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“ シェアシマ活用事例 ”

NEW 2022.11.10

【コンビ】新たな顧客との接点、シェアシマセミナーで引き寄せる

ベビー用品大手の「コンビ株式会社」(東京都台東区)は高機能食品原料を製造・販売しており、殺菌乳酸菌の主力商品「EC-12」は業界の中で広く知られる存在です。乳酸菌が殺菌された状態でも整腸作用などの効果が得られることは、以前はほとんど知られていませんでした。しかし、生菌ではないことから耐熱性に優れており、生産ラインを汚染しないため衛生的であることなど、殺菌乳酸菌ならではの利点が高く評価されています。 EC12は、同社の独自技術で加熱殺菌処理を施し、高密度濃縮した乳酸菌素材です。サプリメントや菓子、飲料、畜産飼料などに使用されています。担当の淺田博亮さん(ライフサイエンス事業部)は「例えば『乳酸菌を味噌汁に入れたらいい』とか、『白菜の漬物の製造に使うといい』とか、これまで届かなかった相手に製品の情報が伝わることで、活用の幅が広がる可能性がある」と、シェアシマへの期待を語ります。 コロナ禍に出合った新しい選択肢 BtoBでの取引が多くを占める高機能食品原料の場合、新しい顧客を見つけるのは簡単ではありません。それは、殺菌乳酸菌のトップブランドを扱う同社にとっても同様で、新規顧客の開拓のためにはさまざま手を打っているとのことです。 具体的には、ホームページで製品の特長を分かりやすく示し、メールマガジンでの情報提供も行っています。実際のところ、手応えが感じられるのは、やはり展示会なのだそう。中でも、会期中に登壇するプレゼンやセミナーを重視していて、これらが新規顧客を獲得する上で「重要な役割を果たしている」とのことです。 ただ、コロナ禍で展示会の来場者数は減少し、商談が対面からウェブへと切り替わる流れも強まっています。そうした中、同社は2021年6月、シェアシマの商品開発オンラインセミナーに登壇しました。「乳酸菌のエビデンスと食品・ヘルスケア製品市場の展望」をテーマにした回で、基調講演の後の製品・サービス紹介の3社のうちの1社としてプレゼン。「殺菌乳酸菌『EC-12』の最新情報ー口臭に対する効果ー」と題して製品をアピールしました。 展示会を上回る反響、リード獲得の手段に シェアシマのオンラインセミナーについて淺田さんは「展示会に近い感覚があった」と言います。というのも、乳酸菌という特定のテーマに関心のある層が聞き手のため、「余計な前置きをせずに踏み込んだ説明ができる」というのです。 もちろん、業界の最新情報が一挙に集まる展示会には情報量では及びませんが、リード獲得のための手段としてオンラインセミナーは効果的です。実際、同社はオンラインセミナーの後、費用対効果では展示会を上回るほどの新たな商談の機会を得られました。幸いこれらの商談のうち、新規採用に至ったケースもありました。 「どうして他社ではなく、当社の製品でなければいけないのか。セミナーを起点として具体的な提案につなげることができるんです」。そう話す淺田さんの言葉から、シェアシマを有効活用するためのヒントをこちらが教わったような気がしました。  
【コンビ】新たな顧客との接点、シェアシマセミナーで引き寄せる
2022.06.27

【富士商事】チャット形式でサクサクやり取り!サンプル取り寄せが簡単・スピーディに【シェアシマ活用事例Vol.1】

ゲル化剤「パールアガー」シリーズを展開する、ゲル化剤メーカーの「株式会社 富士商事」(東京都中央区)。主力の「パールアガー8(エイト)」は常温で溶けない特徴を持つゲル化剤の先駆けであり、同社の代名詞とも言える存在です。自社の商品の強みを生かした食品開発のため、サンプル原料の調達の際にシェアシマを活用しています。 以前であれば、形式ばったメールのやり取りから始め、実際にサンプルを入手するまでには、何往復もやり取りを重ねていましたが、「そのようなわずらわしい手続きから解放された」と言います。担当の町田健さん(研究室主任)が『LINE世代』ということもあって、チャット形式でやり取りできるメッセージ機能が気軽で重宝しているとのこと。実際に商品開発に採用になった場合には、取引先に原料メーカーを紹介できるため、「関わる事業者がウィンウィン(Win-Win)な関係を築くことができる」とおっしゃっていました。   連絡は担当者に直通、受け手も負担軽減 同社の主力商品「パールアガー8」は、海藻から抽出・精製された多糖類を原料としたゲル化剤です。無色透明のため「素材を生かした商品作りができる」点が特徴で、ゼリーやプリンなどに使われています。商品の魅力を引き出せる新たな活用法を探るため、町田さんが属する研究室では日頃から試作品づくりを行っています。中には手に入りづらい食品原料もあり、イメージを具現化するのに苦労することも多いそう。そうした中、シェアシマを利用するようになってからは、「サンプルを取り寄せるハードルが下がった」ということです。 ウェブサイトを眺めるだけで食品原材料を探せる手軽さはもちろんのこと、売り手ユーザー側はサンプル取り寄せがあることを前提で商品を掲載しているので、とんとん拍子で話が進むのだそう。通常なら電話で問い合わせた上で、「お世話になっております」というお決まりのあいさつをメールで交わすことから始まるのを、シェアシマなら直通で担当者にメッセージが届けられます。しかも、そのやり取りが文字として残るので、「情報の行き違いが防げることも大切なポイント」だと言います。   日頃の情報収集はシェアシマで 同社の川端史典さん(研究室次長)は、農水省や厚労省が配信するメールマガジンと併せ、シェアシマinfoの食品安全・衛生・行政情報(毎週月曜更新)もチェックしています。「デスクで見る時が多く、日頃の情報収集に役立っている」と言います。 シェアシマユーザー向けにオンラインで配信している「シェアシマ商品開発オンラインセミナー」も、関心の高いテーマの際には研究室に呼び掛けて、メンバーと共に視聴しています。とりわけ、コロナ禍では東京から地方へ出向くことができず、一番の情報源であった展示会も軒並み中止となったため、「貴重な情報源として重宝した」ということでした。少しずつ感染者数も落ち着いてきましたが、今度は海外から仕入れる原料の値上げに悲鳴を上げている状況です。 作った人と食べた人を、笑顔でつなぐ─。すなわち「笑顔のもとをつくる仕事」をしているという同社。厳しい中でも工夫と努力を積み重ねて、日々研究・開発に励んでいます。
【富士商事】チャット形式でサクサクやり取り!サンプル取り寄せが簡単・スピーディに【シェアシマ活用事例Vol.1…

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NEW 2022.12.05

【令和4年12月5日】新着情報(厚生労働省・農林水産省・消費者庁)

厚生労働省 ベトナム産青とうがらしのプロピコナゾールの命令検査が解除されました。(令和4年11月29日) SARL BIOMOMO HASHIMOTOの製造したアーモンド及びごまの種子を含むフランス産食品、並びにUAB SILAVOTO B&Bの製造したピスタチオナッツを含むリトアニア産食品のアフラトキシン命令検査が発令されました。(令和4年11月29日) ベトナム産カエルのエンロフロキサシン及びフラゾリドンの命令検査が発令されました。(令和4年12月1日) IBERICOS TORREON SALAMANCA, S.L. 及びJAMONES EL CHARRO, S.Aの製造したスペイン産非加熱食肉製品は、輸入の都度リステリア・モノサイトゲネスの自主検査が指導されます。(令和4年11月30日) 原子力災害対策特別措置法第20条第2項の規定に基づく食品の出荷制限が解除されました。(令和4年11月25日) ・群馬県の吾妻川のうち岩島橋から東京電力株式会社佐久発電所吾妻川取水施設までの区間(支流を含 む。)において採捕されたイワナ及びヤマメ(養殖により生産されたものを除く。) 輸入時における輸入食品違反事例速報が公表されました。 ・令和4年11月分(令和4年12月2日) 農林水産省 「安全性審査の結果、組換えDNA技術応用食品及び添加物の安全性審査の手続第3条第5項の規定を適用した品目一覧(セルフクローニング、ナチュラルオカレンス、高度精製品)」、「安全性審査継続中の遺伝子組換え食品及び添加物一覧」(令和4年11月9日現在) が更新されました。(令和4年11月28日) 消費者庁 「機能性表示食品制度届出データベース 届出情報」が更新されました。(令和4年12月2日)   (提供:一般財団法人食品環境検査協会)
【令和4年12月5日】新着情報(厚生労働省・農林水産省・消費者庁)
NEW 2022.12.01

植物性ミルクが選ばれる理由とは?おすすめを原材料別に紹介

地球環境や自身の健康を考えて、プラントベースの食事を選ぶ人が増えてきました。こうした状況において、さまざまなニーズに対応する植物性ミルクが登場しています。そこで、この記事では植物性ミルクの特徴について解説すると共に、豆乳やアーモンドミルクなど植物性ミルクの事例を紹介します。 この記事を読むことで、植物性ミルクを選ぶメリットに加えて、植物性ミルクの具体的な選択肢を把握することができます。 植物性ミルクとは 植物性ミルクは、その名前の通り、植物由来の原料で作られたミルクです。スーパーやコーヒーショップでは植物性ミルクを見かける機会が増えましたが、なぜこれほどまでに人気を集めているのでしょうか。ここでは、植物性ミルクの特徴とおすすめしたい人のタイプについて解説します。 植物性ミルクの特徴 別名「プラントベースミルク」 植物性ミルクは、別名「プラントベースミルク」と呼ばれます。豆やナッツ、穀物などの植物を主原料にして作られたミルクのこと。基本的な作り方は、食材を粉砕した後、水で成分を抽出するという方法です。 日本で古くから親しまれている豆乳は大豆から作られていて、植物性ミルクに含まれます。豆乳は「第二のミルク」として利用されてきましたが、近年ではアーモンドミルクやオーツミルク、ココナッツミルクなどさまざまな種類の植物性ミルクが出回るようになりました。 低カロリーで高栄養 植物性ミルクのカロリーや栄養価は種類によって異なるものの、牛乳と比べてカロリーが低く高栄養のものが多いです。植物性の原料から作られているためコレステロールは含まれていません。原材料によっては、抗酸化作用や便秘予防の効果が期待できるものもあります。 ただし、植物性ミルクの中には砂糖などの甘味料や添加物を多く含むものがあります。メーカーによって異なるので、カロリーや栄養が気になる場合は、表示をよく確認するようにしてください。 環境への負荷が少ない 一般的に、牛乳を生産・製造する過程で多くの資源が使われます。例えば、乳牛を飼育するためには広大な土地や大量の水が必要です。それに対して、植物性ミルクの場合、環境にかかる負荷が比較的少なく、温室効果ガスの発生量は牛乳の3分の1程度と言われています。 最近は、牛乳を飲める人であっても「環境への負荷が少ない」「動物を搾取したくない」という理由で、植物性ミルクを選ぶケースも増えています。 こんな人にオススメ 牛乳アレルギーや乳糖不耐症の方でも飲むことができる 植物性ミルクは、牛乳アレルギーや乳糖不耐症の人でも飲むことができます。乳糖不耐症とは牛乳に含まれる糖質「乳糖」を分解する酵素の働きが低下しているために、乳糖を消化吸収できず下痢や体調不良が起きる疾患のことです。古くから乳製品を食べてきた欧米人に比べて日本人はその割合が高く、「3人に2人が乳糖不耐症である」と言われています。 植物性ミルク5種類を種類別に解説 植物性ミルクには、具体的にどのようなものがあるのでしょうか。ここでは、代表的な植物性ミルクとして、豆乳とアーモンドミルク、オーツミルク、ココナッツミルク、ポテトミルクの5種類について解説します。 豆乳 豆乳は、大豆を水に浸してすりつぶし、水を加えて加熱した液体をこして作られます。豆乳は牛乳に匹敵するほどタンパク質が多く、食物繊維や鉄分、ビタミン、イソフラボンも豊富に含まれています。カルシウムの含有量は少ないものの、牛乳よりも脂肪分が少なく低カロリーです。コップ一杯あたり(200ml)のカロリーは、牛乳が約122kcalであるのに対して、豆乳は88kcalです。 豆乳の中には砂糖や油脂、保存料が入った「調整豆乳」もあります。カロリーや栄養価を気にする場合は、大豆と水だけで作られた「無調整豆乳」を選ぶようにするのがおすすめです。一般的に牛乳の賞味期限は数日程度ですが、豆乳は未開封の状態であれば常温で3ヶ月程度保存できます。 アーモンドミルク   アーモンドミルクは、水に浸したアーモンドを潰してペースト状にした後、こして作ることが多いです。さらりとした口当たりで、アーモンド特有の香ばしさが特徴です。 アーモンドミルクには、ビタミンEを始めとするビタミン類やミネラル、オレイン酸、ポリフェノール、食物繊維を豊富に含有していて、高い抗酸化作用が期待されています。砂糖不使用のアーモンドミルクの場合、コップ一杯あたり(200ml)のカロリーは約39kcalで、牛乳の三分の一程度のカロリーです。未開封の状態であれば、常温で9ヶ月程度保存できます。 オーツミルク オーツミルクは、オートミールやグラノーラにも利用されている「オーツ麦」から作られます。別名「オートミルク」「オーツ麦ミルク」と呼ばれることもあり、優しい風味とクリーミーな味わいがあります。植物由来の食物繊維や不飽和脂肪酸を豊富に含有しているため、整腸作用や悪玉コレステロールの低下が期待されています。 オーツミルクは温かい飲み物に加えても分離しにくく、コーヒーとの相性が良いのが特徴で、大手コーヒーチェーン店では「オーツミルクラテ」として提供されています。植物性ミルクの中では糖質とカロリーが高めであるものの、濃厚な味わいが楽しめます。 ココナッツミルク ココナッツミルクは、熟したココナッツから白い胚乳を取り出し、水を加えて混ぜたものをこして作られます。濃厚な風味と甘さがあり、ベトナムやタイなどアジアの料理によく使われています。ココナッツミルクには、カリウムやマグネシウム、銅、鉄が多く含まれています。 ココナッツには「中鎖脂肪酸」が多く含まれていて、消化・吸収・分解しやすく、エネルギーになりやすいのが特徴です。食欲抑制効果も期待できるため、スポーツをしている人にもおすすめです。 ポテトミルク ポテトミルクは、ジャガイモを主原料として作られます。ポテトミルクは、ジャガイモ特有の香ばしさがあり、クセが少なく、飲みやすいのが特徴です。カルシウムや食物繊維などの栄養が豊富に含まれているにもかかわらず、糖質や脂質が少なく低カロリーです。 2021年10月にイギリスの高級スーパーマーケットが「2022年にポテトミルクが人気になる」と予測し、一躍注目を集めました。注目される大きな理由は、環境にやさしいということ。ジャガイモは栽培しやすく、大豆やアーモンド、オーツなどの他の植物性ミルクの原料と比較して、約2倍も効率よく土地が利用できるとされています。 まだある!植物性ミルク10種類 植物性ミルクの市場は世界規模で拡大していて、2020年の226億ドルから、2026年には406億ドルまで成長すると予測されています。ここでは、日本では販売されていないものも含めて、世界で出回っている植物性ミルク10種類について紹介します。 名称 特徴 ライスミルク 白米や玄米から作られている。自然な甘味とあっさりとした飲み口で、欧米で人気がある。 ヘンプミルク 植物性ミルクの中でも栄養が豊富で、欧米では別名「ミラクルドリンク」とも呼ばれている。すっきりとした風味で飲みやすい。 カシューナッツミルク ナッツ類の中でも脂質の含有量が少なく、低カロリー。口当たりが牛乳によく似ているため、アメリカでは次世代ミルクとして注目されている。 マカダミアミルク ナッツ特有の苦みやクセは少なく、クリーミーで甘味がある。良質な脂質のほか、ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富に含まれている。 くるみミルク さらりとした口当たりでほのかな甘味がある。くるみには、ナッツ類の中でもオメガ3脂肪酸が多く含まれている。 ピーナッツミルク すっきりとした味わいと香ばしさがあり、アーモンドミルクにも似ている。ピーナッツはアレルギーの出やすい食材であるため、注意が必要である。 ピスタチオミルク ピスタチオ特有の濃厚なナッツの風味が楽しめる。油脂が多く含まれているためカロリーは高めだが、美容と健康に欠かせない栄養素が豊富に含まれている。 ピーミルク(えんどう豆ミルク) えんどう豆のタンパク質から作られている。クセが少なく牛乳によく似た口当たりで、コーヒーとの相性も良く、ラテメニューとしても利用されている。 フラックスミルク(亜麻仁ミルク) 亜麻仁という小さな種子から作られている。香ばしさとやさしい甘味があり、オメガ3脂肪酸が豊富に含まれている。他の植物性ミルクと比べてカロリーが低い。 キヌアミルク 栄養価が高いことで知られる穀物・キヌアから作られている。クセのない味わいで飲みやすい。消化しやすいことから、離乳食など子どもの食事にも使われている。   まとめ 今回は、植物性ミルクの特徴と具体的な事例について紹介しました。プラントベースの市場拡大や美と健康への意識の高まりから、植物性ミルクの種類は今後も増えていくと予想されます。実際に、大手コーヒーチェーン店をはじめ食品業界では、植物性ミルクを使った商品開発が進んでいます。植物性ミルクの特性を把握し、顧客のニーズに合った植物性ミルクを上手に活用することで、他社との差別化にもつながりそうです。
植物性ミルクが選ばれる理由とは?おすすめを原材料別に紹介
NEW 2022.11.30

規格外野菜を売る「闇市」とは。社会を動かした仏スーパーの好事例

規格外野菜の活用方法について、世界中でさまざまな取り組みが行われています。ヨーロッパ最大手のスーパー「カルフール」は、規格外野菜が欧州で「違法」に当たることを逆手にとって、これらの野菜を販売する「ブラックマーケット(闇市)」を開催して注目を集めました。スーパーが社会を動かした好事例を紹介します。 97%の野菜が規格外、厳格な基準の欧州 規格外野菜とは、傷があったり曲がっていたりして、大きさや形、色、品質が規格に適合しない野菜のことです。生産される過程で一定数発生し、そうした野菜の多くは廃棄されているという現実があります。 農作物の規格は、日本だけなく他の国にも存在します。ヨーロッパの厳格な規格「GAP(Good Agricultural Practice)」では、生産された97%の青果が違法扱いとなっていて、深刻なフードロスが生じている現実がありました。 こうした現状を改善しようと、2017年9月、パリ近郊に本社を置きヨーロッパ各地に進出している大手スーパーマーケット「カルフール」は、規格外野菜を販売するブラックマーケット(闇市)を開催すると発表しました。 スーパーのキャンペーンで議会が動いた カルフールが仕掛けたブラックマーケットでは、過激とも思われるプロモーションが注目を集めました。白を基調としたスーパーの一角が黒一色に変わり、黒い棚に当時「違法」とされていた品種の青果やシリアルが陳列。どれも通常のスーパーでは見かけることの少ない、ふぞろいながらおいしそうな食材ばかり。このほか、農家が採取した600種類の伝統的な品種の種や、笑みを浮かべる農家の人たちのポスターが展示されました。 ブラックマーケットの店員は、スーパーの利用者にこれらの食材の試食を促し、そのおいしさだけでなく、伝統的な農業を守る意味を説明しました。この試みは数多くのテレビやラジオ、新聞で取り上げられ、大きな話題を呼びました。 併せて、法律改正呼び掛ける署名活動を行ったところ、短期間で8万5千人以上の署名が集まりました。こうした一連の動きによって、EUの法律改正に至りました。 大手スーパーの大規模なキャンペーンによって農家とスーパー、消費者のつながりができ、多くの人たちの情熱が議会を動かしました。規格外野菜の活用という視点だけでなく、さまざまな主体が共感・協力し合うことで大きな成果に結びつくことを示したという意味でも、注目すべき事例と言えそうです。
規格外野菜を売る「闇市」とは。社会を動かした仏スーパーの好事例
NEW 2022.11.29

ペスカタリアン(ペスカトリアン)とは?ベジタリアンとの食生活の違いやメリット・デメリットを紹介

自身の健康や地球環境のことを考えて、暮らしや食のスタイルを見直す人が増えています。こうした中、ベジタリアンやヴィーガンとは異なる「ペスカタリアン(ペスカトリアン)」と呼ばれる人々が数を増やしています。実践するハードルが比較的低く、健康にも良いことなどから、一つの有力な選択肢になcるのではと、巷で話題になっています。そこでこの記事では、ペスカタリアンとはどのような人たちのことを指すのかを説明し、ペスカタリアンを選択するメリット・デメリット、そしてペスカタリアンの実際の食生活について解説します。 ペスカタリアン(ペスカトリアン)とは ペスカタリアンは、魚介類は食べるものの、肉類は食べない、菜食主義者を意味しています。肉類は一切食べないベジタリアンやヴィーガンと比べると、食べられる食材が多いため、実践するハードルが低いです。肉の代わりに魚を積極的に食べることによって、健康面でのメリットも期待されています。 ペスカタリアンの名前の由来 ペスカタリアンの正式名称は、ペスコ・ベジタリアンです。イタリア語で魚という意味がある「ペスカ」と、主義者の意味を持つ「タリアン」を組み合わせた言葉で、別名「ペスカトリアン」「ペスクタリアン」と呼ばれることもあります。 ペスカタリアンはベジタリアン、ヴィーガンとこう違う ペスカタリアンは菜食主義に該当しますが、お肉以外は何でも食べることができます。牛乳やチーズ、ヨーグルトなどの乳製品に加えて、卵も食べられます。 ベジタリアンとヴィーガンとの違いを表にまとめました。 カテゴリー 肉 魚 牛乳 卵 ペスカタリアン × 〇 〇 〇 ベジタリアン × × 〇 〇 ヴィーガン × × × × ベジタリアンの基本は「殺生により得られた食品を摂取しない」こと。肉や魚介類は食べないものの、乳製品や卵は食べるという人が多いです。ちなみに、乳製品は食べるが卵は食べないベジタリアンは「ラクトベジタリアン」、卵は食べるが乳製品は食べないベジタリアンは「オボベジタリアン」と呼ばれていて、さらに細かく分類されることもあります。 ヴィーガンは「暮らし全般において動物の搾取をできるだけ避ける人」を意味しています。食生活だけでなく、衣類や日用品を選ぶ際にも動物由来のものを避けるのが基本です。乳製品や卵を食べないだけでなく、はちみつも控えることがあります。 ペスカタリアンの食生活とは ペスカタリアンの食生活の主な特徴として、「魚介類は食べられる」「哺乳類と鳥類は食べない」という2つが挙げられます。ここでは、それぞれの特徴について確認しましょう。 魚介類は食べられる ペスカタリアンには、食べられる魚介類の制限はありません。たとえば、マグロやサーモンなどの魚類だけでなく、エビなどの甲殻類やアサリなどの貝類なども食べることができます。もちろん、煮干しやカツオから取った出汁も飲食可能です。 哺乳類と鳥類は食べない 肉類と一口に言ってもさまざまな種類がありますが、ペスカタリアンは、哺乳類と鳥類は食べることができません。豚肉や牛肉はわかりやすいNG食品例ですが、哺乳類に属するクジラや、鶏ガラスープや豚骨スープなど動物由来の原料で作られた食品も食べないとされています。 ペスカタリアンのメリット・デメリット メリット ベジタリアンやヴィーガンより始めやすい 食べられる食材についての制約が多いベジタリアンやヴィーガンに対して、ペスカタリアンが食べられる食材はたくさんあります。肉以外は何でも食べられるので、ベジタリアンやヴィーガンよりも始めやすいことが利点です。ベジタリアンやヴィーガンになるための、はじめの一歩としてペスカタリアンを選ぶ人も少なくありません。 体に必要な栄養素が豊富に含まれている 動物性食品を避けた食生活を続けていると、タンパク質やビタミンB12、亜鉛、カルシウムなどの体にとって必要な栄養素が不足しやすくなります。それに対して、ペスカタリアンの場合は魚介類を食べることができるため、必要な栄養素が不足しにくいのが特徴です。 また、青魚に含まれるオメガ3脂肪酸には、動脈硬化や心筋梗塞などの生活習慣病の予防効果が期待されています。 島国・日本では最適な選択肢 海に囲まれた日本では、昔から人々は魚介類を食べて暮らしてきました。ペスカタリアンは魚介類を自由に食べられるので、島国の日本において最適な選択肢と言えるでしょう。ベジタリアンやヴィーガンに比べて、旅行や外食の際にメニュー選びで困ることも少ないです。 デメリット 不足しがちな栄養素に要注意 注意すべきは特定の栄養素が不足してしまうことです。でタンパク質や脂質、鉄が不足して、体調不良が起こりやすくなったり、カロリー不足のため体重が落ちたりするケースが想定されます。タンパク質は魚介類や卵、豆類、脂質は油の多い魚にたくさん含まれています。また、カツオやマグロなど赤身の魚は、鉄を多く含有しています。ペスカタリアンの食事法を実践する場合には、不足しやすい栄養素を意識的に摂取することが大切です。 魚介類への過度な偏りは環境破壊を招く恐れ 食肉を製造する過程では、牧場づくりのための森林伐採をはじめ、飼料や肥料の生産・搬送などにより、大量の温室効果ガスが発生します。ペスカタリアンを選択することにより、こうした環境負荷を減らすことができる一方で、魚介類への偏りから生じる海洋資源の不足をより深刻化させてしまう恐れもあります。 そのひとつが、乱獲による漁業資源の枯渇です。国連食糧農業機関(FAO)は、人間による魚介類の大量消費により、漁業が枯渇しているという報告を出しています。また、近年では養殖業による環境破壊が問題になっていて、養殖場で使われる防カビ材や抗生物質などの薬品による周辺の環境汚染も深刻です。日本のスーパーでも少しずつ、MSC(海洋管理協議会)の認証を受けた、より環境負荷の少ない商品の取り扱いが増えています。ペスカタリアンを選ぶからには、こうした動きにより一層注意を払う必要があります。 まとめ 魚を食べる菜食主義者である、ペスカタリアン。島国・日本では有力な選択肢であり、「実践しやすい」「必要な栄養素を摂取できる」というメリットがあります。一方で、やり方を誤ると栄養不足になったり、環境破壊を招く恐れもあります。食生活を見直すきっかけは人それぞれですが、環境への配慮としてペスカタリアンを選ぶ人も少なくありません。自身の健康と地球環境の両方改善していくことを目指して、食への意識を高めることが必要です。
ペスカタリアン(ペスカトリアン)とは?ベジタリアンとの食生活の違いやメリット・デメリットを紹介
NEW 2022.11.24

知らないとまずい?!タンパク質危機。20XX年までに肉や魚が足りなくなる?

地球の人口増加や環境問題により、食肉などのタンパク質が不足するのが「タンパク質危機」です。私たちの食卓に影響するかもしれない世界規模での課題であるにもかかわらず、一般にはそれほど広く認知されていません。こちらの記事では、タンパク質危機とはどのような問題かを解説すると共に、タンパク質危機を避けるための4つの選択肢について説明します。タンパク質危機という問題が生じている理由から取りうる対応策までを紹介し、プラントベースフードなどがにわかに注目を浴びている背景をお伝えしていきます。 タンパク質危機(タンパク質クライシス)とは タンパク質危機は、世界人口の急速な増加に由来する問題です。まずはその背景的な事情からみていきましょう。 少子化真っ只中の日本。でも世界の人口は? 日本では、出生率の低下に伴い若年層の人口が減少する「少子化」が急速に進んでいます。そのためあまり実感がわきませんが、一方で世界の人口は増え続けている状況です。国連の調査によれば、世界の人口は現在約80億人であるところ、2030年には約85億人、2050年には約98億人、2100年には約112億人になると推定されています。 2030年までにタンパク源が足りなくなる恐れ 世界規模での人口増加に伴って、近い将来、牛や豚、鶏などの畜産によるタンパク質が不足すると予測されています。この予測は「タンパク質危機」と呼ばれていて、欧米諸国を中心に話題になっています。現状のままだと早ければ2025年から2030年ごろまでに需要と供給のバランスが崩れ始めると言われています。 人間の身体を構成するのは、水分が約60%、タンパク質が約15~20%とされています。つまり、タンパク質は水分を除いて体の重量の約半分を構成する、生きていく上で大切な栄養素です。欧米では「プロテインチャレンジ2040」と題したコンソーシアムが立ち上がり、その中から複数のプロジェクトが始動しています。タンパク質危機をどう乗り越えていくのかは、人類が生きていく上で極めて重要な課題です。 タンパク質危機を避けるための4つの選択肢 タンパク質危機を回避するために、世界中でさまざまな検討が行われています。ここでは、その中から代替肉と培養肉、昆虫食、藻類という4つの選択肢について解説します。 代替肉 代替肉とは、牛肉や豚肉、鶏肉などの動物の肉の代わりに、植物性原料で作られた「肉のような食材」のことです。欧米諸国を中心とした健康への意識の高まりがきっかけで広がったとされていて、別名「プラントベースミート」と呼ばれることもあります。 代替肉の素材として最も有名なものは、大豆が主原料の「大豆ミート」でしょう。有名ハンバーガー店やコーヒーチェーンでも大豆ミートを使ったメニューが登場し、話題になっています。このほか、ひよこ豆、レンズ豆といった豆類も、代替肉の素材として注目されています。最近では、エノキタケを使った新しい代替肉「エノキート」も登場するなど、さまざまな研究・開発が進められています。 培養肉 培養肉は、牛などの動物から取った少量の細胞を、再生医療の技術により体外で増やして作られます。プラントベースの代替肉とは異なり「本物の肉を使った代用品」です。従来の食肉の生産方法と比べて、飼育・繁殖する過程における動物へのストレスや環境への負荷が少ないとされています。こうした特徴から、別名「クリーンミート」と呼ばれることもあります。 培養肉は、2013年にオランダの研究者が培養ミンチ肉を作ったのがその始まりです。日本でも培養肉の研究が進められていて、2019年には世界で初めてサイコロステーキ状の培養肉を作ることに成功しました。大きな肉を作るための技術の開発など乗り越えなくてはならないハードルが多いものの、持続可能な食材という意味で期待が寄せられています。 昆虫食 昆虫食とは、コオロギなどの昆虫を原料にした食品のことです。大豆ミートなどのプラントベースフードは植物性のタンパク質しか得られないのに対して、昆虫食の場合、肉や魚と同様、必須アミノ酸である動物性タンパク質を得ることができます、また、昆虫食は飼育・加工に必要なスペースや資源が最小限で済み、環境負荷が低いというメリットもあります。 日本にも貴重なタンパク源として昆虫を食べる地域の文化が残っていますが、世界で食べられている昆虫は1900種類にも及ぶとされ、アジアやアフリカ、中南米を中心に昆虫を食べる食文化が見られます。昆虫食には食品の安全性や見た目への抵抗感といった課題があるものの、環境負荷の少ないサステナブルな食材として注目を集めています。 藻類 細胞分裂をして増殖する藻類はタンパク質含有量が50~75%であり、新たなタンパク質源としての可能性を持っています。藻類は良質なタンパク質だけでなく、炭水化物や脂質、ビタミン、ミネラルなども豊富に含まれています。現在市場に流通しているのはタンパク質が豊富に含まれるクロレラやスピルリナで、藻類をそのまま乾燥させて粉末状にしたものが主流です。 藻類は栄養価が豊富であるものの、藻類を乾燥した粉末は独特の匂いがあることや、藻類バイオマスの生産コストが肉や大豆に比べて価格が高いことなどから、タンパク質源としてはこれまで積極的に利用されていませんでした。しかし、近い将来に訪れるとされるタンパク質危機を前に、藻類の利活用が見直され始めています。 まとめ 世界の人口増加に伴って、近い将来訪れると言われているタンパク質危機。この記事では、タンパク質危機を回避するために私たちが取りうる選択肢として、代替肉、培養肉、昆虫食、藻類の4つを紹介しました。食品としての安全性や抵抗感、生産コストなど、それぞれに乗り越えるべき障壁はありますが、タンパク質危機を避けるために、世界中でさまざまな研究・開発が行われています。これまでの常識にとらわれない、新しい食の選択肢が求められていると言えそうです。
知らないとまずい?!タンパク質危機。20XX年までに肉や魚が足りなくなる?