シェアシマレポート

人気のタグはこちら

“ ヨーロッパ ”

2019.10.07

世界の食品ロス対策(3)「ディスコスープ」

「もったいない」から生まれた、楽しむスープ 「ディスコスープ」という取り組みをご存知でしょうか。 ドイツを拠点に食料廃棄問題の改善に向けて活動する団体「Slow Food Youth Network (スローフード ユース ネットワーク)」が始めたもので、コンセプトは「満たすなら、ゴミ箱ではなく、腹を満たせ!」。ディスコのようにDJの流す音楽に乗りながら、農家やスーパーマーケットから集めた廃棄寸前の食材を使ってスープを作り、みんなで食べるというイベントです。食品ロスについて楽しく学べるとあって瞬く間にヨーロッパ中に広がり、今では世界各国で開催されています。 2017年からは4月の最終土曜日を「ワールドディスコスープデー」と称し、世界30カ国以上でディスコスープを同時多発的に行なって話題となりました。日本でもスローフードユースネットワークの東京支部が中心となり、積極的に活動を行なっています。東京支部ではディスコスープのみならず、「東京都食品ロスもったいないフェスタ」の開催や、食品ロス問題の解決に取り組む企業を招いてのトークショーなど、さまざまなイベントを企画しています。公式Facebookページではイベント中の様子を撮影した動画が配信されていて、初心者にもわかりやすく、楽しそうな雰囲気が伝わってきます。 今後ますます注目度が高まるであろう「ディスコスープ」。皆さんも参加してみてはいかがでしょうか。
世界の食品ロス対策(3)「ディスコスープ」
2019.09.12

世界の食品ロス対策(1)「食品廃棄禁止法」と「連帯冷蔵庫」

食品ロス削減に関する世界各国の取り組み 世界の食品廃棄量、いわゆる食品ロスは年間約13億トンにものぼります。これは、人の消費のために生産された食料の約3分の1に相当するのだとか。今や世界共通の課題ともいえる食品ロス。日本ではつい先日、「食品ロス削減推進法案」が制定されましたが、他国ではどのような対策が行われているのでしょうか。 対応を急ぐヨーロッパ各国 世界でいち早く食品ロス対策に乗り出したのはヨーロッパ。EUの立法機関である欧州議会が2014年を「ヨーロッパ反食品廃棄物年」とし、期限表示や包装の適正化、フードバンク活動の優遇などを実施しました。さらに、欧州委員会は2025年までに食品ロスの30%削減を提案しています。ヨーロッパ各国でも独自の取り組みを行っていますが、今回はその中からフランスとイタリアの「食品廃棄禁止法」、スペインの「連帯冷蔵庫」を紹介します。 フランスで2016年2月から施行された「食品廃棄禁止法(通称:反フードロス法)」。流通業者や小売業者は食品を意図的に廃棄することを禁じられ、違反した場合は罰金を支払わなければなりません。また、売場面積400平方メートル以上のスーパーマーケットは、慈善団体との食品寄付の契約を締結するよう義務付けられました。実はこれに先立ち、2013年に国の行政機関と事業者間で「2025年までに食品廃棄を50%削減する(2013年比)」といった目標を掲げる協定が策定されていましたが、より規制を強める必要があるとの声があがり、「食品廃棄禁止法」の施行に至ったといわれています。イタリアではフランスと同年に「食品廃棄禁止法」が成立しましたが、フランスと異なるのは、違反した場合でも特に罰則がないこと。それどころか食品寄付をした際には税控除を受けられるそうです。何れにしても、法制化によって国全体で食品ロス問題と向き合う姿勢が感じられます。 一方、スペインの食品ロス対策として代表的なのは「連帯冷蔵庫」。2015年5月、バスク州のガスダカオの街中に設置された冷蔵庫のことで、残り物や賞味期限切れといった今まで廃棄していたような食品を自由に入れられ、自由に持ち帰ることができるというものです。設置したのはフードバンクを運営する地元のボランティア団体。生活困窮者への食糧支援と廃棄物削減を目的としています。冷蔵庫に入れるものは生ものを除き、何でもOK。自家製の食品を入れる近隣住民や、お店で余った料理を入れるレストランのオーナーなどもいるそうです。冷蔵庫の中身はボランティアの方々が定期的にチェックしていますが、持ち帰りはあくまで自己責任。持ち帰った食品を口にして食中毒になった場合でも、設置元が責任を問われることのない特別な取り決めが設けられています。 このように各国で進んでいる食品ロス対策。日本で適用できるもの、できないものはありますが、他国の取り組みを参考にしながら問題解決に臨みたいものです。
世界の食品ロス対策(1)「食品廃棄禁止法」と「連帯冷蔵庫」

新着レポートはこちら

NEW 2021.06.14

食文化を活用して地域ブランティング! 福井県小浜市の事例を解説

食文化を活用した地域活性化とは 少子高齢化や核家族化、人口減少などの社会を取り巻く変化により、古くから続いてきた地域のコミュニティが失われつつあります。大都市と地方での地域間格差が深刻化し、過疎化が進んでいる地域もたくさんあります。 こうした状況を受けて「地域活性化」「地域おこし」という言葉を昨今よく聞くようになりましたが、そのなかで地元の食文化を活用した取り組みが注目を集めていることをご存知でしょうか。 地域の食文化には、その土地に伝わる郷土料理などもあります。例えば、郷土料理は、観光客にとって魅力的なものであるだけでなく、「地域らしさ」を表現していく上でも有効です。郷土料理を上手に生かして、地域のブランディングにつなげている事例もあります。 農林水産省では「日本食文化ナビ」という冊子を制作し、ホームページで公開しています。食文化を活用した地域活性化に関心のある方は、ぜひチェックしてみてくださいね。 (参考:https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/vitalization/) 福井県小浜市の事例「食のまちづくり」 食文化を生かして地域づくり・まちづくりを進めている成功事例のひとつに、福井県小浜市が挙げられます。小浜市は飛鳥~奈良時代から続く「御食国」という伝統的な食文化を持っており、自然環境や食材にも恵まれた地域です。 平成13年9月に「小浜市食のまちづくり条例」を制定し、翌年から施行。「地産地消」や「身土不二」という視点を大切にしながら、子どもから大人まで幅広い世代を対象に、ライフステージに合わせて食を学ぶことができる仕組みづくりも行っています。例えば、保育園・幼稚園を対象にした食育事業も実施しています。 また、食のまちづくりを実際に体験できる「街並みと食の館(たて)」という施設もスタート。この施設は、地域活性化を目指して伝統的な建造物を再生したものです。この他、「御食国シンボルロゴマーク」制定や「御食国大使」による広報活動、食のガイドブックの制作などにも取り組んでいます。 小浜市では、こうした一連の取り組みを通して、さまざまな主体が連携して、食のまちづくりを推進しています。食や食文化をテーマにしたまちづくりの方法として、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。
食文化を活用して地域ブランティング! 福井県小浜市の事例を解説
NEW 2021.06.09

有機農業の未来とは?農林水産省の発表「農地の25%まで拡大」の概要を説明!

農林水産省が発表した、有機農業の新戦略案 2021年3月5日、農林水産省が発表した有機農業の新戦略案が話題になっています。その内容とは「2050年までに、有機農業の農地を100万ヘクタールまで拡大する」というもの。面積だけを聞いてもピンと来ない方も多いかもしれませんが、この数字は国内の農地の約25%にあたります。 ちなみに2018年時点では、有機農業の農地は2万3700ヘクタール程度であり、国内の農地の約0.5%にとどまっています。つまり、今回の新戦略は、2050年までに40倍以上に増やすという目標です。 この新戦略と並行して、2050年までに農薬の使用率を5割、化学肥料の使用率を3割減らすことも目指しています。それに伴い、農業従事者のフォローアップや、病気などに強い品種の開発、AIを活用した技術力アップにも力を注ぐ予定です。 こうした一連の技術開発に関しては、補助金による支援も検討されています。この他、有機農産物を取り扱う食品会社などへの税制面での優遇など、関連法律の整備や税制改正なども2022年度を目途に進める予定です。 有機農業の拡大を進める背景とは 有機農業の定義は「有機農業の推進に関する法律」により定められています。この法律によれば、有機農業とは「化学的に合成された肥料及び農薬を使用しない」「遺伝子組み換え技術を利用しない」「農業生産に由来する環境への負荷をできる限り低減する」ものとされています。 有機農業は、化学肥料や農薬を使用する従来の農業に比べて、環境への負荷が少ないことが分かっています。例えば、温室効果ガスの排出量を減らし、地域の自然環境を守ることにもつながります。今回の新戦略は、国内外での環境意識の高まりに応じたものとも言えそうです。 また、新戦略の背景には、米国やEUなどを中心に世界中での有機農産物の需要が高まりも関係しています。日本においても、有機農産物やその加工食品の生産量を増やすことで、農産物の輸出を強化することができるでしょう。 具体的な進め方など政策については、農林水産省で検討を行い、2021年5月頃に決定されるとのこと。今後もその動向に注目していきたいですね!
有機農業の未来とは?農林水産省の発表「農地の25%まで拡大」の概要を説明!
NEW 2021.06.07

インドカレーと欧風カレーって何が違うの?

「カレー」と言っても、その種類はさまざま! 子どもから大人まで幅広い年代から人気を集める「カレー」。カレーと一口に言っても、さまざまな種類があります。例えば、日本の「カレーライス」を取り上げてみましょう。具材は、ジャガイモやにんじん、玉ねぎなどの野菜に肉を加えたものが多く、どこか懐かしいお母さんの味を連想する方も多いかもしれません。 また、エスニック料理が好きな方の間で好まれている「グリーンカレー」は、タイカレーの一種です。材料には、レモングラスや唐辛子などのスパイスとココナッツミルク、ナンプラーなどが使われており、何とも言えない爽やかな辛味が特徴です。 いろいろなカレーを味わってみたいという方は、「カレーの街」としても有名な東京の神保町へ足を運んでみましょう。カレーライスやタイカレーなど各国のカレー店が軒を連ねており、たくさんの種類を楽しむことができます。 インドカレーと欧風カレーの違いとは? 数あるカレーのなかでも多くの支持を集めているのが、インドカレーと欧風カレー。では、その違いはどんなところにあるのでしょうか。今回は、知っているようで知らない「インドカレーと欧風カレーの違い」について3点ご紹介します! まず、両者の大きな違いは「発祥地」です。その名前の通り、インドカレーはインド、欧風カレーはヨーロッパに由来します。 インドでは、地域ごとにいろいろなカレーの種類があり、使用する具材やスパイスも異なっています。インド南部で使われているタミル語「カリ」が変化して、「カレー」と呼ばれるようになったという説があります。インドでカレーを食べた外国人が「インドカレー」と名付けたことがその由来ともされています。 また、欧風カレーという名前は、日本人が名付けたものとされています。一般的には、スパイスとバターなどの風味を生かしたまろやかなカレーのことを欧風カレーと呼ぶことが多いようです。。 次に、「トロミの付け方」の違いが挙げられます。欧風カレーは小麦粉とバターなどを使いますが、インドカレーは小麦を使わずに作るのが基本です。欧風カレーはまろやかですが、インドカレーはサラサラとしたものも多いです。 最後の違いは、何と言っても「味わい」です。インドカレーでは多種多様なスパイスを使用するため、スパイスが好きな方に好まれる傾向があります。それに対して、欧風カレーは、野菜や肉などの素材から出る旨味を生かして、スパイスは抑えめにして仕上げることも多いです。そのため欧風カレーは、スパイスが苦手な方や子どもにも好まれています。 幅広い世代に人気のカレー。まずはインドカレーと欧風カレーの違いを理解して、自分の好みのカレーを見つけたいですね!
インドカレーと欧風カレーって何が違うの?
NEW 2021.06.02

乳酸菌入りの漬物ってキムチだけ? 日本の伝統食にも含まれていた!

キムチに含まれる乳酸菌とは 乳酸菌を含む食べ物と聞くと、ヨーグルトを思い浮かべる方も多いかもしれません。でも実は、韓国生まれの漬物「キムチ」にたくさんの乳酸菌が含まれていることをご存知でしょうか。 キムチは、アミエビや野菜を乳酸発酵させることで作られます。いろんな食材が乳酸発酵することにより、独特の旨味が生まれます。キムチを手作りすると、時間が経過するにつれて酸味と旨味が増していきますが、これも乳酸発酵している証拠です。 乳酸菌の健康効果や腸への影響は各方面から注目されており、「腸活」という言葉も人気を集めています。韓国には肌の美しい女性が多いことで知られていますが、一説には「キムチを毎日のように食べて乳酸菌を摂取しているから」とも言われています。 日本の伝統食「ぬか漬け」は乳酸菌の宝庫! 乳酸菌を含む漬物は、キムチだけではありません。日本の伝統食であるぬか漬けにも、乳酸菌が豊富に含まれています。 ぬか漬けは、米ぬかと塩などを混ぜて熟成した「ぬか床」に野菜を漬け込んだもの。乳酸菌だけでなく、酵母や微生物などが混じり合い、独自の味わいを生み出しています。 ぬか漬けと聞くと「匂いが気になる」「管理が難しそう」というイメージをお持ちの方もいるかもしれませんが、そんなことはありません。最近はぬか漬けが手軽に作れる「ぬか漬けキット」なども登場しており、匂いを気にしないでぬか漬けを手軽に楽しむことができます。 ぬか漬けキットにもいろいろな種類がありますが、一人暮らしにもおすすめの小さいタイプや冷蔵庫で保存できるタイプなどもあり、若い世代にも人気を集めています。 ぬか漬けは私も大好きですが、旬の野菜を切って漬け込むだけで、翌日には野菜が美味しく大変身!手間をかけずに身体にやさしい一品ができあがるので、忙しい人にもおすすめです。 乳酸菌の健康効果を引き出す食べ方 キムチやぬか漬けの乳酸菌の健康効果を期待するなら、ぜひ意識したい食べ方のポイントが2点あります。ひとつ目は、「毎日続けて食べること」。乳酸菌に限ったことではありませんが、継続して摂取することが大切です。 ふたつ目は、「(加熱しないで)生のまま食べること」です。乳酸菌は熱に弱いという特徴があるため、加熱しないでそのまま食べるようにしましょう。 キムチやぬか漬けを美味しく食べて乳酸菌を摂取し、身体の内側から健やかに過ごしたいですね!
乳酸菌入りの漬物ってキムチだけ? 日本の伝統食にも含まれていた!
NEW 2021.05.31

日本だけじゃない!世界各地でも親しまれる「魚醤」とは

四方を海に囲まれた島国、日本。豊かな海産資源に恵まれ、平安時代の昔から生の魚を塩で漬け込み発酵させた魚醤文化が発展してきました。 その後時代が進むにつれて大豆醬油が台頭し、単に醤油と言えば大豆醤油を指すようになりましたが、魚醤油である魚醤には独特の強いうま味があり、一度味わえばやみつきになるとも。 今回はそんな魚醤について、世界にも目を広げてレポートします。 日本の魚醤 秋田のしょっつる、能登のいしる、香川のいかなご醤油で日本三大魚醤と呼ばれています。 しょっつるはハタハタやイワシを原料としており、秋田の郷土料理「しょっつる鍋」に欠かせない調味料です。特にハタハタで作られたしょっつるは臭みが少なく味の良い品だそうですが、イワシやコウナゴで作られたものもそれぞれに特徴があっておいしいものです。 いしるは作られる地域により原料や呼び名が異なり、輪島市や珠洲市で作られるイワシやサバなどの青魚を原料にしたものが「いしる」、能登町で作られるイカの内臓を使ったものは「いしり」と呼ばれます。うま味のもととなるアミノ酸が非常に多く含まれているので、料理の隠し味として使うと味が底上げされる実力を持ちます。 いかなご醤油はその名の通りイカナゴが原料です。そもそも魚醤は大豆醤油に比べてかなりしょっぱいのですが、いかなご醤油は他の魚醤と比べてもさらに塩分が高く30%近くもあるのだとか。1960年ころに一度は衰退し生産が途絶えましたが、1998年には関係者の努力により生産が再開されました。 世界の魚醤 タイのナンプラー、ベトナムのニョクマム、中国のユールーなど、世界にも多くの魚醤があります。特に東南アジアでは雨季に大漁となる小魚の保存食として、魚醤が発展してきました。強い塩気と強烈なうま味が、米と野菜が中心の食卓に豊かな味わいをもたらしてきたことは間違いないでしょう。 ヨーロッパでは古代ローマにおいてガルムと呼ばれるアンチョビ(カタクチイワシ)を使った魚醤が日常的に使われていたそうです。ローマ帝国の滅亡とともに衰退したとされますが、その流れをくむコラトゥーラという魚醤が現在でもイタリア南部で作られています。 これだけではなく、世界には数えきれないほどの種類の魚醤があります。ケチャップやウスターソースも、もともとは魚醤が入った調味料なのだそうです。 エスニック料理の流行などもあり、身近なスーパーでも世界の魚醤を気軽に買えるようになりました。 生魚を塩漬けして発酵させる、という作り方は共通しているのに、それぞれに異なる特徴を持つ魚醤。色は薄いものが多いですが塩分が強いので、大豆醤油の代わりに使うとしょっぱすぎる可能性があります。 まずはほんの少量の隠し味から使ってみてください。好きな人にはたまらない独特の生臭さは、加熱調理することで薄れてうま味が残ります。煮物や炒め物がおすすめです。
日本だけじゃない!世界各地でも親しまれる「魚醤」とは