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あなたは何を基準に買っている? 情報という付加価値を考えてみよう

2020.10.29

今日はあなたの買い出しデー。あれもこれもたっぷりと買います。
そういえばバターがなくなってしまったので買わなくてはいけませんね。

・国産、有塩、お手頃価格
・外国産、無塩、発酵バター、グラスフェッド、奮発価格

おや、棚の前で手が止まりました。隣り合う、ずいぶんと価格差のある商品で迷っているようです。
同じバターなのになぜでしょう?

答えは、同じバターではあるけれども、ある意味では全く別物のバターだからですね。
特にあなたの気を引いたのは「グラスフェッド」という耳慣れない言葉です。
商品前のポップによると、grass=牧草 fed=育てられた を意味し、人工飼料ではなく牧草を食べて育った牛の乳で作られているバターとのこと。
緑広がる放牧場でのんびりと草を食む乳牛の姿があなたの目に浮かんでいるようです。
あ、あなたは外国産のグラスフェッドバターを手に取りました。「外国産」「発酵バター」「グラスフェッド」という情報にお手頃価格品との価格差を埋める魅力を感じたのでしょうか。

「情報」には価値がある

食品売り場に品物だけが並んでいて、価格以外に情報がないことを想像してみましょう。
外見からは推測できない価格差があると、選ぶ基準がなくて困ってしまいますね。
では逆に、少し未来を想像します。あらゆる商品にスマホをかざすと生産者からのメッセージ、生産方法、品質、その他さまざまな情報が画面に映し出されるとしましょう。情報が多すぎて逆に選べなくなってしまうかもしれませんが、情報がないことに比べると贅沢な悩みに思えませんか。

極端な例で考えてみましたが、「食べてみておいしかったからお金を払う」というシステムではない以上、その商品に対する情報は商品価値を左右するといっても過言ではありません。
オーガニック(有機栽培)、ケージフリー(平飼い)、NON GMO(非遺伝子組換え)などあまり詳しく意味は分からないけれども魅力的に聞こえるような付加情報をもつ商品も増えてきています。
あるいは生産者の顔写真が入っていたり、伝統製法を謳ったり、商品パッケージやポップには魅力を高めるための各種情報が記載されているのを目にしたことがあるはずです。

規制やルールが情報を守る

情報には価値がある、とすると、実際とは違うウソの情報を付加した商品を高く売ろうという悪い輩が現れるかもしれません。とんでもないことですが、昨今のニュースを見聞きするに皆無とも言い切れないのが現状というところでしょうか。

そのようなことがないよう、規制やルールが存在します。
代表的なものが食品表示法で、表示すべきこと、表示できる内容などが事細かに決められています。これにより、消費者が知りたい情報が同じ土俵の上に出そろいますので、比較選択が容易になると言えるでしょう。

しかしこれで万事解決というわけにもいきません。
法整備追いつかないまま、言葉だけが独り歩きしている場合もあります。
ITの発達により、外国の情報にも誰でもが一瞬でアクセスできる時代。
これからの時代は、消費者自身にも情報の真偽を見極めたり分析をしたりするメディアリテラシーの力が求められると言えそうです。
生産者・販売者の側から考えれば、情報を味方につけることが戦略上重要になってくることは間違いありませんね。