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“日本” タグの記事一覧

NEW 2022.11.08

規格外の野菜を有効活用で「隠れ食品ロス」を削減

消費者の食品ロスへの関心が高まる中、規格外野菜を有効活用する動きが進んでいます。今回の記事では、ちまたで「隠れ食品ロス」と呼ばれる問題について言葉の意味を解説し、そうした問題をビジネスで解決しようとする事例を紹介します。 「隠れ食品ロス」とは? 色や形、大きさが市場出荷の規格を満たしていない野菜は「規格外野菜」と呼ばれます。規格外野菜の多くは「外観が基準から外れている」というもので、味は通常販売されている野菜と変わりません。 規格外野菜はカット野菜やジュース、加工食品に利用されているものもありますが、約3~4割は廃棄されている現実があります。しかし、規格外野菜は市場に出回る前に廃棄されるケースが多いため、農林水産省が発表する食品ロスの統計には含まれていません。 多くの人が知らないところで規格外野菜が捨てられてしまう問題は「隠れ食品ロス」と呼ばれ、食品ロスと共に解決が求められています。 ビジネスで規格外野菜の活路を見出す 隠れ食品ロスを削減するために、これまでとは異なる方法で規格外野菜の加工や販売に取り組むビジネスが盛んになっています。いくつかその事例を見てみましょう。 最初の事例は、「おやさいクレヨン」。グラフィックデザイナーが開発したクレヨンで、優しい色合いが魅力的です。規格外を理由に廃棄されてしまう野菜で作られていて、小さな子どもも安心して使えます。 次に紹介するのは、「VEGHEET(ベジート)」。同社が展開している規格外野菜を使った野菜シートは、料理を巻いたり飾ったりする時に使えるだけでなく、水に溶かして野菜スープにするなど、料理の材料として活用することもできます。原材料は野菜と寒天のみで、国際基準の安全性を満たしています。また、規格外野菜を定価で買い取ることにより、農家の支援にも貢献しています。 最後の事例は、「UP FOOD PROJECT(アップ・フード・プロジェクト)」。規格外野菜など食のアップサイクルに関する情報が豊富に掲載されているウェブサイトで、フードロス削減に取り組む、生産者、食品製造業者、外食・流通事業者、小売業者、メディア事業者など、多種多様な事業者が参加しています。 本来は流通を促進するために設定された「規格」ですが、規格外野菜が廃棄されるなど、解決すべき課題が見えてきます。今回紹介した3つの事例を参考に、今一度あるべき姿を考えてみる必要があるかもしれません。
規格外の野菜を有効活用で「隠れ食品ロス」を削減
NEW 2022.10.31

【令和4年10月31日】新着情報(厚生労働省・消費者庁)

厚生労働省 フランスから輸入される牛肉等,及びめん羊肉等の対日輸出認定施設のリストに変更がありました。(令和4年10月24日) 「食品衛生法施行規則の一部を改正する省令」が公布され、新規添加物(L-酒石酸カルシウム)が指定されました。(令和4年10月26日) 「食品、添加物等の規格基準(昭和34年厚生省告示第370号)」、及び「食品衛生法第13条第3項の規定により人の健康を損なうおそれのないことが明らかであるものとして厚生労働大臣が定める物質(平成17年厚生労働省告示第498号)」が改正され、「L-酒石酸カルシウム」の成分規格・使用基準の設定、及び「フェロシアン化カリウム」の使用基準の改正が行われました。また、11種類の農薬等について、食品中の残留基準値が設定されると共に、「アブシン酸」が追加されました。(令和4年10月26日) 「安全性審査の手続を経た旨の公表がなされた遺伝子組換え食品及び添加物一覧」、及び「安全性審査継続中の遺伝子組換え食品及び添加物一覧」(令和4年10月27日現在版) が更新されました。(令和4年10月27日) 輸入時における輸入食品違反事例速報が公表されました。 ・令和4年10月分(令和4年10月28日) 消費者庁 「機能性表示食品制度届出データベース 届出情報」が更新されました。(令和4年10月27日)
【令和4年10月31日】新着情報(厚生労働省・消費者庁)
2022.10.03

【2022.10.3】新着情報!(行政)

厚生労働省 ☆フランス産ナチュラルチーズの腸管出血性大腸菌O145の検査命令対象製造施設が追加されました。(令和4年9月27日) ☆ タイ産生鮮グリーンアスパラガスの検査命令免除対象輸出者が変更されました。(令和4年9月30日) ☆ 輸入時における輸入食品違反事例速報が公表されました。 ・令和4年9月分(令和4年9月30日) ☆ 原子力災害対策特別措置法第20条第2項の規定に基づく食品の出荷制限が解除されました。(令和4年9月28日) ・福島県内の阿武隈川(支流を含む。)において採捕されたウナギ ・秋元湖、小野川湖及び檜原湖並びにこれらの湖に流入する河川(支流を含む。)並びに長瀬川(酸川との合流点から上流の部分に限る。)において採捕されたコイ(養殖により生産されたものを除く。) ・秋元湖及び秋元湖に流入する河川(支流を含む。)、長瀬川(酸川との合流点から上流の部分に限る。)並びに福島県内の阿武隈川のうち信夫ダムの下流(支流を含む。)において採捕されたフナ(養殖により生産されたものを除く。) ・猪苗代湖及び猪苗代湖に流入する河川(支流を含む。ただし、酸川(支流を含む。)及び酸川との合流点から上流の長瀬川(支流を含む。)を除く。)並びに日橋川のうち東京電力株式会社金川発電所の上流(支流を含む。)において採捕されたヤマメ(養殖により生産されたものを除く。) 農林水産省 ☆ 「有機農産物」、「有機畜産物」及び「有機加工食品」の日本農林規格が一部改正されました。(令和4年9月28日) 消費者庁 ☆ 「機能性表示食品制度届出データベース 届出情報」が更新されました。(令和4年9月30日)   (提供:一般財団法人食品環境検査協会)
【2022.10.3】新着情報!(行政)
2022.09.27

食品の「無添加」表示に規制強化。煩雑化やコスト増の懸念も

2022年3月30日、消費者庁は「食品添加物の不使用表示に関するガイドライン」を策定しました。これにより、食品の包装などに「無添加」「不使用」と記載する際の規制が厳しくなります。今回の記事では、その背景と共に、ガイドラインの概要や現場での対応について紹介します。 分かりやすい表示を、添加物にガイドライン 消費者庁が今回のガイドラインを策定した理由として、「消費者の誤解を招くような表示の多さ」が挙げられます。これまで「無添加」「不使用」という表記について明確なルールはなく、食品メーカーの判断に委ねられていました。 そのため、パッケージに「無添加」と書かれていても「具体的に何が不使用なのか分からない」という声もありました。食品を加工する際に添加物を使わない「無添加食品」の場合、原材料には添加物を使っていることもありました。 このような分かりづらい食品表示を改善するために、消費庁が発表したのが今回のガイドラインです。ガイドラインの策定にあたり2021年3月から計8回の検討会が開催され、消費者や事業者に対するヒアリングや、食品添加物の使用状況の調査が行われました。 パッケージ変更を求められる食品メーカー ガイドラインでは、禁止事項に該当する可能性がある不使用表示を10個の類型に分けて示しています。その中には「何が無添加なのか分からない単なる『無添加』の表示」「健康や安全と関連付ける無添加や不使用の表示」が含まれています。 今回のガイドライン策定を受けて、食品メーカーなどではパッケージの変更が必要となり、製造コストや情報管理などの手間が増えることが懸念されています。不適切かつ過度な食品表示を減らし、食の安全を担保することができる一方で、無添加表示が煩雑化していく可能性も否定できません。 2024年(令和6)年3月末までの移行期間が設けられており、ガイドラインに沿った分かりやすい食品表示への移行が求められています。
食品の「無添加」表示に規制強化。煩雑化やコスト増の懸念も
2022.08.09

えのき生産者が開発!新しい代替肉「エノキ―ト」って何?

さまざまな種類の代替肉が登場する中で、えのきたけ生産者が開発した「エノキ―ト」が話題です。今回は、エノキートの原材料や食べ方と共に、エノキートの魅力について解説します。 えのきが主原料、エノキートのハンバーグ エノキート(えのきたけ+ミート)は食肉を使わずに、えのきたけを主原料として作られた代替肉です。農業法人である株式会社小池えのき(以下、小池えのき)によって開発されました。小池えのきの本社がある長野県中野市は、日本最大のきのこの生産地として知られ、えのきたけの生産量は全国の約4割を占めます。地元の食材を使った、新しいタイプの代替肉として注目を集めています。 エノキートを材料とするハンバーグは、えのきたけと玉ねぎ、大豆ミート、パン粉、調味料で作られます。原材料の半分以上が、えのきたけと玉ねぎです。5ミリ程度のみじん切りにしたえのきたけを使用することで、肉によく似た食感が生まれます。えのきたけは加熱すると独特のぬめりが出るため、つなぎの代わりになるという点からハンバーグに使うにはピッタリというわけです。 エノキートには、発芽大豆から作られた大豆ミート「ミラクルミート(DAIZ)」を使用しています。ミラクルミートには、大豆独特のくさみがほとんどありません。ミラクルミートに含まれるうまみ成分「グルタミン酸」とえのきたけのグアニル酸を組み合わせることで、うまみが格段にアップします。このように原材料の加工や選定に工夫をこ凝らすことによって、肉や卵などの動物性の素材を使わなくても、おいしいハンバーグを作ることができるのです。 エノキートのハンバーグは合いびき肉を使った通常のものに比べて、脂質やカロリーが少なく食物繊維が多いそうです。大豆ミートを使用しているため、タンパク質の量は通常のハンバーグとほとんど変わりません。ヘルシーでありながらタンパク質がしっかり摂取できるので、ベジタリアンやヴィーガンの人たちだけでなく、健康への意識が高い人にもおすすめと言えるでしょう。 おいしさの決め手は食感と3種類のソース エノキートのハンバーグが支持される理由は、まだまだあります。そのひとつが、食感へのこだわりです。えのきたけは水分量が多く独特の香りがあるため、大量に使用すると食感が悪くなったり、ハンバーグの風味を損ねたりすることがあります。こうした欠点を克服するべく、2年以上の開発期間を経て、えのきたけの使用量の黄金比を発見。おいしさを追求して試行錯誤を繰り返した結果、商品化に至りました。 ハンバーグのパティと併行して、「デミソース」「チリトマトソース」「てりやき」という3種類のソースも開発されました。温めるだけで食べられるという手軽さだけでなく、食べ比べをする楽しさも魅力的です。 2021年11月に新潟市で開催された「フードメッセinにいがた2021」では、エノキートは初登場ながら「準グランプリ」を受賞。代替肉への関心が高まっている昨今、エノキートの今後の展開に注目が集まっています。  
えのき生産者が開発!新しい代替肉「エノキ―ト」って何?
2022.08.04

賞味期限の年月表示化と「食品ロス」削減に向けた取り組みとは

賞味期限の年月表示化の意味とは 数年前より、食品や飲料などの賞味期限の表示を「年月日」から「年月」に変更する動きが進んでいます。年月で表示する場合、賞味期限は「表示された月の末日」です。たとえば、「21年12月」という表示があれば「2021年12月31日」までおいしく食べられるということになります。 こうした変更の背景には、2015年9月に国連で採択された「SDGs(持続可能な開発目標)」における17の目標のうち「12 つくる責任 つかう責任」が大きく関係しています。目標のなかのターゲットには「2030年までに小売・消費レベルにおける世界全体の一人当たりの食料の廃棄を半減させ、収穫後損失などの生産・サプライチェーンにおける食料の損失を減少させる」というものがあります。 賞味期限を年月で表示することにより、おいしく食べられる期限が延長し、その結果として食品ロスの削減に貢献できるのではと期待されています。 物流の効率化にもつながる 賞味期限の年月表示による大きなメリットとしては、「物流が効率化する」ことも挙げられます。小売店に商品を納める場合の商習慣として、「賞味期限がそれ以前に納品したものと同じか、新しいものでなければならない」というルールがあります。年月日による表示の場合、メーカーや業者は1日刻みで商品の在庫を管理する必要が発生します。 さらに、メーカーと小売店が取り引きする際には「3分の1ルール」というものもあります。これは、賞味期限の3分の1以内の期間に小売店に商品を納めて、店頭では残り3分の1になる期間まで販売することができるというルールです。つまり、賞味期限が9カ月の商品の場合、製造してから3カ月を経過すると出荷できず廃棄され、食品ロスになってしまいます。つまり、賞味期限の年月表示は食品ロス削減とともに、物流の効率を改善することにもつながります。 日本の食品ロスは、年間約600万トン(平成30年度)といわれており、これは東京ドーム5杯分にあたる量です。日本は食料自給率が低く、多くの食料を海外から輸入しています。それにも関わらず、大量の食品ロスを出しているという現状があります。 2019年10月に「食品ロス削減推進法」がスタートし、食品ロスに対する関心も高まりつつあります。賞味期限の年月表示など大きな流れを把握するとともに、私たちが身近にできることを考えてみませんか。
賞味期限の年月表示化と「食品ロス」削減に向けた取り組みとは
2022.07.27

海藻が世界を救う?ヨーロッパで養殖産業化の流れ

アジアでは食べ物としてなじみ深い海藻ですが、ヨーロッパでは日常的に海藻を食べる習慣はありませんでした。しかしながら、健康志向の高まりや食生活の変化を受けて、栄養豊富な海藻がヨーロッパの食卓に広まりつつあります。気候変動により地球上の資源がますます逼迫していくことが懸念される中、ヨーロッパでは養殖産業化の機運が高まっています。 ヨーロッパで高まる海藻ニーズ ヨーロッパの海藻の売上は今、急成長しており、欧州連合(EU)や国連食糧農業機関(FAO)でも、世界の食糧安全保障のために海藻を含む海産物の重要性が唱えられています。今後、ヨーロッパでの海藻の売上高は2030年までに20億ユーロから30億ユーロにまで増加するという見込みもあります。 平均余命が伸び続ける中、消費者は年齢を重ねながらも健康を維持するための方法を求めています。ヨーロッパでこうした健康志向が高まると共に、サプリメントなどの栄養補助食品の需要が増加。今あらためて、海藻の栄養価の高さが注目されています。海藻は、ビタミン、ミネラル、抗酸化物質、タンパク質などの必須栄養素を豊富に含むことから、それを使ったサプリメントがヨーロッパの消費者に浸透しつつあります。 ヨーロッパでの海藻需要の高まりは、肉食からタンパク質代替への転換という流れも、大きく後押ししています。現在、ヨーロッパのビーガンと菜食主義者は推定7500万人とされ、ここ数年での世界の代替肉のおよそ4割がヨーロッパで消費されています。環境への負担が大きい肉食を避けたいヨーロッパの人々にとって、栄養も豊富で環境に優しい海藻がヨーロッパの日常の食生活になじむのにそう時間はかからないでしょう。 また、海藻は人の食料だけにとどまらず、家畜や養殖魚のえさ、化粧品や医薬品、バイオ包装、バイオ燃料、繊維、洗剤、建材にも活用されます。海藻産業が環境への負担を減らす効果は大きく期待されており、海藻製品の活用により、ヨーロッパの人々の年間最大80万人分の温室効果ガス排出を相殺できるとする報告もあります。 採取から養殖へ:持続可能な海藻産業へのシフト 世界の海藻生産量の99%がアジアで生産されており、ヨーロッパは全体の1%程度というのが現状です。しかも、そのほとんどが天然海藻の採取によるもので、持続可能な収穫量は限界を迎えつつあります。そこで、将来を見据えた海藻の養殖への移行が、ヨーロッパの海藻産業には求められています。 冷たくて栄養豊富なヨーロッパの海水は、実は海藻にとって理想的な生育条件であり、ヨーロッパの海藻産業は今後成長する可能性が大いにあります。投資、生産技術、政策などをうまく組み合わせることで、ヨーロッパの海藻生産は現在の約30万トンから10年以内に約800万トンにまで拡大すると言われています。 ヨーロッパでの持続可能な海藻養殖が普及すれば、これまでの採取とは違って海洋環境に害を与えずに、海藻の生産量を増やすことができます。海藻は魚のえさになり住みかにもなるので、海藻養殖は海の生態系をより理想的なものにします。 また、海藻は植物と同じように大気中の二酸化炭素を吸収します。主に太陽光と海水があれば育つ海藻の養殖は、陸での農業と違い、広大な開墾された農地や水といった限りある資源を過剰に必要としません。ポルトガルの3倍の広さの海藻栽培で、世界のタンパク質需要がまかなえるとの話もあるほどです。 今後ますます懸念される気候変動と人口増加による土地と水の不足、そこから引き起こされる食糧不足という脅威が差し迫る中、持続可能な海藻の養殖はこれらの問題解決にも一役買うのではと期待が高まっているのです。
海藻が世界を救う?ヨーロッパで養殖産業化の流れ
2022.07.14

食品や原材料の相次ぐ値上げ、その理由とは?

2021年秋ごろから、大手食品メーカーによる商品価格の値上げが相次ぎ発表されています。食品や食品原材料の値上げが続いていますが、これにはどのような理由があるのでしょうか。そして、なぜこれほどまでに話題になっているのでしょうか。 原油高や円安によるコスト増 食品や食品原材料の価格は、年々上昇し続けています。これは、世界規模での人口の増加や人件費の高騰、地球温暖化や天候不順による収穫量の減少などが主な理由とされています。これに加えて、最近の値上げは脱炭素化の動きやロシアのウクライナ侵攻により原油価格が跳ね上がったことや、急速に円安が進んだことも大きく関係しています。原油高が進むと物流コストが上昇し、円安が進むと輸入コストが増大するためです。 ほかにも、値上げの背景には、コロナ禍での生産規模の縮小や中国の食糧需要拡大などさまざまな要因が絡んでいます。原材料によって値上げの理由は少しずつ異なりますが、食品の原材料の多くを輸入に頼っている日本では、深刻な問題となっています。 特に、小麦粉や植物油脂、大豆、砂糖の値上げが目立っていて、小麦粉を主原料とするパンや、食用油を使ったマヨネーズの価格改定が相次いでいます。これらの原材料の値上げは、冷凍食品や醤油、食肉や魚の加工品、豆乳の価格にも影響します。食品メーカーでは、調達コストの削減や商品のリニューアル、仕入れ量の管理による食品ロス削減などの対策を講じているものの、値上げが止まらないというのが現状です。 値上げが話題になっているのは、なぜか? 値上げや物価上昇自体は、必ずしも悪いものではありません。物価上昇は景気拡大と同調しているケースも多く、商品の値上げにより企業の売上高が増加すれば、社員の給料アップと消費活動の活発化につながるからです。これにより、景気が好調になる可能性もあります。 しかし問題なのは、物価が上昇しているにもかかわらず給料が増えない状況です。不況であるのに物価上昇が進むことを「スタグフレーション」と呼び、昨今の値上げラッシュはこちらに傾いていると言えそうです。1970年代のオイルショック後の日本の状態と似ていて、暮らしやビジネスに大きなダメージを与えます。これは、値上げが話題になっている理由に大きく関わっています。 日本の食品業界だけでなく、食品の値上げは世界規模で進行しています。  
食品や原材料の相次ぐ値上げ、その理由とは?
2022.07.12

健康的に脂肪を減らせる「MCTオイル(中鎖脂肪酸油)」とは

健康のために「オイル=控えめにすべきもの」という考え方から、最近は「上質なオイルを適度に活用する」ことがメディアなどで推奨されるようになりました。今回は、ココナッツオイルと並んで人気がある「MCTオイル(中鎖脂肪酸油)」の概要と家庭での活用例を紹介します。 消化の速さは通常の4倍、ダイエットにも最適 MCTオイルは、「Medium ChainTriglyceride(ミディアム チェーン トリグリセリド)」の頭文字をとったもので、日本語では中鎖脂肪酸油と呼ばれます。ココナッツオイルやパームオイルに含まれる「中鎖脂肪酸油」だけを精製して作られます。 オリーブオイルなどの植物油やバターなどの動物性油脂に含まれる分子量が大きい「長鎖脂肪酸」に対して、中鎖脂肪酸は分子の長さが約半分とされています。このため、消化・吸収・分解がされやすく、素早くエネルギーになります。そのスピードは長鎖脂肪酸と比較すると約4倍とも言われ、体脂肪としても蓄積されにくいとされています。また、長鎖脂肪酸とは消化経路が異なっており、肝臓で分解・吸収されるのも大きな特徴です。 MCTオイルは、昨今話題の「ケトジェニックダイエット」に利用されることも多いオイルです。ケトジェニックダイエットとは、糖質の量を減らし、その代わりに良質なタンパク質や脂質を摂取することで、脂肪の燃焼を促すというもの。エネルギーを効率よく摂取でき体脂肪として溜まりにくいので、ダイエット中にも適したオイルです。 家庭での活用広がるMCTオイル MCTオイルは無味無臭なので、飲み物や料理の味を損ねません。コーヒーや紅茶、スムージー、ヨーグルト、納豆、サラダ、スープなど、普段の飲み物や料理に加えて、無理なく摂取することができます。アスリートの間では、MCTオイルとプロテインを混ぜたドリンクも人気です。 MCTオイルは一度で大量に摂るのではなく、一日あたり小さじ1~大さじ1を目安に何回かに分けて食べるようにするのがおすすめです。摂り過ぎると、腹痛や胃もたれを起こす場合もあるので、初めての人は少量から始めるようにしましょう。 ひとつ注意したい点として、MCTオイルは加熱には向かないということです。発煙点が低いので、炒めものや揚げものには向いていません。 中鎖脂肪酸は以前から、エネルギーを必要とする人たちの栄養補給として、医療の現場などでも長い間利用されてきました。最近では、糖質に比べて効率よくカロリーが摂取できることから、食が細い人や高齢者にも支持されています。  
健康的に脂肪を減らせる「MCTオイル(中鎖脂肪酸油)」とは
2022.07.05

樹木由来の蜂蜜「甘露蜜」に注目!栄養はマヌカハニー以上

健康志向が高まる中、蜂蜜の効能が注目を集めています。いろいろな種類の蜂蜜がありますが、その中でも「甘露蜜」はトップクラスの栄養があるとされています。この記事では、樹蜜ハニーの概要と、味や香り、栄養について紹介します。 ハチミツの種類と甘露蜜の定義 蜂蜜には花由来のものと樹液によるものの大きく2種類があります。前者の対象となるのは、野山や樹木の花、ナッツや果物の花、ハーブの花などいろいろな花々の蜜です。一種類の花から採蜜されることもあれば、蜜蜂が複数の花の蜜を集めてブレンドした「百花蜜」もあります。花の種類によって色や香り、味などに違いがあります。また、同じ花であっても採れる場所や気候によって少しずつ変化が生じます。 これに対して、後者の樹液からつくられる蜂蜜は「甘露蜜」「甘露蜂蜜」「ハニーデューハニー」と呼ばれます。ヨーロッパでは「森の蜜」と呼ばれることもあります。利用される主な樹木は、松やオーク、菩提樹、アカシア、レザーウッド、トチなどです。 一般的に「蜂蜜」と言うと、花由来の蜂蜜を指すことが多いです。花由来の蜂蜜に比べると甘露蜜は希少品であるため、日本ではあまり知られていないかもしれません。しかしヨーロッパでは、甘露蜜は「栄養が豊富で体に良い」「抗酸化作用が高い」とされ、高い人気を誇っています。樹液が昆虫の体内を通過する際に虫の酵素と合わさるため、ミネラルを豊富に含有しているといわれています。 ギリシャでは兵士の元気の源だった ギリシャの小さな町・スパルタは、甘露蜜の生産地のひとつです。特定の木の枝に付いているカイガラムシが分泌する糖度の高い液を蜜蜂が吸い、蜂蜜が作られます。雨の日はカイガラムシが動かないので採れる量が減ることもあり、希少な蜂蜜です。ここで採れる蜂蜜は優しい甘さがあり、かつては「兵士の元気の源」とされていました。2400年ほど前のスパルタはアテネと並ぶ強い都市として知られていましたが、甘露蜜も関係していたのではと言われています。 豊富な栄養があり、古代ギリシャでは元気の源とされてきた甘露蜜。日本ではまだ親しみの少ない食材ですが、マヌカハニーに続いて、今後人気が高まっていくかもしれません。ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。 ※蜂蜜は、ボツリヌス菌が含まれている場合があるため、1歳未満の子どもには食べさせないように注意しましょう。  
樹木由来の蜂蜜「甘露蜜」に注目!栄養はマヌカハニー以上
2022.06.07

お土産により多くの情報を、QRコード活用術

スーパーで普段用に買うお菓子なら高いと感じる価格でも、お土産品のお菓子であればそうは思わず、つい手が伸びてしまいませんか。お土産には普段食べるお菓子とは異なる魅力があります。旅の記憶、旅してみたいという願望が詰まっているからかもしれません。そんなお土産のパッケージに旅の余韻、あるいは旅への期待を膨らませる情報につながるQRコードを印刷し、アクセスしてもらうことで、現地への訪問者やお土産の売上を増やす可能性が広がります。 入口としてのQRコード スマートフォンの普及はあっという間に進みました。総務省の調査によると、2020時点での世帯保有率は86.8%。もはやスマートフォン、そこから世界へとつながるインターネットは、もはやインフラと言っても過言ではないでしょう。そして、QRコードを使えば長いURLを入力する手間もなく、目的のサイトへ簡単にアクセスすることができます。 しかし、アクセスしてもらわなければ、QRコードはただの模様です。何の情報も伝えることはできません。記号やマークでも何らかの意味を持ちますが、その点QRコードは単なる入口でしかないのです。 いかにしてアクセス率を高めるかが、QRコード活用の鍵となります。 長崎銘菓として親しまれている小浜食糧株式会社の「クルス」には、「景観クルス」というお土産向け商品が展開されています。絵葉書サイズで税込314円。長崎の代表的な観光地や、長崎市の祭り「長崎くんち」がパッケージに印刷されていて、手軽におすそ分けできるお土産として好評なのだそう。裏面にはQRコードが付いていて、地元菓子メーカーだからこその詳細で興味深い情報にアクセスできるようになっています。 QRコードの先に広がる世界 旅先の観光情報などを動画や画像、テキストで見られれば、現地を訪れる前の予習、あるいは逆に一度訪れた地をより鮮やかに思い出す一助となります。さらに、メーカー独自の商品についての豆知識や創業秘話を伝えたり、通信販売サイトへと誘導する機能を持たせたりすることもできます。食べるという行為は味を楽しむだけでなく、そのものにまつわる情報まで含めて味わう体験でもあります。何も知らずに食べるよりも、多くの情報を知って食べる方がより深く味わえるとすれば、パッケージへのQRコード掲載はとても有効な手段だと言えるでしょう。パッケージの限られた面積で伝えられる情報量には限りがありますが、QRコードのアクセス先にはその制限がありません。特にお土産というジャンルでは地域の印象を残すことができるかが鍵を握っており、その影響はリピート率にまで及ぶと考えられます。 毎月、あるいは季節ごとに現地の様子や新製品などの情報を更新していけば、「食べるたびにQRコードにアクセスする楽しみ」が生まれ、これまでにないお土産品の魅力をアピールすることもできそうです。
お土産により多くの情報を、QRコード活用術
2022.06.03

食品ロスの発生元をたどる─行き着く先は事業者?一般家庭?

日本では1年間にどれほどの食料が出荷されているかご存知でしょうか。農林水産省の発表によれば、2016年度は8,088万トン(※1)もの食料が出荷されたそうです。ところが、そのうち約34%に当たる2,759万トンが食品廃棄物として処分され、さらには廃棄された食品のうち約23%にあたる643万トンがまだ食べられるものだと言うのです。こうした食品ロスはさまざまな場所で発生しており、全体の55%が食品関連事業者から、残る45%が一般家庭からとおよそ半分ずつ。それぞれの立場でこの現状と向き合う必要があることが分かります。 食品ロスの現状を知る 食品関連事業者は大きく4つに分けられ、食品ロスの大部分を占めているのは食品製造業と外食産業、次いで食品小売業、食品卸売業で、それぞれの発生要因は以下の通りです。 食品製造業:製造工程のロス(パンの耳や畜水産物の骨など)、返品など 外食産業:食べ残し、仕込みロスなど 食品小売業、食品卸売業:過剰生産、売れ残り、破損品、納品期限切れなど 食品廃棄物の業種別内訳でみると食品製造業が約82%と圧倒的に多いですが、大豆粕や米ぬか、パンくず、おからなど均質で量が安定していることから分別が容易で、飼料や肥料へのリサイクルに適しているとされています。一方、分別が困難なのは外食産業から排出される廃棄物。調理くずや食べ残しは家畜に対して有害なものが混入する可能性があり、飼料へのリサイクルには不向きなものが多いとされています。代わりに、他のリサイクル手法に比べて分別が多少粗くても対応できるメタル化が行われています。   それでは、一般家庭の食品ロスの現状はどうでしょうか。家庭の食事(世帯食)における食品ロス量は、2014年度の世帯調査によると一人1日当たり40.9g。食品別で見ると、最も多いのは野菜類(19.5g)で、次いで果実類(7.3g)や調理加工食品(4.2g)などが続きます。一人1日当たりの食品使用量は約1.1kgなのでそこまで多く感じませんが、これが何百人、何千人、何億人…と増えていくと莫大な量になるのは明らかです。また、食品使用量の世帯員構成別では単身世帯が約1.5kgと最も多く、2人世帯は約1.3kg、3人以上世帯は約950gという結果が出ており、これと比例して食品ロスが発生しています。要因としては過剰除去(※2)や食べ残し、直接廃棄(※3)などが挙げられます。 食品ロスは食品関連事業者と一般家庭、どちらかが気をつければいいという問題ではありません。まずは現状を理解し、その上で双方が食品ロス削減のためにできることを考え、対策に動き出すことが必要です。   (※1)粗食料と加工用の合計。粗食料とは、1年間に国内で消費に回された食料のうち、食用向けの量を表す。 (※2)調理技術の不足や過度な健康志向により廃棄すること。例えば野菜や果物の皮を厚く剝き過ぎるなど。 (※3)買いすぎや長持ちしない保存方法により廃棄すること。
食品ロスの発生元をたどる─行き着く先は事業者?一般家庭?
2022.05.25

「3010(さんまるいちまる)運動」で食べ残しを減らそう

国内で発生している食品ロスは年間約640万トンを超えますが、そのうち約5分の1を外食産業が占めています。大きく分けると食堂・レストラン、結婚披露宴、宴会の3つですが、中でも宴会の割合が高く、2015年度の調査ではおよそ7皿に1皿が食べ残しされているという結果になりました。こうした宴会での食べ残しを減らそうと、各地の自治体で行われているのが「3010(さんまるいちまる)運動」です。2011年に長野県松本市で始まった運動で、以下の項目が提唱されています。 ・「乾杯後30分間」は、席を立たずに料理を楽しむ ・「お開き10分前」になったら、自分の席に戻り、再度料理を楽しむ 環境省では「3010運動」を推進するため、飲食店向けの卓上三角柱POPを作成し、無料ダウンロードできるようにするなど、認知の拡大に取り組んでいます。 また、「3010運動」をはじめ、食品ロス削減に取り組む自治体間のネットワークとして2016年に設立されたのが「全国おいしい食べきり運動ネットワーク協議会」。2019年5月の時点で389自治体が参加しており、「3010運動」も各自治体に合わせてアレンジされています。例えば北海道札幌市の「2510(にこっと)スマイル宴(うたげ)」。終了前10分間は「3010運動」と同じですが、開始後の食事時間を25分間としています。他にも、千葉県館山市では終了前15分間とした「30・15(さんまる・いちご)運動」、長野県駒ヶ根市では開始後20分間とした「駒ヶ根2010(にーまるいちまる)運動」をそれぞれ推進しています。 残さない意識、食べる人も 宴会や会食、結婚披露宴など一度に大量の料理が提供される場では、消費者と事業者の双方が食べ残しを防ぐために意識する必要があります。消費者側は予約の際に料理内容や注文する量を店側に相談したり、料理を食べきるように参加者同士で声掛けするといいでしょう。他方、事業者側にとっては、食べ残しが発生することは損失です。食べきってもらえるように提供する量を調整したり、小盛りや小分けの商品を採用するなどの工夫が求められます。 食べ物を無駄にしない意識がみんなに広がるよう、「3010運動」のさらなる広がりに期待したいところです。
「3010(さんまるいちまる)運動」で食べ残しを減らそう
2022.05.12

使いやすくて美味!「もち米玄米」とは

玄米の豊富な栄養は広く知られていますが、「炊くのが難しい」「パサパサして美味しくない」という声も少なくありません。そんななか、注目を集めているのが「もち米玄米」です。もち米玄米は、料理しやすくて食べやすいことから人気が高まっています。今回は、もち米玄米とは何かと簡単な食べ方を紹介します。 もち米玄米ってどんなもの? もち米玄米とは、精米していないもち米のこと。もち米は、赤飯やおこわ、お餅などを作るときに使われるお米です。私たちが通常「玄米」と呼んでいるのは、精米していないうるち米のこと。一般的な玄米は、独特の香りがあり食感が硬いのが特徴です。それに対して、もち米玄米はもっちりとしておりプチプチとした食感があります。「噛むほどに甘さが出る」というのも大きな特徴です。 こうした食感の違いは、「アミロース」と「アミロペクチン」というデンプンの割合によって生じます。この比率が、うるち米は2:8であるのに対して、もち米にはアミロースは含まれておらず、アミロペクチンだけを含有しています。アミロペクチンには、水と組み合わせることで粘りが出る性質があり、これがもちもち感につながっています。 もち米玄米の栄養としては、ビタミンB1やマグネシウム、食物繊維などが豊富に含まれています。白米と比べて玄米は、ビタミンB1やマグネシウムは約5倍、食物繊維は約6倍含有しています。食物繊維は現代人に不足しがちといわれていますが、もち米玄米には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の両方が含まれており、効率よく摂取することができます。 もち米玄米のおいしい食べ方 はじめに、もち米玄米の基本の炊き方を紹介します。水加減は、白米を炊く場合よりも多めで玄米を炊く場合よりも少な目です。炊飯器におこわやもち米などのモードがある場合は、その目盛りに合わせて水の量を調整してください。 炊き方の手順は、もち米玄米をさっと水洗いした後、最低1時間以上(できれば3時間)水に浸します。その後、水加減をして白米のモードで炊飯します。早炊きモードで炊いてしまうと、パサパサとした食感になってしまいます。また、玄米モードで水加減して炊くとベチャッとした仕上がりになるので、注意するようにしましょう。 炊きあがったら、しゃもじで底から混ぜて蒸らせばできあがり。蒸らすことで、もちもちとした粘り気が出てきます。冷めてもおいしいので、お弁当のごはんに使ったり、おにぎりを作ったりするのもいいですね。保温モードで長時間置いておくと味が落ちてしまいます。すぐに食べない場合は、小分けにしてラップなどに包んで冷凍保存するのがおすすめです。 「完全食」とも呼ばれるほど、栄養を豊富に含む玄米。食感や香りが苦手という理由で玄米を敬遠していた人は、ぜひもち米玄米を試してみてはいかがでしょうか。    
使いやすくて美味!「もち米玄米」とは
2022.04.26

オンラインで広がるフードツーリズムの可能性

ビデオ会議システムの登場で、移動にかかる時間を省く=場所に拘束されないというオンラインのメリットが広く認知されるようになりました。オンライン飲み会などに参加し、集合して顔を突き合わせなくても楽しく飲食できることを実感している人も多いでしょう。 この流れは旅行業界にも押し寄せています。オンラインツアーでも、リアルツアー同様に参加者は単に食事を食べるにとどまらず、食と参加者個人との間の物語(ナラティブ)を楽しめるのです。 コロナ禍を機に高まるフードツーリズムの可能性について考えてみます。 フードツーリズムの醍醐味 旅行の楽しみは何でしょうか。絶景や名跡を見たりさまざまなアクティビティを体験したりもできますが、食事も大きな楽しみの一つですよね。この「食」が旅行の主役であるものが「フードツーリズム」です。単なる食べ歩きから郷土料理教室体験、生産者訪問ツアーまで「食」を多様に楽しむことができます。 地域差を表すものの代表といえば、言葉がまずイメージされがちですが、食も非常に大きな地域差があります。好きなご当地料理を聞けば、出身地が分かってしまう可能性もありますよね。 このように料理は地域によって大きく異なる食材や調理法、味付けで調理され完成します。これを料理そのものの味わいに加えて、料理の裏側で語られている「物語」まで丸ごと楽しむのがフードツーリズムの醍醐味と言えます。 「物語」といっても古くからの伝説や言い伝えなどに限りません。ご当地食材の栽培法、シェフのプロフィール、トレンドで話題、一度食べてみたいと思う自分の気持ち、食事の代金。これらはすべて目の前の料理を意味づける物語です。食を楽しむ主体と食との間で交わされる物語=ナラティブが紡がれるほど、その食は貴重な体験として深く記憶されるでしょう。 オンラインツアーの可能性 コロナ禍もあり、フードツーリズムはオンラインでも行われるようになりました。事前に参加者に飲食物を配送しておいて、スマホやパソコンでガイドを見たり、ビデオ会議システムで現地とつないでガイドや生産者、シェフと交流したりしながら食を楽しんでもらうという形で行われています。 もちろん現地を訪れその空気感を感じながら食べる素晴らしさは揺るぎません。しかしオンラインツアーではその土地の観光情報、詳細なガイドが展開されます。単に情報量という意味では、ガイドなしのリアルツアーよりもガイドの付いたオンラインツアーに軍配が上がるでしょう。 現地購入あるいは現地飲食と同等の味わいが気軽に再現できる新商品の開発などが進めば、オンラインツアーをきっかけに実際に足を運ぶ旅行者と通信販売のリピーターの両方を獲得できる可能性があります。また、観光情報、ガイドの充実も重要ですし、そもそも地域を知ってもらうための情報発信も欠かせません。 コロナ禍で観光業界にとっては厳しい日々が続いています。ただ、コロナ後でもオンラインツアーに一定の需要が残ると考えると、今はその基盤を整える仕込み期間と言えそうです。5Gが普及するころまでには、アイデアあふれる新しいオンラインツアーも登場するかもしれません。
オンラインで広がるフードツーリズムの可能性
2022.04.22

注目のサーキュラーエコノミー、原点は江戸時代に

エコな暮らしを考える時によく登場する言葉が、「循環型社会」です。これは、大量生産・大量消費という仕組みに代わるものとして登場した考え方です。大きな流れとしては2000年に「循環型社会形成推進基本法」が発表され、資源の有効活用や環境への負荷軽減の取り組みが行われるようになりました。近年では「サーキュラーエコノミー(循環型経済)」という言葉も定着しつつあります。そうした中、古くて新しい取り組みとして改めて注目されているのが、江戸時代の社会です。 現代日本では、エネルギーや食糧、木材などの大部分を海外からの輸入で賄っています。それに対し、鎖国をしていた江戸時代には、輸入に頼ることなくほぼ全てを国内で自給自足していました。例えば、当時は「ゴミ問題」もあまり存在しなかったのだとか。理由として、物を大切に扱う習慣が社会に浸透しており、ゴミが発生することが少なかったと言われています。子どもたちが「寺子屋」で使う教科書は、子どもの所有物ではなく、学校の備品として扱われていました。中には1冊の本が100年以上使われたという記録も残っているそうです。 また、「陶磁器の焼き接ぎ」や「古着屋」など、今で言うところのリユースやリサイクルをする業者も数多くあり、一つの物を大切に使い続ける仕組みも整っていました。   江戸時代の精神を受け継いで 江戸時代の循環型社会をモデルとして生まれた事例として、岐阜県中津川市の「ちこり村」をご紹介したいと思います。「後継者不足」や「休耕地の増加」などの農業を取り巻く厳しい状況、それに加えて「日本の低い自給率」を何とか改善したいという想いのもと始まった取り組みです。 まず「地域で出来ることから始めよう」とスタートしたのが、西洋野菜「チコリ」の国産化。チコリには血糖値の上昇を抑えるといった健康効果があるとされていますが、現状ではそのほとんどを輸入に頼っています。そこで、「チコリが国内で生産できれば、自給率アップに貢献できるのでは」という考えから取り組みが始まりました。 ちこり村のもう一つの特徴は、お年寄りが生き生きと働ける場所になっていることです。ここでは農業の活性化と共に、地域とそこに住む人を元気にしています。 地球温暖化をはじめとした環境問題の深刻化により、私たちは従来の大量生産・大量消費のスタイルから、循環型社会へと舵を切らなければならない時が来ています。そのヒントの一つとして、改めて江戸時代に注目してみてはいかがでしょうか。   【参考】ちこり村公式HP:https://www.chicory.jp
注目のサーキュラーエコノミー、原点は江戸時代に
2022.04.15

フードロス(食品ロス)って何が問題なの? 私たちにもできること

売れ残りや食べ残しなど、本来食べられるはずの食品が廃棄されてしまう「フードロス(食品ロス)」。今、このフードロスを削減していこうという取り組みが広がっています。 「646万トン」。ある年に日本国内で1年間に出たフードロスの量です(※)。何万トンの食べ物と言ってもちょっと想像しにくいですが、これを国民一人あたりに換算すると、毎日お茶碗1杯分のご飯を捨てているという計算になります。これは世界中で行われている、途上国などへ向けた食糧援助の量のおよそ2倍に当たるのだそうです。日本の食料自給率はおよそ40%。大半を輸入に頼っています。そうした状況下で大量に食べ物を捨ててしまっているのが、日本の食の現状なのです。 廃棄食糧を大量に処分するには、それだけ資源やエネルギーを使うことになります。燃やすのであれば、二酸化炭素を排出することになりますし、埋めるのであれば、土壌や水質への悪影響が懸念されます。これらのこともフードロスが問題視される理由の一つとなっています。 フードロスの問題は、日本だけではなく、先進国の間でも共通の課題になっています。G7(カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本、英国、米国)の環境相会合でも、2030年までに世界全体の1人あたりの食品廃棄量を半減することを目指し、各国が協調して取り組むことで一致しました。 フードロスを減らすことは、食べ物がもったいないからということだけにとどまらず、企業にとってはコストの削減、消費者にとっては無駄な支出を減らすことにつながります。食品を廃棄すれば、原材料費などが無駄になりますし、廃棄するにも費用がかかります。これらのコストは、最終的には価格に上乗せされ、消費者が負担することになります。 こうした中、企業と消費者の間で意識を変えて向き合おうとする動きが起きています。見直しの対象となっているのが、フードロスを生み出す原因になっている「3分の1ルール」と呼ばれる商慣習です。これは、例えば賞味期限が12カ月の食品の場合だと、賞味期限の3分の1、つまり製造から4カ月までに小売店に納品されない食品は廃棄に。さらに、4カ月先の8カ月までに売れない場合も廃棄になるというものです。そもそもは、消費者に新鮮な食品を届けるためのルールでしたが、フードロスを減らすために食品業界ではこのルールを緩和し、一部で廃棄のタイミングを遅らせるようにしています。   まずは身の回りから、消費のあり方を見直す。 消費者の間でも、これまで捨ててしまっていた食品を大切にして見直していこうという意識が広がっています。近年、人気を集めているのが「サルベージ・パーティー」です。サルベージとは、「救い出す」という意味。家庭の余り物の食材を持ち寄って、プロの料理人のアドバイスをもらい、ひと味違った料理を作って、みんなで楽しもうというパーティーです。 全国各地で開催され、リピーターが増えているようです。例えば、大量のマロニーはちゃんこ鍋用スープでチャンポン風に。冷蔵庫にしまわれていた缶チューハイはデミグラスソースの隠し味に。また、缶詰の豆はフードプロセッサーでつぶしてクラッカーに乗せてお酒のおつまみに、お麩(ふ)は乾燥したまま春雨サラダに乗せれば、食感にアクセントが加わります。参加者は調理を手伝いながら持参した食材がおいしい料理に生まれ変わっていく様子に驚き、完成するそばから食べて、ワイワイと会話を楽しみます。食べて、飲んで、楽しんでいるだけのように見えて、参加者のフードロスへの意識は確実に高まります。 フードロスと言うと、節分の後に恵方巻きが大量に売れ残ったり、飲食店で予約が直前にキャンセルされたりすることがニュースになるなど、商業シーンで起こっているイメージが強いかもしれません。ところが、実際のフードロスは食品事業者が全体の55%を占めるのに対し、45%は家庭からのものです。フードロスを削減するには、事業者と消費者双方の意識の変化が必要です。   ※平成27年度推計。消費者庁「食品ロス削減関係参考資料」(平成30年6月21日版 )より
フードロス(食品ロス)って何が問題なの? 私たちにもできること
2022.03.30

オーガニック給食と日本の現状とは

オーガニック給食とは 給食は子どもの成長に欠かせないものであるとともに、将来の健康的な生活の基盤を作るものでもあります。また、給食には貧困や食などの格差を少なくする意味もあります。その一方で、身近な食べもののなかには農薬や食品添加物などが使われているものも多く、給食にどのような食材を使うかや、子どもの体調不良との関係についてはさまざまな意見が出ています。 こうした給食の課題は、世界の国々にも共通するものです。たとえば、フランスでは「2022年までに学校の給食に使う食材の50%をオーガニックまたは環境に良いという認証付きの食材にする」という法律が2018年に制定されました。韓国では、ソウル市の小学校や中学校、高等学校における「オーガニック無償給食」の取り組みが2021年から始まっています。 日本でも広がるオーガニック給食の取り組み 海外の国々に比べて「オーガニックへの理解や普及が遅れている」といわれてきた日本ですが、昨今さまざまな取り組みが進んでいます。千葉県いすみ市では、2017年から市内すべての小中学校の給食に有機米を使っています。十分な量の有機米を確保するために、2014年から有機稲作を本格的にスタート。行政と農家が協力しながら、体制を整えてきたのも大きな特徴です。こうした一連の取り組みは、たくさんのメディアで紹介されました。 オーガニック給食は全国的に広がりつつあります。高知県四万十市では、学校給食に有機栽培の食材を使う取り組みを15年以上も前から行っています。また、2021年には愛知県名古屋市の小学校の給食で有機栽培のメキシコ産バナナを提供。給食でオーガニック食材を使用するのは政令指定都市では初の試みであり、注目を集めました。バナナを食べた子どもたちからは「おいしい」「味が濃い」といった感想も出ていたそうです。 オーガニック給食を実践している学校やその周辺の地域では、「給食を残す子どもが少なくなった」「給食が魅力になって移住者が増えた」という変化もあるのだとか。オーガニック給食の導入にはいろいろなハードルがありますが、実践することで得られる効果は想像以上に大きいといえるでしょう。 子どもだけでなく大人や地域にとっても、大切な存在である給食。この機会にどんな給食を食べてみたいか、考えてみてはいかがでしょうか。  
オーガニック給食と日本の現状とは
2022.03.28

楊貴妃も愛したスーパーフード「白きくらげ」の栄養と食べ方

白きくらげとは 楊貴妃も愛したといわれる薬膳の定番食材のひとつ、白きくらげ。中華料理によく使われており、コリコリとした独特の食感があります。では、白きくらげにはどんな栄養があるのでしょうか。ここでは、白きくらげの栄養と、簡単でおいしい食べ方について紹介します。 白きくらげは、きのこの仲間です。しいたけやまいたけなどのきのこと同様に、整腸作用や便秘予防の効果が期待できる「食物繊維」やカルシウムの吸収を助ける「ビタミンD」を豊富に含んでいます。ビタミンDには免疫力を高める効果もあるといわれています。 薬膳のもとになる中医学の考え方では、白きくらげには肺を潤す作用のほか、胃腸の働きを助け造血機能を向上させる作用があるとされています。また、植物性コラーゲンも豊富に含んでいます。薬膳料理や台湾のデザートなどにもよく登場しており、美と健康に意識の高い女性を中心に人気を集めています。 白きくらげの簡単でおいしい食べ方 通常、白きくらげは乾燥した状態で販売されていることが多いです。まず、下処理としてたっぷりの水またはぬるま湯に30分以上浸して白きくらげをもどし、ザルなどにあげて水気を切っておきます。この状態で清潔な保存容器に入れて冷蔵保存すれば、3~4日程度は食べることができます。多めに戻しておくのがおすすめです。 白きくらげは淡泊な味わいなので、和え物やサラダ、炒めもの、スープ、煮込み料理、デザートなどいろいろな料理に活用できます。そのなかでも「白きくらげのごま酢和え」は、白きくらげをごまと酢、しょうゆ、ごま油などで和えたもので、常備菜としても重宝する一品です。お好みで、きゅうりや玉ねぎなどを加えるのもよく合います。 白きくらげは卵との相性が良く、この2つの食材を使ってスープや炒めものを作るのもおすすめです。このほか、八宝菜の具材として白きくらげを使ったり、鶏骨付き肉を煮込む際に白きくらげを加えたりするのもおいしいです。 白きくらげをデザートに使う場合はトロトロの状態になるまで煮込むと、いつもとは違った味わいになります。普通のお鍋であれば1時間以上、圧力鍋ならば圧がかかってから約30分を目安に加熱してみましょう。お好みで、クコの実や蓮の実を加えたり、はちみつや黒砂糖で甘さを足したりしてくださいね。 美と健康の維持におすすめの食材、白きくらげ。いろいろな料理に使って、その味わいを楽しんでみてはいかがでしょうか。    
楊貴妃も愛したスーパーフード「白きくらげ」の栄養と食べ方
2022.03.09

アメリカで大注目の「ユズ」

アメリカンセレブの御用達とも言える人気オーガニックスーパー「ホールフーズ」は毎年、食トレンド予想トップ10を発表しています。その2022年の食トレンド予想トップ10の中に、私たちにはとてもお馴染みの「ユズ」が入りました。 果たしてユズはアメリカでブレイクするのでしょうか。 <万能柑橘としての可能性> アメリカの柑橘と言えば、レモンやオレンジが思い浮かぶでしょうか。ヨーロッパでも柑橘類はメジャーな果物ですが、ユズはまだいつでも近所のスーパーで気軽に買える品物ではないようです。 ユズの原産地は中国で、日本へは平安初期に伝わり主に西日本で薬用として栽培されてきました。古くは飛鳥時代から栽培されていたという記録もあるのだとか。現在では生産量消費量とも日本が世界一となっています。近年では国内生産量シェアトップの高知県の尽力もあり、欧米への輸出も着実に増加してきています。 有名レストランのシェフや多くのメーカーの担当者は、ユズの魅力に気が付いたのに違いありません。2022年はアメリカにおいてはさまざまな料理でユズが活用され、ユズフレーバーの食品が販売されるのは確実で、だからこそ食トレンド予想に挙げられたのだと考えられます。 ユズがお馴染みの日本人の感覚とは違い、アメリカ人はユズに新しさを感じているようです。香り高く、果皮・果汁・果肉とそれぞれに魅力があり、甘すぎず酸味があるのでスイーツやドリンクだけでなく料理に使える点もポイントでしょうか。レモンやライムの代わりにユズを使うことで一気にトレンド感を出せるとすれば、シェフやメーカーが飛びつくのも納得です。「ユズをこう使うべきだ」という固定観念のないまっさらの土台からどのようなユズアレンジが生まれてくるのか、とても楽しみですね。 また、その香りや味わいだけでなく健康効果にも目が向けられています。新型コロナウィルスの流行で高まった消費者の健康意識は、ユズに含まれる豊富なビタミンCを重要視しています。この流れはユズのブレイクを後押しする力となりそうです。 アメリカには一足先にメジャーになった「抹茶」があります。今後ユズが抹茶と同等の確固たる地位を築くことになるのか、2022年は注目の1年となりそうです。 シェアシマで掲載されている柚子関連の原料はこちらです⇒高知県産ゆず果汁1800ml
アメリカで大注目の「ユズ」
2022.02.07

「糖質オフパスタ」が人気の理由とおすすめ商品を紹介!

糖質オフパスタとは? 昨今注目を集めている、糖質制限ダイエット。こうした流れと関連して「糖質オフ」や「ローカーボ(低糖質)」といった言葉をよく聞くようになったという人もいるかもしれません。糖質を制限することにより、ダイエットへの効果や血糖値の上昇を緩やかにする効果などが期待できるとされています。 糖質制限ダイエットを始める場合、一日の糖質量を調整する必要があります。私たちの主食であるごはんやパン、麺類などには炭水化物が多く含まれています。そのため、食べる量を減らしたり、白米から玄米にするなど糖質の少ないものに変えたりする必要があります。 では、私たちがいつも食べているパスタにはどのくらいの糖質が含まれているのでしょうか。通常のパスタやマカロニに含まれる糖質は100gあたり約73.5gとされ、熱量は約379カロリーです‘(参考:「日本食品成分表」)。つまり、糖質制限ダイエットをしている人にとっては、パスタを食べるだけで、相当の量の糖質とカロリーを摂取することになります。 そこで登場したのが、糖質オフパスタです。糖質量を半分以下に抑えたものや、食物繊維をたっぷりと摂取できるものなどもあり、糖質制限をしている人も罪悪感なくパスタを楽しむことができます。 糖質オフパスタはおいしいの?おすすめ商品とは 糖質オフパスタに関心を持っていても、「味が気になる」「おいしくないのでは?」と思っている人もいるでしょう。また、スーパーなどに行くといろいろな種類のパスタがあり、どれを選んだらよいか分からないという人もいるかもしれません。実際にいくつかの商品を比べてみましたが、パスタの材料や製造工程、ゆでたときの味や香り、食感、ソースとの絡み具合、価格なども多種多様です。 そのなかでも人気が高いのが、「オーマイplus糖質50%オフパスタ(ニップン)」。100gあたりの糖質は26.0g、263カロリーです。もちもちとした食感があり小麦の香りが楽しめるため、通常のパスタと同じ感覚で利用できます。 「ZENB noodle(ミツカン)」は黄えんどう豆から作られた、新感覚のパスタです。1食分が80gの束になっており、80gあたりの糖質は35.5g、261カロリーです。豆の香りと麺の弾力が特徴で、豆好きな人にはおすすめの一品です。 昨今話題を集めている、糖質オフパスタ。いろいろな種類を食べ比べて、自分の好みのものを見つけてみてはいかがでしょうか。
「糖質オフパスタ」が人気の理由とおすすめ商品を紹介!
2022.01.31

「中食」が進化中!企業の取り組み事例を解説

中食が人気を集める理由とは 中食とは、自宅に持ち帰ってすぐに食べることのできる惣菜や弁当のこと。内食と外食の中間にあたり、デリバリーやテイクアウトなども中食に含まれます。外出自粛やリモートワークなどが続くコロナ禍では「食事の用意をするのが面倒」という声も多く、中食のニーズが増加しています。 外食と比べた場合の中食の主なメリットは、「体調が悪い時でも利用しやすい」「家でゆっくり食べることができる」など。簡便性に加えて、今後は「栄養がしっかり摂取できるか」「健康維持に役立つか」といった視点も重要になると予想されています。コロナ以前も中食の需要は増加傾向にありましたが、この数年でさらに拡大中です。 こうした消費者の変化を受けて、いろいろなジャンルの中食が登場し、デリバリーやテイクアウトに特化した事業も増加しています。 企業の取り組み事例を紹介! ここでは、中食を意識した企業の取り組み事例を2つ紹介しましょう。ひとつ目は、無印良品です。以前から人気を集めている手作りキットに続き、化学調味料不使用のレトルト商品のラインナップも充実しています。たとえば「カレー」と一口に言っても、子どもにも食べやすい甘くないタイプから、アジア風のカレー、スパイスの効いた豆カレーなどいろいろな種類があります。 中食というと「便利だけど体に悪いものが使われているのでは?」と思う人もいるかもしれませんが、化学調味料不使用など、そうした不安を払拭するような商品が多いのが特徴です。子どもと一緒に安心して食べられる商品が多いことも、人気の理由といえるでしょう。 もうひとつ、管理栄養士が開発している宅配料理「Nosh」も人気を集めています。糖質量や塩分量などの管理がされたメニューが揃っており、コロナ禍で健康に気を使い始めた人からも支持されています。特に「体に良いものを食べたいが献立を考えるのが面倒」という人にはぴったりといえそうですね。アンバサダーの起用やツイッターでのメニュー告知など、SNSを活用したPRなども特徴的です。 コロナ禍でニーズが拡大している、中食市場。今後もその動向を追っていきたいと思います!
「中食」が進化中!企業の取り組み事例を解説
2022.01.19

黒米の栄養と使い方|滋養強壮やアンチエイジングにも!

黒米とは 昨今の雑穀ブームともに、人気が高まっている黒米。別名「古代米」と呼ばれることもあり、日本のお米のルーツともされています。では黒米には、どんな栄養があるのでしょうか。今回の記事では黒米の栄養や効能とともに、簡単な使い方を紹介します。 黒米といえばツヤのある黒色が特徴ですが、こればポリフェノールの一種「アントシアニン」によるもの。アントシアニンは、ブルーベリーやブドウ、黒豆などに含まれる成分としてよく知られています。肝機能をサポートする働きのほか、疲れ目の緩和や動脈硬化の予防などに効果が期待できるといわれています。 黒米は玄米であるため、たんぱく質やビタミンB1・ビタミンEなどの類、亜鉛、カルシウム、食物繊維なども豊富に含まれています。体内では作ることのできない必須アミノ酸も含有しています。 中国では古くから黒米の効果が知られており、薬膳料理としても使われてきました。世界三大美女といわれる「楊貴妃」が黒米を好んで食べていたともいわれています。また、中国だけでなく東南アジアの国々でも、料理やおやつなどによく利用されています。黒米の持つ滋養強壮やアンチエイジングの効果は古くから認められ、重宝されてきたといえるでしょう。 簡単!黒米の食べ方とポイント 黒豆を入手したら、まずは「黒米ごはん」を作ってみましょう。白米などいつものお米に黒米を加えて炊くと、紫色に染まったごはんができあがります。分量は、白米1合に対して黒米は大さじ1が目安です。お好みでひとつまみの塩を加えて炊くと、浸透圧の効果により黒色がより濃く出るようになります。 黒米にはいくつかの品種がありますが、もち米種を使うと、モチモチとした食感になります。冷めてもごはんがおいしく食べられるので、おにぎりにしたりお弁当に使ったりするのもおすすめです。 黒米を炊くときのポイントは大きく2つあります。ひとつ目は「しっかりと浸水させる」こと。黒米は玄米なので、浸水時間が短いと硬くて消化しづらくなってしまうためです。理想は2時間程度ですが、時間がないときでも最低1時間は水に浸けるようにしてください。 ふたつ目は「黒米を洗いすぎない」ということ。黒米を必要以上に研ぐと、水と一緒に黒色が流れ出てしまう場合があります。先に白米を研いでおき、その後に黒米をさっと研ぐようにしましょう。ぜひ参考にしてみてくださいね。
黒米の栄養と使い方|滋養強壮やアンチエイジングにも!
2022.01.12

軽食がブーム!フルーツ大福ほか人気商品を紹介

軽食がブームの理由とは? 新型コロナウィルスの影響などにより生活スタイルが変化するなかで、軽食への注目が高まっていることをご存知でしょうか。ここではその背景とともに、人気の軽食を紹介したいと思います。 生活スタイルの主な変化として、外出自粛やリモートワークなどが続き「コロナ太り」という言葉もよく聞くようになりました。従来よりも運動量が減りお腹が空きにくくなったことで、食事の量を減らして軽食をとる人も増えつつあります。こうした流れのなかで、軽食が支持を集めるようになってきました。 「ホットペッパーグルメ外食総研」によるコロナ禍が食生活に与えた影響に関する調査によれば、「食事回数または食事量に変化があった」という人が約半数いることがわかりました。「食事回数・量ともに減った」という人が最も多いという結果が出ています。こうした背景を受けてホットペッパーグルメによる「0.7食」という言葉が登場し、さらに注目が集まっています。 「フルーツ大福」だけではない!人気の軽食とは 肉まんやサンドイッチなどの軽食はコロナ以前からありましたが、昨今のブームをうけて新しい商品も登場しています。ホットペッパーグルメ外食総研による調査「今後食べてみたい『おやつ以上食事未満の軽食』ランキング」によれば、1位はフルーツ大福、2位はマリトッツォ(イタリア発祥のお菓子)、3位はフルーツサンド、4位は台湾カステラ、5位は焼き小籠包という結果が出ています。 マリトッツォや台湾カステラ、焼き小籠包など海外の飲食物が上位にランクインしているのも、大きな特徴です。自由に海外を旅行することが難しくなりつつある今、異国の食べ物を楽しみたいという人が増えているともいえるでしょう。 また、最近ではこれらの軽食をテーマにした専門店がオープンしたり、カフェメニューとして新しく導入されたりするほか、コンビニエンスストアなどで販売されている姿も見かけるようになりました。SNSなどでも話題を集めており、投稿やコメントなどからもその人気ぶりがうかがえます。 特に甘くて食べ応えのあるイタリア菓子のファンは多く、マリトッツォのほかに、現地でよく食べられている穴のないドーナツ「ボンボローネ」なども登場し話題を集めています。軽食ブームはまだまだ続きそうです。今後もその動向に注目していきたいと思います!
軽食がブーム!フルーツ大福ほか人気商品を紹介
2021.12.20

豆乳好きは必見!大豆粉ってどんなもの?

大豆粉とは 美と健康に意識の高い人から支持されている、豆乳。おいしいだけでなく女性に必要な栄養がたっぷり含まれています。牛乳の代用として使うなどいろいろな場面で重宝しますが、「日持ちしない」「傷みやすい」という欠点があるのも事実です。 そこで便利なのが、「大豆粉」です。大豆粉があれば、飲みたいときにいつでも手軽に豆乳を作ることができます。もちろん、豆乳以外にもさまざまな料理にも活用できます。最近は、スーパーなどでも大豆粉をよく見かけるようになりましたが、「使い方がわからない」という人もいるかもしれません。そこで、この記事では大豆粉の概要とともに、豆乳の作り方を紹介します。 まず大豆粉とは、一般的に生または低温で焙煎した大豆を丸ごとパウダー状にしたもののこと。大豆パウダーや豆乳粉と呼ばれることもあり、メーカーによっていろいろな種類のものが出回っています。小麦粉や米粉に続く「第三の粉」ともいわれています。 大豆粉には栄養がたっぷり 大豆粉には、良質なたんぱく質や食物繊維が豊富に含まれています。糖質は、小麦粉の1/4とされており、糖質制限をしている人にもおすすめの食材です。ビタミンやミネラルもたっぷり含有しています。 大豆粉によく似たものとして「きなこ」がありますが、きなこは大豆を煎った後に粉末状にしている点で異なります。また、「おからパウダー」は豆腐や豆乳を作った後の搾りかすを加工した商品であり、こちらも大豆粉とは異なります。きなこやおからパウダーは一度加熱しているので、そのまま食べられます。 加熱してありそのまま食べられる大豆粉もありますが、大豆粉のなかには加熱処理がされていないものもあります。パッケージなどに「加熱してお召し上がりください」といった記載があるかどうかを、しっかり確認してから使うようにしましょう。 大豆粉を使った、豆乳の作り方 では大豆粉を使って、自家製豆乳を作ってみましょう。1人分の豆乳に必要な材料は、大豆粉大さじ1(約5グラム)と水100㏄です。小さな鍋に大豆粉と水を入れて、焦げ付かないように混ぜながら、3~5分間加熱すれば完成!作りたての豆乳の味わいを楽しむことができ、市販の豆乳を購入するよりも経済的というメリットもあります。 ほかにも大豆粉は、豆腐やホワイトソース、小麦粉の代用としてお菓子づくりにも活用できます。栄養が豊富でヘルシーな大豆粉を上手に使って、健やかに過ごしたいですね!
豆乳好きは必見!大豆粉ってどんなもの?
2021.12.15

今注目の雑穀の栄養とは。健康のためにどれを選ぶ?

雑穀が注目を集める理由とは? 健康志向の人たちの間で、少し前から人気を集めている雑穀。飲食店やお弁当などでも「雑穀入りのごはんを使用」などの表示をよく見かけるようになりました。「雑穀は何となく体に良さそう」というイメージを持っている人も多いかもしれません。ここでは、雑穀が注目を集める理由とともに、雑穀に含まれる栄養についてお伝えします。 雑穀とは、「主食以外に日本人が利用している穀物の総称」と一般社団法人日本雑穀協会が定義しています。日本の歴史的な書物「古事記」には「五穀(稲、粟、麦、小豆、大豆)」、「日本書紀」には「六穀(粟、ひえ、稲、麦、大豆、小豆)が登場しており、古くから日本人に親しまれてきたことがわかります。 日本人が白米を食べるようになったのは、戦後の高度経済成長期より後とされています。長い歴史のなかで見ると、ごく最近のことといえるでしょう。玄米に比べて白米は食べやすいというメリットがあるものの、栄養が減ってしまっています。こうした背景もあり、栄養豊富な雑穀の価値が見直され、雑穀を白米に混ぜて食べる方法が支持されているのです。 雑穀に含まれる栄養 雑穀と一口にいっても、いろいろな種類があります。スーパーなどでは、数種類の雑穀がブレンドされた商品もよく見かけますが、それぞれにどんな栄養が含まれているのでしょうか。ここでは、代表的な雑穀の栄養について紹介しましょう。 ・黒米…白米に加えて炊くと美しい紫色になる。ポリフェノールの一種「アントシアニン」という成分を含み、薬膳料理にもよく利用される。 ・赤米…古くは野生稲が赤米だったことからお米のルーツともいわれている。赤い色にはポリフェノールが多く含まれている。 ・押し麦…食物繊維やビタミンEを豊富に含み、プチプチとした食感がある。 ・もち麦…水溶性食物繊維「ベータグルカン」が含まれている。モチモチとした独特の食感がある。 ・きび…美しい黄色の小さな粒であり、モチモチとした食感が楽しめる。食物繊維やカルシウム、マグネシウム、鉄などを含有する。 ・粟…米や麦が普及する前は、よく食べられていた穀物のひとつ。ビタミンB1や食物繊維が豊富で、消化がよく、クセが少なくて食べやすい。 雑穀をごはんに混ぜて炊くと、おいしいだけでなく、ミネラルや食物繊維を手軽に摂取できます。その日の気分や体調に合わせて、自分自身で雑穀をブレンドするのもいいかもしれません。雑穀を上手に活用して、健やかに過ごしたいですね。  
今注目の雑穀の栄養とは。健康のためにどれを選ぶ?
2021.11.24

アフターコロナ時代に「完全食」が注目される理由とは?

完全食の意味と、注目を集める理由とは 完全食とは、完全栄養食のこと。必要な栄養をしっかりと含む食品であることを意味しています。もちろん一日に必要とされる栄養素の量は、年代や性別、生活スタイルなどにより変化します。ここでいう必要な栄養というのは、厚生労働省が定める「日本人の食事摂取基準」をもとに設定したものです。 たとえば、商品のパッケージなどで目にする「1日に必要なビタミンCが摂取できる」「鉄分が一日に必要な量の1/2配合されている」といった文言は、この基準をもとにしています。栄養素のなかには、ビタミンやミネラル、たんぱく質、炭水化物などさまざまな種類があります。 忙しい現代人にとっては、バランスの良い食事を心掛けているつもりでも、すべての栄養素を常に充足することはなかなか難しいかもしれません。こうした背景とともに、新型コロナウィルスの長期化による健康への意識の高まりや自炊する機会の増大などが重なって、完全食へのニーズが高まっています。 完全食の具体例は? 完全食と聞いて、新しい食品をイメージする人もいるかもしれません。でも実は、身近な食材にも該当するものが多くあります。 代表的な例としては「卵」です。日々必要とされる30種類の栄養のうち、ビタミンCやクロム、食物繊維を除き多くの栄養を含んでいます。その他、玄米や納豆、バナナなども多くの栄養をバランスよく含有しているという点で、完全食といえます。 それに対して、最近登場したのが栄養計算をもとに開発された完全食もあります。いろいろなタイプがあり、たとえば水や牛乳などで溶いて飲むドリンクタイプやごはんやパンの代わりに食べる主食タイプ、持ち運びにも便利なグミタイプ、汁物として食べるスープタイプなど。手軽に食べられるものから加熱などの調理が必要なものもあり、価格も多種多様です。目的やニーズに応じてチョイスすることができます。 完全食はダイエット中の人たちの支持からも集めています。いつもの食事を置き換えるものや、食事にプラスして栄養補給するものもあります。上手に利用すれば、健やかな食生活を実現に役立つかもしれません。気になる人は、ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。
アフターコロナ時代に「完全食」が注目される理由とは?
2021.11.17

炊き込みご飯を炊飯器任せで上手に作るコツ

実りの秋、食欲の秋ともいわれるように、秋は旬の美味しいものが多く、また過ごしやすい気候で身体を動かすことが増え、健全に食欲が増す季節でもあります。 白いご飯とおかず、の食卓も嬉しいけれど、炊き込みご飯と聞くと「ごちそう」の気分になる人も多いのでは。 そこで今回は、「炊き込みご飯」についてレポートいたします。 <炊飯器にお任せで手軽においしく炊き込みご飯を!> 炊飯器の高性能化が進み、「炊き込みご飯」モードを搭載した炊飯器も一般的になってきました。中には煮込み料理モードなどがある機種もあります。今や炊飯器の用途は炊飯に限らなないと言えるかもしれません。大きく「電気調理器」と捉えると可能性が広がりますね。この炊き込みご飯モードを使うと、炊飯器にお任せでいろいろな炊き込みご飯を作ることができます。 なお、炊飯モードしかない炊飯器を使用している場合には、蒸気口からの水分の吹き出しや故障につながる恐れがありますので、使用している炊飯器の取扱説明書を確認する必要があります。ご注意ください。 <炊飯器おまかせ炊き込みご飯をうまく作るコツ> 炊き込みご飯には具が入るので、5合炊きの炊飯器ならば3合程度で作るとうまくいきます。容量一杯で作るとうまく長けない可能性があるので、少し少なめの容量に抑えておきましょう。 具材が痛む可能性があるので予約炊飯モードは使わず、具材を乗せたらすぐに炊飯するようにしてください。 具材は混ぜこまずお米の上に乗せ、炊き上がったらすぐによく混ぜます。炊飯前に具材をお米の中に混ぜ込んでしまうと対流を妨げてしまい、基本的な「炊飯」がうまくいかない可能性があるからです。 炊き込みご飯をうまく作る上で要となるのは、何といっても水分量です。炊き込みご飯の場合には水と調味料を足したものが炊飯における水分量となるため、水加減をした後に醤油やみりんなどの液体調味料を足すと水分過多となってしまいます。先に液体調味料を入れてから、本来の水加減まで水を加えるのがポイントです。 トマトなど水分の多い具材を入れるときは少し少なめに水加減するなど、微調整するとよいですね。 <うまくいかなくてもめげないで!失敗時のリカバリー法> 炊飯器と一口に言っても、炊飯器のメーカーやお米の乾燥具合、使用する具材の水分量などにより一度でドンピシャの水加減をするのは難しいかもしれません。 でも心配しないでチャレンジしてみましょう。何度も作るうちに徐々に塩梅が分かってきます。 それに、もしうまく炊き上がらなくても、リカバリー方法を知っていれば安心ですよね。 炊き上がりに芯が残ったら、皿に広げて大さじ1~2の水を加えてラップして2分ほどレンジにかけてみましょう。少し蒸らせばやわらかくなっているはずです。 逆に水っぽくなってしまったら、茶碗によそってラップをかけず1分半ほどレンジにかけます。水分を飛ばすのが目的なので、ラップは必要ありません。 味つけが濃すぎたら、水を加えて雑炊や茶漬けに、あるいはチャーハンなどにアレンジしてはいかがでしょうか。卵を加えると味が薄まりちょうどよく食べられるかもしれませんね。 炊き込みご飯というと、伝統的な茶色の五目炊き込みご飯を想像するかもしれません。しかし世界は広いのです。便利な調味料が身近にたくさんありますので、和洋中エスニックを問わずいろいろな炊き込みご飯にチャレンジしてみませんか。 具材も旬のものはもちろんのこと、うま味がギュッと詰まっている缶詰や乾物を使えば、災害用備蓄食品をローリングストックするのにも役立ちます。
炊き込みご飯を炊飯器任せで上手に作るコツ
2021.11.08

最近話題の「プレミアム日本酒」とは

「プレミアム日本酒」って何? この数年、特殊な材料や製法で作られた「プレミアム日本酒」の人気が高まっていることをご存知でしょうか。こうした日本酒は、贈り物や記念日などのごほうびにもぴったりです。そこで今回は、プレミアム日本酒の概要とその具体例について紹介したいと思います。 プレミアム日本酒は、完成までに手間がかかるものが多いです。「レア日本酒」や「幻の日本酒」と呼ばれることもあります。大量生産は難しく生産数が少ないため、特定の場所でしか販売されていないものや通信販売限定のものもあります。なかなか入手できないということもあり、やや高めの価格設定になる傾向です。 プレミアム日本酒は、厳選された原材料を使用し独特の仕込み方をしているものが多くあります。たとえば、日本酒のラベルに「〇〇の水を使用」「原料は○○の米」「〇〇にて熟成」と表示されています。日本酒の味わいは、水や米の種類や品質、仕込み方などによって少しずつ変化します。その土地ならではの素材を独自の製法で仕込むことで、唯一無二の日本酒が完成するのです。 例えば、長野県で酵母のプロが自ら醸した日本酒を氷温貯蔵し、より美味しい日本酒を作るという取り組みをしている方もいらっしゃいます。  ※詳細はこちら→【氷温貯蔵した幻の3種酵母ブレンドの純米吟醸をみんなに飲んでもらいたい!】https://camp-fire.jp/projects/view/483471 また、プレミアム日本酒のなかには日本酒の品評会などで数多くの賞を受賞しているものもあります。受賞により注目度が高まり、「購入したい」という人が増えて結果として品薄になり、プレミアム日本酒として認識されるようになるケースもあります。このほか、メディアやイベントなどで取り上げられて話題になった場合も、同じような流れをたどることが多いです。 プレミアム日本酒の具体的な事例とは プレミアム日本酒のなかでよく知られているものとしては、「十四代の超特撰」があります。山形県で生産されており、上品な甘さがあるのが特徴です。もうひとつ紹介すると、静岡で生産されている「磯自慢」も人気があります。こちらは、長時間熟成させることによる深みのある味わいが支持されています。磯自慢は、洞爺湖サミット開催の際に乾杯用に使われたことから注目を集めたお酒です。 ほかにも、氷温熟成させたものや10年以上寝かせたもの、古酒を加えて仕込んだものなどもあり、付加価値の高いオリジナルの商品がたくさん登場しています。特別な日のプレゼントなどにぜひ利用してみてはいかがでしょうか。
最近話題の「プレミアム日本酒」とは
2021.10.25

2020年から新しくなった食品表示制度。その主な変更ポイントとは?

「食品表示法」とは? 2020年4月1日より、新たな食品表示制度がスタート。それに伴って対応を求められるケースもあり、食品業界を中心に注目を集めています。ここでは、食品の表示について定めた「食品表示法」の概要とともに、変更ポイントなどを簡潔にお伝えします。 食品表示法とは、2015年4月に施行された法律のこと。その主な目的は、食品の安全性を保ち、自主的かつ合理的に食品を選ぶ機会を確保することされています。食品の表示に関する法律としては、それまでにも複数の法律がありましたが、とても複雑でした。 食品表示法は、3つの法律をひとつにまとめたものです。その3つの法律とは、食品の安全性確保に関する「食品衛生法」、品質の基準を定めた「JAS法」、健康を保ち病気を予防するための「健康増進法」における食品の表示に関する規定です。食品表示法は2015年に施行されましたが、施工後5年間は経過措置期間とされていました。つまり、この期間は旧基準による表示など、表示方法が不十分であっても処罰されることはありませんでした。 しかし経過措置期間が終了し、2020年4月1日から新しい「食品表示法」がスタート。これに伴って食品の表示に違反があった場合には、罰則が科されることになります。 新しい食品表示制度の変更ポイントを解説! では、新しい食品表示制度にはどのような変更点があるのでしょうか。ここでは、主な変更ポイントについて解説します。 ・一般用加工食品に、栄養成分表示を義務付け 原則として、全ての一般用加工食品及び添加物に対して、栄養成分の表示を義務付けしました。具体的に表示が求められる成分は、エネルギーやたんぱく質、脂質、炭水化物、ナトリウム(「食塩相当量」で表示)です。食物繊維や糖質、糖類、ビタミン・ミネラル類の表示は、義務ではなく任意とされています。 ・原材料や添加物に、アレルゲンの表示を義務付け 原則として、より広い範囲の原材料に対して、アレルゲンに関する表示を義務付けしました。アレルゲンを表示する際には、一括表示ではなく個別表示を基本とし、消費者が適切に食品を選ぶことができるように配慮しています。 このほか、新しい機能性表示制度の創設や、表示レイアウトの改善などの変更もあります。詳しい内容については、消費者庁サイト「新たな食品表示制度の完全施行について(https://www.caa.go.jp/notice/entry/019486/)」をチェックしてくださいね!  
2020年から新しくなった食品表示制度。その主な変更ポイントとは?
2021.10.11

プラスチック製スプーンの有料化⁉ その概要とは

プラスチック製スプーンの有料化とは レジ袋の有料化に続き、プラスチック製のスプーンなどの有料化への動きが進んでいることをご存知でしょうか。今回は、その概要や2021年春に成立した「プラスチック資源循環促進法」について紹介します。 2021年3月9日、プラスチックごみの削減を目指して「プラスチック資源循環促進」が閣議決定されました。それに伴って、コンビニエンスストアやファーストフード店などで提供される、プラスチック製のスプーンやフォークなどの有料化や代替素材への移行が検討されています。 身近なところでは、2020年7月に全国一斉でレジ袋が有料化されたことは記憶に新しいと思います。ここから、使い捨てプラスチック製品を減らそうとする動きが加速しています。最近、プラスチック製ストローから紙製のものへと変更する飲食店などが増えつつありますが、こうした変化もその一部といえるでしょう。 プラスチック製スプーンの有料化に対しては、賛否両論のいろいろな声があります。賛成側の意見としては、「慣れれば当たり前になる」「以前から使い捨ては『もったいない』と思っていた」など。逆に、反対側の意見としては、「常に携帯しておくのは面倒」という消費者の声だけでなく、「スプーンを使う商品の売り上げが落ちるのでは」「スプーンの代わりに箸をくださいという人が増えるのでは」というお店側の声もあります。 代替素材のスプーンとは プラスチック製スプーンの有料化への動きにあわせて、代替素材を使ったスプーンが続々と登場しています。たとえば、天然バイオマス材料など土に還る素材を使って作られたスプーンの開発なども行われています。見た目は、プラスチック製のものとほとんど変わりませんが、使い終わった後は微生物の働きによって自然に分解するとされています。従来は、こうした素材を使うと強度や耐久性が確保できないというデメリットがありましたが、そうした点も克服すべく研究が重ねられています。 また、トウモロコシなどの食材を使って作られたスプーンも注目を集めています。スープなどを食べる際にこのスプーンを使った後、そのまま食べたり、適度な大きさに割って料理に使ったりすることもできます。トウモロコシ以外に、じゃがいもの皮を使ったスプーンなども登場しています。通常廃棄されてしまう部分を有効活用できるのも、大きな魅力です。 代替素材のスプーンと聞くと、難しそうなイメージを持つ人もいるかもしれません。でも実際には、ユニークな特徴を持ったものも多く登場しています。プラスチック製スプーンの有料化に関する動向を、これからもチェックしていきたいと思います!
プラスチック製スプーンの有料化⁉ その概要とは
2021.10.06

おにぎらずが進化!「折りたたみおにぎらず」の無限の可能性

おにぎらずは2014年頃に大流行しました。 その発祥は「モーニング」(講談社)で連載されている人気漫画「クッキングパパ」。なんと30年も前の1991年掲載の第213話(単行本第22巻に収録)にさかのぼります。 そんなおにぎらずはブームを経てある程度の定着を見せました。 そして2021年、おにぎらずはさらに進化して新たなブームを巻き起こしています。 <パタパタとたたむ> おにぎらずは板海苔の中央にご飯を盛り、具を重ねて海苔で包むのが一般的な作り方です。 これが進化したのが、折りたたみおにぎらず。たたみおにぎらずともパタパタおにぎりとも呼ばれているようです。 おにぎらず同様ご飯を握らない作り方なのですが、おにぎらずとの相違点は海苔での包み方にあります。 板海苔の中央下半分に切れ目を入れて、4分割したエリアにご飯、具を乗せてパタパタと折りたたみます。こうすることで海苔が一面のみ何重にもなることがなくなり、食べやすくなりました。それだけではなく具材の水分や味の混ざりに対して、間にはさまる海苔がクッションの役割を果たしてくれます。 すべての側面が切れ目のない海苔で覆われるわけではなくなってしまいましたが、ラップで形を整えれば特に困ることもありません。きれいな断面が映えるのも折りたたみおにぎらずの醍醐味ですが、ラップごと切ると形も崩れず上手に切ることができます。 逆にごはんやおかずを乗せすぎるとその厚みがマチとしてとられてうまくたためないことから、食べやすい大きさの折りたたみおにぎらずになるとも言えます。上手に作るコツは「厚みの意識」ということになるかもしれません。 4分割したエリアのうち、右半分にご飯を配置するとします。左下から上に、右に、下に、と時計回りに順にたたんでいけば、右半分のごはんで両側を挟むことができます。この時、縦横の中央、十字部分はマチになるので、ご飯は四分の一のマス全体ではなく、中央側は少し控えてなるべく薄く盛るようにしましょう。 もちろん1マスだけご飯にしておかずをたくさん入れても構いません。アレンジ自在な折りたたみおにぎらずはどこまでも懐が深いのです。 <アレンジ自在> 具についても決まりはなく、自由自在です。長時間保存せずすぐに食べるのであれば生野菜を加えるのも良いでしょう。ご飯、おかず、生野菜と多彩な歯ざわりが楽しめます。 お弁当にする場合には、傷みにくく水分の出にくい具がおすすめです。普段お弁当用冷凍食品でお弁当箱を埋め尽くしている場合には、同じおかずでも折りたたみおにぎらずにするだけで目先が変わります。食べやすいので、運動会や遠足など屋外でのお弁当にもぴったり。きれいな断面が食べる人の食欲をそそることでしょう。 ご飯を酢飯にして、手巻き寿司ならぬ折りたたみ寿司にしたり、韓国風海苔巻きキンパを折りたたみキンパにしたりも大人気。 「折りたたみおにぎらず」で検索すれば、さまざまなアレンジが広がっていることを実感できます。   海苔を飛び越えた更なるアレンジとして、生春巻きの皮や薄焼き卵などの円形の形を活かし、クレープのように包むものもあるのだとか。 この先もおにぎらずの進化は進んでいきそうですね。
おにぎらずが進化!「折りたたみおにぎらず」の無限の可能性
2021.10.04

健康志向の人たちに支持される「酵素玄米」とは?その効能と作り方

酵素玄米とは? 玄米を寝かせて作る、酵素玄米。美と健康に意識の高い人たちを中心に、少し前から人気を集めています。酵素玄米とは一体どんなものなのでしょうか。今回は、酵素玄米の概要や効能、簡単な作り方についても紹介します。 酵素玄米は、玄米を小豆などと一緒に炊いた後、3日程度保温して寝かせて作られます。玄米に含まれる酵素の働きにより、普通の玄米に比べて栄養価が高まるとされています。酵素玄米が人気を集める主な理由として、「食べやすい食感」があります。寝かせて熟成させることによって「モチモチ」の食感に変化するため、玄米独特の「ボソボソ」した食感が苦手な人もおいしく食べることができます。 また、酵素玄米は普通の玄米に比べて消化しやすいのも大きな魅力です。「玄米を食べるとお腹を壊しやすい」「消化できないので玄米は控えている」という人にも支持されています。 酵素玄米のつくり方 酵素玄米を作るために、特別な道具は必要ありません。家庭用の炊飯器があればおいしく作ることができます。では早速作ってみましょう! 用意する材料は、玄米3合、小豆30g、自然塩小さじ1です。玄米と小豆を水で洗ってから、ボウルに入れて泡だて器などで3~5分間混ぜて、玄米の表面に傷をつけます。その後、6時間以上浸水させて、炊飯器で炊きます。 玄米が炊き上がったら15分程度蒸らした後、しゃもじなどで底からしっかりと混ぜて、3日程度保温します。保温している間は、1日1回混ぜるようにします。この混ぜる作業を省くと、玄米が固くなったり味が落ちたりしてしまいます。できあがった酵素玄米は、10日以内に食べるようにしましょう。もし食べ切らない場合には、小分けにして冷凍保存するようにします。もし異臭や異変を感じる場合には、腐敗している可能性もあるので処分するようにしましょう。 玄米を食べる時に気になるのが、残留農薬の問題です。お米に残った農薬は胚芽やぬかの部分にたまりやすいといわれています。精米することで取り除かれる部分ですが、玄米の場合は農薬が残っているとそのまま体に入っていきます。玄米を使用する際には、農薬残留検査を行ったものを選ぶなど、意識するようにしたいですね。 昨今注目を集めている酵素玄米は、自宅でも簡単に手作りできます。ぜひ試してみてはいかがでしょうか。
健康志向の人たちに支持される「酵素玄米」とは?その効能と作り方
2021.08.23

パリポリシャキシャキ止まらない夏の浅漬け選手権

暑い季節はどうしても食欲が落ちてしまうもの。しかしこの暑さに対抗するためには、やはりしっかり食べたいですよね。 そんな時におすすめしたいのが、さっぱりとした浅漬けです。旬の夏野菜をおいしく、たくさん食べられます。 <微妙な塩分の違いで食感が決まる> 漬物というと塩分過多が気になってしまうかもしれませんが、薄塩で浅漬けにすれば塩分を気にしすぎることなくサラダ感覚でたくさん食べられます。 野菜は生のままだとカタチがしっかりしているものが多くなっています。単に刻んでサラダにして食べようとすると、驚くほどの量になってしまった経験はありませんか。 そんなときこそ、浅漬けの出番です。 シャキシャキとした生野菜の特徴的な食感を楽しみつつ、塩で引き立った甘味や旨味を楽しむならば、野菜の重量の0.5%の塩を振って揉みこみましょう。0.5%の塩分濃度ならば、漬物というよりもサラダに近い感覚です。 これに対して、しんなりとした食感としょっぱさで口の中をさっぱりとさせ、味覚をリフレッシュさせたいならば、野菜の重量の2%の塩を使います。こちらは水分がしっかりと出て随分嵩も減り、漬物らしさが前面に出てきます。 間の1%濃度の塩分ならば、食感も塩味もちょうど中間くらいになります。 何度か作ってみて自分好みの塩分濃度を把握した上で、その日のメニューや事情に合わせて塩分を調整しましょう。思い立って15分で食べられるのが浅漬けの強みでもあります。 <野菜により漬かりやすさが異なる> きゅうりの薄切りとキャベツの細切り、ニンジンスティックでは当然ながら漬かりやすさは異なります。水分が多い野菜は薄めの塩分でもしんなりしやすいですが、ニンジンから水分を出すには少し濃い目の塩分が必要です。 数種類の野菜を混ぜ合わせてミックス浅漬けを作る場合には、それぞれの素材ごとに塩をして、食べる前に混ぜ合わせると良いでしょう。一手間かけることで、よりおいしいく味わうことができます。   浅漬けの基本はなんといっても塩ですが、ここに旨味や風味を加えることでアレンジは自由自在です。シンプルな塩味も良し、しょうゆベース、甘酢ベース、中華風もおいしいですよ。鷹の爪を入れてピリ辛にするのも夏の食欲を刺激するのにぴったりですし、0.5%の塩分濃度のものならば、ドレッシングを控えめにかけても良いでしょう。 浅漬けのもとがなくても、塩と台所にある好みの調味料でおいしい浅漬けは作れます。最近ではスーパーでもこだわった塩が揃っていますので、塩にこだわってみるのも面白そうです。 なお、自家製浅漬けは2~3日で食べきるようにしましょう。塩分が薄いものはサラダに準じた扱いで、塩分がしっかりめでも市販の漬物のように保存料などを使いませんので、早めに食べきるのが肝心です。
パリポリシャキシャキ止まらない夏の浅漬け選手権
2021.08.18

オリンピック選手村の食事と人気メニューを紹介!

オリンピック選手村の食事とは? 2021年夏に開催された東京五輪。競技はもちろんのこと、オリンピック選手村の食事も注目を集めました。そこで今回は、オリンピック選手村の食事と人気メニューを紹介します。 選手村には、メインダイニングとカジュアルダイニングの2つの食堂が設置されています。このうちカジュアルダイニングで提供されるメニューは、なんと700種類。日本食はもちろんですが、西洋料理やアジア料理など各国の料理が並びます。料理のカテゴリごとに「ワールド」「アジア」などのブースが設置されており、イスラム教徒のための「ハラール」や肉類を食べないベジタリアン向け、グルテンフリーなども選ぶことができます。 ちなみに日本食メニューの一例としては、そばやてんぷら、焼き鳥、お好み焼き、おにぎり、豚汁など。いろいろな日本食があるものの、安全性を考慮して、生の魚類は提供されていません。 選手村で提供される料理は、選手たちが実力を発揮できるようにとの想いを込めて、試作や会議を重ねて生まれたものばかり。食の安全・安心や日本の食の豊かさをアピールするのも大きなコンセプトになっています。 人気メニューと選手たちの声は? SNSなどでは、食事についての選手からの投稿が注目を集めました。「前回のオリンピックの食事よりもおいしい!」というコメントもあり、選手村の食事はアスリートたちにも好評なのだとか。今回の東京五輪は、新型コロナウィルスの感染拡大防止のために外出を控えるよう求められており、選手村での食事は選手たちにとって貴重な楽しみのひとつになっているようです。 そのなかでも人気の高いメニューのひとつが、餃子です。帝国ホテルのシェフがメニュー監修に関わっており、「世界一の餃子は選手村にある」という選手からのコメントがありました。ほかにも、かっぱ巻きやツナの寿司、カレーライス、ラーメン春巻きなども選手からの支持を集めています。 選手村の食事は、日本だけでなく海外でも大きな話題になりました。日本の食事を世界に発信するまたとない機会になったといえそうです。より詳しい情報が知りたい人は、メディアのニュースや選手たちの投稿を検索するなどして、チェックしてみてくださいね!
オリンピック選手村の食事と人気メニューを紹介!
2021.07.28

和風・洋風・中華「だし」の違い

食事に温かいスープがついていると嬉しいものですよね。たとえ具がほとんど入っていなくても、お澄ましやコンソメスープなどだしが効いた汁物はとても心を満足させてくれます。 だしは汁物に限らず、料理の基本です。今回はそんな「だし」についてもっと詳しく知ってみましょう。 <だしの基礎知識> そもそも「だし」とは、魚介や肉・野菜などをつけたり煮出したりした、うま味成分や香りのある汁のことを言います。味の基本である「甘味」「酸味」「塩味」「苦味」「うま味」のうちの一つである「うま味」を引き出すことに特化した汁と言えるでしょう。 このうま味はグルタミン酸(植物に多い成分)やイノシン酸(動物に多い成分)によってもたらされます。 だしのすごいところは、これらのアミノ酸を単独ではなく複合して使っているところです。うま味は足し算ではなく掛け算され、相乗効果により飛躍的に伸びます。 使われる食材や調理法が異なっていても、この相乗効果を狙うのは世界共通。栄養素や味覚についての科学的な研究が行われる前から、人々はおいしさの掛け算を体で知っていたのかもしれませんね。 <和洋中における違い> 和風だしは昆布とかつお節の組み合わせた、キレのあるすっきりとしたうま味のだしです。短時間で作れますが保存性が悪く、味の劣化が早いという特徴があります。 一方、洋風だしは玉ねぎやにんじん、セロリと骨付きの肉や魚介を組み合わせた、濃厚なゼラチン質のうま味が特徴のだしです。和風だしと違って作るのに長時間かかりますが保存性は良いです。調理の直前にだしをとるというよりは、事前にまとめてだしをとり、調理ごとに取り分けて使うイメージですね。 中華だしはネギやショウガなどの香味野菜と鶏ガラや豚肉を組み合わせた、深いコクとうま味が特徴のだしです。中華料理では「湯(タン)」と呼ばれており、上湯(シャンタン)や白湯(パイタン)といった語を目にしたことがあるかもしれませんね。 ちなみに白湯は白濁したスープですが、これは強い火力でぼこぼこと泡が出るくらい煮立てると泡が破裂する際の音波で水と油が乳化するので白濁スープになるのだとか。日本ではラーメンのベースとなる豚骨スープとしてもお馴染みです。 <掛け算をさらに掛け算してみる> うま味に幅があるほど料理はおいしく感じられます。 キレはあっても厚みに欠ける和風だしとキレはないが重厚な厚みがある洋風だし。最近では洋食に和風だしを合わせるレシピも多くありますが、その狙いは旨みの幅を広げることにあります。 種類の違うだしをかけ合わせることでうま味は増しますので、既成概念にとらわれず隠し味に使ってみましょう。思いもかけないおいしさと出会えるかもしれませんね。
和風・洋風・中華「だし」の違い
2021.06.28

何豆腐がお好み?よりおいしく食べるための基礎知識(後編)

日々の食卓に欠かせない豆腐。前編ではお馴染みの絹ごし豆腐と木綿豆腐の違いについてレポートしました。 後編は、さらなる豆腐の深みを知るべく、寄せ豆腐、おぼろ豆腐、ざる豆腐、充填豆腐について解説します。 前半の記事はこちら 作りかけの木綿豆腐? おぼろ豆腐、寄せ豆腐、ざる豆腐。これらはすべて木綿豆腐を作る工程の途中でそれぞれ製品化されたものです。 木綿豆腐は絹ごし豆腐ほど濃い豆乳で作られるわけではないので、固まり具合は絹ごし豆腐よりもさらに柔らかく、非常にゆるいプリン状で大変崩れやすく繊細です。 凝固剤(にがり)を入れた豆乳を混ぜて固める工程を「寄せ」ということから、この固まりたての温かい状態で容器にすくい取った豆腐を寄せ豆腐とよびます。 あるいはあまりにも繊細でおぼろげな様子や、すくってお椀に盛った見た目がおぼろ月のようであったことからおぼろ豆腐という名前が付いたとも言われています。 これをすくってざるに盛ればざる豆腐です。 それぞれに別の名がつくほど、日本人は豆腐好き、風流だということがうかがえますね。 水にさらさずすくうだけなので、大豆本来の風味をストレートに味わえる豆腐です。 町の豆腐屋さんを見かけたら、ぜひ寄せ豆腐(おぼろ豆腐)を食べてみてください。豆腐の原点ともいえる繊細な味わいは何とも言えない幸せを運んできてくれます。できたては温かく、崩れないぎりぎりの柔らかさは豆腐の概念を一新するおいしさかもしれませんよ。 充填豆腐は長期保存可 スーパーで豆腐を買うとき、容器内に水が入っていないタイプのものを見かけることがありますよね。小さ目の容器で三連になっているものといえばピンとくるでしょうか。 これは充填豆腐という種類です。しかし商品名そのものが「充填豆腐」となっているものはほとんどありませんね。豆腐の柔らかいイメージに「充填」が似合わないためかもしれません。 充填豆腐は豆乳を一度冷ましてから凝固剤を加え、容器に入れて密封したあとに加熱して固めます。密封後加熱殺菌されるので非常に衛生的で長期保存に優れています。 戦後機械化の発展に伴って生まれた新しい豆腐であり、今となっては充填豆腐=絹ごし豆腐と思っている人も多いかもしれません。 食感は絹ごし豆腐に近いですが、絹ごし豆腐のような水にさらす工程がないため、敏感な人は苦みやえぐみを感じることも。そういった場合には食べる前に水にさらすと良いでしょう。 たかが豆腐、されど豆腐。豆腐だけでもさまざまにバリエーションがありましたね。さらに豆腐を加工した油揚げ、がんもどき、高野豆腐なども非常に身近な食材です。 二人以上世帯1世帯当たりの豆腐消費支出額は平均すると400円前後なのだとか。意外に少ないような気もしますね。 肉や魚、フルーツなどに比べると「高級品」の価格帯でもお手頃価格の豆腐。スーパーでちょっといい豆腐を選んで味わってみるのも良さそうです。
何豆腐がお好み?よりおいしく食べるための基礎知識(後編)
2021.06.14

食文化を活用して地域ブランティング! 福井県小浜市の事例を解説

食文化を活用した地域活性化とは 少子高齢化や核家族化、人口減少などの社会を取り巻く変化により、古くから続いてきた地域のコミュニティが失われつつあります。大都市と地方での地域間格差が深刻化し、過疎化が進んでいる地域もたくさんあります。 こうした状況を受けて「地域活性化」「地域おこし」という言葉を昨今よく聞くようになりましたが、そのなかで地元の食文化を活用した取り組みが注目を集めていることをご存知でしょうか。 地域の食文化には、その土地に伝わる郷土料理などもあります。例えば、郷土料理は、観光客にとって魅力的なものであるだけでなく、「地域らしさ」を表現していく上でも有効です。郷土料理を上手に生かして、地域のブランディングにつなげている事例もあります。 農林水産省では「日本食文化ナビ」という冊子を制作し、ホームページで公開しています。食文化を活用した地域活性化に関心のある方は、ぜひチェックしてみてくださいね。 (参考:https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/vitalization/) 福井県小浜市の事例「食のまちづくり」 食文化を生かして地域づくり・まちづくりを進めている成功事例のひとつに、福井県小浜市が挙げられます。小浜市は飛鳥~奈良時代から続く「御食国」という伝統的な食文化を持っており、自然環境や食材にも恵まれた地域です。 平成13年9月に「小浜市食のまちづくり条例」を制定し、翌年から施行。「地産地消」や「身土不二」という視点を大切にしながら、子どもから大人まで幅広い世代を対象に、ライフステージに合わせて食を学ぶことができる仕組みづくりも行っています。例えば、保育園・幼稚園を対象にした食育事業も実施しています。 また、食のまちづくりを実際に体験できる「街並みと食の館(たて)」という施設もスタート。この施設は、地域活性化を目指して伝統的な建造物を再生したものです。この他、「御食国シンボルロゴマーク」制定や「御食国大使」による広報活動、食のガイドブックの制作などにも取り組んでいます。 小浜市では、こうした一連の取り組みを通して、さまざまな主体が連携して、食のまちづくりを推進しています。食や食文化をテーマにしたまちづくりの方法として、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。
食文化を活用して地域ブランティング! 福井県小浜市の事例を解説
2021.06.09

有機農業の未来とは?農林水産省の発表「農地の25%まで拡大」の概要を説明!

農林水産省が発表した、有機農業の新戦略案 2021年3月5日、農林水産省が発表した有機農業の新戦略案が話題になっています。その内容とは「2050年までに、有機農業の農地を100万ヘクタールまで拡大する」というもの。面積だけを聞いてもピンと来ない方も多いかもしれませんが、この数字は国内の農地の約25%にあたります。 ちなみに2018年時点では、有機農業の農地は2万3700ヘクタール程度であり、国内の農地の約0.5%にとどまっています。つまり、今回の新戦略は、2050年までに40倍以上に増やすという目標です。 この新戦略と並行して、2050年までに農薬の使用率を5割、化学肥料の使用率を3割減らすことも目指しています。それに伴い、農業従事者のフォローアップや、病気などに強い品種の開発、AIを活用した技術力アップにも力を注ぐ予定です。 こうした一連の技術開発に関しては、補助金による支援も検討されています。この他、有機農産物を取り扱う食品会社などへの税制面での優遇など、関連法律の整備や税制改正なども2022年度を目途に進める予定です。 有機農業の拡大を進める背景とは 有機農業の定義は「有機農業の推進に関する法律」により定められています。この法律によれば、有機農業とは「化学的に合成された肥料及び農薬を使用しない」「遺伝子組み換え技術を利用しない」「農業生産に由来する環境への負荷をできる限り低減する」ものとされています。 有機農業は、化学肥料や農薬を使用する従来の農業に比べて、環境への負荷が少ないことが分かっています。例えば、温室効果ガスの排出量を減らし、地域の自然環境を守ることにもつながります。今回の新戦略は、国内外での環境意識の高まりに応じたものとも言えそうです。 また、新戦略の背景には、米国やEUなどを中心に世界中での有機農産物の需要が高まりも関係しています。日本においても、有機農産物やその加工食品の生産量を増やすことで、農産物の輸出を強化することができるでしょう。 具体的な進め方など政策については、農林水産省で検討を行い、2021年5月頃に決定されるとのこと。今後もその動向に注目していきたいですね!
有機農業の未来とは?農林水産省の発表「農地の25%まで拡大」の概要を説明!
2021.06.02

乳酸菌入りの漬物ってキムチだけ? 日本の伝統食にも含まれていた!

キムチに含まれる乳酸菌とは 乳酸菌を含む食べ物と聞くと、ヨーグルトを思い浮かべる方も多いかもしれません。でも実は、韓国生まれの漬物「キムチ」にたくさんの乳酸菌が含まれていることをご存知でしょうか。 キムチは、アミエビや野菜を乳酸発酵させることで作られます。いろんな食材が乳酸発酵することにより、独特の旨味が生まれます。キムチを手作りすると、時間が経過するにつれて酸味と旨味が増していきますが、これも乳酸発酵している証拠です。 乳酸菌の健康効果や腸への影響は各方面から注目されており、「腸活」という言葉も人気を集めています。韓国には肌の美しい女性が多いことで知られていますが、一説には「キムチを毎日のように食べて乳酸菌を摂取しているから」とも言われています。 日本の伝統食「ぬか漬け」は乳酸菌の宝庫! 乳酸菌を含む漬物は、キムチだけではありません。日本の伝統食であるぬか漬けにも、乳酸菌が豊富に含まれています。 ぬか漬けは、米ぬかと塩などを混ぜて熟成した「ぬか床」に野菜を漬け込んだもの。乳酸菌だけでなく、酵母や微生物などが混じり合い、独自の味わいを生み出しています。 ぬか漬けと聞くと「匂いが気になる」「管理が難しそう」というイメージをお持ちの方もいるかもしれませんが、そんなことはありません。最近はぬか漬けが手軽に作れる「ぬか漬けキット」なども登場しており、匂いを気にしないでぬか漬けを手軽に楽しむことができます。 ぬか漬けキットにもいろいろな種類がありますが、一人暮らしにもおすすめの小さいタイプや冷蔵庫で保存できるタイプなどもあり、若い世代にも人気を集めています。 ぬか漬けは私も大好きですが、旬の野菜を切って漬け込むだけで、翌日には野菜が美味しく大変身!手間をかけずに身体にやさしい一品ができあがるので、忙しい人にもおすすめです。 乳酸菌の健康効果を引き出す食べ方 キムチやぬか漬けの乳酸菌の健康効果を期待するなら、ぜひ意識したい食べ方のポイントが2点あります。ひとつ目は、「毎日続けて食べること」。乳酸菌に限ったことではありませんが、継続して摂取することが大切です。 ふたつ目は、「(加熱しないで)生のまま食べること」です。乳酸菌は熱に弱いという特徴があるため、加熱しないでそのまま食べるようにしましょう。 キムチやぬか漬けを美味しく食べて乳酸菌を摂取し、身体の内側から健やかに過ごしたいですね!
乳酸菌入りの漬物ってキムチだけ? 日本の伝統食にも含まれていた!
2021.05.31

日本だけじゃない!世界各地でも親しまれる「魚醤」とは

四方を海に囲まれた島国、日本。豊かな海産資源に恵まれ、平安時代の昔から生の魚を塩で漬け込み発酵させた魚醤文化が発展してきました。 その後時代が進むにつれて大豆醬油が台頭し、単に醤油と言えば大豆醤油を指すようになりましたが、魚醤油である魚醤には独特の強いうま味があり、一度味わえばやみつきになるとも。 今回はそんな魚醤について、世界にも目を広げてレポートします。 日本の魚醤 秋田のしょっつる、能登のいしる、香川のいかなご醤油で日本三大魚醤と呼ばれています。 しょっつるはハタハタやイワシを原料としており、秋田の郷土料理「しょっつる鍋」に欠かせない調味料です。特にハタハタで作られたしょっつるは臭みが少なく味の良い品だそうですが、イワシやコウナゴで作られたものもそれぞれに特徴があっておいしいものです。 いしるは作られる地域により原料や呼び名が異なり、輪島市や珠洲市で作られるイワシやサバなどの青魚を原料にしたものが「いしる」、能登町で作られるイカの内臓を使ったものは「いしり」と呼ばれます。うま味のもととなるアミノ酸が非常に多く含まれているので、料理の隠し味として使うと味が底上げされる実力を持ちます。 いかなご醤油はその名の通りイカナゴが原料です。そもそも魚醤は大豆醤油に比べてかなりしょっぱいのですが、いかなご醤油は他の魚醤と比べてもさらに塩分が高く30%近くもあるのだとか。1960年ころに一度は衰退し生産が途絶えましたが、1998年には関係者の努力により生産が再開されました。 世界の魚醤 タイのナンプラー、ベトナムのニョクマム、中国のユールーなど、世界にも多くの魚醤があります。特に東南アジアでは雨季に大漁となる小魚の保存食として、魚醤が発展してきました。強い塩気と強烈なうま味が、米と野菜が中心の食卓に豊かな味わいをもたらしてきたことは間違いないでしょう。 ヨーロッパでは古代ローマにおいてガルムと呼ばれるアンチョビ(カタクチイワシ)を使った魚醤が日常的に使われていたそうです。ローマ帝国の滅亡とともに衰退したとされますが、その流れをくむコラトゥーラという魚醤が現在でもイタリア南部で作られています。 これだけではなく、世界には数えきれないほどの種類の魚醤があります。ケチャップやウスターソースも、もともとは魚醤が入った調味料なのだそうです。 エスニック料理の流行などもあり、身近なスーパーでも世界の魚醤を気軽に買えるようになりました。 生魚を塩漬けして発酵させる、という作り方は共通しているのに、それぞれに異なる特徴を持つ魚醤。色は薄いものが多いですが塩分が強いので、大豆醤油の代わりに使うとしょっぱすぎる可能性があります。 まずはほんの少量の隠し味から使ってみてください。好きな人にはたまらない独特の生臭さは、加熱調理することで薄れてうま味が残ります。煮物や炒め物がおすすめです。
日本だけじゃない!世界各地でも親しまれる「魚醤」とは
2021.04.13

簡単おしゃれなアヒージョを自宅でも楽しもう!

「熱い、熱い、あっつぃーよ!」「アヒージョ!」 熱々のアヒージョ、おいしいですよね。 もちろんそんな風に訛ったわけではなく、アヒージョの語源はスペイン語の「小さなニンニク」です。 アヒージョは刻んだニンニクとオリーブオイルでさまざまな具材を煮込んだ料理。 バルや欧風居酒屋などで提供されるほか、最近ではスーパーでもミールキットなどの形で販売されることも増えているようです。 もっと気軽にアヒージョを アヒージョをイメージする際、多くの人はカスエラと呼ばれる陶器製の浅い鍋で調理されたものを思い浮かべるでしょう。 しかしアヒージョはカスエラ以外の鍋で調理してもおいしくできるのです! できるだけ直径が小さめで浅いフライパンや鍋が代用に適しています。 あるいは小さ目の土鍋なども浅くて具材が取り出しやすく、保温性が良いのでピッタリかもしれません。 そのほか、100円ショップでも買えるスキレットや直火OKのグラタン皿など、家にあるもの、手に入りやすいものをうまく使ってみましょう。 目先を変えてタコ焼き器を使って卓上調理すれば、目にも舌にも嬉しい一品になること間違いありません。 自由にアヒージョを楽しむ オリーブオイルとニンニクで具材を煮込めば、それはアヒージョです。 味付けが不安な方には、アヒージョの素なども市販されています。 ちなみにアヒージョには具材の決まりはありません。 エビやキノコ類がメジャーですが、みそ汁の具を考えるように柔軟な発想で具材を自由に選んでよいのです! あなたのシャープな閃きで、意外なアヒージョ具材が見いだされるかもしれませんね。 調理の注意点としては、あくまでも「オイル煮」なので温度を上げすぎないことが重要です。 熱しすぎると揚げ調理になってしまうので、弱火でじっくりが肝要。 立ち込めるにんにくの香りを楽しみつつ、具材に火が通るまでゆったりと待つ時間ごと楽しんでしまいましょう。 残りオイルまで楽しみ尽くす アヒージョを作る際には、ぜひ少し良いオリーブオイルを使ってみてください。 ベースとなるオリーブオイルがおいしければ、アヒージョの味もワンランクアップします。 オイルにバゲットを浸して食べるのも絶品なので、オイルまで食べ尽くしてしまうこともあるかもしれませんが、万一オイルが残っても決して捨てないでください。 具材の出汁がふんだんに含まれた残りオイルは、アレンジ調理に活用しましょう。 残りオイルを使ったおすすめ料理は、リゾットやパスタです。 専用調理鍋が必要で残りオイルの処理も難しそうといった見かけのイメージから「外食時に食べるもの」と思われがちなアヒージョですが、実はスペインの素朴な家庭料理です。 気の赴くまま大胆にアレンジして、もはやこれはアヒージョと呼べるのか?といった名もない料理に変身してしまっても、おいしければ大成功。 肩ひじ張らず、もっと気軽にアヒージョを楽しんでみてくださいね。
簡単おしゃれなアヒージョを自宅でも楽しもう!
2021.04.08

給食今昔物語

学校給食は1889年(明治22年)山形県鶴岡市の私立小学校でおにぎりと焼き魚、漬物などを貧困児童に提供したのが始まりと言われています。 1932年(昭和7年)には国による貧困児童救済のための学校給食が初めて実施され、それから徐々に規模・対象児童を拡大していきました。 戦時中には中断した時期があるものの、1946年(昭和21年)冬には首都圏で試験的に再開。1952年(昭和27年)春にはついに全国の小学校で給食がスタートしました。 昭和20年生まれと言えば、令和3年で御年76歳。 今の小学生の祖父母世代から学校給食は存在していたのです。 思ったよりも歴史のある学校給食制度について、親世代と子世代で比較しながら考えてみましょう。 現役小学生と親世代の給食ギャップ親世代を30代から40代あたりと仮定すると、学校給食は自校方式が多かったころでしょう。休み時間に給食室を覗くのを楽しみにしていた人も多いかもしれません。 現在では主に効率化の面から給食センター方式や外部委託方式へと変わってきています。あのドキドキワクワクの大量調理を目の当たりにできる小学生は少なくなっているのが現状です。 次に好きなメニューを比較してみましょう。 親世代で人気だったのは揚げパン、カレーライス、ソフト麺。 これに対して現役小学生には、から揚げ、ハンバーグ、カレーライスが大人気。 ちなみに祖父母世代では鯨の竜田揚げを挙げる人がとても多いのだとか。 親世代と子世代のどちらにもカレーライスが入っています。今も昔も大人気というその実力ぶりも、給食のカレーの味を思い出せば納得ですね。 ここで豆知識を一つ紹介します。 1982年(昭和57年)1月22日に学校給食創立35周年を記念して、全国の小中学校の児童約800万人にカレーライスの給食が出されました。 これを読んでいるあなたも、もしかしたらこの一斉カレー給食を食べていたかもしれませんね。 これにちなみ、現在では1月22日はカレーライスの日とされています。 バラエティ豊かな現在の学校給食 1980年代からは「食育」という言葉が現れ、食事を教育的側面からも捉えるようになりました。 季節感や年中行事を意識したメニューや、郷土料理、異文化理解につながる給食が求められるようになったのです。 地産地消も盛んになり、結果としてバラエティ豊かな郷土メニューが提供されています。 有名どころを挙げてみると、北海道のいかめし、秋田のきりたんぽ鍋、石川の治部煮、愛知の味噌きしめん、香川の卓袱うどん、沖縄のそーき汁などそうそうたるメニューが並びます。 そのほかにも冷凍食品やレトルト食品を利用することで、世界各国の食事を給食で体験することもできるようになりました。 友好都市や姉妹都市のメニューが選ばれることが多いようです。 給食の話は親子で盛り上がる話題の一つです。 時代の変化に合わせて、給食も進化し続けてきました。 今日の夕飯のメニューに悩んだら、ネットで「給食だより」と検索してみるのも良いかもしれませんね。各校自慢の献立を参考にすることができます。
給食今昔物語
2020.12.28

withコロナで支持を集める「お弁当づくり」とは?

お弁当づくりが支持される背景とは 新型コロナウィルスの影響により、私たちの生活が大きく変化しています。そのなかで、社会人のランチとして「自宅から持参するお弁当」が支持されていることをご存知でしょうか。 東洋アルミエコープロダクツ株式会社が社会人2万人を対象に実施したインターネットでのアンケート調査によれば、ランチをどのように調達しているかという質問に対して、「外食」「社員食堂を利用」「テイクアウトを利用」などに比べて「お弁当を持参」している方が最も多いという結果が出ています。 またその頻度については「(お弁当を持参するのは)ほぼ毎日」と回答した方が4割以上であり、コロナ禍の前後でお弁当を持参する人が増えているという結果になりました。新型コロナウィルスの感染拡大予防策として「外食を控える」という方も増えていますが、こうした意識の高まりも関係しているようです。 初心者にも作りやすい「お弁当本」が大ヒット コロナ禍でお弁当づくりが支持される理由は納得できますが、お弁当づくり初心者の方にとって、毎日作り続けるのはハードルが高いものです。そんななか、2020年1月に出版された本「藤井弁当」が話題を呼んでいます。 この本の著者は、2人の娘さんのために15年近くお弁当を作ってきた料理家の藤井恵さん。「お弁当はワンパターンでいい」という言葉とともに、冷凍食品に頼らなくても、シンプルな材料で満足感のあるお弁当を作る方法が紹介されています。「フライパン1つで3品しか作らない」など、忙しい朝の時間にすぐに取り入れられそうなお弁当づくりのヒントがぎゅっと詰まっています。 かくいう私自身も10年近くお弁当を作っていますが「なるほど!」と思うアイデアや、簡単で美味しそうなレシピがたくさん掲載されており、本を読んでみて参考になることがたくさんありました。 作ったお弁当を職場に持参するのはもちろんですが、留守宅でランチを食べる家族への置き弁などにも喜ばれそうです。コロナ禍でのランチに困っているという方や、お弁当づくりはしているけれどマンネリ化してきたという方も、ぜひ読んでみてはいかがでしょうか。
withコロナで支持を集める「お弁当づくり」とは?
2020.11.23

現代人は食べすぎている!? 話題のインターミッテントファスティングとは

テレワークや外出自粛などで自宅にいる時間が長くなった結果、つい一口、もう一口、とおやつを食べてしまうことの多い、そこのあなた。 少し服やベルトがきつくないですか? 全世界的に同様の方は大勢いらっしゃるそうですが、時流の最先端! と喜ぶわけにもいきません。 そこで今回は、続けやすいだけではなく結果+αの効果が期待できる話題のダイエット、インターミッテントファスティングを紹介します。 食べる時間を8時間以内に収める インターミッテントファスティングは8時間ダイエット、あるいは16時間断食ともいわれる間欠断食によるダイエット方法です。 1日24時間のうち食事をとる時間を8時間以内に済ませて、残りの16時間は甘くない飲み物だけで過ごします。 例として、朝食べずに昼食を正午ごろに食べるとすると、夕食は20時までに済ませます。 あるいは、10時に朝食、お昼に昼食、ちょっと早めの18時までに夕食を済ませるスケジュールなら3食食べることもできます。 食べてよい時間を制限することで食べる量が減りますので、減量効果が期待できるわけです。 逆に言えば栄養不足に陥りやすいとも言えますので、カロリーの多いものではなく、栄養バランスの整った食事を摂る必要があることにも注意しましょう。 現代人は食べすぎ? はるか昔、狩猟時代の人類には十分な食べ物がありませんでした。 野生の肉食動物のように狩りを行うとしていつでも獲物がいて毎回成功する、果物や木の実も年中都合よく収穫できるなどという都合のいい世界ではなかったことは容易に想像できます。 そんな太古の人類は「空腹感」を頻繁に感じていたに違いありません。 しかし時は変わって現代。口寂しい、何となく物足りない、そんな偽の空腹感ではない、本当の空腹を感じた、という人はどのくらいいるでしょうか。 適切な空腹感は、健康に良い効果をもたらすと言われています。 実は消化というのは内臓にとっては大変負荷のかかる作業ですので、断食(食べない時間を作ること)は内臓を休ませる効果があります。その他にも腸内環境の改善や免疫力向上、アンチエイジングなどの効果が期待できます。 最近では、適切な空腹感をもたらす間欠的断食が長寿への鍵ではないかといったニュースが巷をにぎわせましたね。 時代の変遷とともに、「いつもおなかが満たされていること」の価値は変わってきているのです。 「これさえやれば結果が出る」は禁物、注意深く慎重なダイエットを 食事内容の制限が少ないので続けやすく効果が出やすいと言われるインターミッテントファスティングですが、もちろん万能ではありません。 注意点として、下記などが挙げられます。 ・回復食を意識する(16時間断食後の食事による急激な血糖値変化に注意する) ・1か月あたりの減量は体重の5%までを目安にする ・カロリーが不足しすぎると筋肉が分解されて基礎代謝が低下してしまうので、たんぱく質を多く食べるよう意識する ・元の食生活に戻すとリバウンドして当然なので注意する ・妊娠中の女性、高齢者や子供、インスリン依存型糖尿病患者、摂食障害経験者は医師に相談する 生活状況から体質、食欲の度合いや空腹感の感じ方など、すべてにおいて個人差があります。 したがってやみくもに飛びつくのではなく、自分自身の身体の声に耳を澄ませることが大変重要です。 さまざまに注意点を述べましたが、臆していてはダイエットを始めることはできません。 結局、どのようなダイエットに取り組むときでも、体調の自己管理は必要なのです。 単なる減量にとどまらない、一歩先の健康を見据えて取り組む「インターミッテントファスティング」。 効果が感じられるまで2週間ほどかかると言われていますので、まずは2週間、始めてみませんか。
現代人は食べすぎている!? 話題のインターミッテントファスティングとは
2020.10.22

旬の食材「くるみ」でアンチエイジング。その栄養と簡単レシピ。

美と健康におすすめの「くるみ」 秋になると、いろいろな木の実が収穫期を迎えます。そのなかでも人気が高いものと言えば、くるみ。アメリカなどの輸入品もありますが、長野県などで収穫された国産品も出回っています。 くるみの大きな魅力のひとつは「良質な脂肪が含まれている」ということ。不飽和脂肪酸の一種であるオメガ3をたっぷり含有しており、血液をさらさらにする効果が期待されています。その他、ビタミンやミネラルも豊富に含まれています。主なものとしては、抗酸化の働きが期待できる「ビタミンE」と疲労の原因となる乳酸が体内に蓄積するのを防ぐ「ビタミンB1」、肌代謝を助ける「亜鉛」などがあります。 美と健康を意識する人たちの間では、小腹が空いたときの間食やおやつなどにくるみを選ぶ方も増えていますが、この栄養を考えると大いに納得できますね!くるみの約7割が脂肪であるためカロリーは高めですが、その分腹持ちも良いのが特徴です。 ちなみに、くるみの摂取量の目安は1日につき20~30g。1粒あたりの重量が約3gなので、10粒程度ということになります。栄養がたっぷりのくるみですが、食べ過ぎにはくれぐれも注意してくださいね。 くるみを使った簡単レシピ そのまま食べても美味しいくるみですが、料理やお菓子づくりにも大活躍することをご存知でしょうか。 例えば、いつものサラダにくるみを散らしてみたり、炒めものなどに加えてみたりするのも手軽で美味しいです。その他、くるみを粗く砕いたものを使って「青菜のくるみ和え」「くるみのふりかけ」などにするのもおすすめです。 また、お菓子づくりでおすすめなのは「くるみ黒糖」。市販品もありますが、香ばしく煎ったくるみに黒糖の蜜を絡めれば、簡単に手作りすることができます。もちろん、クッキーやパウンドケーキなどの焼き菓子にくるみを混ぜ込むのもよく合います。 最後にスーパーなどで購入する際の、くるみの選び方についてです。「無塩」「有塩」のものがありますが、お菓子などに使う場合には無塩のものを選ぶようにしましょう。有塩のものは、メーカーによって塩加減の違いやスパイスなどが入っているものもあるので、よく確認してみてくださいね。
旬の食材「くるみ」でアンチエイジング。その栄養と簡単レシピ。
2020.09.24

レジ袋有料化で「エコバック持参」が促進。賢い使い分け術とは。

エコバック持参の動きが加速! 2020年7月から全国一斉にレジ袋の有料化がスタートしましたね。経済産業省のホームページではその目的を「普段何気なくもらっているレジ袋を有料化することで、それが本当に必要かを考えていただき、私たちのライフスタイルを見直すきっかけとすること」としています。 実際に、レジ袋に使われるプラスチックは丈夫で軽いことから使い勝手の良い素材ですが、その一方で、海洋プラスチックごみ問題や地球温暖化などの多くの環境課題の原因となってきました。また「無料でもらえる」ということから、「使ってすぐに捨てる」という使い捨ての行動パターンからなかなか抜け出せないという現実もありました。 私の周囲でも、レジ袋の有料化を受けてエコバックを持参する人が増えているように感じています。エコバックと一口に言ってもいろんな種類があり、実は身近なスカーフなどもエコバックの代用品になったりします。そこで今回は、エコバックの賢い使い分け術をご紹介したいと思います! エコバックの使い分け術とは まずは、よく使うエコバックを3種類ご紹介しましょう。一つ目は、常にカバンに入れておきたい「コンパクトにたためるタイプ」。折りたたむと手の平サイズにおさまります。少量の買い物をしたい時などに、とても重宝します。 二つ目は「レジのかごに対応するタイプ」。週末のまとめ買いなど、しっかりと買い物をしたい時に役立ちます。レジのかごにも引っ掛けることができますし、持ち手の部分も丈夫なつくりになっていることが多いので、大量の買い出しには欠かせません。 三つ目は「保冷できるタイプ」。夏場など、蒸し暑い時期には「必須」とも言えそうです。せっかく美味しそうな食材を買ったのに、帰宅するまでに鮮度が落ちてしまっては非常に残念ですよね。特に、魚介類や肉類など傷みやすいものを購入したり、買い物から帰宅までに時間がかかったりする時などには、ぜひおすすめです。 最後に、レジ袋の代わりに使えるものについてご紹介しましょう。小さなものであれば、スカーフや手ぬぐいなどで包むこともできます。レジ袋を忘れてしまったという時などに、あるもので代用するのもいいかもしれません。 これをきっかけにエコバックを上手に活用して、ライフスタイルを見直したいですね。
レジ袋有料化で「エコバック持参」が促進。賢い使い分け術とは。
2020.07.29

訪日客が日本旅行で一番期待している「日本食」はどうして人気?

日本の伝統的な食文化として、2013年12月に無形文化遺産に登録された「和食」を含めた日本食は外国人観光客にとって、世界でもかなりの人気を誇っています。なぜ日本食がここまで人気なのでしょうか。これには日本食の文化、食材など、さまざまな理由があります。 1.世界に浸透していない日本食の一つに魚料理があります。世界では日本と異なり、魚を刺身のように生で食べる文化があまりありません。そのため、寿司や刺身などの生魚をメインとした料理というのは外国人観光客にとって珍しく、人気が出ています。その反面、賛否が分かれるのが納豆や漬物などの発酵食品です。苦手な外国人観光客が多いですが、好奇心からチャレンジする人が多いです。 2.食材の安全性と健康を考えた食事も海外で人気がある理由です。日本は水が綺麗で、品質管理を考えた食材を使っているので、安全性も人気の一つとなっています。また日本の食事の基本は一汁三菜が基本となっており、消化によい食べ合わせを提供しています。ご飯、みそ汁、鮭、納豆や卵など、健康を考えた食事は炭水化物の多い海外の食生活を考え直してくれます。 3.丁寧な料理方法が海外で人気が出ています。例えば外国人観光客の多くの人が日本で食べた料理の中で称賛するのが「天ぷら」です。海外では天ぷら粉のようなものを使うことはなく、油で揚げるとフライになってしまいますが、天ぷらのサクサクした衣は触感の良さ、丁寧さが外国人観光客にとって多くの支持を得ています。他にも懐石料理はフランスのフルコースにも近く、造形を考えた品を作り出すことで人気が出ています。 4.人気なのは料理だけではありません。世界ではナイフとフォークで食べることが多いですが、日本での食事の多くは箸を使います。一見食べにくそうで敬遠しがちと思われますが、箸使って食べることに対してステータスを持つ人も多いです。他にも器に注目する人も多く、白いお皿や単色の器が多い海外にとって、デザインや和風でおしゃれな器に盛りつけられた料理を見るのは新鮮に感じます。 5.日本のサービスの良さは世界でもトップクラスに良いです。料理を提供するだけでなく、挨拶や丁寧な作法、気遣いなど、店員のお客さんに対するサービス精神は外国人観光客にとって安心と心地よさを感じてくれます。日本食文化が味だけでなく、おもてなしの心を含めて日本食といえます。 味、丁寧さ、神聖さ、おもてなしなど様々な観点から日本食文化が外国人観光客に高い支持を得ています。皆さんも日本食を海外の知り合いの方に勧めてみてはいかがでしょうか。
訪日客が日本旅行で一番期待している「日本食」はどうして人気?
2020.07.27

日本茶のイメージを一新!1本数万円もする「ボトルティー」とは一体なに?

ワインのようなボトルに入った1本数万円もする「ボトルティー」がいま話題になっています。 一見、見た感じだとワインやシャンパンのように見えるのですが、この中身にはワインやシャンパンなどのアルコールではなくお茶になります。 中には最高級茶葉を2,3日の時間をかけて低温抽出した、1本30万円以上もする「ボトルティー」もありますが人気で常に品薄状態が続いているみたいです。 厳選された茶葉を使って、時間をかけて抽出することでお茶独特の苦みや雑味がなく旨味の強いお茶となるみたいです。 日本料理店などの高級料理店や、「ぐるなび」が運営する現役秘書が選んだ至極の逸品を紹介するサイト「接待の手土産」でも、この「ボトルティー」にが人気でいま注目が集まっています。また、お酒を飲まれない方への贈答品、ビジネス面における手土産にもお渡しできる逸品としても人気があります。 東京の銀座にある日本料理屋の「GINZAKUKI」さんでは、アルコール飲料のように料理を引き立てながら楽しめるお茶としてお客様に提供されています。 こちらのお店は、日本料理の研鑽を積み重ねてこられた料理人の佐藤翔太さん、アンチエイジングと日本料理の老舗料亭に精通した堀知佐子さんが厳選された食材を使った日本料理を振る舞ってくれる日本料理屋さんになります。振る舞われる料理に合わせて、カップルのお客様やご夫婦のお客様から注文されることが多いみたいです。 この「ボトルティー」は、お酒が飲めない方や飲みたくないような場面の時でも、見た目がボトルで注がれるグラスもワイングラスのようなものなので、ワインやシャンパンなどから見劣りすることはありません。そういったニーズを的確に捉えているので今後もどんどん活用の場が広がっていきそうですね。 コンビニやスーパーなどで販売されたいる手軽なペットボトルのお茶が売れる現代において、それでも売れている人気の「ボトルティー」。ワインやシャンパン、または日本酒に代えて使用してもまったく遜色ない見た目と味の「ボトルティー」、今後も注目して行きたいと思います。
日本茶のイメージを一新!1本数万円もする「ボトルティー」とは一体なに?
2020.07.13

ヤフーが飲食店のテイクアウト事前注文サービスを提供!どんなサービス?

2019年10月から消費税増税に伴った軽減税率がスタートしました。店内であれば消費税が10%でテイクアウトであれば8%になるということで、テイクアウトの需要が高くなったように感じます。 そういった流れに合わせてここ数年で、テイクアウトを事前に注文できるサービスやアプリがいくつか出てきており、満を持してこのタイミングでヤフーでも同様のサービスがリリースされました。それがこの「Yahoo!ロコ モバイルオーダー」になります。 ヤフーが提供している「Yahoo! MAP」で周辺の「Yahoo!ロコ モバイルオーダー」対応店舗を検索できるほかにも、オンライン決済サービスの「Yahoo!ウォレット」によりキャッシュレス決済にも対応しています。このサービスを使って提供予定時刻にお店に行けば待ったり、行列に並ぶ必要もなくスムーズに商品を受け取ることができる仕組みとなっています。 現在は都内を中心とした『いきなり!ステーキ』『串カツ田中』『ぼてぢゅう』の一部店舗で利用することができますが、これからどんどん全国に広がっていくでしょう。 初期費用・月額利用料ともに0円でサービスを始めることができますし、商品の提供効率の促進、店頭での現金のやりとりが不要となるためのコストの削減も見込めるので飲食店側にもさまざまなメリットが期待できます。ヤフーは「Yahoo!ロコ モバイルオーダー」をはじめとする、各種サービスへの店舗情報の掲載によって新規顧客獲得への貢献も目指すと明言しています。 2019年10月に始まった軽減税率制度で、テイクアウトを利用するお客様は今後ますます増えていくでしょう。今回紹介したヤフーの「Yahoo!ロコ モバイルオーダー」以外にも事前注文サービスは続々と登場しています。テイクアウトを行っている飲食店関係者の方は、こういった事前注文サービスのそれぞれの特徴をしっかりと比較した上で、お店に合うサービスの導入を検討してみてるのもいいかもしれませんね。
ヤフーが飲食店のテイクアウト事前注文サービスを提供!どんなサービス?
2020.07.08

独立を目指す若きシェフに最適な「シェア厨房」とは?

本料理、イタリアン、中華、フレンチなどの様々なジャンルの料理人が厨房を共同でシェアして料理を提供する日本発のシェフのためのコワーキングスペース兼シェア型のレストランが銀座にオープンしました。 「re:Dine GINZA(リダイン ギンザ)」と名付けられたこのお店は、その名の通りDine(外食)をre:(再定義)する、といった意味が込められています。銀座の並木通りの一等地に120席を設けたこちらのお店では、厨房に各シェフ専用の調理、収納スペース、冷蔵庫などの 共同設備があり、シェフそれぞれ思い思いの料理を提供することができます。 シェフの費用は月額5万円+初期費用20万円という金額だけで、銀座の一等地で自分が作った料理をお客様に振る舞うことができます。サービス自体は運営している食のマーケティング会社の「faw」さんが担当しているので、シェフは料理にだけ集中することができます。 自身のお店をオープンする前のテストマーケティングとしての場としても活用することができるのです。 お客様側はジャンルがさまざまな本格的な料理を自由に選べますし、シェフの入れ替えの度に新しい出会いを楽しむことができます。独自のシェフ投票システムといったものもあり、その投票で1位を獲得できれば独立支援を受けることができ、最下位の場合は強制交替といってユニークかつ厳しいシステムも導入しています。 お店を構えた後では、メニューやコンセプトなどはなかなか変更しにくいものですが、 こういったお店だと柔軟に対応することができそうですね。料理を食べたお客様のリアクションを感じながら、独立のチャンスをうかがうことができるのがシェフ側の最大の利点になるかと思います。現在は食の頂点を目指す6人のシェフが在籍しています。 こちらの「re:Dine GINZA(リダイン ギンザ)」の盛り上がり次第では同じような形態の店が増えていくのかもしれません。今後の展開に注目していきたいと思います。
独立を目指す若きシェフに最適な「シェア厨房」とは?
2020.06.03

1本1万円の高級ネギ「モナリザネギ」とは一体なに!?

トリュフやフォアグラにキャビアなど、万札が飛び交う高級食材はこれまでありましたが、2019年冬にリリースされたブランド長ねぎ「モナリザネギ」はなんと1本1万円という破格のお値段がつけられています。1束ではなく1本の値段です。 この「モナリザネギ」を生産されているのは、脱サラから新規就農して8年という若手農家の清水寅さんです。清水さんは、サラリーマンから農家に転身してからの8年という年月で12ヘクタールまで農地を拡大して、年間の売上はネギを中心に約2億円とのこと。 自らを「初代葱師(しょだいねぎし)」と名乗って、「芸能人」ではなく「芸農人」として芸能事務所にも登録されています。 「ネギは味よりも形で評価されてしまう野菜です。だから究極まで味を追及して、微生物学者や肥料会社も巻き込んでイチから農の在り方を新構築しました。」と清水さんは話します。 長ねぎの理想の味を目指して、まず最初に作った長ねぎは「寅ちゃんねぎ」になります。スーパーで販売されてる長ねぎは高いものでも糖度は5度くらいなのですが、こちらの長ねぎは糖度21,6度を記録しています。それに甘いだけではなく身はきめ細かくたくさん食べても飽きない美味しさで消費者からの支持を一気に掴む事に成功します。 専用の畑からポテンシャルの高いネギだけを厳選して誕生した「真の葱」は、さらに甘く太さも増して、8~10本入りで1万円という価格で販売しますがすぐに完売します。 そして理想の長ねぎの味を追求する清水さんはまだ止まりません。満を持して2019年の冬に1本1万円の「モナリザ」を誕生させました。「真の葱」よりもさらに厳選したもので、350万本のうちに10本しかとれない超プレミアものになります。長ねぎとはとても思えない「モナリザ」というブランド名は、芸術品という意味が込められているそうです。 この清水さんの野菜作りに共感する農家さんたちも追従していて、セレブな野菜が食卓をにぎわす日がくるのもそう遠い話しではないのかもしれません。
1本1万円の高級ネギ「モナリザネギ」とは一体なに!?
2020.05.18

雪国山形県で輸入率99.9%のバナナの国内生産の挑戦が始まった!

バナナほど日本人の食卓になじみ深い果物はないのではないでしょうか。バナナの輸入業者でつくられている、「日本バナナ輸入組合」の調査によると、りんごやみかんやいちごなどの果物をはるかに上回りバナナは15年連続で国内で最も食べられている果物とのことです。 そんな老若男女問わず大人気の果物であるバナナが国内でどれくらい生産されているのか考えてみたことはあるでしょうか。国内に出回っているバナナの実に99,9%がフィリピンやエクアドルからの輸入品になり、国内生産のバナナは全体の0,1%にも満たないのです。 これには明確な理由があります。 バナナは熱帯の東南アジアを原産地とするために高温多湿の気候が望ましく、冬の寒さが厳しい日本列島では栽培には適していないのです。なので、国内でわずかに生産されているバナナはこれまで沖縄や鹿児島などの南部に限られていました。 しかし寒冷地であるはずの雪国山形県でバナナの国内生産が始まったのです。雪深い地域なので最初はバナナの栽培ノウハウが全くなかったのですが、沖縄のバナナ農家さんの丁寧な技術指導を受けながら手探りの状態で栽培が始まりました。バナナは最低でも15℃を保っておかないと成育することはできなません。当然、山形県で外でバナナを栽培することなんて不可能なので、温泉水を利用したビニールハウスを作りバナナが好む高温多湿の環境を作り上げます。 そういった地道な努力がついに実り、2019年に山形県産のバナナ「雪バナナ」の販売がスタートしました。値段は1本350円と輸入品のバナナに比べると高価にはなりますが、こういった過程を聞くと十分納得できる価格帯だと思います。 市場で外国産のものが圧倒的に多い農作物はバナナだけではありません。こういった国産のものを増やそうという取り組みは、レモンなどのほかの作物でも広がりつつあります。食料の安定的な供給につながるこうした動きは今後も広がっていくのかどうか注目していきたいです。
雪国山形県で輸入率99.9%のバナナの国内生産の挑戦が始まった!
2020.04.22

温故知新!ローカルフードを扱う事業が続々登場

ローカルフードとは、その名の通り地域固有の料理のこと。例えば、ぎんなんの生産量全国トップを誇る愛知県の祖父江町ではぎんなんを使った料理やお菓子をレストランや和菓子屋などで取り扱ったり、いちょうの美しい時期には「黄葉まつり」などのイベントをしたりして、町を盛り上げています。 こうしたローカルフードを扱う事業が最近増えてきており、観光や地域振興の視点からも注目を集めています。そこで今回は、その事業例をご紹介したいと思います。 まず始めは、「ローカルフードグランプリ」。LINEトラベルjpで記事を書いているナビゲーターが集合するイベントのなかで開催されており、ご当地グルメやお土産のナンバーワンを決定するというものです。ノミネートされた9品のなかには、沖縄県の「角切りピーナッツ黒糖」や京都府の「西加茂チーズ」、静岡県の「マグロチーズ」などがあります。どれも、地域固有の食材を使用し、お茶請けや酒のおつまみとしても食べやすいものばかり。味の想像がしやすいものから、初めて聞く食材を使ったものまで、多種多様で眺めているだけでも面白い!ちなみにグランプリに輝いたのは、「牧家の白いプリン」。丸い見た目や、ふわりとした中身に多くの支持が集まったようです。 続いて紹介するのは、所沢でローカルフードに関わるいろいろな取り組みを行っている渋谷正則さん。もともとフランス料理のシェフとして経験を積んだ後、地元に戻ってきて現在の活動を始めたのだとか。地域コミュニティと商店街の活性化を目指した取り組み「ローカルフードマルシェ」などを開催して、注目を集めています。飲食からワークショップまで、出店の形式もさまざまで、子育て中のママからお年寄りまで地元の方を中心に、幅広い世代からの人気を集めているそうです! 他にも、ローカルフードをテーマにしたレストランやカフェ、書籍なども続々と増えています。身近にあるがゆえに当たり前だと思っていた料理や食材が、他の地域から見ると「(当たり前のものではなくて)その地域の魅力になっている」ということはよくあることですよね!全国各地の取り組みを参考にしながら、自分たちの暮らす地域のローカルフードについて考えてみるのもいいかもしれません。
温故知新!ローカルフードを扱う事業が続々登場
2020.04.06

発酵食「塩麴」の人気沸騰中!次に来るのは「醤油麹」?

発酵食のブームもあって、少し前から塩麴が人気を集めていますね!塩味を付けるだけでなく素材の旨味も引き出すということで、塩の代わりに塩麴を使う方も増えているようです。肉や魚に塩麴をまぶして数時間置いておくだけで、素材が柔らかくなるのも魅力ですね。通常の料理だとパサつきやすい食材を使った「鶏ささみ肉×塩麴」「鶏むね肉×塩麴」といった組み合わせも、人気が高いようです!また、塩よりも少ない塩分で味がまとまるので、減塩を意識されている方にも支持されています。 塩麴は、スーパーなどで市販品も購入できますが、塩と麹があれば自宅でも簡単に手作りすることができます。発酵食のなかでも気軽に作れて、さまざまな料理に使えます。「塩麴は常備している」という家庭も増えてきているようですね。 さて、そんな塩麴の次に人気が高まると予想されている「醤油麹」をご存知でしょうか。醤油麹の旨味は塩麴の10倍以上とも言われるほど。トロミがあり、濃厚な風味が特徴です。でも塩麴同様に、作り方はとても簡単!麹に醤油をひたひたになるくらいまで加えて、寝かせるだけで完成します。トロリとしてきたら完成です。数週間で使えるようになりますが、3~4ヵ月ほど待つとさらに旨味たっぷりになります。出来上がったら、冷蔵庫で保存するようにしてくださいね。目の粗いざるなどで越すか上の液体部分だけを抽出すれば「かけ醤油」としても使うことができます。 次に、使い方です。醤油麹が出来たら、まずはそのまま醤油の代わりに使ってみましょう。焼いたり蒸したりした南瓜・芋類などの根菜類の上に、少し垂らすのもおすすめです。他には、豆腐や肉や魚などソテーに添えるのもいいですね。また酢や柑橘類などと合わせて「自家製ポン酢」にしたり、みりんや胡麻と合わせてタレにしたりするのも美味しくいただけます。塩麴と同じく醤油麹も、少量使うだけで風味が豊かに感じられるので減塩したい方にもぴったり! 「出来上がりまで数週間も待てない」という方には、ヨーグルトメーカーや炊飯器を使って一日程度でスピーディーに作る方法もあります。使用する麹の種類や熟成方法によって味が少しずつ変わるので、いろいろ試してみるのもいいかもしれませんね!醤油麹を使って、美味しくヘルシーに食事を楽しみましょう。
発酵食「塩麴」の人気沸騰中!次に来るのは「醤油麹」?
2020.03.18

共働き家庭のファン急増加中!食材宅配の「料理キット」はどんなもの?

共働きや子育て中の家庭などを中心にファンが急増加している「料理キット」。別名「ミールキット」と呼ばれることも。空いた時間にパソコンや携帯などから欲しい食材を注文し、予め決まった日時に食材とレシピが自宅まで届くというサービスだ。 この料理キットは、「献立を考えるのが苦手」「買い物に行く時間がない」という方などに好評を得ている。食材の下処理まで行っているものが多く、野菜を洗ったり切ったりする必要がなく、調理時間を短縮できる。また、必要な分量だけ食材が届くので、食材の無駄が出にくくいというのも嬉しいメリット! こうしたサービスは昭和の時代からあったが、消費者のニーズの高まりに応えて、従来の野菜宅配業者など新たに参入するケースも増えてきた。会社ごとに料理の品数・価格・調理時間・賞味期限・味なども異なっているので、消費者の趣向やライフスタイルに合ったものを選ぶことができる。飽きずに続けられるのも嬉しい。 そのなかでも注目を集めているのが、オイシックス・ラ・大地株式会社(以下、オイシックスが手掛ける料理キット「Kit Oisix」。「オイシックス」「らでぃっしゅぼーや」「大地を守る会」の3社が経営統合に新しく誕生した会社であり、それぞれの強みを生かしたサービスを提供している。 2013年7月に販売がスタートし、2016年12月末時点ではこのサービスを毎週利用する会員数は約4.7万人。前年の同時期と比べても、約2万人も増加している。 この料理キットの特徴は「20分で主菜と副菜が作れる」「全メニューに5種類以上の野菜が入っている」「全国の契約農家が育てた有機栽培・特別栽培の野菜を使用」。また、人気のある料理研究家やシェフが監修しているレシピもある。話題の料理を自宅で気軽に試すことができるので、料理が苦手な人だけでなく料理が好きな人にとっても魅力的! さらに、「シェフ」「キッズOK」「デイリー」「クイック10」「イベント」など、利用者のニーズに合わせて、豊富なラインナップからメニューを選べるのも大人気の秘密だ。オイシックスと言えば、「つくった人が、自分の子どもに食べさせられるもの」を届けることをコンセプトにしており、安心安全に力を入れている会社のひとつである。もちろん、料理キットにもその想いが込められている。「第8回マザーズセレクション大賞」「日本サービス対象優秀賞(SPRING賞)」などの受賞歴も多い。 実際にこのサービスの利用者からは「献立のマンネリから脱出できた」「時短だけでなく、美味しい」「料理のバリエーションが広がった」などの喜びの声が寄せられている。初めて利用する際には、こうした利用者の声を参考にして選ぶのも良さそう。 これからさらにニーズが高まると予想される「料理キット」。今後の展開にもぜひ注目していきたい!
共働き家庭のファン急増加中!食材宅配の「料理キット」はどんなもの?
2020.02.12

台湾で和牛ブーム、日本産牛肉・輸入世界一!

日本は食料を輸入に頼っているという話はよく聞きますが、逆に世界へどのような食材を輸出しているのかご存知でしょうか。果物やお茶など様々なものがあるのですが、現在、アジア圏でものすごい勢いで人気が出ている食材があります。それが和牛です。農畜産業振興機構の調べによると、2018年度の輸出量は過去最高の3799トン。6年連続で増加しています。そんな輸出先の第1位は、なんと台湾なのです。 台湾は2001年から日本で発生したBSE問題が原因となり、和牛の輸入が禁止されていました。ところが、2017年に日本産牛肉の輸入を解禁すると、瞬く間に輸入国上位であった香港や米国を抜き去り、世界最大の輸入国になってしまったのです。その人気の理由は、大きくふたつあります。 まずひとつは、和牛の肉質でしょう。脂身が細かく繊維状に広がるサシが入っている肉質は和牛ならではの特徴。一切れ噛むだけで、肉がトロけて、口いっぱいに甘みが広がる。そんな美味しさは和牛でしか味わえないもの。日本人でもなかなか食べることができない高級な霜降肉が、台湾の人々にもかなりの人気だそうです。 ふたつ目は、メニューの豊富さ。欧米ではステーキなど赤身を味わう料理が中心ですが、台湾では火鍋などの鍋料理や焼肉など、様々なお店で多くの食べ方があります。それらのお店では最高級の食材として和牛が提供されています。また、もともと日本食文化が人気だったため、しゃぶしゃぶやすき焼きなど日本独自の料理でも食べられているそうです。実際、お店のメニューなどをみると、和牛という文字とともにA5などのランクが書かれてあり、他の食材よりも高い値段で販売されています。 さらに現在では、松坂牛や飛騨牛など、地域ブランドに対する認知も広がっていることから、これからますます和牛人気が高まると考えられています。インバウンドで来日する台湾人観光客の中には、高級和牛を食べることが旅の目的のひとつになっている方もいるそうです。複数回来日する方たちは東京や京都を離れて、様々な地方を巡る傾向があります。もし地域に和牛ブランドがある場合は、観光の目玉のひとつになる可能性もあります。 2020年のオリンピックに向けて、多くの外国人が来日すると言われている日本。政府もチカラを入れてインバウンドブームを盛り上げてくれています。あなたのお店でも、やってきてくれる外国人観光客の傾向を把握できたら、その国で人気のある日本料理をチェックしてみてはいかがでしょうか。新しい看板メニューを発見できるかもしれません。
台湾で和牛ブーム、日本産牛肉・輸入世界一!
2020.02.03

サンマはもはや高級魚!?サンマの価格高騰の原因とは?

サンマの記録的な不漁が連日話題となっています。スーパーでは1匹500円を超える値札が立てられているところもあります。これまでは庶民の味として家庭で親しまれてきたサンマですが、ここまでの値段高騰するともはや高級魚といっても過言ではありません。 水産庁が発表した2019年10月9日までのサンマ漁獲量は7060トンと前年同期の13%にとどまっています。例年であれば8~11月ごろには北太平洋から日本海付近にサンマの群れがくるのですが、まさに群れがくるピークのはずである10月になっても一行に音沙汰がありません。 この原因として話題になっているのが、中国の漁船による大量捕獲になります。日本海近郊にやってくる前のサンマの群れを捕獲してしまうから漁獲量が減ってしまったんではないかと議論されています。 さらにはこれだけではなく、地球温暖化の影響もサンマの不漁原因として考えられています。海水の温度が上がり海底に積もった栄養分が海面に上がる流れをふさいでしまうので、サンマが日本海に近づいてこなくなっているという調査報告もあります。この地球温暖化問題はサンマだけではなく同じ回遊魚であるサケの不漁にもつながります。 どちらも難しい問題ではありますが、以前のように安価で購入できるサンマが食卓に並べれる日がくることを願うばかりです。 中国が狙っている食材はサンマだけではありません。日本の食材は中国に比べて品質管理がされているので中国の富裕層を中心に人気が高いのです。中国は食品衛生面に対するリテラシーが低いので、残留農薬やメラミンが混合したミルクやネズミの肉を使った偽装肉などこれまで公けになってる事件だけでもけっこうな数が挙がります。 日本の食材はこういった異物混入などの心配がないので、お米や和牛の人気も高いのです。 正規の輸出ならいいのですが、輸出禁止の和牛の受精卵が持ち出されそうになったり、日本で30年ほどの年月をかけて開発されたシャインマスカットもいつのまにか中国で栽培されて今では当たり前のように販売されたいます。 日本の食材が海外でもウケるのは嬉しいですが、フェアな取引ができるようになればいですね。
サンマはもはや高級魚!?サンマの価格高騰の原因とは?
2020.01.27

ローリングストック(循環備蓄)で災害に備えましょう

災害への備え、できていますか ちょっと振り返ってみましょう。最近あった災害を思い出してみてください。いくつか思い浮かびましたね。では去年まで遡ったらどうでしょうか。数えたら折る指が足りなくなったかもしれません。そのくらい、我が国では災害が多発しています。地震、台風、大雨などいくつもの災害が思い浮かびます。今回たまたま被災しなくても、次にいつ被災するかは誰にも分かりません。 やみくもに不安がるよりも、できることはしっかり準備して、少しでも安心して日々を過ごしたいところではありますが、では果たしてどのような対策をすればよいのでしょうか。 ここでは、食料の備蓄という対策についてお話しましょう。 台風や大雨などある程度予測されての災害には、直前に日持ちのする食料品をまとめ買いするなどの対策をとる方も多いかもしれません。しかし皆が一斉にまとめ買いをすることで、スーパーの棚が空っぽになり買うことができなくなってしまうこともあります。あるいは、食料を買いためたものの、運よく被災しなかった場合、その食料を食べきることができず無駄にしてしまうこともあるかもしれません。そのような経験があると、次の災害に備えるときに「また無駄になるかもしれない」という心理が働いて、十分な量の食料を確保しない可能性もあります。 いつ起こるかわからない災害に対しては、兎にも角にも日ごろの備えが肝心です。大きな地震の後には、備蓄食料として長期保存できる水やレトルト食品、缶詰などを購入する方も増えるようですが、買いっぱなしでその後のメンテナンスまで手が回らない場合も。忘れたころにチェックしてみると、どれも保存期限を過ぎていた、となってしまってはもったいないですね。 毎年1回、防災の日に備蓄食料のチェックをして、古いものを食べ、新しいものを買い足すというやり方も推奨されているようですが、年に一度だとついつい忘れてしまうことも多そうです。 そこで、「ローリングストック」です。この言葉、聞いたことありますか。「循環備蓄」とも言います。   ローリングストックで日常を丸ごと災害対策に 皆さんのお宅には普段、カップ麺やレトルト食品、缶詰、お米やパスタ、飲料、菓子、乾物など日持ちする食料品もたくさんありますね。これをそのまま災害対策の備蓄食料に活用しよう、というのがローリングストックの発想です。 もちろん、無計画に大量に保存食を買っても食べきれなければ無駄になります。あるいは、買い込んだからとどんどん食べてしまっては、備蓄の意味がなくなってしまいます。 ここで大切なのは、「日常の食生活」にこれらの備蓄食料を取り込む、ということなのです。普段から家に買い置きしておく食料を決め、在庫を把握し、計画的に消費する。消費したら、買い足す。この循環こそがローリングストックなのです。 ローリングストックのメリットは消費と購入をセットにすることで、保存期間がまだ十分に長い食料を一定数備蓄し続けることができる、ということ。加えて、いざという時にも普段食べ慣れているものを食べられることも大きな利点です。被災するという大変な環境の変化にさらされた時、単に空腹を満たすにとどまらず、普段通りに近い食生活を送れるというのは大きなストレス軽減となるでしょう。 ローリングストックを行うにあたっては、2つのポイントが重要です。 ・古いものから消費する スーパーの品出しを想像してみてください。古いものから買ってもらえるよう、新しいものを後ろに補充してますね。それと同じです。消費は古いものから。日付順にきちんと並べて、手前からとって奥に補充する、右からとって左に補充する、などルールを決めて上手に循環させましょう。 ・一定数の在庫を確保する 買い置きの食料は、いつ食べても構いません。ただし、食べたら必ず食べた量を買い足して補充します。あるいは、食べる日を決めたら、あらかじめそれまでに消費する分を買い足しておいてもよいかもしれません。うっかり補充を忘れたタイミングで災害が起こらない保証はありませんので、消費の直前または直後に補充することを心がけましょう。 ここでさらに想像してみましょう。被災してしまいましたが、食料は備蓄されています。さて、食べよう…しかし、ライフラインが寸断されてしまって、電気ガス水道が届きません。袋を開けるだけでは食べられない食料品もたくさんあります。ではどうするか。 そんな時にとても役立つのがカセットコンロとガスボンベです。 これもローリングストックしてしまいましょう。少し多めにガスボンベを在庫するようにして、夏は焼肉冬は鍋、とカセットコンロを活躍させます。 こうして日常使いすることで、いざという時に故障している、使い方がわからないといったことを防げます。被災時にあたたかいご飯が食べられる、それがどれだけ心を満たし勇気を与え、踏ん張る原動力になるか。想像に難くありませんね。 不自由なく日常生活を送っているときに、急に被災を想像してみましょうといわれても、実感もなく難しいかもしれません。しかし、災害が起こってからでは後手です。後からいくら悔やんでも、時間は巻き戻せません。 ローリングストックすることで、日常を丸ごと災害対策にしてしまいましょう!
ローリングストック(循環備蓄)で災害に備えましょう
2020.01.06

今が旬!美味しくて身体にやさしい「ぎんなん」

秋から冬にかけて旬を迎える「ぎんなん」。茶わん蒸しやがんもどきなどの中に入っていることで知られていますね。昔から民間療法などでは「咳を鎮める」「痰を切る」などと言われ、空気が乾燥し始める時期にはよく食べられてきました。最近ではマスメディアなどで「認知症予防への効果が期待されるのでは」と言われ、中高年の方を中心にぎんなんブームも巻き起こっているようです!そこで今回は、ぎんなんについて取り上げてみたいと思います。 まず、ぎんなんは、いちょうの実のなかにある種子のこと。いちょうは、裸子植物のひとつで「生きた化石」とも呼ばれるほど、長い歴史を持つ植物なんです!「ぎんなんは臭い」と言われることも多いあの臭いは、この実の果肉の部分から出ています。お隣の国・韓国でもいちょう並木が多く見られますが、猛烈な悪臭が出て生活に支障をきたしたこともあるそうです。きっと凄まじい臭いだったのだろうなと絶句してしまいますよね! ちなみに、いちょうには雄と雌があり、実を付けるのは雌の木だけ。その特徴を利用して、街路樹などにいちょうを使う際に「悪臭が発生しないように雄の木だけを使う」こともあるのだとか。そう言えば、「臭いのするいちょう並木」と「臭いのしないいちょう並木」があるような気がしていましたが、それはこうした理由だったのですね。雄と雌の木を選定して植えていると聞いて、納得しました。 続いて、ぎんなんの美味しい食べ方についてです。「固い殻を剥くのが大変」という声もよく聞きますが、 「茶封筒に入れて電子レンジにかける」という方法だと比較的簡単に中身を取り出すことができ、おすすめです!あるいは、昔ながらの方法として「厚手の鍋やフライパンで香ばしく煎る」というのも簡単です。加熱したばかりのぎんなんは、もちもちしていて香りも良く、本当に美味しいです。お好みで塩を添えていただくと、より深い味が楽しめます。日本酒との相性も抜群ですので、お酒が好きな方はぜひお試しくださいね。 産地などでは、ぎんなんの殻を剥いて、茶色の薄皮が付いた状態で売られているものもあり、こうしたぎんなんが手に入ればすぐに料理に使えて便利です!ちなみに「ぎんなんは年の数まで」と昔からよく言われていますが、これはぎんなんを食べたことで起こる中毒とも関係しています。特に子どもの発症が多いので、小さな子どもにあげる時には注意してくださいね。 美味しくて身体にやさしい旬のぎんなんを、ぜひ味わってみませんか。
今が旬!美味しくて身体にやさしい「ぎんなん」
2019.12.25

全国各地でファン増加中!「マルシェ」が人気の理由

「顔が見える食材」と出会いに、マルシェへ行こう! 全国的にもマルシェが大人気ですね!マルシェとは、「マーケット」「市場」という意味のフランス語です。 マルシェと言うと野菜や果物などの生鮮食品が中心のように思う方もあるかもしれませんが、最近ではパンやお弁当などの加工品、アクセサリーや雑貨などのハンドメイド商品、ペット用のグッズなどを販売するお店や、マッサージや占いなどをするお店などもあり、とてもバラエティー豊か! また、開催場所は大きな公園から神社の境内、カフェなどの店先などさまざまです。こうしたマルシェの人気を受けて、エントランス付近の場所を提供する商業施設なども増えてきています。 マルシェに行ったことのある方は口を揃えて「楽しかった!」と言います。では、この人気の理由はどんなところにあるのでしょうか。 1.消費者と生産者の接点ができる 食材の安心安全が盛んに言われるようになり、「ただ安ければいい」というのではなく「より安全なものを」「生産者の顔や作り方が見えるものがいい」という考え方が浸透し始めています。マルシェでは、生産者や作り手自らが出店をする場合が多く、消費者と生産者が直接つながる場となっています。そのため、生産者の想いを直接消費者に届けることができます。また、通常のスーパーなどに並ぶ食材と違って仲介する業者が入らないので、いわゆる「マージン」がかからず、消費者は安く購入できるというメリットもあります。 2.地域活性化や環境への配慮につながる マルシェは、何かのテーマを持って開催されることが多いです。特に地域固有の食材や料理にこだわったものや、「有機食材だけを扱う」「エコバック持参を推奨」など環境を意識したものも多くあります。マルシェの開催を通して、地域の人たちが集い、志を同じくする人たちが話す場ができます。東京など都市部では、全国のご当地グルメを紹介するマルシェもよく開催されています。 3.女性の活躍の場にもなる マルシェの出店者の特徴として、女性が多いことも挙げられます。ホールなどで開催される見本市などに比べて出店料が比較的安い場合も多く、活動し始めたばかりのハンドメイド作家なども参加しやすくなっています。またマルシェによっては、「ママの参加」をテーマにしたものも多くあります。なかには、マルシェへの出店だけを地道に続けて、商品を販売している方もいるのだとか。 私もマルシェが好きでよく行きますが、よい食材に出会えることや、生産者との話もとても楽しいです。広い会場であれば商品を見ながら買い物をするだけで、なかなかの運動量になり体力づくりにもいいかもしれません。週末は、ぜひマルシェに出かけてみてはいかがでしょうか。
全国各地でファン増加中!「マルシェ」が人気の理由
2019.12.09

秋冬がベストシーズン!余った野菜で「干し野菜」をつくろう

これからの時期にうれしい、おいしい、かんたん「干し野菜」 秋になると、少しずつ空気が乾燥し始めます。過ごしやすい時期ではあるものの、肌の乾燥や便秘などにもなりやすく、女性にとっては心配な季節の始まりとも言えます。でも、空気の乾燥はネガティブなことだけではありません! 少し前からブームになっている「干し野菜」をご存知でしょうか。食べきれない野菜などを干したもののことで、「切り干し大根」などはよく知られていますね。この干し野菜づくりのベストシーズンは、秋から冬。空気の乾燥し始める時期だからこそ、失敗なく作れるというわけです。そこで今回は、干し野菜づくりについてお伝えしたいと思います! ではまず、干し野菜づくりにはどんなメリットがあるのでしょうか。 1.素材そのものの旨味や甘味が凝縮する 乾燥により水分が抜けることで、素材そのものの旨味や甘味が各段にアップ。例えば「干し芋」を想像してみましょう。蒸した芋を干すことで、甘味が強くなり、砂糖不使用でもお菓子のように甘くなります。 2.長期間の保存ができ、経済的である 野菜を食べきれずに捨ててしまったことはありませんか。干し野菜は、「食材を無駄なく食べる」という先人の保存食の知恵がベースになっています。野菜などを大量に買い過ぎてしまった時など、干しておくと長い間保存することができます。 続いて、干し野菜の作り方をご紹介しましょう。使う食材は、野菜や果物、キノコ類などです。干し野菜と一口に言っても、干す時間によって大きく2種類に分かれます。 セミドライ 半日から一日程度、水分が残る程度に干したもの。長期保存には向かないが、生の食材と同様に手軽に使用できる。旨味と甘味が凝縮しているので、煮物やスープなどにもよく合う。 フルドライ カラカラに乾燥するまでしっかりと干したもの。水分が飛んでいるので、長期保存できる。水で戻すなど、下準備が必要なものもある。 私も干し野菜が好きでよく作りますが、買い物に行けない時などに干し野菜があると簡単に一品が作れて重宝しています!特に干しキノコは、旨味が強くいい出汁が出るのでおすすめです。 ちなみに干し野菜づくりが盛んな場所として、長野県の鬼無里村という地域があります。周囲を山に囲まれた土地で、野菜などがよく収穫できることから干し野菜づくりが始まったのだとか。珍しい干し野菜も並ぶ農産物直売所があったり、干し野菜を使った料理がいただけるレストランがあったりと、さすがですね!干し野菜に関心のある方は、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。
秋冬がベストシーズン!余った野菜で「干し野菜」をつくろう
2019.11.25

続々オープン!女性に人気の高い「足湯カフェ」とは

心も体もほっこり休まるかも? 温泉にゆっくり浸かって温まるのは、幸せな時間ですね。温泉と言うと肩までしっかり浸かるお風呂をイメージしますが、実はひざ下まで温まる「足湯」をするだけでも血行が良くなり、むくみ予防や風邪対策、美容にもよい効果が期待できると言われています。 従来の足湯は温泉の一角にあるものが多かったのですが、この足湯の効果が注目され、足湯とカフェがコラボレーションした「足湯カフェ」が全国各地に増えつつあるのをご存知でしょうか。 足湯カフェは、カフェ好きな方はもちろん美と健康に関心のある方にとっては、気になるスポットですね!そこで今回は、足湯カフェについてご紹介します。 まずは全国の温泉地などで続々と誕生している足湯カフェについて。その土地ならではのご当地グルメやスイーツと足湯をセットにして楽しめるカフェが多いです。そもそも温泉地は大自然のなかにあることが多いので、雄大な景色も眺めることができます!ゆったりとした時間を過ごしたい時にはぴったりですね。友人や家族と一緒に行くのはもちろんですが、カップルで過ごすのにもおすすめです。 足湯カフェは、温泉地だけでなく街なかにも続々とオープンしています。例えば、東京都の有楽町にある大分県の特産品を集めた「大分アンテナショップ温泉座」では、大分名物のカボスを使ったソフトクリームを食べながら、足湯を楽しむことができます。こちらではビニールソックスが用意されており、足を濡らさずにお湯に浸かることができるので、タイツやストッキングを脱ぎたくない時などにも利用できて便利ですね。 もうひとつは、薬膳料理と足湯のコラボ「ナイェジュ」。こちらは東京都の錦糸町にあり、美と健康に関心の高い女性を中心に人気を集めています。薬膳のお粥やお茶などを楽しみながら足湯ができます。その時の体調などに合わせてセレクトできる漢方の考え方を取り入れたお茶や、砂糖や添加物などを使わない薬膳スイーツなどこだわりのメニューが並びます。五味子茶やなつめ茶、南瓜の月餅など身体にやさしいものばかりで、どれを選ぶのか迷ってしまいそう! 温泉地や旅先などで疲れた時はもちろん、普段の生活のなかで癒されたい時にもぴったりの「足湯カフェ」。最近続々とオープンしているので、身近な場所にもあるかもしれませんね。ぜひチェックして、足を運んでみてはいかがでしょうか。
続々オープン!女性に人気の高い「足湯カフェ」とは
2019.11.18

食育と共食で、子どもたちの生きる力を育む

毎月19日は「食育の日」。 皆さんは、毎月「食育の日」があることを知っていますか?農林水産省は、毎年6月を「食育月間」、毎月19日を「食育の日」と定めています。ところで「食育」という言葉は知っていても、その内容をわかっている人はそんなに多くはないのではないでしょうか。 内閣府の調べ(2016年度)では、食育という言葉を「知っていた」人の割合は2015年時点で 79%と、10 年前より26 ポイント増えています。また、食品の選び方や調理の知識が「あると思う」人も 63%と18 ホイント伸びています。 しかし、知識が実践につながっているかといえば、心もとない状況もあります。例えば、野菜の摂取量は成人1日平均 292グラムで、目標の350グラムに届いていません。 食べることは生きる上で欠かせないことですが、ただ食べればいいというわけではありません。例えば、栄養の知識がなく、とりあえずお腹がすいたから食べるという食生活をしていれば、栄養が偏ったり、肥満になって生活習慣病になったり、反対に過度のダイエットで健康を害したりといった心配があります。 毎日口にする食べ物が、私たちの体をつくり、体を動かすエネルギーになり、成長を支え、病気に対する抵抗力を生み出します。それだけに、健康を保つためには「考えて食べる」ことが必要です。つまり、食育の目的は、「食を通して人間として生きる力を育むこと」。食べる力=生きる力を育むことなのです。 文部科学省によると、小中学生では、朝食を食べる頻度の高い子供ほど学力が高い傾向がみられるといいます。体力面も同様で、食育の大切さを裏付けています。 現在、国が特に力を入れて取り組んでいるのが、「朝食を食べる」「バランスの良い食事をとる」「農林漁業体験をする」の3点。ちょっと聞き慣れない農林漁業体験とは、田植え(種まき)、稲刈り、野菜の収穫、家畜の世話などを通して、米や野菜、肉、魚など、自分で食べるものを育てて収穫することで、食に対する関心や興味を育むというものです。 現在の家庭の食卓の問題をわかりやすく表した言葉に「こ食」があります。「孤食」「個食」「固食」「粉食」「小食」「濃食」が、6つの「こ食」です。孤食とは、家族が不在の食卓で、一人で食事すること。好き嫌いを注意してくれる人がいないので、孤食が続くと好きなものばかり食べる傾向になり、栄養が偏りがちになります。個食とは、家族が揃っているのに全員が自分の好きなものを食べること。固食とは、自分の好きな決まったものしか食べないこと。粉食は、パンや麺類、ピザなど粉を使った主食を好んで食べること。小食は、いつも食欲がなく、少しの量しか食べないこと。また、ダイエットなどで食べる量を減らすこと。濃食は、加工食品など濃い味付けのものを食べること。どの「こ食」も栄養が偏りがちで、発育に必要な栄養が足りなかったり、栄養過多で肥満につながったり、また、味覚そのものも鈍ってしまうことにもなりかねません。 特に問題なのが、孤食と個食。近年、「核家族化」やライフスタイルの多様化により、家族がそろって食事をする「団らん」の機会が減り、食生活も多様化しています。一人で食事をする「孤食」や、同じ食卓に集まっていても、家族がそれぞれ別々のものを食べる「個食」が増え、家族そろって生活リズムを共有することが難しくなっているようです。 では、子どもたちが「こ食」を解消し、食育を十分に学ぶにはどうしたらいいのでしょうか。最も重要なことは、家族で食卓を囲む「共食」の大切さを見直すことです。食事を通じて家族で団らんをすることで、食事の大切さや楽しさ、マナー、食育、食文化を子どもに教えることができます。家族の食卓は、子どもにとって、食べる力=生きる力を学んでいく大切な場所なのです。 もう一つ、「こ食」解消の場として期待されているのが学校での食育です。国は2005年度に栄養教諭制度を創設し、学校での食育を推進しています。栄養教諭は給食を「教材」として、正しい食の知識やバランスのよい食べ方を指導する専門の教諭で、現在、全国で約6,000人が配置されています。異学年が一緒に食べる「なかよし給食」や、「バイキング給食」で共食のよさを子どもが直接体験する場を設けるなど、全国各地の学校で栄養教諭が中心となってさまざまな「食育」「共食」のアイデアが企画・実施されています。 食べることは生涯にわたって続く基本的な営みですから、子どもはもちろん、大人になってからも食育は重要です。「食育月間」や「食育の日」を機会に、健康的な食のあり方を考え、だれかと一緒に食事や料理をしたり、食べ物の収穫を体験したり、季節や地域の料理を味わったりするなど、皆さんも食育や共食に取り組んでみませんか。
食育と共食で、子どもたちの生きる力を育む
2019.11.13

食品添加物、「無添加」や「不使用」って本当に安全なの?

「なんとなく嫌い」より「正しい知識」を! 保存料や着色料などの食品添加物は、「もちろん使っていない食品の方が安全」だと考える人が多いのではないでしょうか? でも実は、例えば保存料を適切に使えば、食中毒のリスクを下げることにつながっています。食品のリスクで一番大きいのは食中毒です。保存料は食品の日持ちを向上させるだけでなく、食中毒の原因の繁殖を抑え、食中毒のリスクの低減させているのです。 また、食品添加物なしには作れない食品も多いです。豆腐を固める「にがり」や、中華麺に色と食感を与える「かんすい」などが代表例として挙げられます。 こうした事実が理解されない一因になっているとして、2008年に一般社団法人日本食品添加物協会(JAFA)が食品添加物の「無添加」「不使用」に関する見解を表明、この中で食品関連業界に表示の自粛を求めました。 食品添加物は、インスタントラーメンやスナック菓子、レトルト食品など日常的に口にする加工食品には必ずといっていいほど含まれています。 食品添加物は、厚労省により安全性と有用性が確認されています。各種の毒性試験により、食品添加物の安全性は科学的に評価されているのです。また、一日摂取許容量(ADI)が決められ、それを超えないように使用基準が決まっています。消費者が実際に摂取している食品添加物の量は、実際に売られている食品を購入して分析する「マーケットバスケット方式」により調査し、ADIを超えないことが定期的に確認されています。 厚労省のデータが、健康にまったく悪影響がないという結果を示しても、食品添加物は消費者に嫌われています。 食品添加物は、1950年代後半から70年代にかけ、死亡事故や発がん性が問題になりました。「添加物は危ない」との印象が一気に広まった時期です。それを受けて、80年代には「無添加」「不使用」商品の開発・販売が相次ぎました。50年代後半〜70年代に問題視された添加物は、その後使用禁止になり、今は使われていません。 現在は食品衛生法で使用が認められているものしか添加物として使えません。例えば、発がん性がある化学物質は添加物として使えません。使用が認められる物質でも、毎日食べ続けても安全な量しか使ってはいけないと決められています。厳しい安全基準がある上、この基準を守っているかも行政により厳格にチェックされているのです。 つまり、科学の視点からは現在の添加物には、なんの問題もないのですが、その事実が消費者に伝わらず、半世紀前にできあがってしまった「危ない」イメージが払拭できるにいるといえます。 JAFAが2017年11月、「無添加」「不使用」と表示された商品の方が、表示されていない商品より安全だと思うかどうか、一般消費者にアンケート調査を行いました。「表示された商品の方が安全だ」とこたえる人が半数を占めました。 しかし、「無添加」「不使用」の方が安全であるとする科学的根拠はまったくないのが現実です。食品添加物の安全性や有用性が確保されている以上、「無添加」や「不使用」といった表示は安全性とは関係なく、表示されていない商品にかかる根拠のない不安を消費者に与えることにつながっていると考えられます。また、「無添加」食品は添加物を使った食品に比べて、総じて3割ほど価格が割高だったという研究報告もありました。消費者は「無添加」が良いと思い込み、より多くのお金を負担し、本来の利益を損なっていると考えることもできます。 こうした中、JAFAは今年1月、食品添加物の「無添加」「不使用」表示が、「食品添加物の使用の意義や有用性、安全性に対する誤解を広め、添加物を使った加工食品に対する信頼性を低下させる」との見解を表明。食品関連業界に、次のような表示の使用を自粛するよう求めた。 無添加だから安心など消費者の不安感を利用した表示 実際には添加物が使われているのに「無添加」とするなど事実に反する表示 「無添加」「不使用」を大きな活字で強調する表示 など 私たち消費者の食品添加物に対する理解はまだまだ浅いですが、業界関係者の努力のかいがあり、少しずつ無意味な嫌悪感は減ってきているように思います。健全な食生活を送る上で、食品の安全性について正しい知識を持ち、取り扱うことは何よりも大切なことだといえます。
食品添加物、「無添加」や「不使用」って本当に安全なの?
2019.11.13

表参道の新スポット。食と農の課題解決に取り組む「imperfect表参道」

「おいしさ」と「たのしさ」と「課題解決」を届けるスーパー。  2019年7月4日(木)、東京都渋谷区の表参道ヒルズに新スポットがオープンしました。その名は「ウェルフード マーケット&カフェ imperfect表参道」。『あなたの「おいしい」を、だれかの「うれしい」に。』をメインテーマとして掲げ、私たち生活者のみならず世界や社会にとってもWell(よい)、という意味が込められた「ウェルフード」を提供しています。  「ウェルフード」とは、世界各地の農家が生産したナッツやスパイス、カカオ、コーヒーなどの原材料にひと手間を加えたimperfectオリジナルの食品のこと。味付きナッツやドライフルーツを散りばめた板チョコレート、たっぷりのクリームとナッツフレークの香ばしさを掛け合わせたシュークリーム(しかもオーダー後にクリームを詰めてくれる)などがあり、中でもアーモンドミルクで作るアイスクリームは、グレーズドナッツのトッピングし放題ということもあって早くも人気を集めています。一方、ドリンクメニューで注目したいのは「ナッツバターコーヒー」。香り豊かなエスプレッソに濃厚なナッツバターを溶かしながらいただく一杯で、ナッツの風味が引き立つ華やかな味わいが楽しめます。イートインメニューだけでなくナッツやチョコレートの量り売り、コーヒー豆の販売も行なっているので手土産にもおすすめ。店内はスタイリッシュながら緑の多い空間で、原材料の産地にちなんだ雑貨やテキスタイルで彩られています。  また、商品を購入した方には紙製のチップが渡され、環境・教育・平等の3つのプロジェクトテーマの中から賛同するもの1つに投票する仕組みになっています。これは同店が世界の食と農の課題解決を目指して行う「Do well by doing good.(いいことをして世界と社会をよくしていこう。)」という活動の一環で、一定の票数を獲得したプロジェクトから順次実行していくとのこと。現在掲げられているプロジェクトテーマは、コートジボワールやブラジルの農家の人々が抱える3つの問題への解決策です。 テーマ1.環境 2万本の苗で森と生き物の命をまもろう! テーマ2.教育 農園の経営を支援してカカオ農家を笑顔に! テーマ3.平等 女性たちの農の学びを支えて平等な社会を!  同店を運営しているのは、飲料から日用雑貨まで幅広い商品の輸出入や製造販売を行なうimperfect株式会社。ブランド名の「imperfect(=不完全な)」には、農産物の生産現場に存在する貧困や搾取などの社会課題を世界の不完全(imperfect)の一つと捉え、たとえ不完全(imperfect)な取り組みだとしても、自分たちで出来ることから少しでも世界と社会をよくしていこう、という想いが込められています。同社が目指すのは、お客様に「おいしさ」と「たのしさ」を提供し、それらを通じて⽣産現場で起きていることを自分ごととして捉えてもらうことで、お客様とともに社会課題の解決に貢献すること。挑戦はまだ始まったばかりですが、これからきっと多くの人を惹きつけ、拡大していく活動になることでしょう。まずは「imperfect表参道」に足を運んでみてはいかがでしょうか。
表参道の新スポット。食と農の課題解決に取り組む「imperfect表参道」
2019.11.04

がんと食生活の密接な関係

がんに負けない食習慣を。 がんになる人が増えています。皆さんの家族や親戚、友人、知人といった身近な人の中にも、がんになったことがある人が1人や2人はいるのではないでしょうか。現在、ほぼ、日本人のうち「2人に1人」ががんになり、「3人に1人」がなんらかのがんによって命を落としています。ここまでくると、もはやがんは日本の国民病といえるでしょう。決しておどかすつもりはありませんが、がんはそれぐらい身近な病気ということを知ってもらいたいのです。 がんは死にいたる恐ろしい病気ですが、現在は診断や治療の方法も進み、不治の病ではありません。科学的根拠に基づいた予防法も明らかになってきています。 国立がん研究センターをはじめとする研究グループでは、日本人を対象としたこれまでの研究を調べ、その結果、日本人のがんの予防にとって重要な「禁煙」「節酒」「食生活」「身体活動」「適正体重の維持」「感染」の6つの要因を取り上げ、日本人のためのがん予防法を定めています。このうち「感染」以外は日ごろの生活習慣にかかわるものです。 これほど多くの人ががんになるにもかかわらず、今もまるで人ごとのようにがんに対する情報を持たない人、情報に目を向けない人が少なくないのが現状です。がんは遺伝よりも生活習慣に理由があり、生活習慣によってがんになるリスクを減らせるということを知らない人もいます。これから紹介する「食」に関する健康習慣を実践することで、皆さん一人ひとりが努力すればがんになる確率が低くなるということ、まずそれを理解してもらいたいと思います。 では、どんな生活習慣ががんを発症する要因になるのでしょうか。トップはタバコ、次がお酒、そして、欧米型の食生活に集約できるとされています。 口腔がん、咽頭がん、喉頭がん、食道がん、肝臓がんなどは「アルコール関連がん」といわれ、粘膜の細胞に直接影響を与え、肝臓にも負担をかけます。厚労省の研究によると、日本酒で1日に平均2合以上3合未満を飲む男性は、がんになるリスクが1.4倍に、1日平均3合以上飲む男性では1.6倍になると報告されています。ちなみに、日本酒1合はビールで大瓶1本分、ワイングラスで2杯分、ダブルのウイスキーで一杯分にあたります。 喫煙習慣と大量飲酒の組み合わせは最悪で、大腸がんを例にとると、1日平均2合以上のお酒を飲み、タバコを吸う男性は、両方やらない人と比べて発症率が3倍にはね上がります。 毎日飲む人は以下のいずれかの量までにとどめることが、がんのリスクを下げることに直結します。また、週に最低1日は休肝日をつくってほしいところです。 日本酒 1合 ビール大瓶 1本 焼酎 原液で1合の2/3 ウイスキー、ブランデー ダブル1杯 ワイン ボトル1/3程度 次に毎日の食事ですが、これまでの研究から「野菜や果物をとらない」「塩分のとりすぎ」「動物性脂肪のとりすぎ」「熱すぎる飲み物や食べ物をとること」などが、がんの原因になることが明らかになっています。 野菜と果物の摂取が少ないグループでは、食道がんや胃がん、肺がんなどさまざまながんのリスクが高いことが示されています。野菜や果物を多くとればリスクが低下するかどうかという点に関してはまだ明らかではありませんが、野菜や果物をとるバランスの良い食事はメタボリックの予防、ほかの生活習慣病の予防にもつながります。厚労省が策定している「健康日本21」では、1日あたり野菜を350gとることを目標としています。野菜を小鉢で5皿分と、果物1皿分を毎日食べる心がけで400g程度になります。 食生活の欧米化に伴う乳がんや大腸がんの増加など、動物性脂肪である肉類のとりすぎとがんの発生に強い因果関係があることも明確なデータが示されています。また、食塩摂取量の多い男性のグループでは胃がんのリスクが高いことがわかっており、塩分を抑えることは胃がんの予防のみならず、高血圧や循環器疾患のリスクの低下にもつながります。日本人の食事摂取基準(厚生労働省策定「日本人の食事摂取基準2015年版」)では、1日あたりの食塩摂取量を男性は8.0g未満、女性は7.0g未満にすることを推奨しています。塩蔵食品、食塩の摂取は最小限にするよう心がけましょう。 飲み物や食べ物を熱いままとると、食道がんのリスクが高くなるという報告が数多くあります。飲み物や食べ物が熱い場合は、少し冷まし、口の中や食道の粘膜を傷つけないように注意しましょう。 何度も繰り返しますが、がんは生活習慣病の一種です。毎日の生活の中に、無理のない程度で食生活、食習慣を改善すれば、がんになるリスクを確実に減らすことができるのです。そして、生活習慣を見直すことはがんだけでなく、メタボやほかの生活習慣病の予防にも大いに役立ってくれるのです。
がんと食生活の密接な関係
2019.10.30

消費税10%に、知っておきたい新制度

軽減税率って何? どんな場合に適用? 2019年10月1日、消費税が10%に引き上げられました。税率引き上げは、5%から8%になった2014年4月以来5年半ぶり。1989年4月の消費税導入以来、税率は初めて2桁になりました。 公共料金を含む幅広い商品・サービスが値上がりしましたが、一方で、増税によって家計が圧迫され消費が冷え込むことを懸念して、飲食料品(外食・酒類を除く)や定期購読の新聞を対象に税率を8%に据え置く軽減税率や、ポイント還元といった新しい制度も同時にスタートしました。 今回は、制度の概要や外食産業に対する影響など、「軽減税率」にポイントを絞って紹介していきます。 軽減税率とは、特定の商品の消費税率を一般的な消費税より低く設定するルールです。例えば、スーパーマーケットの場合、消費税率8%のままの商品と10%の商品が並ぶことになります。そのため軽減税率は複数税率とも呼ばれます。 国税庁は、軽減税率の対象になる品目公表しています。 酒類を除く食品表示法に規定されている飲食料品と週2回以上発行されている新聞は軽減税率の対象になり、消費税8%に据え置かれます。一方で、酒類、外食、ケータリングの食事などについては軽減税率の対象とならず、消費税率10%が適用されます。そのため、普段から自宅でよくお酒を飲む人や、外食の頻度が高い人は消費税による影響を受けやすいといえます。 消費者は買い物の時に、税率の計算が一律でなくなることによって、「結局、支払いの金額がいくらになるのか」と混乱したり、買い物の予算立てが複雑になったりする場面もあるでしょう。 軽減税率導入による影響は、当然のことながら消費者だけでなく、商品・サービスを提供する企業側にも及びます。実店舗の小売店を保有する会社はレジやPOSシステムの改修が必要になるでしょう。ネット小売(EC)を展開している企業でも、軽減税率の対象商品を販売していればシステム変更が必要になります。また、店員やスタッフなどに十分な教育をしておかないと、客から受け取る消費税額の過剰や不足が起こりかねません。経理事務も軽減税率の導入に伴って変更が必要です。 国税庁は、軽減税率がどういう場合に適用されるかを示す「Q&A(問答集)」を公表しています。 適用有無の線引きがわかりづらいもの 大手の牛丼チェーンやハンバーガーショップなどのファストフード店では、外食として店の中で食べること(イートイン)も、商品を買って帰ること(テイクアウト)もできます。外食の定義は「飲食の設備を設置した場所で行う食事の提供」となっています。そのため、イートインの場合は、外食として扱われるので消費税率は10%になりますが、テイクアウトの場合は飲食料品を買ったことになり8%で済みます。また、ラーメンやそばの出前や宅配ピザなどは外食に該当しないため、軽減税率が適用され、消費税率は8%据え置きとなります。 では、ファストフード店に多くみられるセットメニュー。例えば、ハンバーカーを持ち帰り、ドリンクだけ店内で飲食する場合はどうなるのか。「Q & A(問答集)」では、「セット商品は一つの商品」との見解を明記しており、一部でも店内で飲食したら外食とし、税率は10%となります。ただ、それぞれ単品で買った場合は、持ち帰るハンバーガーには軽減税率が適用されます。注文方法によって税率が異なることになるなど、外食の線引きは複雑で、店側の負担が増すことは確実です。 遊園地内の売店で飲食料品を買うケースでは? 売店が管理するテーブルやイスなどで食べたら適用外で、税率は10%となります。売店が管理していないテーブルやイスで食べたり、食べ歩きの場合は適用対象で、税率は8%になります。 線引きが非常に難しい軽減税率 誰もが正しく理解するには時間がかかるものと思われます。とはいえ、すでに増税と軽減税率などの制度はすでに始まっており、今後、社会の仕組みはそれらに合わせてどんどん変わっていきます。消費者は、社会の変化に取り残されて困ることがないように、新しい情報を敏感に察知し、理解するようにする努力が必要でしょう。 一方、企業側は、すでに十分な準備を経て、順次対策などを進めているとは思いますが、例えば補助金などを活用して事業者の負担をできる限り減らす方法について学び、消費税増税に負けない経営戦略を立てていかなければなりません。重要なのは、補助金などの制度は、国や地方自治体から情報公開されていますが、実際に活用するためには、事業者が自ら動いて手続きしなければならないこと。受け身の体制では、決して行政側が勝手に手続きしてくれるものではありません。企業側が自ら積極的に情報収集して、活用できる制度を探し、自ら申請手続きを行わなければなりません。 軽減税率制度が実施されて約1週間。小売店や飲食店の現場では、軽減税率が適用される線引きが複雑に入り組んでいる上、ポイント還元との組み合わせで5種類もの税率が存在するため戸惑いが大きいようです。中小店では、対応レジへの切り替えなど準備の遅れが目立っています。客離れやコスト負担、税処理の複雑さに不安を抱え、増税分の価格転嫁が難しいと訴える声も少なくありません。 消費税には所得が低い人ほど負担感が大きくなる「逆進性」があるとされます。軽減税率には、生活必需品の税率を低くして、その「痛税感」を和らげる効果が期待できます。軽減税率は世界格好で導入されている制度で、欧州では標準税率は20%前後ですが、生活必需品は1桁の税率にとどめる国が多いようです。日本でも、将来、税率がさらに上がっていけば、軽減税率が痛税感を和らげる効果は一段と増していくに違いありません。 政府や国税庁には引き続き、増税や軽減税率制度導入の意義を丁寧に説明し、国民の理解を得るとともに、不安解消と混乱の防止に全力を尽くしてもらうことを望みます。また、分かりやすく制度の周知や情報提供を進めつつ、事業者の対応支援がとりわけ重要だと思われます。
消費税10%に、知っておきたい新制度
2019.10.14

あらためて考えるメタボ、肥満のリスク

今一度メタボや肥満のリスクについて考える。 2008年4月から、特定健診・特定保健指導という新しい制度が始まりました。いわゆる「メタボ健診」です。メタボリックシンドローム診断のための必須項目である 「腹囲」(おなか回り)の測定が義務づけられました。 わが国のメタボリックシンドロームの診断基準が定められたのは2005年のこと。その後、マスコミでも盛んに取り上げられ、翌06年には「流行語大賞」を獲得しました。言葉としてはすっかり定着した感があります。 メタボリックシンドロームとは、内臓の回りに脂肪が蓄積するタイプの肥満(内臓脂肪型肥満)を背景に、高血糖、高血圧、脂質異常という3つの要素が重なった状態です。腹囲が男性85cm以上、女性で 90cm以上の人は内臓脂肪型肥満の状態にあり、そのままの生活習慣を続けているとメタボになる恐れがあります。 高血糖、高血圧などの生活習慣病は、それぞれの程度が軽くても、複数の症状が重なると動脈硬化が早く進行します。動脈硬化は日本人の3大死因のうち、脳血管障害と心疾患をもたらす病因の一つです。メタボと診断されたら、動脈硬化となりうる危険が高いということです。メタボの方は、そうでない方と比べ、心疾患とそれによる死亡のリスクは1.5〜2倍になるといわれています。 また、メタボの方は、そうでない方と比べて、2型糖尿病になるリスクが3〜6倍になるという研究報告もあります。 インスリンというホルモンの働きが弱く「血糖値の高い」状態が続いてしまうのが糖尿病です。「のどが渇く」などの自覚症状が現れるのは、病気がかなり進行してからで、糖尿病の診断を受けても症状が無い人がほとんどです。しかし、症状が無くても血糖値が高い状態が続くと、血管に負担がかかり合併症を引き起こす可能性が高くなります。合併症は、腎臓や目、神経に現れ、透析が必要になったり、失明、足の切断など、重症化することも稀ではありません。 そのほか、メタボリックシンドロームが、非アルコール性脂肪肝、高尿酸血症、腎臓病、睡眠時無呼吸症候群、認知症、がんといった病気にもつながることが科学的なデータから明らかになっています。 では、そもそもどんな人がメタボになりやすいので しょうか。内臓脂肪がたまりやすく、メタボになる人に は、共通の生活習慣があることがわかっています。代表 的なものを挙げると、「食べるのが早い」「間食、夜食が多い」「野菜が嫌い」「炭水化物の重ね食べ(ラーメンとチャーハンなど)が多い」「お酒の飲み過ぎ」「運動不足」「タバコを吸う」などです。 上に挙げたような生活習慣 を変えていくことで予防することができます。実は内臓 脂肪はたまりやすい反面、落としやすい脂肪でもありま す。さらに、内臓脂肪は、約3キロ減らすだけでも、血 糖値や中性脂肪値には大きな効果があることもわかっています。 それなら、「メタボ予防なんて簡単」と思われたでしょうか。ところがそうは簡単にいかないのが生活習慣改善の難しいところです。特にメタボ予防、肥満予防の食生活改善は長続きしないことが多いです。 テレビや雑誌で、何度も「こうすれば、やせられる」といった特集が繰り返されるのも、まさに多くの人にとって「当たり前のこと」が難しいから。つい、新奇で意外な方法がもてはやされますが、減量の基本は不変です。美味しいものを控える、食べる時間を決める、外食を減らす、ゆっくりと食べる、「あと一口、もう一口」をやめるなど、食欲・欲求に打ち勝つしかありません。 日本生活習慣病予防協会は、基本的な生活習慣についてのスローガンとして「一無、二少、三多」を掲げています。「一無」とは無煙のことで、たばこを吸わない。「二少」は少食と少酒という意味で、食べ過ぎや飲み過ぎを避ける。「三多」とは多動・多休・多接で、よく動き、しっかり睡眠を取り、多くの人と接する、これらがメタボ防止、肥満防止に重要です。 メタボ防止、肥満防止のために、今日からすぐに取り掛かりたい、食生活の工夫を紹介します。 一つは「30回かむ」習慣を付けること。人は食べてすぐに満腹になるわけではなく、食べ始めてからおなかが満たされるまで20分くらいはかかります。ところが「食べるのが早い人」は、それ以前に食事を終えてしまうから、「まだ食べたい、もっと食べたい」とおかわりやもう一口が欲しくなるのです。そこで、30回かむという動作をすることで、意識的にゆっくり食べることができます。食事に時間を費やせて、その間に満腹感になります。 もう一つは、「野菜から先に食べる」習慣を付けること。野菜を先に食べると血糖値の上昇が抑えられるからです。また、血糖値をコントロールするインスリンというホルモンの分泌量も減り、インスリンをつくっている膵臓(すいぞう)という臓器への負担も減ります。血糖が高いと、血液からあふれた糖が脂肪に変わり、内臓脂肪や脂肪肝となって蓄えられます。血糖値を抑えられれば、余計な糖分が生まれず、脂肪もたまりにくいのです。 生活習慣を変えることは、何かしらの努力をともなうため、つい明日から、来月から、来年からと先延ばししてしまいがちです。 しかし、今一度メタボや肥満のリスクについて考えてみてください。メタボと診断されたのに、何もしないまま放置していたため、気付いた時には本格的な糖尿病にかかってしまった人もたくさんいるのです。メタボから逃げ遅れて、脳卒中や心筋梗塞を起こしてしまうような事態を、ぜひ避けてもらいたいと思います。
あらためて考えるメタボ、肥満のリスク
2019.09.13

東京五輪で日本の食材が使えない!? 日本人がよく知らない「GAP問題」とは

「日本の農産物は安心・安全!」と思っているのは、日本国内だけ。 2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピック(東京五輪)が、いよいよ間近に迫ってきました。 東京五輪への期待が高まる一方、一部でひっそりと心配されていることがあります。五輪は日本の農産物を世界にアピールする絶好の機会であるにもかかわらず、選手村で提供される料理に国産の食材が使えないかもしれないという懸念です。 「日本の農産物は安心・安全!」。常識だと思っていたことが、海外ではまったく違う捉えられ方をしていることがあります。国産農産物が安全だと思っているのは日本人だけで、世界では日本の甘い安全基準が不安視されていました。中国から輸入した野菜で基準を超える残留農薬が検出されたことなどを受け、日本では国産であることが安全性を担保しているように受け止められてきましたが、「日本産の信用力」は国内では通用しても、海外では安全性の根拠にならないのです。 2018年3月、東京五輪の選手村で提供される食材の調達基準にGAP認証が加えられました。GAPとは、「Good Agricultural Practices」の頭文字をとったもの。農薬の使い方や保管の仕方、水や土壌の保全など環境への配慮、スタッフの安全の確保、記録のつけ方などを広範に定めた農業のルールで、国境を越えた農産物の取引が増えたことを背景に1990年代後半にヨーロッパで誕生し、その後、世界中に広まりました。現在も「グローバルGAP」として世界120カ国以上で活用されています。 グローバルGAP取得のためには、約200項目にわたるチェック項目をクリアし、その通りに行われているかどうかを第三者機関に審査してもらう必要があります。しかし現状、グローバルGAPを取得した国内の農家は圧倒的に少なく、現在、取得しているのは全農家の1%未満。そのために、東京五輪を迎えても食材が足らず、GAP認証を取得した海外の食材を調達せざるを得ないのではとの心配が広がっているのです。 これを受けて、各自治体は五輪の施設で地元の食材を使ってもらうため、生産者にGAPを取得するよう強く呼び掛けています。もちろん、東京五輪をきっかけにGAPを取得するのは前向きな一歩といえます。認証を受ければ、ヨーロッパなどへの輸出拡大に役立つ可能性もあります。ただ、課題もあります。多くの産地が取得しようとしているGAPは、必ずしも国際基準とはいえないのです。 東京五輪で食材をPRしたい。そんな生産者たちにとって、GAP認証取得は大きな課題となります。 各都道府県の自治体が推奨するGAPは、農林水産省のガイドラインに即し、作業の安全の確保や農薬の適正な使用など基本的な要素は満たしており、東京五輪の食材基準はクリアできますが、従業員の教育訓練や内部点検などの項目は抜け落ちており、欧州発の「グローバルGAP」と比べるとハードルは低いです。 農水省が取得を後押ししているのが、日本発のGAPとして立ち上げている「JGAP」です。2007年11月に国際基準に準拠するような第三者認証制度を盛り込んでスタートしたものです。日本GAP協会の統計によれば、JGAPの認証を受けた農場の数は4100程度(2017年3月現在)。グローバルGAPを取得した農家と合わせても、まだ国内全体の1%に届きません。 選手村で提供される食材に国産が使われることは、日本の農作物を世界にPRする最高の機会。高品質である上に安全である国産の農作物を世界のアスリートに味わってもらうことは、国際的な競争力を高めることにもつながるはずです。そのためにも、国内のGAP認証を取得する農家を早急に増やす必要があり、今後ますます取得のための環境整備も進んでいくでしょう。
東京五輪で日本の食材が使えない!? 日本人がよく知らない「GAP問題」とは

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NEW 2022.11.24

知らないとまずい?!タンパク質危機。20XX年までに肉や魚が足りなくなる?

地球の人口増加や環境問題により、食肉などのタンパク質が不足するのが「タンパク質危機」です。私たちの食卓に影響するかもしれない世界規模での課題であるにもかかわらず、一般にはそれほど広く認知されていません。こちらの記事では、タンパク質危機とはどのような問題かを解説すると共に、タンパク質危機を避けるための4つの選択肢について説明します。タンパク質危機という問題が生じている理由から取りうる対応策までを紹介し、プラントベースフードなどがにわかに注目を浴びている背景をお伝えしていきます。 タンパク質危機(タンパク質クライシス)とは タンパク質危機は、世界人口の急速な増加に由来する問題です。まずはその背景的な事情からみていきましょう。 少子化真っ只中の日本。でも世界の人口は? 日本では、出生率の低下に伴い若年層の人口が減少する「少子化」が急速に進んでいます。そのためあまり実感がわきませんが、一方で世界の人口は増え続けている状況です。国連の調査によれば、世界の人口は現在約80億人であるところ、2030年には約85億人、2050年には約98億人、2100年には約112億人になると推定されています。 2030年までにタンパク源が足りなくなる恐れ 世界規模での人口増加に伴って、近い将来、牛や豚、鶏などの畜産によるタンパク質が不足すると予測されています。この予測は「タンパク質危機」と呼ばれていて、欧米諸国を中心に話題になっています。現状のままだと早ければ2025年から2030年ごろまでに需要と供給のバランスが崩れ始めると言われています。 人間の身体を構成するのは、水分が約60%、タンパク質が約15~20%とされています。つまり、タンパク質は水分を除いて体の重量の約半分を構成する、生きていく上で大切な栄養素です。欧米では「プロテインチャレンジ2040」と題したコンソーシアムが立ち上がり、その中から複数のプロジェクトが始動しています。タンパク質危機をどう乗り越えていくのかは、人類が生きていく上で極めて重要な課題です。 タンパク質危機を避けるための4つの選択肢 タンパク質危機を回避するために、世界中でさまざまな検討が行われています。ここでは、その中から代替肉と培養肉、昆虫食、藻類という4つの選択肢について解説します。 代替肉 代替肉とは、牛肉や豚肉、鶏肉などの動物の肉の代わりに、植物性原料で作られた「肉のような食材」のことです。欧米諸国を中心とした健康への意識の高まりがきっかけで広がったとされていて、別名「プラントベースミート」と呼ばれることもあります。 代替肉の素材として最も有名なものは、大豆が主原料の「大豆ミート」でしょう。有名ハンバーガー店やコーヒーチェーンでも大豆ミートを使ったメニューが登場し、話題になっています。このほか、ひよこ豆、レンズ豆といった豆類も、代替肉の素材として注目されています。最近では、エノキタケを使った新しい代替肉「エノキート」も登場するなど、さまざまな研究・開発が進められています。 培養肉 培養肉は、牛などの動物から取った少量の細胞を、再生医療の技術により体外で増やして作られます。プラントベースの代替肉とは異なり「本物の肉を使った代用品」です。従来の食肉の生産方法と比べて、飼育・繁殖する過程における動物へのストレスや環境への負荷が少ないとされています。こうした特徴から、別名「クリーンミート」と呼ばれることもあります。 培養肉は、2013年にオランダの研究者が培養ミンチ肉を作ったのがその始まりです。日本でも培養肉の研究が進められていて、2019年には世界で初めてサイコロステーキ状の培養肉を作ることに成功しました。大きな肉を作るための技術の開発など乗り越えなくてはならないハードルが多いものの、持続可能な食材という意味で期待が寄せられています。 昆虫食 昆虫食とは、コオロギなどの昆虫を原料にした食品のことです。大豆ミートなどのプラントベースフードは植物性のタンパク質しか得られないのに対して、昆虫食の場合、肉や魚と同様、必須アミノ酸である動物性タンパク質を得ることができます、また、昆虫食は飼育・加工に必要なスペースや資源が最小限で済み、環境負荷が低いというメリットもあります。 日本にも貴重なタンパク源として昆虫を食べる地域の文化が残っていますが、世界で食べられている昆虫は1900種類にも及ぶとされ、アジアやアフリカ、中南米を中心に昆虫を食べる食文化が見られます。昆虫食には食品の安全性や見た目への抵抗感といった課題があるものの、環境負荷の少ないサステナブルな食材として注目を集めています。 藻類 細胞分裂をして増殖する藻類はタンパク質含有量が50~75%であり、新たなタンパク質源としての可能性を持っています。藻類は良質なタンパク質だけでなく、炭水化物や脂質、ビタミン、ミネラルなども豊富に含まれています。現在市場に流通しているのはタンパク質が豊富に含まれるクロレラやスピルリナで、藻類をそのまま乾燥させて粉末状にしたものが主流です。 藻類は栄養価が豊富であるものの、藻類を乾燥した粉末は独特の匂いがあることや、藻類バイオマスの生産コストが肉や大豆に比べて価格が高いことなどから、タンパク質源としてはこれまで積極的に利用されていませんでした。しかし、近い将来に訪れるとされるタンパク質危機を前に、藻類の利活用が見直され始めています。 まとめ 世界の人口増加に伴って、近い将来訪れると言われているタンパク質危機。この記事では、タンパク質危機を回避するために私たちが取りうる選択肢として、代替肉、培養肉、昆虫食、藻類の4つを紹介しました。食品としての安全性や抵抗感、生産コストなど、それぞれに乗り越えるべき障壁はありますが、タンパク質危機を避けるために、世界中でさまざまな研究・開発が行われています。これまでの常識にとらわれない、新しい食の選択肢が求められていると言えそうです。
知らないとまずい?!タンパク質危機。20XX年までに肉や魚が足りなくなる?
NEW 2022.11.22

昆虫食のメリットと注目の背景を深堀り!こんなにも話題になる理由とは?

コオロギなどの昆虫を原料にした食品「昆虫食」。日本にも、貴重なタンパク源として昆虫を食べる地域の文化が残っていますが、多くの人にとってはなじみの薄いものでしょう。しかし今、環境負荷の少ないサステナブルな食料として、世界が昆虫食に注目しています。 一体なぜ、これほどまで昆虫食が話題になるのか。この記事では、昆虫食が期待される背景を解説した上で、栄養価の高さなど注目の理由を解説します。他方で、「本当に安全性に問題はないの?」「昆虫を食べるリスクは」といった疑問や不安の声にもお答えします。 昆虫食が注目を集める背景 無印良品で話題となった「コオロギせんべい」をはじめ、日本では勢いのあるベンチャー企業が、昆虫食ビジネスを盛り上げています。そうした流れに至るまでに、どのような背景があったのでしょう。 増える世界人口、ひっ迫するタンパク源 日本は少子化に直面していますが、世界全体では人口は増加し続けています。このまま行けば、2050年に世界人口は100億人に達すると言われています。 近い将来、牛や豚、鶏などの畜産によるタンパク質が不足する恐れがあると言われています。「タンパク質危機(タンパク質クライシス)」を避けるために、大豆ミートをはじめとしたプラントベースフードの開発が進みました。しかし、植物由来の食べ物からは、植物性のタンパク質しか得られません。そこで、注目されたのが「昆虫食」。なぜなら昆虫は、肉や魚と同様、必須アミノ酸である動物性タンパク質を得ることができるからです。 転機の国連食糧農業機関(FAO)報告 2013年、国際連合食糧農業機関(FAO)が「ある報告書」を発表しました。それは、世界の食糧危機への対策として昆虫食を推奨するというもの。この報告書を契機とし、世界各地で昆虫食の研究・開発が加速しました。昆虫を食べる習慣のなかった欧州でも、2018年、欧州連合(EU)が昆虫を新規の食品として域内で販売することを認めました。 昆虫食を選ぶメリット さぁここから、他にはない昆虫食のメリットを深掘りしていきます。 非常に優れた環境負荷の低さ 狭いスペースで飼育・加工ができる 昆虫は牛や豚、鶏などの家畜よりも狭い場所で飼育できます。コオロギ1キロを生産するのに必要な農地は、鶏肉や豚肉の約3分の1、牛肉なら約13分の1しか必要としません。また、出荷用にパウダーなどに加工する場合でも、小規模な施設で行えます。飼育・加工に場所を取らないということは、それだけ効率的に生産できるということです。 飼育に必要な資源が少ない 昆虫の生産は、家畜に比べて少量の水や飼料で可能です。牛肉を1キロ生産するためにはおよそ8キロのえさを必要とするのに対し、昆虫1キロの生産には約2キロのえさを使うだけで済みます。生産に必要な水についても同様で、コオロギの生産に必要な水は、牛肉の場合の約2500分の1で済んでしまいます。 温室効果ガスの排出量が少ない 牛1頭がげっぷなどで出すメタンガスは1日160リットル以上で、地球温暖化を促進していると言われています。しかし、昆虫の飼育に伴う温室効果ガスの排出量はその10分の1以下。昆虫食は、地球温暖化の原因となる温室効果ガスの削減にも効果があるというわけです。 丸ごと食べられて、食品ロスにも貢献 昆虫食は食品ロスの削減にも貢献します。牛1頭の可食部はおよそ4割ですが、昆虫はそのほとんどが食べられるので無駄がありません。また昆虫のえさには、残飯など本来なら捨てられてしまうものを利用できます。焼却コストのかかる生ごみの量が減り、一方で、貴重なタンパク質源になるというのですから、昆虫食の利点が際立ちます。 牛や豚に負けない栄養価の高さ それで終わらないのが、昆虫食のすごさです。ガやハチの幼虫の場合、体重の50%がタンパク質と言われています。牛や豚が1〜3%ですから、それに比べると非常に高い含有率です。昆虫は、良質なタンパク質だけでなく、食物繊維や、カルシウム、銅、鉄、亜鉛などのミネラルも豊富に含む上に、脂肪分は少ないという健康に良い食品です。 昆虫食のデメリット 栄養価が高く、環境にも良い昆虫食。その一方で、なじみの薄い昆虫食に対するネガティブな考えも少なくありません。今度は、考えられる昆虫食のデメリットを見ていきましょう。 安全面でのリスクは? 専門家の助言なしに、自然採集した虫を食べるのは、危険を伴う行為です。なぜなら、野生の昆虫には、毒を持つものや、寄生虫や病原菌を媒介するものもいるからです。一方で、管理された環境下で生産されたものは、昆虫とはいえ、他の食材と同様に安全です。 安心を担保する「コオロギ生産ガイドライン」 消費者により安心してもらえる環境を整えようと、2022年8月、民間団体が「コオロギ生産ガイドライン」をまとめました。研究機関や企業などでつくる「昆虫ビジネス研究開発プラットフォーム(iBPF)」が、コオロギの生産過程の衛生管理を中心に行動指針を決めました。公的なルール整備がない中で、民間主導で一定のルールを示すことで信頼性を高め、昆虫食のさらなる普及につながることを期待しています。 アレルギーリスクについて 昆虫食は、食物アレルギーを持つ人には注意が必要です。昆虫には、エビやカニなど同様の甲殻類アレルギーの原因となる「トロポミオシン」という成分が含まれているからです。昆虫に限らずすべての食材に言えることですが、これまで口にしたことのない食材を食べる時には、これまでアレルギーの自覚症状がなかった人でも、慎重を期すようにしましょう。 見た目への抵抗感 多くの人にとって、昆虫を食べることに対して、心理的なハードルがあります。初めて口にするものに対して拒絶反応が出るのは、動物的な本能として当たり前のことです。もしかしたら、これが昆虫食にとっての最大の問題かもしれません。日本でも昆虫食品の開発は大変盛んで、さまざまな商品ラインナップがあります。まずは、昆虫の姿を連想しづらいパウダー入りの菓子やパンなどから試してみるのがいいかもしれません。 そして、「まずいものをわざわざ食べたくない」というのが、大半の人の率直な気持ちだと思います。実際のところ、昆虫の味は実に多種多様で、思いきって食べてみると、おいしく感じるものもたくさんあります。バッタはエビやカニに似た食感、タガメは洋ナシや青リンゴのようなフルーティな香りだとか。セミに至っては、幼虫だとナッツのようなクリーミーな風味で、成虫になるとエビのような風味が楽しめます。 昆虫食とは 1900種類の食べられる昆虫 世界で食べられている昆虫は1900種類にも及ぶとされ、アジアやアフリカ、中南米を中心に昆虫を食べる食文化が見られます。昆虫学者である三橋淳氏の書いた『虫を食べる人びと』(平凡社ライブラリー)によれば、世界ではハチやイナゴに加えて、カブトムシ、カミキリムシなども食べられているそうです。 世界の昆虫食  タイ 昆虫食が住民生活に浸透しているタイでは、スーパーマーケットの食材コーナーに昆虫のサナギや幼虫が並んでいたり、昆虫の佃煮を売る屋台を目にしたりすることも珍しくありません。特に人気があるのはコオロギで、盛んに養殖されています。最近では、コオロギのスナック菓子やコオロギパウダー、コオロギオイルなど、コオロギを原材料にしたさまざまな加工食品が登場しています。特にコオロギパウダーは輸出用としての需要が高く、国もその動きを後押ししています。 ケニア アフリカ東部のケニアで最もよく食べられている虫は、シロアリです。日本でシロアリと言えば、住宅の床下で暮らすアリ(職蟻)を意味することが多いですが、現地で食べられているのは別の種類のアリ(羽蟻)です。このシロアリを使った「クンビクンビ(kumbikumbi)」という伝統料理があり、栄養失調を改善する効果があると言われています。実際、シロアリには、良質な動物性たんぱく質や脂質のほか、カルシウム、鉄分、アミノ酸などが豊富に含まれています。ケニアのシロアリはインターネット通販などでも販売されています。 日本の昆虫食 長野県に根付く昆虫食文化 日本で昆虫食文化が盛んな地域といえば、長野県です。信州でよく食べられている昆虫といえば、ハチノコやイナゴ、カイコ、ザザムシがあります。これら4種類を総称して「信州四大珍味」と呼ばれているそうです。 ハチノコはスズメバチの幼虫やさなぎ、イナゴは稲作の害虫とされるバッタのことです。長野県はかつて養蚕が盛んで、カイコは生糸の生産のために飼育されていた虫です。ザザムシは水生昆虫で、ヒゲナガカワトビケラなどの幼虫のことを指し、主に天竜川で採集できます。長野県の伊那谷地域で食べられていますが、世界的には食べる習慣がほとんどありません。イナゴやカイコは、稲作や養蚕を営む過程で副産物として発生するもので、昆虫食は、自然と共生する地域の暮らしに深く結びついていたのでしょう。 まとめ 昆虫食のメリットとデメリットを押さえてきましたが、環境負荷が低くて栄養価も高いという特徴を踏まえると、昆虫食がこれだけ話題になっていることもうなずけると思います。昆虫を食べるという行為に対して抵抗感はあるかもしれませんが、以前は「生で魚を食べるなんてありえない」と言っていた欧米人が、「Sushi(寿司)」を高級料理としてもてはやしているのを見ると、さほど大きな問題でないようにも思えます。先入観だけで昆虫食という選択肢を排除せず、機会があったらぜひともチャレンジしてみてください。
昆虫食のメリットと注目の背景を深堀り!こんなにも話題になる理由とは?
NEW 2022.11.17

代替肉とはどんな肉?大豆やきのこなど、原材料別に特徴を解説

世界中で「代替肉」のブームが到来しています。代替肉とは、その名前の示す通り、牛肉や豚肉、鶏肉などの動物の肉の代わりに、植物性原料で作られた「まるで肉のような食材」のことです。 では実際に、代替肉はどのような素材から作られ、どのように利用されているのでしょうか。この記事では、代替肉の定義を確認した上で、代替肉の原材料や原材料別の使用例について解説します。この記事を読むことで、代替肉の全体像を把握し、代替肉は具体的にどのようなものであるかを理解していただけます。 プラントベースミートと呼ばれることも 代替肉は、欧米諸国を中心とした健康への意識の高まりがきっかけで広がったとされています。代替肉は地球が抱える環境問題の解決や世界の人口増加に対する食料不足への対策、食の多様性への対応という側面においても大きな意味を持つと言われています。 代替肉の素材として最も有名なものは、大豆が主原料の「大豆ミート」でしょう。このほか、ひよこ豆、レンズ豆といった豆類も、代替肉の素材として注目されています。最近では、エノキタケを使った新しい代替肉「エノキート」も登場しました。いずれも「植物由来の肉」であることから、英語ではプラントベースミートと呼ばれています。 フェイクミート、オルタナティブミートとはどう違う? 代替肉はプラントベースミート以外に、フェイク(偽物の)ミートやオルタナティブ(代替の)ミートと訳されることもあります。呼び方はそれぞれ異なるものの、いずれも動物の肉に見た目や風味を似せた、植物性原料から作られた食材を意味しています。代替肉のどのような特徴を強調したいのかによって、フェイクミートやオルタナティブミート、プラントベースミートという言葉が使い分けされているようです。 大豆ミート:代替肉の定番でバリエーション豊富 大豆ミートとは 大豆ミートは、その名前の通り大豆で作られた代替肉のことです。ソイミートや大豆肉と呼ばれることもあります。大豆は別名「畑の肉」と呼ばれるほど栄養が豊富で、良質なタンパク質をはじめ、ビタミンやミネラルも多く含有しています。 大豆ミートは代替肉の定番であり商品の数も多く、最近はスーパーマーケットやコンビニエンスストアで見かける機会も増えました。 大豆ミートは水やお湯などで戻してから利用する「乾燥タイプ」が主流ですが、すぐに使える「レトルトタイプ」や「冷凍タイプ」もあります。また、形状は主に「ミンチタイプ」「フィレタイプ」「ブロックタイプ」という3種類で、用途に応じて使い分けできます。 あの有名ハンバーガー店やコーヒーチェーンでも 大豆ミートの需要の高まりを受けて、大豆ミートをメニューに導入する飲食店も増えています。大手ハンバーガーチェーン「モスバーガー」では「ソイパティシリーズ」と題して、大豆ミートを使ったハンバーガーのラインアップが登場しています。 また、大手コーヒーチェーン「スターバックス」はサマーシーズン第2弾として“Yori Dori Midori”をテーマにして、プラントベースという選択肢を提案。新しく加わったメニューのひとつ「スピナッチコーン&ソイパティ イングリッシュマフィン」では、肉の代わりに大豆を使ったソイパティを使用しています。 ひよこ豆の代替肉:味のクセが少なく使いやすい ひよこ豆とは ひよこ豆は大豆と同じくらいの大きさの丸い豆です。アジア西部が原産で、インドや欧米諸国、中近東などでは一般的によく流通しています。タンパク質が多く食物繊維が豊富で脂肪分が少ないことから、少し前から食肉に代わるヘルシーな食材として話題を集めています。 ひよこ豆は日本では馴染みの薄い豆ですが、味にクセが少ないため食べやすいのが特徴です。乾燥した状態の豆は水で戻して煮る必要がありますが、水煮されたレトルトタイプを使えば、手軽に利用できます。 使用例:カレーや揚げ物、おやつにも ひよこ豆の生産量はインドが世界一で、ベジタリアンの多いインドではカレーの具材に使われることも多く、日常的に食べられています。インドでは、ひよこ豆の外側の皮を取り除いて割った豆を「ダール」と呼び、カレーにもよく利用されています。また、ひよこ豆を粉末にした「ベサン粉」は、インド風天ぷら「パコラ」をはじめ、おやつや軽食にも用いられています。 この他にひよこ豆を使った料理としては、ひよこ豆のペースト「フムス」やひよこ豆のコロッケ「ファラフェル」も有名です。 レンズ豆の代替肉:ひき肉代わりとして使える レンズ豆とは レンズ豆は、レンズのように平たい形状をしています。レンズ豆には緑色やオレンジ色、褐色などさまざまな色があり、3~6ミリ程度と非常に小さいことも特徴です。日本ではあまり知られていない豆ですが、欧州などでは日常的に利用されていて、特にヴィーガンやベジタリアンの人たちに親しまれています。 レンズ豆は「世界五大健康食品」の一つに数えられていて、ビタミンB群やタンパク質、鉄分、食物繊維を多く含有しています。特に、皮付きの茶色のレンズ豆には100グラム中に9.4ミリグラムの鉄分が含まれていて、これは大豆の含有量よりも多いと言われています。 使用例:カレーや煮込み料理、サラダに レンズ豆はインドやネパールではカレーの具材として、イタリアやフランスなどの国では煮込み料理やサラダなどによく使われています。代替肉としての使い方として、レンズ豆は粒が小さいので、ひき肉のような感覚で利用することができます。例えば、ハンバーグを作る際にレンズ豆で代用する方法があります。 レンズ豆には特有の匂いがあるので、気になる場合は、スパイスを加えたり濃い味付けをしたりするのがおすすめです。レンズ豆は水を吸収しやすいため、あらかじめ水で戻す必要がなく、料理にそのまま使うことができるのも魅力です。 エノキート:キノコの旨味でおいしさ追求 エノキートとは エノキートとは、エノキタケとミートを組み合わせた名前です。エノキートはエノキタケを主原料として作られた代替肉で、農業法人である株式会社小池えのき(以下、小池えのき)によって開発されました。小池えのきの本社がある長野県中野市は、日本最大のきのこの生産地として知られ、エノキタケの生産量は全国の約4割を占めます。地元の食材を使った、新しいタイプの代替肉として注目を集めています。 エノキートには、発芽大豆から作られた大豆ミート「ミラクルミート(DAIZ)」を使用しています。ミラクルミートには、大豆独特のくさみがほとんどありません。ミラクルミートにはうまみ成分「グルタミン酸」が含まれていて、エノキタケのグアニル酸を組み合わせることでうまみが格段にアップし、動物の肉に劣らない独特のうまみが実現できます。 使用例:ハンバーグ エノキートを使った代表的な料理は、ハンバーグです。原材料は、エノキタケとタマネギ、大豆ミート、パン粉、調味料。原材料の半分以上が、エノキタケとタマネギです。5ミリ程度のみじん切りにしたエノキタケを使用することで、肉によく似た食感が生まれます。エノキタケは加熱すると独特のぬめりが出るため、つなぎの代わりになるという点からハンバーグに使うのに適しています。 エノキートのハンバーグは合いびき肉を使った通常のものに比べて、脂質やカロリーが少なく食物繊維が多いとされています。大豆ミートを使用しているため、タンパク質の量は通常のハンバーグとほとんど変わりません。ヘルシーでありながらタンパク質がしっかり摂取できるので、ベジタリアンやヴィーガンの人たちだけでなく、健康への意識が高い人にも支持されています。 まとめ 世界中で需要が高まっている、代替肉。代替肉と一口に言ってもその種類は多く、今回紹介した4種類以外にもさまざまなタイプがあります。 代替肉には私たちの健康維持や地球の環境保全につながるメリットがある一方で、原材料の調達や製造プロセス次第では、環境に負荷を与える可能性もあると言われています。今後、こうしたデメリットにどのように対応していくのかが課題でしょう。代替肉の分野は成長過程にあり、これからの展開に注目したいです。
代替肉とはどんな肉?大豆やきのこなど、原材料別に特徴を解説
NEW 2022.11.16

AI搭載のゴミ箱で分別。環境大国オーストラリアが行くリサイクル最前線

ゴミとして捨てられるプラスチックの多くが、適切に分別されないことにより、再利用の道が閉ざされているという嘆かわしい現実があります。この問題を高度なIT(情報技術)で乗り越えようと、オーストラリアの研究チームが動きました。飲料容器の分別を自動的に行うことができる「スマートビン技術」を搭載した画期的なゴミ箱を開発しました。 ITでゴミを自動分別、リサイクル率を向上 ​​オーストラリア最大の都市・シドニーがあるニューサウスウェールズ州では、年間80万トン出るプラスチックゴミのうち、リサイクルされているのはわずか10%だそう。これは、オーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)の調べで分かりました。 プラスチックのリサイクルのプロセスは非常に複雑です。適切に分別がされないと、こうした事態に陥ります。リサイクルできない廃棄物の一部が焼却場行きとなれば、その分温室効果ガスの排出量が増えます。これらがきちんとリサイクルに回れば、地球温暖化にも大いに貢献するでしょう。 問題解決に向けて、シドニー工科大学(UTS)の共同研究チームは、ゴミの中から自動的に飲料容器を選り分ける機能を搭載したゴミ箱を開発しました。その名は「スマートビン技術」。これにより、最も多い廃棄物のひとつである飲料容器のリサイクル率を向上させることができます。 人工知能(AI)、ロボット工学、画像の認識技術などを組み合わせた先端テクノロジーが搭載されたこのゴミ箱は、ガラスや金属、プラスチックなど素材別に仕分けしてくれます。さらに、ペットボトルの素材となるポリエチレンテレフタレート(PET)や、シャンプーボトルに使われる高密度ポリエチレン(HDPE)など、プラスチックをさらに細かい種類別に分けることができます。 方法としては、まずゴミをカメラで撮影し、AIアルゴリズムを実行して、膨大なデータを処理・分析することにより分類します。そしてIoT(モノのインターネット)を含む最新のロボット技術により、重さや物質、素材を感知してゴミを分別するという仕組みです。 スマートビン技術の社会実装の日は近い 今後、あらゆる地域でスマートビン技術搭載のゴミ箱が利用されるようになれば、プラスチックゴミのリサイクル率は飛躍的に向上し、業者による回収作業もより素早く正確になります。研究チームは、このゴミ箱を管理するシステムの開発を進めています。システムが実用化されれば、ゴミ箱の所有者が、ゴミ箱の充填具合などの状態を遠隔で監視、点検できるようになります。ゴミ箱が満杯になった時、ゴミ箱を空にする必要があることを知らせる通知が表示されるという仕組みです。また、地域の人々にとっては、自分がどれだけリサイクル活動に貢献しているかがアプリに記録され、そのことを通知として受け取ることができます。 この実証実験は、オーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)の研究プログラムの一環として行われています。同機構は2030年までに、オーストラリアで排出されるプラスチック廃棄物を80%削減することを目指しています。スマートビン技術はまだ試作段階ですが、いずれはショッピングセンター、学校、映画館、カフェ、企業、空港などにスマートビン技術搭載のゴミ箱が設置される予定です。
AI搭載のゴミ箱で分別。環境大国オーストラリアが行くリサイクル最前線