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【富士商事】チャット形式でサクサクやり取り!サンプル取り寄せが簡単・スピーディに【シェアシマ活用事例Vol.1】
ゲル化剤「パールアガー」シリーズを展開する、ゲル化剤メーカーの「株式会社 富士商事」(東京都中央区)。主力の「パールアガー8(エイト)」は常温で溶けない特徴を持つゲル化剤の先駆けであり、同社の代名詞とも言える存在です。自社の商品の強みを生かした食品開発のため、サンプル原料の調達の際にシェアシマを活用しています。
以前であれば、形式ばったメールのやり取りから始め、実際にサンプルを入手するまでには、何往復もやり取りを重ねていましたが、「そのようなわずらわしい手続きから解放された」と言います。担当の町田健さん(研究室主任)が『LINE世代』ということもあって、チャット形式でやり取りできるメッセージ機能が気軽で重宝しているとのこと。実際に商品開発に採用になった場合には、取引先に原料メーカーを紹介できるため、「関わる事業者がウィンウィン(Win-Win)な関係を築くことができる」とおっしゃっていました。
連絡は担当者に直通、受け手も負担軽減
同社の主力商品「パールアガー8」は、海藻から抽出・精製された多糖類を原料としたゲル化剤です。無色透明のため「素材を生かした商品作りができる」点が特徴で、ゼリーやプリンなどに使われています。商品の魅力を引き出せる新たな活用法を探るため、町田さんが属する研究室では日頃から試作品づくりを行っています。中には手に入りづらい食品原料もあり、イメージを具現化するのに苦労することも多いそう。そうした中、シェアシマを利用するようになってからは、「サンプルを取り寄せるハードルが下がった」ということです。
ウェブサイトを眺めるだけで食品原材料を探せる手軽さはもちろんのこと、売り手ユーザー側はサンプル取り寄せがあることを前提で商品を掲載しているので、とんとん拍子で話が進むのだそう。通常なら電話で問い合わせた上で、「お世話になっております」というお決まりのあいさつをメールで交わすことから始まるのを、シェアシマなら直通で担当者にメッセージが届けられます。しかも、そのやり取りが文字として残るので、「情報の行き違いが防げることも大切なポイント」だと言います。
日頃の情報収集はシェアシマで
同社の川端史典さん(研究室次長)は、農水省や厚労省が配信するメールマガジンと併せ、シェアシマinfoの食品安全・衛生・行政情報(毎週月曜更新)もチェックしています。「デスクで見る時が多く、日頃の情報収集に役立っている」と言います。
シェアシマユーザー向けにオンラインで配信している「シェアシマ商品開発オンラインセミナー」も、関心の高いテーマの際には研究室に呼び掛けて、メンバーと共に視聴しています。とりわけ、コロナ禍では東京から地方へ出向くことができず、一番の情報源であった展示会も軒並み中止となったため、「貴重な情報源として重宝した」ということでした。少しずつ感染者数も落ち着いてきましたが、今度は海外から仕入れる原料の値上げに悲鳴を上げている状況です。
作った人と食べた人を、笑顔でつなぐ─。すなわち「笑顔のもとをつくる仕事」をしているという同社。厳しい中でも工夫と努力を積み重ねて、日々研究・開発に励んでいます。


【2022.6.27】新着情報!(行政)
厚生労働省
☆ ベトナム産食品のサイクラミン酸に係る検査命令対象製造者が追加されました。(令和4年6月20日)
☆ 輸入時における輸入食品違反事例速報が公表されました。
・令和4年6月分(令和4年6月24日)
☆ 原子力災害対策特別措置法第20条第2項の規定に基づく食品の出荷制限が解除されました。
・栃木県矢板市(県の定める管理計画に基づき管理される区域に限る。)において産出されたタケノコ(令和4年6月21日)
農林水産省
☆ 「飲食料品及び油脂についての検査方法」が一部改正されました。(令和4年6月17日)
☆ 「マーガリン類、ショートニング、精製ラード及び食用精製加工油脂についての検査方法」が一部改正されました。(令和4年6月17日)
消費者庁
☆ 「機能性表示食品制度届出データベース 届出情報」が更新されました。(令和4年6月23日)
(提供:一般財団法人食品環境検査協会)


ハラル認証取得の基本を学ぶ【食品ハラルビジネス進化論~ハラル認証原料編vol.3】
こんにちは、ハラル・ジャパン協会の佐久間です。6月中旬、マレーシア、シンガポールに2年ぶりに出張に行きました。現地で見て聞いて、食品原材料のハラル(ハラール)ビジネスはますます盛んになると確信を持ちました。3回目となるこちらの回では、本丸のハラル認証について解説します。
国際認証のハラル認証に世界統一基準がない!?
ハラル認証は「国際認証のひとつ」ですが、世界統一基準がありません。世界中に350以上のハラル認証団体(機関)が存在しています。国が運営する機関から、各種団体、株式会社、個人が運営する団体まで、さまざまです。この多くのハラル認証機関・団体等々の中から、自社の目的に合わせて選ぶ必要があることを、まずは念頭に置いてください。
特に日本はイスラム教徒の国ではないことから、ハラル認証団体は許認可団体ではありません。したがって輸出国、製品、目的により、話の前提となるハラル認証の有無から、取得すべきハラル認証も違うことを理解する必要があります。自社でハラル認証団体を選択することが最も大切な点です。
ハラル認証は、大きな部分ではイスラム教のハラルが原理原則ですが、多少の差異があります。具体的には、5つのカテゴリーを確認してハラル認証の発行がされています。1つ目は商品の選定で、最終製品であればネーミングなども関係することがあります。2つ目は原材料がハラルかどうか?です。入口の原材料がハラルでなければハラル認証は取得できません。3つ目は工場の確認で、製造工場の建屋、製造ラインの確認をします。ヴィーガン認証等は少し違い、現地で接触コンタミ(コンタミネーション:混入)がないか?の確認を行います。4つ目は原材料、中間製造物、最終製品の倉庫(置場)がハラル品とレギュラー品(一般品)とできちんと分けられているか?の確認もあります。5つ目はイスラム教徒の従業員等がいなくてもハラルチーム(他のFSSC、HACCPなど国際基準と同様)を作り、内部規定で管理することなどを満たしているか?これらのチェックを経て、ハラル認証の証明書やハラルロゴマークを発行しています。
東南アジアイスラム市場ではハラル認証が輸出パスポートに
ハラル認証団体(機関)により難易度、料金、取得期間、対応言語、申請種類等が違います。ピンキリとは言いませんが、大きく違うことを理解しておくといいと思います。まずは初期費用、更新費用などを照会し、見積書をもらうこと、そして実際にハラル認証商品の効果測定ができる3年間のトータル金額をハラルビジネスの専門家に助言を受けるといいと考えます。最近は高経済成長の東南アジアイスラム市場で、マレーシア、シンガポール、インドネシアを筆頭に、タイ、ベトナム、フィリピンからもハラル認証原材料の引き合いが多くなっています。
それぞれの国でハラル認証商品を作り、東南アジア域内や南西アジア、中東等に輸出していると考えられます。ハラル認証原材料が他の国際認証と同様、一般品に付与される、一種の輸出時のパスポート的な国際認証の一つになる勢いです。
次回の4回目は原材料の「ハラル認証がいるハラルビジネス、いらないハラルビジネス」を解説したいと考えます。7月第4金曜日を楽しみにしていてください。
(佐久間朋宏/非営利一般社団法人ハラル・ジャパン協会代表理事)


それってマーガリン?「植物性バター」とは
タンパク質危機や健康志向の高まりに合わせて、植物性の代替食品が次々と登場しています。そんな中、話題を集めている「植物性バター」をご存知でしょうか。植物性の素材で作られたバターのことで、じわじわと支持を集めています。この記事では、マーガリンとはまた異なる、植物性バターについて解説します。
バターなのに乳製品は不使用
植物性バターは、乳製品不使用の植物性油脂食品です。別名「ヴィーガンバター」と呼ばれることもあります。大豆やオリーブ、アボガド、ココナッツなどの植物性の油をベースにして、そこに水や香料、保存料などを加えて作られます。固形またはペーストの状態をしていて、硬さは通常のバターにそっくり。乳製品特有の香りがなくさっぱりとした口当たりですが、植物性とは思えないほどのコクや濃厚な味わいがあります。
植物性バターは、通常のバターと同じように利用できます。パンに塗って食べるのはもちろん、料理やお菓子づくりに使うのもおすすめです。植物性バターは大手スーパーやインターネット通販で入手できます。植物性バターと一口に言ってもいろいろな商品があり、添加物が含まれていないものやそのまま食べてもおいしいものもあります。購入する前に原材料などのラベルをしっかり確認するようにしましょう。
マーガリンとの違いは?
バターによく似た植物性の食材と言えば、マーガリンもよく知られています。マーガリンは、バター不足を解消するための代替品として生まれたもので、バターの代用として使われることもあります。では、植物性バターとマーガリンの違いはどんな所にあるのでしょうか。
マーガリンの定義は「日本農林規格(JAS規格)」に定められており、「油脂が80%以上含まれるもの」とされています。一般的なバターは牛乳の脂肪分からできていますが、マーガリンはコーン油や大豆油、パーム油、なたね油、実油などをベースに、乳や乳製品、食塩、ビタミンA、乳化剤などを加えて作られます。
一昔前までは「バターよりもマーガリンはヘルシー」と言われていましたが、最近はトランス脂肪酸の危険性が指摘されることもあります。それを受けて、トランス脂肪酸を極力減らしたマーガリンの開発に取り組む企業も出始めています。
植物性バターとマーガリンには原料の違いがあり、商品によっては体への影響も異なると言えそうです。用途や目的によって選択する幅が増えるのは、消費者にとってはうれしいことです。植物性バターを店頭で見つけたら、ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。
