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ネットデリバリーの仮想専門店「ゴーストレストラン」とは

2021.02.23

感染症対策から以前に比べて集まって会話しながら食事やお酒を楽しむ機会が激減してしまったという声を多く耳にします。
しかし人間の「おいしいものを食べたい」という欲求は、感染症が拡大してもとどまることはありません。
それに応じるかのように、テイクアウトやデリバリーが急成長しています。
そこで今回はネットデリバリーで増えている仮想専門店「ゴーストレストラン」について解説します。

仮想「専門店」?

ゴーストレストランとはイートインスペースを持たずデリバリーサービスに特化した飲食店です。
リアルでは一つの店舗である居酒屋などがメニューごとの専門店として別々の看板を掲げ、ネットからのデリバリー注文に応じる形態のほか、そもそもリアルの店舗を持たず、自社キッチンやシェアキッチンなどを拠点に複数のネットデリバリー専門店として展開している場合もあります。
どちらもネット上に複数店舗を擁しているのが特徴的ですが、それぞれの店舗はデパートのように「何でもそろっている」ことを売りにするのではなく、ショッピングモール内のテナント店のような「ターゲットを絞った専門店」として打ち出されるのが一般的です。
というのも、「専門店」という言葉は魅力的で、店名に「専門店」が付くか否かで売り上げも大きく変わるのだとか。
いかに私たちが日ごろ「専門店」という言葉に吸い寄せられ、商品選択の参考にしているかということが如実に示されているとも言えますね。
逆に言えば、ネットデリバリー界隈ではもはや「専門店」であることはスタートラインなのかもしれません。
味で勝負する前に、キャッチコピーや写真といったウェブ上の情報で勝負する必要があるのです。

ゴーストレストランのメリット

リアルレストランと比較した、ゴーストレストランのメリットは、なんといっても開業資金を抑えられる点です。
リアル店舗の開店には、すくなくとも数百万円かかるのが一般的です。
しかしゴーストレストランでは物件の立地に制限がないばかりか、シェアキッチンを利用すれば設備投資費用も掛かりません。あるいはすでにリアル店舗を経営しているのならば、追加でかかるのはウェブサイト関連の費用だけで済みます。
つまり、ゴーストレストランは安ければ数十万円程度で開業することも夢ではないのです。
さらには運営コストも劇的に抑えられます。高い物件賃料や人件費を節約することで、低価格を追求することもできますし、逆に材料費をかけて「味」を追求することもできます。
ただ、高い値段に見合うだけの魅力的な情報を満載して、注文者に「食べたい!」と思わせるのは難しいことかもしれません。
初回限定割引、少量でのお味見メニュー設定など工夫を凝らして初回注文を取ることができれば、高い値段でもその味を魅力に感じるリピーターが付くことも十分に考えられます。
リアル店舗では採算が取れないような個性的な店、こだわりの店などもゴーストレストランなら人気店になる可能性もあるわけで、そう考えるとワクワクしますね。

新型コロナウィルスの感染予防と外で集まって食事をする形態がマッチしない以上、今後ともデリバリーサービスは今後大きく成長していくでしょう。
ゴーストレストランという飲食業の新しいスタイルに今後とも注目です。