シェアシマレポート

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2020.11.30

コロナ禍で売れ残った高級食材、新しい売り方とは

高級食材が売れ残っている現状 新型コロナウィルスの影響により、結婚式などのイベントや接待などが大幅に減っています。それに伴って、高級食材や引き出物用のお菓子などが大量に売れ残っていることをご存知でしょうか。 例えば、私の暮らす愛知県で盛んに生産されている紅色のしょうがの一種「はじかみ」。和食の焼き魚などに添えられることも多く、料亭などでよく利用されてきました。ところがコロナ禍でそうした需要も少なっています。はじかみが大量に売れ残ってしまい農家さんが困っている、というニュースが新聞などでも取り上げられました。 はじかみ農家だけでなく、こうした状況に追い込まれている生産者や加工業者は全国に数多く存在します。そこで、この現状を解決すべく、コロナ禍で売れ残った高級食材を売るためにいろいろな活動がスタートしています。 高級食材を売るための活動がスタート まずご紹介するのは、結婚式などの引き出物に使われる高級菓子や高級グルメなどを格安で販売するサイト「PIARY(ピアリー)」。行き場を失った食品の数は、なんと約600万個にものぼるのだとか。こうした食品を「引き出物おまかせ10点詰め合わせセット」として、手頃な価格かつ送料無料で販売しています。「フードロス削減のための支援・協力」ということだけでなく、「幸せのおすそわけ」というコンセプトも魅力のひとつです。 次にご紹介するのは、プロ料理人向けの産直食材仕入れサイト「リーチストック」。全国で一万店舗以上の飲食店が利用しているサービスです。コロナ禍では「コロナに負けるな!食材レスキュープロジェクト」が立ち上がり、飲食店などでプロが使用する食材を、一般家庭向けに良心的な価格で販売しています。例えば、「真鯛のお刺身セット」も人気を集めている商品のひとつです。半身にして骨を取った状態で真空パックにしているため、自宅ですぐに食べることができます。 今回ご紹介したのは2つの支援サイトですが、他にもいろいろな活動が始まっています。普段はなかなか味わえない高級食材をおいしく味わいながら、生産者や日本の食文化をしっかりと応援していきたいですね。
コロナ禍で売れ残った高級食材、新しい売り方とは
2020.11.19

生産者を応援!コロナ禍で話題の「オンラインマルシェ」

コロナ禍でも人気を集める「オンラインマルシェ」 マルシェとは、フランス語で「市場」の意味。食べ物や雑貨、手作りアクセサリーなどを扱う店が並ぶイベントのようなもので、週末などに公園やお寺などのスペースを利用して全国各地で開催され、人気を集めています。私の自宅近くでもマルシェが定期的に行われていますが、生産者と消費者が顔を合わせて、会話をしながら商品を直接購入できるのが大きな魅力です。 しかしながら2020年の新型コロナウィルスの影響により、各地で予定されていたマルシェが続々と開催中止になっています。また、こだわりを持って作られた商品が売れ残っている現状を解決したいという想いのもと、「マルシェの魅力を維持しながら、コロナ禍でも安心して買い物ができるように」という考えから始まったのが、オンラインマルシェです。 農家・漁師直送の「ポケットマルシェ」 新鮮な野菜や魚・肉類などを農家や漁師などの生産者から直接購入できるサービスとして人気を集めているのが「ポケットマルシェ」。コロナ禍でも着実に売り上げを伸ばしていることからも、話題になっています。 こちらのホームページでは、野菜・果物・米といった「商品カテゴリ」と北海道・東北・関東などの「エリア」に加えて、「生産者」のリストからも商品を検索することができ、希望に合った商品を探しやすいのも特徴のひとつです。遠方になかなか足を運べない状況だからこそ、故郷の味や思い出の味をオンラインマルシェで見つけてみるのもいいかもしれません。 中小企業が集結「茨城まごころオンラインマルシェ」 茨城県内の中小企業や小規模事業者のスタートアップのために東京で開催予定だったマルシェを、急遽オンラインで実施することにした「茨城まごころオンラインマルシェ」。開催に向けて、より多くの方にマルシェの存在を知ってもらうために、クラウドファンディングを行いました。 コロナ禍では、多くの生産者や事業者を含めてたくさんの人たちが予期していなかった状況下に置かれています。そのなかで、オンラインマルシェは、従来のマルシェの魅力を保ちながら、生産者と消費者がつながる貴重な場として今後さらに人気を集めていくのではないでしょうか。今後の展開も、ぜひチェックしていきたいですね。
生産者を応援!コロナ禍で話題の「オンラインマルシェ」
2020.11.12

フードロス削減に向けて「量り売り」が加速中⁉その理由と取り組み事例

「量り売り」「ばら売り」が今注目される理由 コロナの影響を受けて一部の農産物や加工品などが売れ残っており、新聞やテレビなどのニュースなどでもよく取り上げられています。こうした背景を受けてさまざまな取り組みが加速していますが、そのなかでも「量り売り」「ばら売り」への注目が集まっていることをご存知でしょうか。 まず前提として、日本の大手スーパーなどでは新型コロナウィルスへの対策のなかで、従来の量り売りやばら売りを中止し、パック詰めのものを販売するスタイルへと切り替わりつつあります。その一方で環境先進国と呼ばれるドイツでは、現在も量り売り販売をする店が支持されているそうです。もちろん、お客さんの手の消毒や、量り売りに使用するカップなどの消毒、試食の中止などは徹底して行っています。これらの事項をまとめた「量り売り専門店における感染防止対策のガイドライン」なども定められました。ウィズコロナのなかでも、ゴミ削減などの問題に取り組む強い姿勢の現れとも言えそうです。 また国内の事例として、東京都世田谷区にある食品専門のミニスーパー「アイアイマーケット」では、廃棄処分を目前に控えた商品を通常の半額以下の価格で販売しており、女性客を中心に人気を集めています。この店の人気の秘密は安さだけでなく、「フードロス」「持続可能」というコンセプトに共感する人たちを惹きつけていることにもあります。これまでは飲食店向けとしていた商品を、個人客向けに少量ずつ販売することで、食品の廃棄量を減らすことに貢献しています。 地域レベルでの取り組みも加速中 フードロス削減に向けて、行政による地域レベルでの取り組みも加速しています。例えば兵庫県加古川市では「加古川市おいしい食べきり運動」を実施し、飲食店や宿泊施設、小売店から発生する食品ロスの削減を目指しています。また、「小盛りやハーフサイズの設定」「食料品の量り売りやばら売りの実施」「規格外品の安売りや有効利用」などを行う店舗も支援しています。 フードロス削減に向けた解決方法としても、注目されている「量り売り」「ばら売り」。コロナウィルスの感染防止対策をどう進めるのかなど課題はたくさんありますが、海外や国内での事例をもとに具体的な進め方を考えてみるのもいいかもしれません。
フードロス削減に向けて「量り売り」が加速中⁉その理由と取り組み事例
2020.11.09

「エシカル消費」することで世界の問題は解決される?

「エシカル消費」という言葉が世に出始めて、10年ほどが経つでしょうか。 一過性の爆発的なブームなどではなく、良い形で少しずつ少しずつ浸透してきているように感じます。 今後ますます、商品選択にあたって品質や価格以外に「エシカル」という要素が重要になっていく時代へと社会は進んでいくのか。 今回は「エシカル消費」について解説します。 エシカル消費は社会問題解決への第一歩になる 「エシカル(ethical)」は「倫理的」「道徳的」を意味します。 倫理的な消費と言われても、消費活動と倫理が結びつかない方も多いかもしれません。 しかし実は、衣食住といった生きていく上で欠かせない消費活動だけに限っても膨大なエシカル消費の選択肢があります。 その商品を生産するにあたって、人・環境・地域に過度な負担を強いない、むしろ貢献することを目指すのがエシカル消費です。 具体例については後述しますが、エシカル消費を実行することで、深刻な世界の問題解決の第一歩を踏み出すことができるのです。 普段食品や衣類を買うときに、その商品が目の前に届くまでの過程を想像することはないかもしれません。 しかし購入しようとしているその商品が、多少なりとも児童労働をはじめとする人権問題・森林伐採などの環境問題・貧困といった犠牲の上に成り立っているかもしれない可能性に思いを馳せてほしいのです。 消費は生きることそのものです。止めることはできません。 だからこそ、消費するモノやサービスの背景まで考え、環境負荷の低いものや生産者からの過度な搾取のないものを選択する、倫理道徳に則って選択することが大切だと言えます。 エシカル消費の具体例 エシカル消費だと自覚していなくても、実はすでに皆さんもエシカルな消費行動をしているかもしれません。 ・エコマーク ・フェアトレード ・カーボンオフセット ・グリーン購入 ・オーガニック 購入するモノやサービスにこれらのキーワードがあればそれはエシカル消費を実行していると言えます。 「エシカル消費」という言葉よりも、具体例の方が耳なじみのある人も多そうですね。 これらは環境や人・社会に配慮された例ですが、地域への配慮という面からは ・地産地消 ・応援消費 などもエシカル消費の一例と言えます。 無理のない「エシカル消費」を続けていく 消費活動は生きている限り続きます。 同じようにお金を払うならば、社会問題を解決する生きたお金を使う。 そう心掛ければ、価格だけを比較した時よりも、より広い目で商品選択をできるような気がしますね。 「より安い」を追求した商品は、得てしてエシカルではない、弱い立場の生産者の犠牲の上に成り立っている場合も多いのだということを心の隅に置いてください。 商品選択に「より安い」だけではない、「より良い」という指標を持てば、企業側にも価格一辺倒ではない商品やサービスの開発を促すことができます。 実際に、寄付つき商品などは価格が高いにもかかわらずよく売れるというデータもあります。 このようなデータが蓄積すれば、企業としてもマーケティング戦略に「エシカル消費」を意識しないわけにはいかなくなります。 もちろん明日から生活のすべてでエシカル消費を実行するのは不可能です。 しかし1つのものからでもエシカル消費は実行できます。 いつでもエシカル消費を実行することができる、実行するほどに社会問題解決の一歩を重ねられるという「気持ち」をまずは持ってみましょう。
「エシカル消費」することで世界の問題は解決される?
2020.10.08

食品ロス削減に向けた注目の取り組み「フードシェアリングサービス」とは

フードシェアリングサービスとは? 食品ロス削減に向けて、欧州などで広く普及し始めている「フードシェアリングサービス」。日本でもこのサービスを提供する会社が登場し、少し前から注目を集めています。そこで今回は、その内容やコンセプトなどについて紹介したいと思います。 まず、フードシェアリングサービスとはどんな意味なのでしょうか。もともとは、欧州を中心に広がっているスマートフォンのアプリを利用した取り組みがその始まり。早い時期から食品ロス削減に向けてさまざまな活動を行っています。 こうした背景には、まだ食べられる状態であるにもかかわらず「賞味期限が近づいている」といった理由などにより、大量の食品が捨てられているという現実があります。 世界には飢えで苦しむ人たちが大勢いるという事実と照らし合わせても、持続可能な社会を目指していく上で、これは大きな問題です。こうしたグローバルな課題を踏まえて、食品ロスを減らすために生まれたのがフードシェアリングサービスです。 2015年の「持続可能な開発目標(SDGs)」の目標ターゲットのなかにも、この食品ロスの減少が掲げられ、国際的なテーマとなっています。また、日本では「食品ロス削減推進法」が成立し、国内においても関心が高まりつつあります。 日本での取り組み事例は? フードシェアリングサービスには、大きく分けて「インターネット通販型」と「店舗訪問型」の2種類があります。 インターネット通販型は、ネット上にて商品を購入し、登録した住所に届くというもの。取り組み事例としては「Otameshi」などがあり、購入金額の一部が社会貢献としてさまざまな団体に寄付されます。通常の商品を「お試し価格」で購入できるというのもこのサービスの特徴のひとつです。 これに対して店舗訪問型は、実在する店舗を訪問して、そこで作られた料理や商品などを購入するというもの。取り組み事例としては「tabete」などがあり、廃棄が迫った食品を購入するものです。食品と食べ手をつなぐだけでなく、天候や予想外のアクシデントなどにより注文数が安定しない店舗を応援するという側面もあります。 「食品ロスを減らす」という意味のなかには、食材や作ってくれた料理人への感謝の気持ちも込められているのかもしれません。身近に利用できるサービスも増えていますので、ぜひチェックしてみたいですね!
食品ロス削減に向けた注目の取り組み「フードシェアリングサービス」とは
2020.10.01

在庫処分品の購入は効果薄⁉ 食品ロス削減の鍵となるものとは

食品ロスという言葉は今やすっかり市民権を得、「食品ロスを削減しよう」などというスローガンを目にすることも多くなりました。 ではどうすれば食品ロスを減らすことができるのか。 ここでは主に売れ残り食品のロスに焦点を当てて考察していきます。 在庫処分セールでの購入、食品ロス削減効果はある? コロナ禍という社会状況から、食品の在庫処分セールがあちこちで行われています。お得な商品を買うことで生産者・販売店を応援できるなら、と購入した方も多いかもしれませんね。 ではこの行動に、食品ロス削減効果はあるのでしょうか? 在庫処分セールで売れ残ってしまったものが廃棄されるのであれば、それを購入して消費することでその場での食品ロスは確かに減ります。 しかしここではもう少し俯瞰して考えてみましょう。 食品の購入量全体が一定だとすると、在庫処分セールで購入した分、正規品の購入は減るはずです。 在庫処分セールで買ったものが、普段の食生活とは別にプラスされたものであれば買い控えは起こりませんが、実際には完全なプラスではなくどこかで置き換えられていることが多いからです。 在庫処分セールでお米を買ったとしましょう。そのお米がある間は、本来なら買うはずだった通常価格のお米を買わずに済みますね。 では何もなければ買われるはずだった通常価格のお米はどうなるか。 乱暴に推測すれば、それは在庫処分にまわると考えられます。 つまり、在庫処分品を買った分正規品が売れ残り、新たな在庫処分品が生まれるという堂々巡りになってしまうわけです。 在庫処分品の購入は食品ロス削減の観点から考えると、一時的には効果がありそうですが、長期的包括的に考えると効果があるとは言い切れないということになりそうです。 意識改革が食品ロス削減の鍵になる? そもそも在庫処分セールが行われるということは、売れ残りがあるということを示します。 消費者の「できるだけ新しいものを、欲しい時にいつでも買いたい。品切れは許さない」という意識と、販売側の「品切れは怖い、売れ残りは仕方ない」という意識。 この不足よりも過剰を是とする意識が在庫過多を招き、食品ロスを生んでしまってはいないでしょうか。 「豊かな時代」を皆が享受する大量生産大量消費の流れが長く続いてきました。しかしそろそろ次の段階へと進んでも良い頃合いでしょう。 多いほど豊かという考えから脱却し、「適量」を是とする社会へと成熟していくことが期待されます。 需要と供給のアンバランスを完全に解消することは難しいでしょう。どれだけ精緻に予測しても想定外の事態は起きますし、天候を意のままにすることはできず、ブームは急に来て急に去るのが常です。 そういった状況の中、社会全体に「自らが不足を受け入れる」という寛容さがあれば、それは食品ロスを削減することつながっていくように思えてなりません。また逆に言えば「自らが過剰を受け入れ一口多く食べる」ことも寛容さの一種になるかもしれません。 まとめ 意識改革というと大仰ですが、目の前の食品ロスを減らすには、まずはシンプルに一人ひとりが ・食べきれる量を ・過度な鮮度志向を控えて購入し ・残さず・捨てず ・品切れを快く受け入れる これらを心掛けることが大切です。 在庫処分セールでの購入も否定されるものではありませんので、上手に利用できるとよいですね。
在庫処分品の購入は効果薄⁉ 食品ロス削減の鍵となるものとは
2020.09.24

レジ袋有料化で「エコバック持参」が促進。賢い使い分け術とは。

エコバック持参の動きが加速! 2020年7月から全国一斉にレジ袋の有料化がスタートしましたね。経済産業省のホームページではその目的を「普段何気なくもらっているレジ袋を有料化することで、それが本当に必要かを考えていただき、私たちのライフスタイルを見直すきっかけとすること」としています。 実際に、レジ袋に使われるプラスチックは丈夫で軽いことから使い勝手の良い素材ですが、その一方で、海洋プラスチックごみ問題や地球温暖化などの多くの環境課題の原因となってきました。また「無料でもらえる」ということから、「使ってすぐに捨てる」という使い捨ての行動パターンからなかなか抜け出せないという現実もありました。 私の周囲でも、レジ袋の有料化を受けてエコバックを持参する人が増えているように感じています。エコバックと一口に言ってもいろんな種類があり、実は身近なスカーフなどもエコバックの代用品になったりします。そこで今回は、エコバックの賢い使い分け術をご紹介したいと思います! エコバックの使い分け術とは まずは、よく使うエコバックを3種類ご紹介しましょう。一つ目は、常にカバンに入れておきたい「コンパクトにたためるタイプ」。折りたたむと手の平サイズにおさまります。少量の買い物をしたい時などに、とても重宝します。 二つ目は「レジのかごに対応するタイプ」。週末のまとめ買いなど、しっかりと買い物をしたい時に役立ちます。レジのかごにも引っ掛けることができますし、持ち手の部分も丈夫なつくりになっていることが多いので、大量の買い出しには欠かせません。 三つ目は「保冷できるタイプ」。夏場など、蒸し暑い時期には「必須」とも言えそうです。せっかく美味しそうな食材を買ったのに、帰宅するまでに鮮度が落ちてしまっては非常に残念ですよね。特に、魚介類や肉類など傷みやすいものを購入したり、買い物から帰宅までに時間がかかったりする時などには、ぜひおすすめです。 最後に、レジ袋の代わりに使えるものについてご紹介しましょう。小さなものであれば、スカーフや手ぬぐいなどで包むこともできます。レジ袋を忘れてしまったという時などに、あるもので代用するのもいいかもしれません。 これをきっかけにエコバックを上手に活用して、ライフスタイルを見直したいですね。
レジ袋有料化で「エコバック持参」が促進。賢い使い分け術とは。
2020.09.14

急伸する「フードテック」を知ろう(後編)~キーワードは「パーソナライズ化」~

前編の記事はこちらです フードテックは食×テクノロジー(技術)を意味し、食品関連分野にサイエンスやITを導入することにより更なる食の可能性を探る動きを指します。 前編では食品ロスや将来のたんぱく源不足といった食糧問題や人手不足などの社会問題の解決を目指す点からフードテックを見てみましたが、それだけではフードテックの一面を捉えたにすぎません。 フードテックにはパーソナライズ化されたニーズを満たし、食の多様化、食の可能性をより広げられるのではないかという期待も込められているのです。 後編ではこの視点からフードテックを考察します。 食のパーソナライズ化の可能性を探る ITが急速に生活に浸透し、もはやインターネットなしで生活していたころを思い出せないと感じたことはありませんか。ほんの20年ほどの間に、一家に一台のパソコンから一人一台のスマホでインターネットとIT環境は一気に充実しました。5Gの時代がやってくれば車や家電それぞれがインターネットに通じ、再び世界は激変すると考えられています。 この技術革新を背景に、従来では追跡することのできなかった人々の消費行動や食にまつわる欲求などの詳細なデータを獲得することができるようになってきました。 スマホでアレルギーや味の好みを登録しておけば、冷蔵庫内の食材を画像解析した上で好みに合わせたレシピを提案する、必要な食材をオンライン購入する、スマート家電で自動調理するなどといったサービスがこの先どんどん展開されていくでしょう。 あるいは遺伝子・血液などの情報を含む健康診断の結果や運動量をもとにした基礎代謝の状況などを解析して健康状態にあったレシピやメニューを提案したり、食材や不足しがちな栄養のサプリメントはもちろんのこと調理済みの料理を配達したりするなどというサービスも考えられます。 食のパーソナライズ化は家の外へも拡がる さらには家の中だけでなく、外出先でもこういったパーソナライズ化された食の可能性は広がっています。 例えば自動販売機にスマホをかざすと好みのサラダやスムージーが出てきたら嬉しいですよね。欧米ではすでにサラダベンディングマシンやフレッシュスムージーをその場で作ってくれる自動販売機が実用化され、徐々に普及してきているといいます。 日本国内でも遠くない将来、同様のサービスが展開されていくことでしょう。 外食時でも決まったメニューから選ぶのではなく、好みの食材と調理法・味付けを選べば、ロボットが調理してくれる。あるいは「今日のあなたをより健康に導くのはこの料理です」と不足している栄養素を補う料理が提案される。 そんな未来も全くの絵空事ではなく、現実味を帯びてきています。 まとめ フードテックについて前後編で考察してきました。 現段階では可能性として語られているサービスのうちのいくつかは、近いうちに実用化され、きっかけさえあれば日本国内でも一気に普及するかもしれません。 5G普及の過渡期はまさに人々の「常識」が変革する真っただ中にあると言えそうです。 20年後、日常生活はどう変わっているのか。まだ想像の域を出ませんが、今日の私たちが20年前を懐かしむと同程度、あるいはそれ以上に世界は変わっていくと思うと、ワクワクが止まりませんね。
急伸する「フードテック」を知ろう(後編)~キーワードは「パーソナライズ化」~
2020.09.10

急伸する「フードテック」を知ろう(前編)~社会問題の解決を目指すフードテック~

「フードテック」という言葉を聞いたことがありますか? フードテックは食×テクノロジー(技術)を意味し、食品関連分野にサイエンスやITを導入することにより更なる食の可能性を探る動きを指します。生きていく上での根幹ともいえる「食」は農業漁業から、食品製造、流通・保存、調理、配送など様々な分野にまたがります。関連したお仕事をしている方も多いでしょうし、末端の消費者として考えれば、フードテックによる新サービスや新ビジネスはまさに私たち一人ひとりの生活に直結しているわけです。 とはいっても、「フードテック」という言葉だけでは具体的なイメージは湧きにくいかもしれませんね。まずは社会問題の解決という視点から、フードテックを探ります。 食糧問題の解決を目指すフードテック フードテックの目指す一つの行き先は食品ロスや将来のたんぱく源不足の解消といった食糧問題の解決です。食品ロスの問題は大変深刻です。国連食糧農業機関(FAO)によれば、食糧廃棄量は世界中では年間約13トン。これは人の消費のために生産された食料のおよそ1/3にも上るといいます。 ITを活用することで需要と供給をより精緻に予測することができれば、家庭に届く前までの食品ロスが減少すると考えられます。家庭に届いたあと、さらに最新技術により品質を保持できる保存期間が延長され、誰でも簡単においしく調理できる自動調理などが実現すれば、家庭内での食品ロスも減っていくでしょう。食品パッケージが変わってくれば、プラスチックごみの減少へもつながるでしょうし、流通のロスが少なくなればその分の輸送量が減り、排出CO2も削減できるなど、影響は計り知れません。たんぱく源不足も大きな食糧問題ですが、代替肉や培養肉の分野が解決の糸口となる可能性を秘めています。さらにはたんぱく源不足だけではなく、貧困層の栄養不良による健康問題、それとは逆の富裕層の食べすぎによる健康被害といった問題に対応できる代替肉や培養肉は、今後ますます注目されていくことでしょう。 人手不足をテクノロジーが解決する? 日本の人口は10年連続で減少し続けています。少子高齢化の流れは今後も加速の一途をたどりそうです。この労働力人口の減少をテクノロジーによって解決できるのでしょうか。 実は、その可能性は十分にあります。ドローンを活用した農薬散布、AIによる自動灌漑、食品工場でのロボット化などはすでに実現していますし、畑ではなく工場で野菜を生産することも今後ますます増えていくでしょう。さらには小売り・飲食業界でも調理や接客をロボットが行うことも当たり前の時代がやってくるかもしれません。あるいは小売という業態が変化していく可能性もあります。一昔前は、どのようなものでも出かけて行って店舗で買うのが一般的でしたが、現在の通信販売の躍進は皆さんご存じのところです。今後この流れがますます加速し、もしかしたら普段食べる生鮮食品についてもオンラインで購入し届けてもらう形が普及していくのかもしれません。 近い将来の購買形態がどうなるかは未知数ですが、フードテックがさまざまな可能性に満ちていることは確かです。 今回の記事のまとめ 以上のように、フードテックは社会問題の解決を目指して急伸してきています。しかしそれだけではフードテック全体をとらえたとは言えません。もう一つ別のアプローチとして、フードテックは食の多様化を目指しています。次回後編ではこの食の多様化、パーソナライズ化されたニーズを満たすフードテックについてお伝えします。 後編はこちら
急伸する「フードテック」を知ろう(前編)~社会問題の解決を目指すフードテック~
2020.08.31

肉っぽいけど動物肉じゃない!? 植物原料の「代替肉」が躍進する理由とは

昨日お肉を食べましたか? 今日は食べますか? 日本人の食生活はすっかり欧米化し、子供や若者の魚離れが進んでいるといいます。捌くのが難しい、切り身でも食べるときの骨が気になるといった理由のほか、肉類に比べて比較的高値であることも原因の一つかもしれません。 主菜として日常的に食べられている肉類。この先もずっと今と同じようにいつでもどこでも気軽にお肉を食べられる世界は続いていくのでしょうか。もしかしたら続いていかないかもしれない、と聞いたら驚きますか。 地球環境や社会状況を鑑みるに、実は肉食を少し減らした方がよいのではないかという説があります。このあたりの事情や、肉を食べたいけど控えた方がいいというギャップを埋める「代替肉」という選択肢についてレポートします。 <将来のために肉食を減らすべき理由> 実は牛肉は環境負荷が大変高いということをご存じでしょうか。 牛肉を1kg食べると、車で100km走るのと同じ量の温室効果ガスが排出されるともいわれています。家畜業が排出する温室効果ガスは、世界の全排出量の18%にも上るのだそうです。 温室効果ガスだけではなく、例えば牛肉1㎏には2万㎥もの水が必要だといわれています。これは牛の飼料である穀物を生産するのに必要な水なども含まれているのでこのように膨大な数字になるわけですが、そうすると牛に食べさせるよりも人間が穀物のまま食べる方が環境負荷は低くなるという考え方が出てくるのは当然とも言えますね。 世界人口は着実に増えつつあります。ある試算では2050年には世界人口は100億人に迫り、現在の食肉供給量の延長線上にある数字ではこの100億人のたんぱく質必要量を賄うことが難しいとされています。家畜業よりも単位面積当たりの生産量がはるかに多く環境負荷も小さい大豆やえんどう豆を未来のたんぱく源とする考えは、想像よりもずっと進んでいるのです。 また、過剰な肉類の摂取は大腸がんのリスクを高めることがわかっています。平均すると日本人の倍以上の量の肉を食べる欧米人にとっては、肉類の摂取を控えることは健康増進に直結する問題だと捉えられているようです。 <注目される「代替肉」> そもそも植物原料を主体とした「代替肉」は古くから存在し、もともと欧米ではベジタリアンやヴィーガンといった人々の間で流行していました。 しかしここへきて以上のような理由からベジタリアンやヴィーガンではない人々にも、選ばれる第三の選択肢として急速に一般化しているようです。 2010年ころからアメリカを中心に代替肉を開発するスタートアップが目立ち始め、現在では多数存在しています。 スーパーの精肉売り場には、動物肉に混ざって同じような見た目でまるで精肉のようにパックされた代替肉が並んでいるのだとか。代替肉売り場ではなく精肉売り場にならんでいるということからも、普及具合が感じられます。ファーストフード店でも代替肉メニューが増えているといいます。 食べる肉をすべて代替肉に置き換えるのではなく、週に1度か2度、肉ではなく代替肉を選ぶという形で健康を維持し、地球環境に貢献する。そんな実現可能なハードルの低さに比べて感じられる効果が高いことから、人々は代替肉を選択すると考えられます。代替肉は今後ますます躍進していくことでしょう。 (まとめ) 日本にも「大豆ミート」「畑のお肉」としてお馴染みの代替肉があります。ただ、乾物であり調理に多少手間がかかること、独特の風味があることなどが理由でしょうか、今のところ一般家庭で日常的に使われているレベルで普及しているとは言えないようです。 欧米で一般的な、見た目も精肉に近いチルド商品などが手に入るようになると、日本でも肉に代わる選択肢として代替肉が選ばれる日がやってくるかもしれませんね。 もともと発展した大豆食文化を持つ日本食。食と健康への意識が高まる中、日本で代替肉がどのように受け入れられ進化を遂げていくのか、大注目です。
肉っぽいけど動物肉じゃない!? 植物原料の「代替肉」が躍進する理由とは
2020.08.17

最近話題の「エコラップ」とは?簡単な作り方とその活用法

「脱プラスチック」とは? 包装容器などに使われることの多いプラスチック容器。容器の廃棄による環境問題が、深刻化しています。例えば、プラスチック製のストローが身体に突き刺さったウミガメの写真などをご覧になったことのある方もいらっしゃるかもしれません。これはほんの一例に過ぎず、プラスチックごみが海を汚染し、そこに棲むさまざまな生き物の暮らしを脅かしているのです。 こうした状況を受けて、世界中で広がりつつあるのが「脱プラスチック」に向けた動き。従来のプラスチック容器を見直して、環境問題の解決を目指そうというものです。企業や行政だけでなく、個人としてもさまざまな取り組みが行われています。 繰り返し使える「みつろうラップ」とは? そのなかで注目を集めているのが「みつろうラップ」。一度使ったら捨ててしまう従来のラップとは異なり、繰り返し使えるのが特徴です。その特徴から「エコラップ」と呼ばれることもあります。また、好きな絵柄を選ぶことができるので、キッチンを明るく華やかに彩ってくれるという魅力もあるんです。 みつろうラップが話題になっているもうひとつの理由は、自宅でも簡単に作れること。コットンの布に、みつろうやココナッツオイルなどを染み込ませて作ります。みつろうというのは、みつばちが巣を作る際に分泌する「ろう」のことです。 作り方は、アイロン台の上に新聞紙、クッキングペーパー、布、細かく刻んだみつろう、クッキングペーパーという順に重ねて、低温に設定して上から熱を加えます。みつろうが溶けて、布全体に溶けた液体が浸透すればOK。自然に冷めるまで待てば、できあがり。私も作ったことがありますが、10分程度で完成します! このみつろうラップは、器などに使うだけでなく、果物や野菜、おにぎりやサンドイッチなどを包んだりするのにも使うことができます。お手入れは、水やぬるま湯などで洗って、風通しのよい場所で乾燥させること。大切に扱えば、1年程度は使用できます。 「ゴミを減らしたい」「環境にやさしい暮らしをしたい」という方は、ぜひ作ってみてはいかがでしょうか。
最近話題の「エコラップ」とは?簡単な作り方とその活用法
2020.08.13

「冬瓜」の旬は夏!薬膳料理でも使われるその効能とおすすめレシピ

「冬瓜」の旬は夏!薬膳料理でも使われるその効能とおすすめレシピ。 夏の身体に嬉しい「冬瓜」 ウリ科の野菜「冬瓜」。漢字のイメージから冬の野菜と思われがちですが、実は夏に旬を迎える野菜です。涼しいところで保管すれば冬まで食べられることから、この名前が付いたと言われています。 冬瓜は9割以上が水分。低カロリーな野菜としてもよく知られていますが、実は、夏の身体に嬉しい栄養を含む野菜であることをご存知でしょうか。 その代表的な栄養素を3つ、ご紹介しますね。まずは、蒸し暑さや運動不足などで深刻化しやすい「むくみ」を予防する効果が期待されている「カリウム」。そして、強い陽射しを浴びることの多い夏において、美容には欠かせない「ビタミンC」。最後に、コレステロールや中性脂肪を減らす効果が期待される「サポニン」です。 冬瓜は、夏の薬膳にもよく使われる食材です。身体の余分な熱や水分を取り、潤いを与える作用があるのだとか。冬瓜の皮は「冬瓜皮(とうがんひ)」と呼ばれており、果肉の部分よりも利尿作用が高いとされています。冬瓜の種の部分は「冬瓜子(とうがんし)」と呼ばれ、こちらも使われることがあります。果肉だけでなく、皮も種も使うことができるなんて、驚きですね! 冬瓜を使った簡単料理 冬瓜を使った料理と言えば、「煮物」のイメージが強いかもしれません。でも実際には、味や食感などにクセの少ない冬瓜は、さまざまな料理に使うことができます。特に、冬瓜に含まれる栄養は調理法によっては水分と一緒に外に溶け出してしまうことがあります。そのため、どんな料理に使う場合でも、煮汁ごと食べるようにすることがおすすめです。 例えば「冬瓜と鶏肉のスープ」など、肉や魚と組み合わせると主菜にもなるボリューム感のある一品になります。食欲の少ない時などには、カレー粉や酢などで風味を付けると、肉の臭みも抑えられて食べやすくていいですね。淡泊な冬瓜に、煮汁が染み込んで美味しいです。その他、「冬瓜の鶏肉そぼろあんかけ」「冬瓜と豚肉の炒め煮」などにするのもおすすめ。暑い時期には、少し冷ましていただくと食べやすくなります。 夏の野菜・冬瓜を美味しくいただいて、この夏も健やかに過ごしたいですね。
「冬瓜」の旬は夏!薬膳料理でも使われるその効能とおすすめレシピ
2020.08.10

すいかの皮を捨てないで!漬物やスープなどの美味しい活用法

すいかの皮は、食べられる! 夏を代表する果物のひとつ「すいか」。今年もすいかが美味しく感じられる季節がやって来ました!甘くて水分をたっぷりと含んだ果肉が人気を集めていますが、実は、その皮も食べられることをご存知でしょうか。 普段捨ててしまう部分を使うことでゴミの量も減りますし、夏の身体に嬉しい栄養価もギュッと詰まっています。もちろん美味しいので、本当にいいことづくめ!では、すいかの皮の栄養と食べ方をご紹介していきますね。 皮に含まれる栄養とは? まず、すいかの皮に含まれる栄養についてですが「シトルリン」という成分が豊富に含まれています。この成分はアミノ酸の一種で「血流の改善」「ホルモンバランスの調整」などに効果が期待されると言われています。すいかの果肉にも含まれていますが、皮に含まれる量はその約2倍もあるのだとか。また漢方ではすいかの皮は「西瓜翠衣(せいかすいい)」と呼ばれ、漢方薬の原料や中国料理などにも古くから使われてきました。 すいかの皮を使った簡単料理 次に使い方について、見ていきましょう。一番手軽な食べ方は「漬物」です。果肉を食べ終えた後の皮の部分を刻み、塩を振って少し待てば出来上がり。もちろん、浅漬けやピクルス、キムチなどに使うのもよく合います。緑色の硬い部分だけを薄く切って、白い部分を中心に召し上がってくださいね。 また、漬物のような生食だけでなく、加熱した料理に使うのもおすすめです。夏の薬膳料理でよく作られるのは「豚スペアリブとすいかの皮のスープ」。豚肉とすいかの皮を煮込んで、塩味などでシンプルに味付けをします。薬膳の考え方では、豚肉とすいかの皮のどちらにも「身体を潤す」効果が期待されています。つまり、たくさんの汗をかいて身体が乾きやすい夏にもぴったりの料理ということですね。 この他、炒めものや麺類の具材に加えても美味しくいただけます。ちなみに、赤い果肉の部分を多めに残すようにすると、甘さが強くなります。お好みにもよりますが、甘さがあるとお子さんにも食べやすいのでおすすめです。今年の夏は、ぜひすいかを丸ごと美味しく食べてみませんか。
すいかの皮を捨てないで!漬物やスープなどの美味しい活用法
2020.07.22

人類の飢餓問題を救う食材? 世界をざわつかせている『昆虫食』の今を探る

国連でも問題に?もはや避けて通れない昆虫食 少子化が叫ばれて久しい日本ではあまりピンと来ないかも知れませんが、世界では今、人口過剰による食糧問題が深刻化しています。2000年前には1億人ほどだった世界の人口は、2000年後には35倍の70億人に達しています。しかも、その増え方は加速度的に増えており、2056年には100億人を突破すると言われているのです。 増え続ける人間に関して従来の食糧生産方法では限界があります。とくに魚や動物から摂取する必要のあるタンパク質は資源に限りがあることから増え続ける人類すべてを賄うことは難しいとされています。 そこで世界的に注目されているのがタンパク質の代替食料。中でも食糧問題の切り札とされているのが昆虫食です。昆虫食が見直されるきっかけとなったのは2013年に国連食糧農業機関が国連に提出した報告書がきっかけと言われています。 増え続ける人口に対し、昆虫食が問題解決のひとつになると提案したこの報告書をきっかけに、世界中で昆虫食に対する取り組みが始まったのです。2015年にはそれまで昆虫を食べる習慣のなかったEUで、昆虫を新規食品として国をあげて規定されました。また、東南アジアには世界最大規模のコオロギの養殖場も完成。常時700万頭以上が飼育されています。 ここで疑問になるのが、昆虫が牛や豚の代わりになるのか? という点です。まず、栄養価の面で見ると一般的な蛾や蜂の幼虫の場合、体重の50%がタンパク質と言われています。牛や豚が1~3%ですから非常に高い含有率です。 また、環境問題に関しても優秀です。牛1頭がゲップなどで1日に吐き出すメタンガスは160~320リットル。全世界にはおよそ15億頭の牛が飼育されていると言われ、地球温暖化の原因のひとつとまで一部の研究では言われています。対して、昆虫自体ほとんど温室効果ガスを放出しません。 最後の問題は、昆虫を食べるという行為に対する抵抗感でしょう。しかし、考えてみればほんの数年前まで西洋諸国では生で魚介類を食べる習慣がありませんでした。それが、今やアメリカやヨーロッパでも寿司は高級料理としてもてはやされています。近い将来、昆虫も私達の食卓に当たり前に並ぶような時代が来るのかも知れませんね。
人類の飢餓問題を救う食材? 世界をざわつかせている『昆虫食』の今を探る
2020.06.24

SDGsでぜひ注目したい、企業や団体の取り組みとは?

2015年9月に国連で開催されたサミットにて採択された「SDGs(持続可能な開発目標)」。この目標の達成に向けて、企業やNPO/NGO団体などさまざまな主体が動き始めています。今回は、そのなかでもぜひ注目したい取り組みをご紹介します! まずは、NPO法人TABLE FOR TWOの事例から見ていきましょう。こちらの団体は、先進国で健康的な食事やサービスを受け取るとその売上の一部が寄付金となって、開発途上国の子どもたちの学校給食になるという活動をしています。この仕組みは「TFTプログラム」と呼ばれ、大企業の社員食堂などにも採用され昨今注目を集めています。 団体の公式サイトによれば、この活動を進めることにより「SDGsが定める17の開発目標のうち7つのゴールに貢献できる」されています。その7つのゴールとは「1.貧困をなくそう」「2.飢餓をゼロに」「3.すべての人に健康と福祉を」「4.質の高い教育をみんなに」「10.人や国の不平等をなくそう」「15.陸の豊かさも守ろう」「17.パートナーシップで目標を達成しよう」です。 また、一部上場企業の約7割が加盟しているとされる経団連では、2017年11月に行動企業憲章を改定し「Society5.0というコンセプトのもとSDGsに本気で取り組む」ことを決めました。これまでは、企業の売り上げの一部を使って社会に良いことをするという流れだったのに対して、「本業を通じてSDGsを達成し世界を変えていこう」という発想に転換したことは注目すべき点です。 他の事例について知りたい場合は外務省のサイトをご覧くださいね。こちらのサイトでは、SDGsの達成に向けた企業や団体の取り組みを確認することができます。主体別(企業、自治体、NPO/NGO、教育・研究機関など)や名称別(五十音順)の他に、SDGs が定める17の開発目標別に検索することもできます。気になるテーマがある時など、このサイトを利用して調べてみるのもいいですね! 私たちの身近なところでも、SDGsの取り組みは着々と進んでいます。今後の動向もぜひチェックしていきたいですね!
SDGsでぜひ注目したい、企業や団体の取り組みとは?
2020.06.22

最近よく聞く「SDGs」って何のこと?

最近あちこちで聞くようになった「SDGs(エスディージーエス)」という言葉。「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称なのですが、この言葉の意味をご存知でしょうか。少し前に行われた調査によれば、SDGsの認知度は27%という結果も出ています。一般にはまだまだ認知されていないようですね。 SDGsとは、2015年8月に開催された国連のサミットにおいて決められた、世界共通の目標のこと。2016年から2030年までの15年間の開発の指針を示すものとして「持続可能な開発のための2030アジェンダ」が採択。この中心となる開発目標のことを、SDGsと呼んでいます。 ちなみに、SDGsの前進として「MDGs」というものがあり、これは2015年までの開発目標として8つのゴールを掲げていました。この目標が達成期限を迎えたことを受けて、次に決定されたのがSDGsという流れですなんですね! SDGsの具体的な内容について見ていきましょう!まず、17の大きな目標が示されています。 その目標とは、「1.貧困をなくそう」「2.飢餓をゼロに」「3.すべての人に健康と福祉を」「4.質の高い教育をみんなに」「5.ジェンダー平等を実現しよう」「6.安全な水とトイレを世界中に」「7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに」「8.働きがいも経済成長も」「9.産業と技術革新の基盤をつくろう」「10.人や国の不平等をなくそう」「11.住み続けられるまちづくりを」「12.つくる責任 つかう責任」「13.気候変動に具体的な対策を」「14.海の豊かさを守ろう」「15.陸の豊かさも守ろう」「16.平和と公正をすべての人に」「17.パートナーシップで目標を達成しよう」です。 開発目標と聞くと「開発途上国が対象」と捉えがちですが、それぞれの目標を見ていくと先進国にも当てはまる内容が多く見られます。また、陸や海の話も出てくるので、国レベルの話を越えたもっと大きなテーマを設定していることがよく分かりますね! そして、この17の目標に対して「169のターゲット」が設定されています。ひとつの目標に対して、平均して10個程度のターゲットが存在するイメージですね。SDGsの大きな特徴は、目標を掲げるだけでなくそれを定期的にモニタリングするということ。「国連ハイレベル制作フォーラム」という枠組みを使って、毎年7月頃に国ごとの進捗状況を共有していきます。 SDGsについて調べてみると、私たちの生活と深く関わっている内容もたくさんあります。ぜひ自分や自分の暮らしに関連することとして、その動向を追っていきたいですね!
最近よく聞く「SDGs」って何のこと?
2020.06.17

余った野菜が美味しく変身!「ベジブロス」とは

にんじんのヘタや玉ねぎの皮など、通常料理に使わない野菜の切れ端などはどうしていますか?おそらく「捨てている」という方も多いと思います。こうした野菜の切れ端には、昨今注目されている成分「フィトケミカル」などを含め、実は栄養が豊富に詰まっています。つまり、捨ててしまうのはもったいない!そこで今回は、こうした余った野菜を使った絶品スープストック「ベジブロス」についてご紹介します。 ベジブロスとは、野菜の切れ端を使ったスープのこと。旨味がたっぷり感じられるので、市販のスープの素などに頼らなくても、とても美味しいスープを作ることができます。またアンチエイジングなどにも効果が期待されている「フィトケミカル」は加熱することで体内に吸収されやすくなるため、ベジブロスにして食べるという方法はとても理にかなっています。 ではまず材料についてご紹介しますね。ベジブロスに使うことのできるのは、野菜のヘタや芯、皮、種など。できれば、オーガニックや無農薬のものがおすすめです。もし農薬が気になる場合には、流水でよく洗うか水にさらすなどして、農薬を洗い流すようにしてください。 基本的にはどんな野菜でも使うことができますが、ゴーヤーなどのアクの強い野菜は避けたほうが無難です。セロリの葉や玉ねぎの皮など香りのよい食材を使うと、風味豊かなベジブロスになるのでおすすめ!2~3種類から作れますが、できればたくさんの種類を入れたほうが美味しくなります。 野菜を切り落とすたびにタッパーなどに入れて冷蔵庫で保管し、ある程度たまったらベジブロスを作ってみましょう。野菜の切れ端を鍋に入れて、かぶるくらいの水と少量の酒を加熱していきます。沸騰したら弱火にして、じっくりと煮出します。その後、ザルなどで野菜を濾せば完成!密閉容器に入れて、冷蔵庫で3日程度保存できます。出来上がったベジブロスは、昆布やかつおの出汁などと同じように、スープや味噌汁、煮込み料理などのベースに使ってくださいね。もしじっくり煮出す時間がないという場合には、圧力鍋を使うと短い時間で作ることができます。 普段捨てていた野菜の切れ端を使って、美味しくて身体にも優しいスープストックが作れるのは、家計にもやさしく、とても嬉しいですね!ぜひお試しください。
余った野菜が美味しく変身!「ベジブロス」とは
2020.05.27

フェアトレードコーヒーが美味しい理由

昨今よく聞かれるようになった「フェアトレードコーヒー」。コーヒー豆の専門店や大手コーヒーチェーンなどでも、その文字を見かけます。もともとフェアトレードとは、一般的に途上国と先進国での貿易などに対して使われる言葉のこと。こうした途上国の弱くなりがちな立場を保護し、先進国と途上国の対等な関係を築くためのものです。逆のことを言えば、輸入食材などがとても安い値段で売られているのを時々見かけますが、その背景には途上国での過酷な労働環境がひそんでいる場合もあるんです! ちなみコーヒーに関しては、世界中にいる約2500万人ものコーヒー生産者のうち約7割が10ヘクタール未満の小規模農園の従事者なのだとか。1990年代の生産量トップのブラジルの霜害の影響により、多くの国が新規参入したことなどにより、需要と供給のバランスが乱れています。その結果、小規模農園の経営は苦しく、過酷な労働を強いられています。そんな状況下においてフェアトレードで取引をすることにより、それまでの取引価格の2倍以上のお金が生産者に渡るようになり、労働や生活の環境が大きく改善されたという報告もあります。 また、コーヒー好きな人のなかでは「フェアトレードコーヒーは美味しい」「美味しいから選んでいる」という声も時々聞きますね!これは、フェアトレードで取引をすることにより、小規模農園でも経営が成り立つようになるため、一般には知られていないコーヒーも商品化することができるためです。 フェアトレードコーヒーが広まるメリットは他にもあります。それは、途上国の現状を知り、消費者の意識を変えていくことにつながるということ。コーヒーに限らず、フェアトレード商品はパッケージなどもデザインに気を配ったものが多いので、自身のスタイルを磨いていきたいという方にもおすすめです! さらに関心のある方は、フェアトレードコーヒーが注目されるきっかけになったとも言われる映画「おいしいコーヒーの真実」を鑑賞してみてはいかがでしょう。フェアトレードコーヒーとは何なのかを、再確認することができますよ!
フェアトレードコーヒーが美味しい理由
2020.04.20

食の在り方を考える一冊「カレーライスを一からつくる」

安全・安心な食の在り方をめぐって、さまざまな動きが広がっています。今回紹介するおすすめの一冊「カレーライスを一からつくる」もそのひとつです。 タイトルにある通り、カレーライスを始めから作ってみるという本なのですが、「ルーを使わずにスパイスを調合してつくる」という内容ではありません!カレーライスに使う野菜や米、スパイスはもちろん、家畜を育てて肉までも手作りするという内容です。探検家である関野吉晴氏が、武蔵野美術大学で学生たちと一緒に行った食のゼミの様子を書籍にまとめたものです。書籍が好評であったことを受けて、映画化もされており、全国各地で自主上映会などが行われています。 本のなかで、関野先生はこの9ヵ月間のゼミの目的について「カレーライスを一から手作りすることによって、学生たちにいろいろな気付きをしてもらうこと」と語っています。実際に始めから作ることで見えてくるものや感じることがたくさんあり、それらが本のなかで鮮明に綴られています。 例えば、家畜を育てて肉にするという時に学生たちは「殺すか、殺さないか」という議論を真剣に行っている場面。もともとはカレーライスに使う肉として家畜を育てたはずが、飼育する間に愛情が芽生えてしまい「殺すのはかわいそうだ」という学生の声もありました。普段私たちは「生き物の命をいただいている」という実感をあまり持つことなく、動物性の食材を口にしていることも多いと思いますが、この本を読んでいると「いただきます」の本当の意味を考えさせられるシーンがいくつもあります。 ゼミでは「塩や皿までも手作り」しています。さすが探検家とも言うべき徹底的なこだわりですよね。でも「カレーライスをゼロから作る」ではなく「一からつくる」としているのには、関野先生の想いが表れているのだとか。それは「自然のものは本当の最初から、ゼロから作ることはできない」という、命や自然に対する尊敬の念でもあります。 私も本を読みましたが、「カレーライスを一から作る」という一見シンプルな話のなかにさまざまなドラマがあり、命をいただくことについて深く考えるきっかけになりました!子どもにも分かりやすいストーリーなので、親子で一緒に読んでみるのもおすすめです。
食の在り方を考える一冊「カレーライスを一からつくる」
2020.04.15

報酬は「魚」!漁業の活性化に向けた新しい副業「ギョソモン」とは

「人生100年時代」という言葉があちこちで聞かれるようになりました。それとともに、フリーランスで働く人が増えたり、大手企業などでも副業が認められるようになったりするなど、人生や仕事の選択肢の幅が確実に広がってきていますね! 多くの人が仕事に求めるものは、お金だけではありません。やりがいや社会的課題の解決など「人生や社会を豊かにするため」という方も多いことと思います。そんな大きな流れのなかで、多様な主体が協業し、専門性を持つ人材を取り入れて漁業を活性化する試み「ギョソモン」が始まりました。 ギョソモンは、東京を拠点に活動する特定非営利活動法人エティックと、宮城県に拠点を置く一般社団法人フィッシャーマン・ジャパンの協業による取り組みで、エティックが運営するWワークと副業の求人サイト「YOSOMON!」にてスタートしました。具体的な事業内容としては、水産業に携わる宮城県近郊の若者と、課題解決を一緒に進める専門性を持つ副業人材をマッチングするものです。 他のWワークや副業との大きな違いは、報酬がお金ではなく「魚払い」であること。サポートした水産事業者から、旬の魚や魚加工食品が副業人材の手元に贈られるという仕組みです。また、勤務スタイルが柔軟に決められるのもの大きな特徴です。そのため、宮城県近郊に住んでいる方だけでなく、都市部など遠隔地に住んでいる方も応募することができます。都合が合えばスタート時などに現地での顔合わせがありますが、基本的にはインターネット上での定期的なミーティングをしながら、プロジェクトを進行していきます。 フィッシャーマン・ジャパンでは、従来の漁業のイメージを変えることを目指しているのだとか。かっこよくて、稼げて、革新的な「新3K」という、水産業の未来のイメージを掲げています。ギョソモンは、都会で働きながら水産業の改革の一助になれるかもしれない大きなチャンスです!具体的なプロジェクトについては、ギョソモンのホームページから確認することができます。マーケティングや商品企画・開発などに詳しい方は、活躍の機会もありそう!気になる方は、ぜひチェックしてみてくださいね。
報酬は「魚」!漁業の活性化に向けた新しい副業「ギョソモン」とは
2020.03.16

全世界の食品の1/3が捨てられている!解決方法はフードシェア。

日本にいると少子化が問題化していて実感できませんが、世界の人口はまだまだ増え続けているのはご存知でしょうか?2050年には地球の総人口が、なんと97億人にまで増えると言われていて、さらに多くの食料品が必要とされています。現在でも世界で8億の人々が飢えに苦しんでいる状況ですので、急いで対策を考えなければ間に合いません。こんな世界の問題に、実は私たちでも取り組める課題があります。それが、世界で生産された食料品の約1/3が捨てられているという「食料品の廃棄問題」です。 世界の食料品廃棄量は年間13億トン。どのくらいの量かイメージがつかないと思いますが、世界で飢えている8億人が必要とする食料品の数倍分、20億人分の食料品が失われているのです。また食料の廃棄問題は資源の無駄遣いという側面もあります。食料品を生産、運搬して家庭に届くまでに、大量の水、肥料、燃料などを消費しています。食料品を捨てるということは、大量の資源を捨てているということにつながるのです。 日本での食品廃棄物のうち、まだ食べられるものをフードロスというのですが、その量は約646万トン、そのうち製造・卸・小売・外食事業者による廃棄が357万トンと半分以上を占めています。ちなみに世界全体の食料援助が320万トンですから、どれほどの食料品がムダになっているのかお分かりいただけると思います。日本でも食品リサイクル法などを制定して廃棄量を減らす方向にすすんでいますが、それでは根本的な解決にはなりません。やはり食料品は食べきる!使いきる!ということを第一の目標にしなければならないからです。そこで注目されているのがフードシェアリングです。 フードシェアリングは、使わなかったり、余ったりした食料品を、事業者や個人の間で取引する新しい仕組みです。社会貢献ができる仕組みだと思う人も多いと思いますが、これを上手く使いこなせば経営的に見ても大きなメリットがあります。例えば、今までなら余らせてしまった食料品は廃棄するだけしかなく、すべてが損失となっていました。しかし、この仕組みを利用すれば、売り手は損失を極限まで抑えることができ、また買い手は仕入れコストを抑えて、必要なものを入手することができます。つまり食料品の新しい取引方法なのです。 フードシェアリングの仕組みは世界各国ではじまっていますが、まだ小さなものがほとんどです。しかし、この仕組みが国全体へ、そして世界全体へと広がっていけは、廃棄される食料品が大きく減るのは間違いないでしょう。日々の暮らしや目先の利益に流されて、ついつい大きな視点を忘れてしまいがちですが、毎日、作って食べている料理は、確実に世界とつながっています。この記事をきっかけに、食料品を食べきる、使いきる方法を、もう一度、考えてみてはいかがでしょう。
全世界の食品の1/3が捨てられている!解決方法はフードシェア。
2020.03.09

食品ロスと貧困を改善するフードバンクとは?

日本では本来食べられるのに包装の破損や過剰製造、印字ミスなどの理由によって流通することができずに廃棄される食品が年間で約643万トンもあります。日本全体での食品廃棄は1,561万トンなので、3割以上も占めています。このような現状があるにもかかわらず、現在日本では貧困生活で困っている17歳以下の子供が全国で約280万人もおり、子供のうち7人に1人が貧困生活を強いられています。 そんな食品ロスと貧困問題を改善するべく行われているフードバンク活動というのをご存知でしょうか。 フードバンク活動というのは、まだ安全に食べることが可能であるにも関わらず、廃棄してしまう食品などを企業や個人から無償で寄贈を受けて、生活に困っている人や福祉系の団体に無償で提供する活動です。 元々は海外で始まったこの活動も日本で2006年頃から始められ、日本全国に約70近い団体が活動するまでになりました。このフードバンク活動は食品ロスを軽減するだけでなく、生活困窮者への支援も兼ねているので、一石二鳥の社会貢献となります。 フードバンク活動の流れ (1)まず安全に食べられるのに処分されてしまう食料を企業や個人から買い取ります。種類は様々で、乾麺やレトルト食品、飲料水など、常温で保存がきく食料がメインとなっています。 (2)寄贈を受けた食品を当然無駄にしないため、賞味期限別に分類して、安全に生活困窮者の方々に提供をしています。 フードバンク活動によって、現在食品の取扱量は判明しているだけでも約3,800トン以上も食品ロスの削減することができています。 しかし、日本ではまだ認知度が低く、利用者や寄付者のつながりが浅い状態であり、組織の運営基盤が確立できていないのが現状です。 まだまだ改善できる食品ロスとフードバンク活動ですが、皆さんの周りにも、寄贈を募っているフードバンク活動団体かいるかもしれません。もし在庫を抱えていて、そのまま廃棄してしまうような食品がある場合には、手軽な社会貢献として寄贈して食品ロス削減を目指してみませんか。また、こういったフードバンク活動と並行してそれぞれが食べ残し、作りすぎなどを改善して、食品ロス削減に取り組んでみてはいかがでしょうか。
食品ロスと貧困を改善するフードバンクとは?
2020.03.04

フードロス削減にアプリを利用!広がるフードシェア

全世界で生産された全食料の1/3が捨てられているフードロス問題。食料を捨てるということは単に食べ物をムダにするということだけではなく、生産や輸送に使ったエネルギーまでムダにしてしまうということなのです。特に先進国では、食べ残しや売れ残り商品の廃棄が、フードロスの大きな原因になっています。そんな世界で、いま、注目されているのが、売れ残ったり、使わなかった食材を販売できるフードシェアという仕組み。そして売り手と消費者をマッチングするアイテムとして使われるスウェーデン発の「Karma(カルマ)」というアプリです。今日はどんなアプリの仕組みなのか、メリットも含めてご紹介したいと思います。 まず登録しているスーパーマーケットやレストラン、カフェ、ホテルが、売れ残った商品をアプリ上にアップします。そしてお客様はアプリ上に表示された商品の中から自分がほしいものを選び、オンラインで決済。最後は、お店に商品を取りに行くという仕組みです。このアプリをフードロス解決に利用することで、多くのメリットが生まれます。 お店側のメリットとしては大きく二つあります。ひとつは廃棄するだけの食材を販売に結びつけることで、損失を抑えることができること。そして、二つ目は、自分のお店の宣伝にも繋がるということです。利用者の声で「美味しいお店を見つけられる」という評判もあり、新しい顧客開拓にもつながっているようです。ここが単純な安売り戦略と違うポイントです。 お客様の側のメリットとしては、もちろん安くて美味しい食べ物を買うことができるということですが、それにプラスして、アプリを使うことでスマートにお買い物ができるということです。例えば、半額シールが貼られる時間帯を狙ってお店に行くというようなことをしなくていいわけです。まさに、クールなシェアリングエコノミーだということです。 このようなフードシェアサービスは、今後、日本でも普及してくると思います。実際、生産者と消費者を結びつけるサービスや、業者間で余剰食材を融通するサービスが実際にはじまっています。お店にも、消費者にも、環境にもやさしい、このようなフードシェアサービスですが、使ってもらわなければ意味がありません。お店側としては廃棄するよりも低コストで販売できる必要があるし、また消費者にとっても安くて美味しい食べ物が簡単に買えるというメリットがないと受け入れてもらえません。ここでアプリを使うという発想は、フードシェアを大きく広げる強いチカラになって行くと思います。 Karmaの紹介動画はこちらからご覧ください↓ https://www.youtube.com/watch?v=ehC8t6w52Kg&feature=youtu.be
フードロス削減にアプリを利用!広がるフードシェア
2020.01.13

安全で美味!アメリカ発祥「Farm to table(農場から食卓まで)」とは

「Farm to table(ファーム・トゥー・テーブル)」という言葉を聞いたことはありますか?アメリカで生まれた食に対する考え方で、農場(生産者)から食卓(消費者)へ安全で新鮮な食材を届けるというものです。レストランなどでは少し前から話題を集めており、「地産地消」や「サステナブル(持続可能)」な食のあり方にもつながるものです。では具体的にどんなものなのか、その実践例を見ていきましょう! まずご紹介するのは、温暖な気候に恵まれたアメリカのカルフォルニア州にあるレストラン「Central Market」。こちらのオーナーシェフのトニーは、自宅を農場の敷地内に建設し、そこで野菜や家畜を育てています。大切にしているのは、野菜などは遺伝子組み換えをしていない種を厳選し、家畜の飼料にはオーガニックのものを使い、安心安全な食材をつくるということ。レストランで使用するソーセージやサラミは、自身の農場で育った家畜の肉を使い手作りするなど、細かい部分にまで気を配っています。 農場とレストランが近いということは「安心安全で美味しい食材が提供できる」だけでなく、「環境にもやさしい」というメリットもあります。例えば、食材を箱詰めするための容器や包装紙は不要になりますし、運搬することで発生する温室効果ガスの削減にもつながります。 もともとトニーは、ニューヨークやサンフランシスコで活躍していたシェフ。都会で仕事をするなかで「オーガニックの畑があり、その近くでレストランを開きたい」という想いを長年抱いていたのだとか。その想いに当てはまる場所を探していたところ、ちょうどよいタイミングで見つかったのが、今の場所というわけです。 いろんなこだわりが詰まっていることもあり、このレストランで提供される食材は安心して食べられる新鮮なものばかりで、料理はとても美味しい!夕方のオープン時間になると、地元の客が次々に店内に入り始めて、トニーと親しげに会話を始めるのだとか。こうしたレストランの在り方が、地元の人たちにもとても愛されているようです。 この「ファーム・トゥー・キッチン」の考え方は、日本にも広がりつつあります。次にご紹介するのは、東京のレストラン「navarre Tokyo」。オレゴン州ポートランドで人気を集めているレストランが、日本に出店したものです。有機農業を実践している農家から食材を仕入れ、その日ごとに変化する「スペシャル」として、料理が提供されています。現地のスタイルのように、週末限定でブランチも食べられるのだとか。ポートランドにも通じる「ゆったりとした空気」を楽しみながら、オリジナルの料理を味わってみてはいかがでしょうか。
安全で美味!アメリカ発祥「Farm to table(農場から食卓まで)」とは

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NEW 2021.01.19

料理がもっと美味しくなる!「塩」の種類と使い分け方法とは?

塩の種類は、大きく「3種類」ある どこの家庭にも常備している、基本の調味料「塩」。スーパーなどに行くといろいろな塩が置いてあり、種類も値段も多種多様なので、どれを選んでいいか迷っているという方も少なくないと思います。塩は私たちの命や健康を保つためになくてはならない存在ですが、知っているようで知らないことが本当に多いもの。そこで今回は、普段の料理がもっと美味しくなる、塩の種類と使い分け方法についてご紹介したいと思います。 まず基本的なこととして、塩は大きく3種類に分けることができます。その原料の違いによって「海水塩」「岩塩」「湖塩」と呼ばれます。日本で作られる塩の多くは海水塩で、ミネラルが豊富に含まれていることが大きな特徴です。 岩塩は、ヒマラヤのピンクソルトなどが有名です。海水塩に比べると「しょっぱさ」を強く感じ、鉄分を多く含むとされています。ウユニ塩湖などがよく知られており、湖塩は海水塩や岩塩と比べて生産量が少ないです。もちろん、同じ種類の塩であっても作られる環境や製塩方法などにより、色や形状、成分などが変化します。 「いくつかの塩を食べ比べてみたい」という場合には、海水塩、岩塩、湖塩のなかから1種類ずつセレクトしてみると、その違いをよく実感することができおすすめです。 料理を美味しくする、塩の使い分け方法とは? 塩を選ぶ際には、原料の違いだけでなく粒の大きさも意識することがポイントです。粒子の細かい塩はどんな料理にも使いやすくて便利ですが、粒子が粗い「粗塩」を準備していると料理の幅がぐっと広がります。 例えば、ステーキや焼き鳥、焼き魚などに粗塩をパラリと振ると、素材の味を上手に引き立てることができます。お酒の好きな方であれば、日本酒と一緒に少量の粗塩を味わうのもいいですね。その他、煮込み料理やスープなどじっくりと味を引き出したい料理にも、粗塩はよく合います。 数種類の塩を常備して、素材に合わせて塩を使い分けると料理の味がとても美味しくなります。ぜひ自分の好みに合った塩を探してみてくださいね。
料理がもっと美味しくなる!「塩」の種類と使い分け方法とは?
NEW 2021.01.14

目的別!効果的なプロテインの飲み方をご紹介

プロテインを飲む目的は? プロテインの摂取は、「筋肉を付けたい」「美肌になりたい」「健康的に痩せたい」など何らかの目的を持って始めることが多いのではないでしょうか。その一方で気軽に飲み始めたものの、効果がなかなか感じられず途中で止めてしまう方も少なくありません。 効果を実感しながら継続するためには、目的別に合わせたプロテインの種類や飲み方を知っておくことが大切です。そこで今回は、よくある目的別に、効果的なプロテインの飲み方をご紹介したいと思います。 目的に合わせたプロテインの飲み方 プロテインは目的に合わせて、いろんな配合がされています。まずプロテインの主原料として、牛乳に由来する「ホエイ」や「カゼイン」、大豆に由来する「ソイ」があります。吸収されるスピードが速いのがホエイ、ゆっくりと吸収されるのがカゼインやソイとされています。市販のプロテインには、こうした吸収スピードの特徴に合わせて、目的別にビタミン類やミネラルなどの栄養分が加えられています。 プロテインのパッケージには「エネルギー補給」「成長期のサポート」「運動後の回復に」など、それぞれの目的が書かれているのでそれを参考に選ぶのもいいかもしれません。基本的には運動後に飲みたい場合は吸収の速いホエイ、眠る前や間食として飲む場合にはカゼインやソイを選ぶと良いでしょう。 ちなみに「朝食はプロテインで済ませている」などプロテインを食事の代わりに摂取する人がいますが、これはおすすめできません。基本的なことですが、プロテインは規則正しい食事にプラスする形で摂取するものです。食事は身体づくりのベースとなるものなので、プロテインを始める前に、食事から栄養やカロリーがしっかりと補えているかどうか見直してみるのもおすすめです。 また、1日に必要なタンパク質の量は性別や活動量などによっても異なるので、自分に必要な量を知っておくことも大切です。ダイエットなどの目的で利用する場合は、1日に1回は体重を測定するようにしましょう。昨今「糖質制限」をする人も昨今増えていますが、糖質が不足していると筋肉が減っていく可能性もあります。筋肉が少なくなると代謝も悪くなり、太りやすい身体になるので、くれぐれも注意してください。 タンパク質が多くて脂質が少なくヘルシーな食材とされるプロテインですが、飲み過ぎれば体重増加や体調不良の原因ともなりかねません。プロテインのパッケージなどをよく確認し、適量を守って飲むようにしましょう。
目的別!効果的なプロテインの飲み方をご紹介
NEW 2020.12.28

withコロナで支持を集める「お弁当づくり」とは?

お弁当づくりが支持される背景とは 新型コロナウィルスの影響により、私たちの生活が大きく変化しています。そのなかで、社会人のランチとして「自宅から持参するお弁当」が支持されていることをご存知でしょうか。 東洋アルミエコープロダクツ株式会社が社会人2万人を対象に実施したインターネットでのアンケート調査によれば、ランチをどのように調達しているかという質問に対して、「外食」「社員食堂を利用」「テイクアウトを利用」などに比べて「お弁当を持参」している方が最も多いという結果が出ています。 またその頻度については「(お弁当を持参するのは)ほぼ毎日」と回答した方が4割以上であり、コロナ禍の前後でお弁当を持参する人が増えているという結果になりました。新型コロナウィルスの感染拡大予防策として「外食を控える」という方も増えていますが、こうした意識の高まりも関係しているようです。 初心者にも作りやすい「お弁当本」が大ヒット コロナ禍でお弁当づくりが支持される理由は納得できますが、お弁当づくり初心者の方にとって、毎日作り続けるのはハードルが高いものです。そんななか、2020年1月に出版された本「藤井弁当」が話題を呼んでいます。 この本の著者は、2人の娘さんのために15年近くお弁当を作ってきた料理家の藤井恵さん。「お弁当はワンパターンでいい」という言葉とともに、冷凍食品に頼らなくても、シンプルな材料で満足感のあるお弁当を作る方法が紹介されています。「フライパン1つで3品しか作らない」など、忙しい朝の時間にすぐに取り入れられそうなお弁当づくりのヒントがぎゅっと詰まっています。 かくいう私自身も10年近くお弁当を作っていますが「なるほど!」と思うアイデアや、簡単で美味しそうなレシピがたくさん掲載されており、本を読んでみて参考になることがたくさんありました。 作ったお弁当を職場に持参するのはもちろんですが、留守宅でランチを食べる家族への置き弁などにも喜ばれそうです。コロナ禍でのランチに困っているという方や、お弁当づくりはしているけれどマンネリ化してきたという方も、ぜひ読んでみてはいかがでしょうか。
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NEW 2020.12.24

寒い日にもぴったり。最近話題の「火鍋」「薬膳鍋」とは?

「火鍋」「薬膳鍋」とは? 寒い季節になると食べたくなる鍋料理。シンプルな水炊きから、トマト鍋やチーズ鍋などいろいろな種類がありますが、最近は台湾や中国などの「火鍋」「薬膳鍋」がブームになっていることをご存知でしょうか。そこで今回は、火鍋や薬膳鍋の概要と、家庭でも手軽に取り入れられるレシピなどをご紹介したいと思います。 まず火鍋とは、中国の伝統的な鍋料理で「火にかけて食べる鍋料理」という意味があります。火鍋には2つに仕切りの付いた鍋を使うことが多く、豚骨や鶏ガラなどを使った白湯(パイタン)スープと、唐辛子や八角・花山椒などの香辛料を使ったスパイシーなスープを組み合わせることが多いです。具材は、肉や魚、野菜、キノコ類などを使いますが、中国のなかでも地域によって使用する食材や食べ方などが異なっています。 次に薬膳鍋は、いろいろな種類の漢方薬やスパイスなどを加えたスープに具材を入れて煮込んだ鍋のことです。ナツメやクコの実などもよく使われており、美と健康に意識の高い方を中心に支持されています。本場の中国や台湾のほか、日本でも横浜の中華街などで楽しむことができます。 家庭でも手軽に試せる!薬膳鍋の作り方 薬膳鍋に使われる代表的な漢方薬としては、先ほど書いたナツメやクコの実の他に、にんにく・生姜・草果(そうか)・白冠(びゃくづく)・党参(とうじん)・当帰(とうき)などがあります。手に入りにくいものも多いですが、例えばにんにくと生姜などスーパーでも調達できる食材を中心にたっぷりと鍋に入れてみてはいかがでしょうか。最近の薬膳鍋ブームに合わせて、「薬膳鍋スープ」などの市販品やスパイスミックスなども登場しているので、そうしたものを利用するのも手軽でおすすめです。 また、薬膳鍋にぜひ使いたい具材としては、ラム肉やきのこ類などが挙げられます。どちらも、薬膳鍋を提供するお店でよく使われています。ラム肉は良質な脂肪を含むことから美と健康を保つのにも欠かせない食材のひとつです。 普段のお鍋に、生姜やにんにく、ラム肉、きのこ類などをトッピングして気軽に薬膳鍋を楽しんでみてはいかがでしょうか。身体のなかかからポカポカと温まって、寒い時期も健やかに過ごせますように。
寒い日にもぴったり。最近話題の「火鍋」「薬膳鍋」とは?
NEW 2020.12.21

食品業界におけるブロックチェーンの可能性とは?③

①ではブロックチェーンの簡単な仕組み、②では国内における実証実験の事例を紹介しました。 最終回となる今回は、海外における具体的な事例を紹介します。 ネスレ 日本では主にコーヒーでお馴染みのネスレは、実は飲料・食品業界で売上世界トップを誇る食品メーカーです。 IBMが開発した食品サプライチェーンの追跡ネットワークである「IBM Food Trust」に立ち上げ初期から参加するなど、ブロックチェーンを積極的に活用しています。 2020年4月には、スウェーデンで展開するコーヒーブランド「Zoégas(ゾエガス)」の「Summer 2020」シリーズを「IBM Food Trust」上で追跡できるようにするという発表がありました。 パッケージにあるQRコードをスキャンすると、収穫されたコーヒー豆が店頭に並ぶまでどのような経路をたどったかが確認できるといいます。 ブロックチェーン上に書き込む情報については、正確な情報提供を行う役割を第三者である信頼のおける認証機関が担うことで、ブロックチェーン上に虚偽の情報が書き込まれないようになっています。 「IBM Food Trust」は2018年に商用提供が始まっており、Nestlé(ネスレ)だけでなくウォルマートやドール、ユニリーバなどを含む80社以上が参画しています。 スターバックス 世界最大手のコーヒーチェーン企業であるスターバックスも、ブロックチェーンを利用した「農園からカップまで」のコーヒー豆追跡プロジェクトを2020年8月から展開しています。スターバックスはマイクロソフト社と提携しており、利用しているのは上のIBMとは異なるプラットフォームです。 全米のスターバックスで購入したコーヒー豆のパッケージに記載されているコードをウェブ上に入力すると豆の原産地や焙煎業者の情報を追跡でき、また逆に生産者側も豆が最終的にどこで買われていったのかまでわかるといいます。 フェアトレード品にコーヒーが多く見られるように、コーヒー豆生産の現場は雇用環境が劣悪であったり、賃金が低かったりすることが少なくありません。 生産者がコーヒー豆の流通経路に関して、この追跡プログラムなどを通じて知識を得ることで、経済的により独立し、活路を見出せる可能性も十分にあります。 アンハイザー・ブッシュ・インベブ 聞きなれない企業名のように感じられるかもしれませんが、アンハイザー・ブッシュ・インベブは「バドワイザー」や「ヒューガルデン」ブランドで知られる酒類メーカーで、ビール飲料の世界シェアは3割にも達します。 サプライチェーン内の製品追跡にブロックチェーンを利用し、主としてアフリカ農家の生活水準向上を目指しています。 システム導入以前は、現地の農家は収入証明の書類を持たず、銀行口座の開設もままならなかったといいます。 しかし農作物をサプライチェーンで管理することで、現地の農家はアンハイザー・ブッシュ・インベブのサプライヤーであることを証明できるようになり、銀行口座を開設できるようになったそうです。 このように、海外では消費者向けだけではなく、生産者に向けてもトレーサビリティシステム活用が期待されています。 現在は開発中のものも含めて多数のプラットフォームが併存しています。 この先ブロックチェーンプラットフォームは一つのものに標準化されていくのか、あるいは複数サービスがうまく住み分けて共存していくのか。 数年単位でどんどん進んでいくと期待される食品業界におけるブロックチェーンを利用した追跡システムに、今後とも注目していきます。
食品業界におけるブロックチェーンの可能性とは?③