宅勤務や自粛要請などが始まった2020年2~5月は、前年に比べて需要が1~2割程度増えたと報告されています。6、7月には前年に比べて需要の伸びは2~3%まで落ち着きましたが、それでも増加傾向にあります。 需要が伸びた冷凍食品とは? 家庭用冷凍食品のなかで特に需要が増加したのは、冷凍麺や冷凍米飯、冷凍農産などです。冷凍麺や冷凍米飯は、電子レンジなどで調理して手軽に食べられる点が魅力で、在宅勤務中のランチにも重宝します。冷凍農産は、ブロッコリーやほうれん草、ネギなどの農産物を冷凍にしたものです。使いたい分だけを使用できるためフードロスが少ないことや、長期保存ができること、野菜が手軽に摂取できることなどが人気を集めています。以前より冷凍食品を使用していたリピーターはもちろん、新規のユーザーも増える傾向にあります。 また、たこ焼きやお好み焼きなどのスナック類も売り上げを伸ばしています。自粛生活が長期化するなかで、小腹が空いた時の間食や子どものおやつとしても活用されていることが伺えます。その一方でお弁当用の冷凍食品は、在宅勤務や休校が増加した2月~3月にかけて需要が大幅に減少したものの、学校が再開された6月頃には需要が再び復活しました。 ちなみに、冷凍食品が購入できる場所としてはスーパーやコンビニなど数多くあります。コロナ禍では冷凍食品はどの場所でも需要が伸びていますが、そのなかでも特にドラックストアで購入する人が増えたというデータがあります。」 このように、外食やイベントなどが減って自宅で食事を摂る機会が増えたことにより、業務用冷凍食品から家庭用冷凍食品の製造へと切り替える企業も出ています。人々の暮らしの変化に合わせて、冷凍食品など食材の需要も変わっていきます。今後も、その動向をぜひ追いかけていきたいと思います。
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