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行政情報

3月19日更新|行政情報【厚生労働省・農林水産省・消費者庁】

厚生労働省「輸入食品違反事例速報(令和6年3月分)」が更新されました。(令和6年3月15日)農林水産省 「地理的表示法とは」が更新されました。(令和6年3月11日)「【輸出に取り組む皆様へ】お役立ち資料集」が公表されました。(令和6年3月12日、関東農政局)消費者庁「機能性表示食品制度届出データベース 届出情報」が更新されました。(令和6年3月12日)

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セミナー・展示会

【受付中】商品の魅力をアップさせる製菓製パン原料〜美味しさを長持ちさせる素材~(3/27)

当社では、商品開発に役立つオンラインセミナーを毎月開催しております。2024年3月27日(水)に予定しています、第43回のテーマは、「商品の魅力をアップさせる製菓製パン原料〜美味しさを長持ちさせる素材~」です。製菓・製パン分野においては、季節やトレンドに合わせて数多くの商品が販売されています。また、最近では高騰する原材料への対応、食品ロス削減などの観点からも原材料の見直しや新規素材の探索が重要になっています。当セミナーでは、各社の特長ある商品を紹介することで、製菓・製パンの商品開発に貢献する情報を提供いたします。登壇企業の方々へ直接質問できるコーナーもございます。ぜひ、ご参加ください。開催概要テーマ:商品の魅力をアップさせる製菓製パン原料〜美味しさを長持ちさせる素材~日時:2024年3月27日(水)13時30分~参加方法: オンライン(EventHub)定員:200名(先着順)参加料:無料お申込はこちら:https://shareshima.com/seminars/20240327※こちらでお申し込みを受け付けた後、メールにて参加URLをお送りします申込締切:2024年3月27日(水) 13時プログラム1.シェアシマ事務局より (13時30分〜)セミナーの注意事項など2.製品・サービス紹介①「製パン分野における酵素利用~冷凍耐性付与・保形性改善・伸展性向上~」 長瀬産業株式会社(20分)酵素は食品加工における”縁の下の力持ち”!品質改良剤の核となる原料として、パンのボリュームアップ・食感や味のデザイン・日持ち向上等、多様化するお客様のニーズに貢献しています。今回はNAGASEの製パン用酵素について最新データを交えてご紹介します。②「パサつく生地を老化防止!理想の食感が長持ちする機能性油脂のご紹介」 ミヨシ油脂株式会社(20分)菓子のソフトさとしっとり感を持続させる酵素配合の機能性乳化油脂「パールインプラス」。パウンドケーキやスポンジケーキ、どらやきなどへの活用事例や、抹茶やココア生地などパサつきやすい生地への効果をご紹介します。③「製パン用酵素による、原料コスト削減とパン品質向上のご提案」 ノボザイムズジャパン株式会社パン製造において、酵素は生地処理性や品質を左右する原料です。さらに近年では、高騰する原料の代替として活用されています。今回は世界でニーズが高まっている新発売酵素とアプリケーションをご紹介します。ぜひ商品開発・コスト削減の提案にご検討下さい。3.その他次回のご案内など<15時終了予定>※システムの変更により、今回のセミナーから見え方が変更になります。※時間は目安ですので多少前後します。都合により、内容が変更になる場合がございます。

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食品原料

食感改良でおいしさアップ|食品のゲル化剤・増粘剤【タイショーテクノス】

やわゲルのご紹介なめらかな舌触りやプルプルといった食感は、食品の美味しさの決め手となる重要な要素です。株式会社タイショーテクノス(東京都港区)が研究開発した「やわゲル」は、増粘多糖類に同社独自の加工を施し、できあがるゼリーの固さや溶液の粘度を変化させたゲル化剤・増粘剤。組み合わせる素材によって多彩な食感を生み出すことができます。この記事では、バラエティーに富んだ食感で美味しさを演出するやわゲルの特徴と、商品ラインナップ、それらを活用した食品開発の事例をご紹介します。食感を改良して商品価値を上げたい、価格の安定した国産原料で商品開発したいとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。やわゲルの特徴タイショーテクノス研究所は1967年の開設以来、微生物コントロールをコア技術として、食品添加物・着色料・工業用防腐防かび剤・食品工場用サニテーション製剤・食品素材など、幅広い分野で豊かで潤いのある食文化と快適な生活の実現に努めてきました。やわゲルは、同社の特許製法によって生み出された、食感の改良に優れた機能を持つゲル化剤・増粘剤です。 一般に、ゲル化剤は、液体をゼリー状に固めたり保形性を付与したりするのに用いられ、増粘剤は、食品に粘りやとろみをつける目的で利用されます。これらの原料には、植物由来のものから、動物・海藻・微生物由来までさまざま。 やわゲルは、寒天、グルコマンナン(こんにゃく芋)、カラギナン(藻)などを原料とした植物由来で、化学的処理は一切行わず、加熱処理のみでつくられた新しい素材です。やわゲルのメリットやわゲルは、原料となる素材によって、その特性や得られる食感改良効果が異なります。ここでは、寒天を原料とした「やわゲル・寒天」を主な例に、メリットをご紹介します。1.食感改良に高い効果を発揮「やわゲル・寒天」は、保形性がありながら、なめらかでとろける食感を創出します。例えば、羊羹やチョコスプレッドに添加した場合、従来の寒天とは異なり、柔らかで伸びの良い、なめらかな食感になります。2.高機能な保形剤として「やわゲル・寒天」を野菜ペーストなどに添加した場合、保形性を付与して離水を防ぎ、かつ、舌で簡単に押し潰せるくらいの食べごたえのあるペーストに仕上げることができます。添加量によって固さ調節もしやすいため、離乳食や介護食にも応用が可能です。また、喫食温度(60〜65℃)でも溶解しない耐熱性があり、温かい料理にも効果を発揮します。 3.プラントベースフード、アレルゲンフリー原料としてやわゲルは、植物由来のため、プラントベースフードや動物性原料の代替原料としても使用できます。例えば、プリンの材料を牛乳から豆乳に、卵を「やわゲル・寒天」に置き換えることで、保形性がありながら、なめらかで口当たりの良い植物性プリンを作ることができます。また、アレルギー対応の食品開発にも役立ちます。 4.低糖質・低塩・低脂質のメニュー開発に貢献、コクやスパイス感の増強もやわゲルは、組み合わせて使用することで多彩な食感を生み出すことができます。例えば、「やわゲル・寒天」と「やわゲル・Gマンナン」を組み合わせて使うことで、液体を保形性のあるクリーム状やペースト状にすることができます。口内でなめらかに崩れ、舌への付着性を高めるため味蕾(みらい)を長く刺激し、味が強く感じられる特性があります。これを活かし、砂糖の量、あるいは塩、脂質を減らしても味わいを損なうことなく、低糖質・低塩・低脂質のメニュー開発に貢献します。また、コクやスパイス感を増強する効果もあります。 5.国産素材で価格が安定「やわゲル・Gマンナン」、「やわゲル・こんにゃく粉」の原料は国産です。LBGなどと異なり、海外情勢に左右されず価格が安定しています。輸入原料の代替として、また、国産素材を求める消費者ニーズにお応えします。 やわゲルシリーズの商品ラインナップと活用事例特色あるやわゲルの商品ラインナップと活用事例をご紹介します。やわゲル・寒天寒天を主原料としています。しっかりとした保形性を維持しつつ、力を加えると容易に伸びるというスプレッド性を付与することができます。濃厚プリン、飲むゼリー、和菓子、フィリングなどの軟ペーストの作製などに最適です。カスタードクリームなどで冷凍耐性が必要な場合は、「やわゲル・寒天」と「やわゲル・Gマンナン」を併用することで、なめらかさと保形性の付与に加え、解凍時のドリップ抑制ができ効果的です。やわゲル・Gマンナンこんにゃく粉由来のグルコマンナンを原料としています。汎用的な増粘剤であるLBG(ローカストビーンガム)と同等の粘度、冷凍耐性、耐熱性、耐酸性を有しています。LBGは、地中海沿岸の常緑樹の種子から得られる増粘安定剤です。近年のLBGの価格高騰を受けて、代替原料として研究開発されたのが「やわゲル・Gマンナン」です。LBGよりも少ない添加量で同様の効果を得られることから、コストの見直しにも寄与します。口溶けの良いアイスクリームや素材に程よく絡むタレなどに幅広く活用できます。また、従来のグルコマンナンやこんにゃく粉では高粘度によりハンドリング不良が生じる場合や冷凍耐性が不足するといった問題の改善が可能です。「やわゲル・Gマンナン」は、単独ではゲル化しない素材ですが、カラギナンやキサンタンガムと組み合わせることでゲル化剤としても使用できます。チーズやゼリーの食感を向上させます。やわゲル・こんにゃく粉こんにゃく粉を原料としたゼリー製剤です。やわゲル・Gマンナンも同じくこんにゃく粉を原料としていますが、2つの違いは、素材の精製度合いが異なることです。やわゲル・こんにゃく粉の方が、精製度の低いこんにゃく粉を使用しているため、製品の見た目は褐色の粉末です。物性は、やわゲル・Gマンナンに近く、フルーツゼリーなどの原料として適しています。やわゲル・カラギナンカラギナンを原料としたゼリー製剤です。単体使用でもゲル化する素材ですが、LBGやグルコマンナンと併用することで、スライムのような柔らかくしなやかな弾力のあるゼリーに仕上がります。一般に、柔らかいゼリーを作りたい時は、ゲル化剤の量を減らす方法がありますが、離水が増えてしまう欠点があります。やわゲル・カラギナンと他の素材を組み合わせて配合することで、柔らかく、かつ、離水を抑えたゼリーを作ることができます。やわゲルは、素材を組み合わせることによって多彩な食感を生み出すことができる食品原料です。第37回シェアシマ商品開発セミナー「商品の魅力をアップさせる『食感』とは?差別化ポイントと事例紹介」では、やわゲルの特徴について動画と研究資料を用いて詳しくご紹介しています。シェアシマ会員(登録無料)の皆様は、セミナーの録画をいつでもご視聴いただけます。ぜひご覧ください。開発商品にぴったりのゲル化剤・増粘剤をお探しの方は、ぜひ一度、同社にお問い合わせください。

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サステナブル

サステナブル経営のための3つの疑問【食品企業のためのサステナブル経営(第13回)】

先日1月30日にオンラインで、「食品企業のためのサステナブル経営入門」セミナーが開催されました。190名の方にご参加いただき、その半分以上が食品原料の取り扱いに関わる企業の方でした。参加者の4分の1弱が経営層でしたが、環境・SDGs関連や研究・開発の方が次に多く、次いで営業、マーケティング、事業開発という順番でした。タイトルに「サステナブル経営」とあるので、経営層や環境部門の方が多かったのは当然としても、それ以外の事業活動の本流に関わる方々に多数ご参加いただいたことが特徴的だったように思います。サステナビリティやサステナブル経営が、食品企業においてもいよいよ重要な経営課題となってきたことを感じます。セミナーの開催レポートはこちら:【開催レポート】シェアシマ特別セミナー「食品企業のためのサステナブル経営入門」(1/30)サステナブル経営入門セミナーを振り返って実際、私が講演の冒頭でもお話ししたように、これは食品業界もSDGs(持続可能な開発目標)の達成に何か少しでも貢献しましょうというレベルの問題ではなく、サステナビリティを考えないことには、原材料が安定的に調達できなくなる、取引が継続してもらえなくなる、お客様の嗜好もどんどん変わっている、という事業の継続性に関わる問題なのです。それがゆえに、農水省の中世古さまがご説明くださったように、行政も「食品企業のためのサステナブル経営に関するガイダンス」を発表して、事業者に取り組みを促したり、行政としてそれを後押しする政策を次々に打ち出しています。あるいは日本マクドナルドの牧さまのご発表にあったように、企業も持続可能な原材料の確保のための体制を整え、さらにはお客様にも情報提供をしながら進めています。そして重要なのは、これがグローバル企業や大企業に限った話ではなく、規模の小さな会社や、農業・水産業の現場にとっても考えるべき課題であるということです。具体的に注意すべき内容やその対策については本連載でしっかりカバーしていきますので、ご興味のある方は連載の過去記事を読んでいただいたり、これからの記事もフォローしていただければと思います。連載をはじめから読む:食品企業がサステナビリティを考えなくてはいけないわけ【食品企業のためのサステナブル経営(第1回)】今回は、このセミナーの際にいただいたいくつかのご質問に、この場所をお借りして回答したいと思います。と言うのも、いずれも質問者の方だけでなく、関係するすべての方々に知っていただきたい内容だからです。それでは早速まいりましょう。質問:2050年に世界人口95億人、今のフードシステムでは養えないとのことですが、これはカロリーベースで養えないというこということでしょうか?回答:カロリーベースで足りなくなるという意味もありますが、残念ながら今のままですともっと悲惨なことになりそうです。まず、生産量を増やそうとすると畑を増やす必要がありますが、新しく畑を作る場所はもう残っていません。それどころか既存の畑が劣化していることから、下手をすると今より生産量が大幅に落ちる地域もあるでしょう。水資源もどんどん足りなくなります。また気候変動の影響も厳しくなりますので、農作物の質が低下したり、収量が減る場所が多くなります(寒い地方など、ごく一部例外はあります)。そして、台風やサイクロン、洪水、旱魃などの異常気象によって、その年の収穫が激減するという事象も今より多く発生するようになるでしょう。一方、病害虫による被害は、気温の上昇により増えると考えられます。そしてそもそも、このペースで異常気象による被害が増えると、2050年には経済そのものがまったく回らなくなることすら危惧されているのです。これ以外にも、水産資源の枯渇や花粉媒介者の激減など深刻な問題は山積みであり、このままでは95億人どころか、今より少ない人口すら支えることができなくなると懸念されています。質問:食品ロス、廃棄、代替肉への転換、農法の改善など、いくつかのフードシステムの改善がありますが、日本の食品産業が実施する場合に1番効果があるフードシステムの改善はどれでしょうか?回答:どれがもっとも効果があるかではなく、すべてに取り組む必要があります。できることすべてに取り組まなければならないのです。その上で言えば、手をつけやすいのは食品ロスの削減ですが、これもできる範囲で少しすればいいのではなく、徹底的にすることが重要です。その次に進めていただきたいのは、使用する原材料について、サプライチェーンと協働して負荷を減らしていくということです。農法の改善などについても、需要家が求めたり、協力することで進みやすくなります。そして食習慣を変えていくことも必要ですし、影響は大きいのですが、これは一番時間がかかるかもしれません。消費者の方の意識を変える必要があるのと、そもそも代替となる食物や調理方法を考え、作り出していく必要があるからです。しかし、ビジネス的には新しいマーケットになりますので、こちらにもぜひ力を入れて取り組んでいただきたいところです。質問:最後のスライドにあった「ビジネスとして」という観点、サステイナブルやSDGsというからみになるとなぜか そのビジネスという観点が抜けてしまい、独り歩きしてしまうのですが、どうするのがビジネスとサステイナブルが共存できますでしょうか?回答:それについてはぜひこの連載を毎回お読みいただきたいと思うのですが(笑)、一つだけ大切なことを言うと、今のビジネスのやり方を続けて、それにサステナビリティやSDGsの取組を付け加える形にはしないということです。そうではなく、すべてのビジネスの前提として、サステナビリティを考えるようにする必要があります。そうしないとサステナビリティと両立するようなビジネスにはなりません。あるいは、ビジネスの観点があるサステナビリティにはなりません。なお、以下の質問は日本マクドナルドの牧さまに対してのものなのですが、本質を捉えたとても良い質問なので、私からもお答えしたいと思います。質問:マクドナルドだけの話ではないが、脱プラに伴って紙資材の利用が増加していると思いますが、 紙の原料はもちろん木材です。プラスチックは減った一方で森林も減ってしまっては元も子もないと思いますが、環境負荷に対する本質的な評価はどのようにしているのでしょうか。回答:とても良いところに目をつけられました。でも、安心してください。紙は再生可能な資源であり、きちんと再植林をしながら使っていれば森がなくなることはありません。そして、マクドナルドが使用しているFSC認証紙はそのような形で生産されていることを第三者が確認しているものですから、心配する必要はまずないと言っていいでしょう。ただし、認証紙だからと言って無駄遣いするのはよくありません。他の環境負荷もあるからです。なるべく節約したり、リサイクルした方が良いことは言うまでもありません。一方で、ある負荷を下げることで、別の負荷を増やしてしまうという二律背反、いわゆるトレードオフは、いろいろな場面で起こります。なので、そこに目をつけたこの質問はとても良い質問なのです。そういう場合、そもそも問題の性質が異なったりすると直接的に比較しにくいので判断に困ることも多いのですが、それでもどう考えたら良いのか、きちんと整理することは可能です。ただし、説明すると少し長くなるので、詳しい説明は今後の宿題とさせてください。くれぐれも、一つの問題だけしか見なかったり、経済的な軸だけで判断したり、ということは避けてくださいね。

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食品原料

食感改良でおいしさアップ|麺や菓子など小麦粉使用の食品に効果的な粉末油脂【ミヨシ油脂】

機能性粉末油脂「エレメント215」のご紹介粉末油脂の特性を活かし、食品の食感改良や品質保持に高い効果を発揮するのが、ミヨシ油脂株式会社(東京都葛飾区)の「エレメント215」です。作業性・溶解性・保存安定性に優れ、デンプンやグルテンなどを含む食品に効率的に作用することから、麺類や餃子の皮、パン、菓子などさまざまな食品に活用の幅が広がっています。この記事では、エレメント215の特徴とメリット、粉末油脂がもたらす食感改良のメカニズム、エレメント215の活用事例についてご紹介します。麺をコシのある歯切れの良い食感に改良したい方、使い勝手の良い油脂製品をお探しの方は、ぜひご覧ください。エレメント215のシェアシマ掲載ページは、こちらよりご覧いただけます。エレメント215とは油脂の力を活かし、食品のみならず生活用品や工業製品など、さまざまな分野で安全性と機能性に優れた油脂製品を展開しているのが、ミヨシ油脂株式会社です。エレメント215は、同社の高い技術によって生まれた、アレルギー特定原材料(表示義務8品目)を配合せず、水への溶解性・分散性に優れた粉末油脂です。市場で流通している粉末油脂は、大きく分けて2種類に分類されます。一つは、親油性タイプ(全脂型)です。親油性タイプは高融点油脂を噴霧冷却や冷却粉砕して粉末化します。親油性であるため、水に馴染まない特性があります。もう一つは親水性タイプ(O/W型ドライエマルジョン)で、エレメント215もこの一つです。親水性タイプは、乳化機を用いて水中油滴型(O/W型)乳化液を作り、スプレードライヤーなどで噴霧乾燥して粉末化します。油脂は糖質やタンパク質など、いわゆる賦形剤に包み込まれており、その油滴サイズはおよそ1.0μmと細かく、水に容易に分散する特性があります。エレメント215は、油分を高配合した粉末油脂であるため、食品に対して油脂の効果を効率的に発揮することができます。エレメント215の特徴粉末油脂がもたらす食感改良のメカニズム粉末油脂は、食品に含まれるデンプンやグルテンに対し効率的に作用し、高い食感改良効果を発揮します。デンプンへの作用通常デンプンは、水を加えて加熱すると結晶構造の中に水が入り込み膨張します。これをさらに加熱すると、デンプン粒が崩壊して中のアミロースが流出し、時間経過とともに再結晶化、老化を起こします。老化したデンプンを含んだ食品は、ぼそぼそと硬い食感になったり、白濁や離水を起こしたりすることもあります。一方、デンプンに粉末油脂を添加した場合は、細かい油滴がデンプンの周りを保護してデンプン粒の崩壊を防ぎます。デンプンの老化を抑制することで、おいしい食感(麺のコシの維持や、生地の硬化の抑制)を生み出すことができます。グルテンへの作用粉末油脂は、小麦タンパクであるグルテンへも作用します。小麦粉に水を加えて捏ねると、小麦に含まれる2種類のタンパク質が結びつきグルテン構造を形成します。太く荒いグルテン構造では、伸展性が悪く生地は固くなりますが、油脂を加えることでグルテン同士の結着を防ぎ、細密なグルテン構造が形成されます。これにより、伸展性に優れた生地(パンであれば、ソフトな食感やふんわりとボリュームのある食感)を実現します。 エレメント215のメリット1. 溶解性・分散性に優れ、作業性が高い粉末油脂は、液体や固体油脂に比べ計量が容易です。さらさらとした粉末で、粉体原料に混ぜることができます。さらに、水への溶解性・分散性に優れ、スープや飲料にも広くご活用いただけます。また、すでに乳化されているため、強力な攪拌設備をお持ちでないメーカー様でも安心してご利用いただけます。2. 保存安定性が向上粉末油脂は、賦形剤で包まれているため、マーガリンやショートニングと比較して油脂の劣化が緩やかになる特徴があります。原料の長期保存ができる点も大きなメリットです。3. アレルゲンフリー、プラントベースフードにも使用可能エレメント215は、乳や卵などアレルギー特定原材料(表示義務8品目)を配合しない粉末油脂です。また、動物由来原料も配合していないため、アレルゲンに配慮した食品やプラントベースフードまで幅広くご利用いただけます。エレメント215の活用例ハンドリング性に優れ、麺類から飲料まで様々な食感・品質改良に役立つ粉末油脂エレメント215の活用事例とその効果をご紹介します。麺類 …… コシや歯切れが向上し、時間がたっても伸びにくい麺に仕上がります。麺同士の結着を防ぎ、ほぐれが向上します。表面のつるみを維持します。餃子、焼売の皮 …… 餃子や焼売の皮などの経時変化に伴う硬化を抑制します。製菓・製パン …… 良好な口溶け、サクサクした食感や歯切れの良さを付与。ボリュームアップにも効果を発揮します。たこ焼き …… ソフトで、とろっとした食感が向上し、冷解凍後の食感維持にも効果を発揮します。パフスナック、米菓 …… サクサクした軽い食感を付与し、歯付きの軽減に効果があります。機械への生地の付着も軽減します。飲料 …… 溶解や分散が良好で、乳化した状態を保ちます。 「食感」は、食品のおいしさを決める重要な要素のひとつです。食感にこだわることで食品の魅力をより一層引き立てることができます。エレメント215をお試しになりたい方、粉末油脂の機能性を食品開発に活かしたい方は、ミヨシ油脂株式会社までお問い合わせください。 同社が運営する「ミヨシ未来プラットフォーム」では、新事業・商品開発に役立つ情報を発信しています。エレメント215についてもご案内しています。こちらもぜひご覧ください。

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行政情報

3月19日更新|行政情報【厚生労働省・農林水産省・消費者庁】

厚生労働省「輸入食品違反事例速報(令和6年3月分)」が更新されました。(令和6年3月15日)農林水産省 「地理的表示法とは」が更新されました。(令和6年3月11日)「【輸出に取り組む皆様へ】お役立ち資料集」が公表されました。(令和6年3月12日、関東農政局)消費者庁「機能性表示食品制度届出データベース 届出情報」が更新されました。(令和6年3月12日)

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セミナー・展示会

【受付中】商品の魅力をアップさせる製菓製パン原料〜美味しさを長持ちさせる素材~(3/27)

当社では、商品開発に役立つオンラインセミナーを毎月開催しております。2024年3月27日(水)に予定しています、第43回のテーマは、「商品の魅力をアップさせる製菓製パン原料〜美味しさを長持ちさせる素材~」です。製菓・製パン分野においては、季節やトレンドに合わせて数多くの商品が販売されています。また、最近では高騰する原材料への対応、食品ロス削減などの観点からも原材料の見直しや新規素材の探索が重要になっています。当セミナーでは、各社の特長ある商品を紹介することで、製菓・製パンの商品開発に貢献する情報を提供いたします。登壇企業の方々へ直接質問できるコーナーもございます。ぜひ、ご参加ください。開催概要テーマ:商品の魅力をアップさせる製菓製パン原料〜美味しさを長持ちさせる素材~日時:2024年3月27日(水)13時30分~参加方法: オンライン(EventHub)定員:200名(先着順)参加料:無料お申込はこちら:https://shareshima.com/seminars/20240327※こちらでお申し込みを受け付けた後、メールにて参加URLをお送りします申込締切:2024年3月27日(水) 13時プログラム1.シェアシマ事務局より (13時30分〜)セミナーの注意事項など2.製品・サービス紹介①「製パン分野における酵素利用~冷凍耐性付与・保形性改善・伸展性向上~」 長瀬産業株式会社(20分)酵素は食品加工における”縁の下の力持ち”!品質改良剤の核となる原料として、パンのボリュームアップ・食感や味のデザイン・日持ち向上等、多様化するお客様のニーズに貢献しています。今回はNAGASEの製パン用酵素について最新データを交えてご紹介します。②「パサつく生地を老化防止!理想の食感が長持ちする機能性油脂のご紹介」 ミヨシ油脂株式会社(20分)菓子のソフトさとしっとり感を持続させる酵素配合の機能性乳化油脂「パールインプラス」。パウンドケーキやスポンジケーキ、どらやきなどへの活用事例や、抹茶やココア生地などパサつきやすい生地への効果をご紹介します。③「製パン用酵素による、原料コスト削減とパン品質向上のご提案」 ノボザイムズジャパン株式会社パン製造において、酵素は生地処理性や品質を左右する原料です。さらに近年では、高騰する原料の代替として活用されています。今回は世界でニーズが高まっている新発売酵素とアプリケーションをご紹介します。ぜひ商品開発・コスト削減の提案にご検討下さい。3.その他次回のご案内など<15時終了予定>※システムの変更により、今回のセミナーから見え方が変更になります。※時間は目安ですので多少前後します。都合により、内容が変更になる場合がございます。

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サステナブル

サステナブル経営のための3つの疑問【食品企業のためのサステナブル経営(第13回)】

先日1月30日にオンラインで、「食品企業のためのサステナブル経営入門」セミナーが開催されました。190名の方にご参加いただき、その半分以上が食品原料の取り扱いに関わる企業の方でした。参加者の4分の1弱が経営層でしたが、環境・SDGs関連や研究・開発の方が次に多く、次いで営業、マーケティング、事業開発という順番でした。タイトルに「サステナブル経営」とあるので、経営層や環境部門の方が多かったのは当然としても、それ以外の事業活動の本流に関わる方々に多数ご参加いただいたことが特徴的だったように思います。サステナビリティやサステナブル経営が、食品企業においてもいよいよ重要な経営課題となってきたことを感じます。セミナーの開催レポートはこちら:【開催レポート】シェアシマ特別セミナー「食品企業のためのサステナブル経営入門」(1/30)サステナブル経営入門セミナーを振り返って実際、私が講演の冒頭でもお話ししたように、これは食品業界もSDGs(持続可能な開発目標)の達成に何か少しでも貢献しましょうというレベルの問題ではなく、サステナビリティを考えないことには、原材料が安定的に調達できなくなる、取引が継続してもらえなくなる、お客様の嗜好もどんどん変わっている、という事業の継続性に関わる問題なのです。それがゆえに、農水省の中世古さまがご説明くださったように、行政も「食品企業のためのサステナブル経営に関するガイダンス」を発表して、事業者に取り組みを促したり、行政としてそれを後押しする政策を次々に打ち出しています。あるいは日本マクドナルドの牧さまのご発表にあったように、企業も持続可能な原材料の確保のための体制を整え、さらにはお客様にも情報提供をしながら進めています。そして重要なのは、これがグローバル企業や大企業に限った話ではなく、規模の小さな会社や、農業・水産業の現場にとっても考えるべき課題であるということです。具体的に注意すべき内容やその対策については本連載でしっかりカバーしていきますので、ご興味のある方は連載の過去記事を読んでいただいたり、これからの記事もフォローしていただければと思います。連載をはじめから読む:食品企業がサステナビリティを考えなくてはいけないわけ【食品企業のためのサステナブル経営(第1回)】今回は、このセミナーの際にいただいたいくつかのご質問に、この場所をお借りして回答したいと思います。と言うのも、いずれも質問者の方だけでなく、関係するすべての方々に知っていただきたい内容だからです。それでは早速まいりましょう。質問:2050年に世界人口95億人、今のフードシステムでは養えないとのことですが、これはカロリーベースで養えないというこということでしょうか?回答:カロリーベースで足りなくなるという意味もありますが、残念ながら今のままですともっと悲惨なことになりそうです。まず、生産量を増やそうとすると畑を増やす必要がありますが、新しく畑を作る場所はもう残っていません。それどころか既存の畑が劣化していることから、下手をすると今より生産量が大幅に落ちる地域もあるでしょう。水資源もどんどん足りなくなります。また気候変動の影響も厳しくなりますので、農作物の質が低下したり、収量が減る場所が多くなります(寒い地方など、ごく一部例外はあります)。そして、台風やサイクロン、洪水、旱魃などの異常気象によって、その年の収穫が激減するという事象も今より多く発生するようになるでしょう。一方、病害虫による被害は、気温の上昇により増えると考えられます。そしてそもそも、このペースで異常気象による被害が増えると、2050年には経済そのものがまったく回らなくなることすら危惧されているのです。これ以外にも、水産資源の枯渇や花粉媒介者の激減など深刻な問題は山積みであり、このままでは95億人どころか、今より少ない人口すら支えることができなくなると懸念されています。質問:食品ロス、廃棄、代替肉への転換、農法の改善など、いくつかのフードシステムの改善がありますが、日本の食品産業が実施する場合に1番効果があるフードシステムの改善はどれでしょうか?回答:どれがもっとも効果があるかではなく、すべてに取り組む必要があります。できることすべてに取り組まなければならないのです。その上で言えば、手をつけやすいのは食品ロスの削減ですが、これもできる範囲で少しすればいいのではなく、徹底的にすることが重要です。その次に進めていただきたいのは、使用する原材料について、サプライチェーンと協働して負荷を減らしていくということです。農法の改善などについても、需要家が求めたり、協力することで進みやすくなります。そして食習慣を変えていくことも必要ですし、影響は大きいのですが、これは一番時間がかかるかもしれません。消費者の方の意識を変える必要があるのと、そもそも代替となる食物や調理方法を考え、作り出していく必要があるからです。しかし、ビジネス的には新しいマーケットになりますので、こちらにもぜひ力を入れて取り組んでいただきたいところです。質問:最後のスライドにあった「ビジネスとして」という観点、サステイナブルやSDGsというからみになるとなぜか そのビジネスという観点が抜けてしまい、独り歩きしてしまうのですが、どうするのがビジネスとサステイナブルが共存できますでしょうか?回答:それについてはぜひこの連載を毎回お読みいただきたいと思うのですが(笑)、一つだけ大切なことを言うと、今のビジネスのやり方を続けて、それにサステナビリティやSDGsの取組を付け加える形にはしないということです。そうではなく、すべてのビジネスの前提として、サステナビリティを考えるようにする必要があります。そうしないとサステナビリティと両立するようなビジネスにはなりません。あるいは、ビジネスの観点があるサステナビリティにはなりません。なお、以下の質問は日本マクドナルドの牧さまに対してのものなのですが、本質を捉えたとても良い質問なので、私からもお答えしたいと思います。質問:マクドナルドだけの話ではないが、脱プラに伴って紙資材の利用が増加していると思いますが、 紙の原料はもちろん木材です。プラスチックは減った一方で森林も減ってしまっては元も子もないと思いますが、環境負荷に対する本質的な評価はどのようにしているのでしょうか。回答:とても良いところに目をつけられました。でも、安心してください。紙は再生可能な資源であり、きちんと再植林をしながら使っていれば森がなくなることはありません。そして、マクドナルドが使用しているFSC認証紙はそのような形で生産されていることを第三者が確認しているものですから、心配する必要はまずないと言っていいでしょう。ただし、認証紙だからと言って無駄遣いするのはよくありません。他の環境負荷もあるからです。なるべく節約したり、リサイクルした方が良いことは言うまでもありません。一方で、ある負荷を下げることで、別の負荷を増やしてしまうという二律背反、いわゆるトレードオフは、いろいろな場面で起こります。なので、そこに目をつけたこの質問はとても良い質問なのです。そういう場合、そもそも問題の性質が異なったりすると直接的に比較しにくいので判断に困ることも多いのですが、それでもどう考えたら良いのか、きちんと整理することは可能です。ただし、説明すると少し長くなるので、詳しい説明は今後の宿題とさせてください。くれぐれも、一つの問題だけしか見なかったり、経済的な軸だけで判断したり、ということは避けてくださいね。

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セミナー・展示会

【開催レポート】シェアシマ特別セミナー「食品企業のためのサステナブル経営入門」(1/30)

食品原料のWebプラットフォーム「シェアシマ」を運営するICS-net株式会社(長野市)は、日本の食品製造業の未来に焦点を当て、グローバルな視点での展望と対応策を探る特別セミナー「食品企業のためのサステナブル経営入門」を、1月30日に開催しました。本記事では、登壇者様の講演内容の一部をご紹介します。農林水産省から情報提供|「食品企業のためのサステナブル経営ガイダンス」とはまずはじめに、農林水産省の中世古昌史様より「食品企業のためのサステナブル経営に関するガイダンスについて」と題して、情報提供をいただきました。中世古様は、環境問題の深刻化やESG(※)課題への投資が拡大している中、「今こそ各企業はサステナブルな経営への対応が求められている」と述べました。気候変動の影響や環境問題への対処の必要性、ESG投資に関する詳しい内容の紹介があったほか、企業がサステナビリティに取り組む際の背景や動機、具体的な取り組み方についても説明がありました。データや事例を交えながら、参加者に対して「サステナビリティに対するより深い理解が求められる」と促しました。その上で、今後は、サステナビリティに関する取り組み自体が「企業の経営戦略において必要不可欠である」と強調していました。※ESGとは、Environment(環境)、Social(社会)、Governance(企業統治)の略で、これらを考慮した投資活動や経営・事業活動のこと日本の食品産業の未来像|食品業界におけるサステナビリティの可能性次に、サステナブル経営アドバイザーの足立直樹様(株式会社レスポンスアビリティ代表取締役)より、基調講演をいただきました。冒頭、足立様は「私たちの今の経済活動は地球に大きな負荷をかけており、このままのやり方を続けることはもはやできない」と、経済活動優先の現状に警鐘を鳴らしました。その上で、食品業界は特に「気候変動」「資源循環」「生物多様性」において、多大な影響を及ぼしていると指摘しました。具体的な事例として、パーム油のための大規模なアブラヤシのプランテーション開発が、森林破壊・森林火災・地球温暖化を引き起こす大きな要因になっていることを挙げました。ほかにも、ミツバチの世界的な減少が農作物の生産を苦境に追いやっていることについても言及。こうした課題が顕在化し、対策に積極的な企業が増えつつある一方で、認証原料の供給が追いつかずに逼迫している問題を取り上げました。こうした複合的な課題には、「企業と個人、そして国際的な協力が必要とされている」としました。異常気象や自然災害については、その影響で食品産業においても深刻な経済損失が起きつつあることを強調した上で、事業者も調達先に働きかける必要性を訴えました。その上で、温室効果ガスの排出について、肉生産が大きな原因になっていることを指摘し、「代替肉の活用を含む食品システムの変革が求められている」と述べました。最後に、日本の食品産業に向けて、「国際的なトレンドや変化に敏感であることが必要。輸出先や海外からの訪問者に選んでもらうためには、サステナビリティや環境への配慮、持続可能な原材料の確保が求められる」と指摘。今後は現行のビジネスモデルでは立ち行かなくなる可能性が高く、「サステナビリティへの取り組みや柔軟性が一層求められている」と言います。加えて、重要なこととして、「持続可能な経営には企業と顧客の共同作業が必要であり、顧客に対する働きかけ、意識強化が必要である」とも言及。「解決策は既にある。伝統的な知恵を守りつつも、それらを新しいアイディアと融合させることこそが不可欠であり、そうすることで食品産業を持続可能なビジネスにすることができる」と述べました。マクドナルドのサステナビリティ戦略|環境保護とビジネスの調和日本マクドナルド株式会社の牧陽子様からは、同社のサステナビリティへの取り組みが紹介されました。牧様は、マクドナルドでは、サステナビリティを「食」「環境」「社会」「人」の4つの柱で捉えていると説明しました。「環境」については、2050年までのネット・ゼロ・エミッションを目指し、店舗やオフィスでのCO2削減やサプライチェーンにおける改善を進めているそうです。例えば、再生エネルギー導入・省エネルギー対策、食品リサイクルの積極的推進など多岐にわたる取り組みを行っていて、併せてプラスチック削減も進行中ということです。牧様によると、同社では、2025年末までに、すべてのお客様提供用パッケージを再生可能な素材、リサイクル素材または認証された素材に変更することが計画され、すでに木製カトラリーや紙製ストロー、紙製サラダボックスの提供が始まっています。加えて、ドライブスルーではレジ袋の提供を抑制。食品ロス削減にも力を入れており、2023年における食品ロス率は2.3 %に止まったそうです。ほかにも、持続可能な食材の調達、地域貢献活動や人材育成などに力を入れていて、「おいしさとFeel-Goodなモーメントを、いつでもどこでもすべての人に」というミッションを達成するため、サステナビリティを追求していく意欲を示していました。当日は、190名を超える方々にお申し込みいただきました。講演後に寄せられた感想では、「行政の動き、社会課題やSDGsに関する豊富な事例紹介、大手企業の取組みと多彩な内容で貴重な学びを得られた。」「弊行でもSDGs推進に関する相談を受け対応する事例が出ているので参考にしたい。」「これまでサステナビリティの機運への高まりを感じていたが、自分事として捉え切れていなかったと再認識した。自分たちがこれからも生きていくためにも、大切な変革の時期だと感じた。」などの声が寄せられました。なお、今後もシェアシマでは「サステナブル経営」に関する継続的な情報発信をしてまいります。「食品企業のためのサステナブル経営」好評連載中足立直樹氏が、食品企業のサステナブル経営をいろいろな角度から解説する「食品企業のためのサステナブル経営」が、シェアシマinfoで好評連載中です。#食品企業のためのサステナブル経営のタグから、連載中のすべての記事をご覧いただけます。

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セミナー・展示会

【受付終了】未経験から始める機能性表示食品の開発~開発のポイントとブランドの作り方~(3/13)

<こちらのセミナーの受付は終了しました>当社では、商品開発に役立つオンラインセミナーを毎月開催しております。2024年3月13日(水)に予定しています、第42回のテーマは、「未経験から始める機能性表示食品の開発~開発のポイントとブランドの作り方~」です。市場拡大が続く機能性表示食品は、受理件数の増加と新規企業の参入で競争が一層激化しています。一方で、景品表示法違反(優良誤認)による措置命令が出されるなど、新たな課題も浮かび上がっています。当セミナーでは、機能性表示食品制度に対応した商品開発やマーケティングをサポートされているAL-FOODS株式会社様、および、健康志向食品の価値を正しく消費者へ伝える手法の1つである「AskDoctors」との商品開発について医療機関、医師とのネットワーク国内トップを誇るエムスリー株式会社にご登壇いただき、商品開発ポイントからブランドの作り方までご紹介いただきます。機能性表示を取得したいが具体的になにをしたらいいのかわからないという方、製品や原料のマーケティングやブランディングについて学びたい方におすすめのセミナーです。登壇企業の方々へ直接質問できるコーナーもございます。ぜひ、ご参加ください。開催概要テーマ:未経験から始める機能性表示食品の開発~開発のポイントとブランドの作り方~日時:2024年3月13日(水)13時30分~参加方法: オンライン(EventHub)定員:200名(先着順)参加料:無料申込締切:2024年3月13日(水) 13時プログラム1.シェアシマ事務局より (13時30分〜)セミナーの注意事項など2.製品・サービス紹介①「商品の価値を正しく消費者へ伝える“AskDoctors"(仮)」エムスリー株式会社(20分)コロナ禍をきっかけに、生活者の健康意識が高まり、ヘルスケア食品が増えています。ヘルスケア食品の買ってもらう為の戦略とマーケティング手法についてお話致します。②「機能性表示食品開発にお悩みのお客様のためのサポートサービス「キノサポ」のご提案」AL-FOODS株式会社(20分)AL-FOODS株式会社が手がける機能性表示食品の開発フルサポートサービス「キノサポ」のご提案。健康食品、一般食品で同制度の開発にお困りのお客さまのために、丸投げでおまかせいただけるサービスをご用意いたしました。サービス概要、対応範囲、事例についてご案内いたします。3.その他次回のご案内など<15時終了予定>※システムの変更により、今回のセミナーから見え方が変更になります。※時間は目安ですので多少前後します。都合により、内容が変更になる場合がございます。

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食品原料

食感改良でおいしさアップ|食品のゲル化剤・増粘剤【タイショーテクノス】

やわゲルのご紹介なめらかな舌触りやプルプルといった食感は、食品の美味しさの決め手となる重要な要素です。株式会社タイショーテクノス(東京都港区)が研究開発した「やわゲル」は、増粘多糖類に同社独自の加工を施し、できあがるゼリーの固さや溶液の粘度を変化させたゲル化剤・増粘剤。組み合わせる素材によって多彩な食感を生み出すことができます。この記事では、バラエティーに富んだ食感で美味しさを演出するやわゲルの特徴と、商品ラインナップ、それらを活用した食品開発の事例をご紹介します。食感を改良して商品価値を上げたい、価格の安定した国産原料で商品開発したいとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。やわゲルの特徴タイショーテクノス研究所は1967年の開設以来、微生物コントロールをコア技術として、食品添加物・着色料・工業用防腐防かび剤・食品工場用サニテーション製剤・食品素材など、幅広い分野で豊かで潤いのある食文化と快適な生活の実現に努めてきました。やわゲルは、同社の特許製法によって生み出された、食感の改良に優れた機能を持つゲル化剤・増粘剤です。 一般に、ゲル化剤は、液体をゼリー状に固めたり保形性を付与したりするのに用いられ、増粘剤は、食品に粘りやとろみをつける目的で利用されます。これらの原料には、植物由来のものから、動物・海藻・微生物由来までさまざま。 やわゲルは、寒天、グルコマンナン(こんにゃく芋)、カラギナン(藻)などを原料とした植物由来で、化学的処理は一切行わず、加熱処理のみでつくられた新しい素材です。やわゲルのメリットやわゲルは、原料となる素材によって、その特性や得られる食感改良効果が異なります。ここでは、寒天を原料とした「やわゲル・寒天」を主な例に、メリットをご紹介します。1.食感改良に高い効果を発揮「やわゲル・寒天」は、保形性がありながら、なめらかでとろける食感を創出します。例えば、羊羹やチョコスプレッドに添加した場合、従来の寒天とは異なり、柔らかで伸びの良い、なめらかな食感になります。2.高機能な保形剤として「やわゲル・寒天」を野菜ペーストなどに添加した場合、保形性を付与して離水を防ぎ、かつ、舌で簡単に押し潰せるくらいの食べごたえのあるペーストに仕上げることができます。添加量によって固さ調節もしやすいため、離乳食や介護食にも応用が可能です。また、喫食温度(60〜65℃)でも溶解しない耐熱性があり、温かい料理にも効果を発揮します。 3.プラントベースフード、アレルゲンフリー原料としてやわゲルは、植物由来のため、プラントベースフードや動物性原料の代替原料としても使用できます。例えば、プリンの材料を牛乳から豆乳に、卵を「やわゲル・寒天」に置き換えることで、保形性がありながら、なめらかで口当たりの良い植物性プリンを作ることができます。また、アレルギー対応の食品開発にも役立ちます。 4.低糖質・低塩・低脂質のメニュー開発に貢献、コクやスパイス感の増強もやわゲルは、組み合わせて使用することで多彩な食感を生み出すことができます。例えば、「やわゲル・寒天」と「やわゲル・Gマンナン」を組み合わせて使うことで、液体を保形性のあるクリーム状やペースト状にすることができます。口内でなめらかに崩れ、舌への付着性を高めるため味蕾(みらい)を長く刺激し、味が強く感じられる特性があります。これを活かし、砂糖の量、あるいは塩、脂質を減らしても味わいを損なうことなく、低糖質・低塩・低脂質のメニュー開発に貢献します。また、コクやスパイス感を増強する効果もあります。 5.国産素材で価格が安定「やわゲル・Gマンナン」、「やわゲル・こんにゃく粉」の原料は国産です。LBGなどと異なり、海外情勢に左右されず価格が安定しています。輸入原料の代替として、また、国産素材を求める消費者ニーズにお応えします。 やわゲルシリーズの商品ラインナップと活用事例特色あるやわゲルの商品ラインナップと活用事例をご紹介します。やわゲル・寒天寒天を主原料としています。しっかりとした保形性を維持しつつ、力を加えると容易に伸びるというスプレッド性を付与することができます。濃厚プリン、飲むゼリー、和菓子、フィリングなどの軟ペーストの作製などに最適です。カスタードクリームなどで冷凍耐性が必要な場合は、「やわゲル・寒天」と「やわゲル・Gマンナン」を併用することで、なめらかさと保形性の付与に加え、解凍時のドリップ抑制ができ効果的です。やわゲル・Gマンナンこんにゃく粉由来のグルコマンナンを原料としています。汎用的な増粘剤であるLBG(ローカストビーンガム)と同等の粘度、冷凍耐性、耐熱性、耐酸性を有しています。LBGは、地中海沿岸の常緑樹の種子から得られる増粘安定剤です。近年のLBGの価格高騰を受けて、代替原料として研究開発されたのが「やわゲル・Gマンナン」です。LBGよりも少ない添加量で同様の効果を得られることから、コストの見直しにも寄与します。口溶けの良いアイスクリームや素材に程よく絡むタレなどに幅広く活用できます。また、従来のグルコマンナンやこんにゃく粉では高粘度によりハンドリング不良が生じる場合や冷凍耐性が不足するといった問題の改善が可能です。「やわゲル・Gマンナン」は、単独ではゲル化しない素材ですが、カラギナンやキサンタンガムと組み合わせることでゲル化剤としても使用できます。チーズやゼリーの食感を向上させます。やわゲル・こんにゃく粉こんにゃく粉を原料としたゼリー製剤です。やわゲル・Gマンナンも同じくこんにゃく粉を原料としていますが、2つの違いは、素材の精製度合いが異なることです。やわゲル・こんにゃく粉の方が、精製度の低いこんにゃく粉を使用しているため、製品の見た目は褐色の粉末です。物性は、やわゲル・Gマンナンに近く、フルーツゼリーなどの原料として適しています。やわゲル・カラギナンカラギナンを原料としたゼリー製剤です。単体使用でもゲル化する素材ですが、LBGやグルコマンナンと併用することで、スライムのような柔らかくしなやかな弾力のあるゼリーに仕上がります。一般に、柔らかいゼリーを作りたい時は、ゲル化剤の量を減らす方法がありますが、離水が増えてしまう欠点があります。やわゲル・カラギナンと他の素材を組み合わせて配合することで、柔らかく、かつ、離水を抑えたゼリーを作ることができます。やわゲルは、素材を組み合わせることによって多彩な食感を生み出すことができる食品原料です。第37回シェアシマ商品開発セミナー「商品の魅力をアップさせる『食感』とは?差別化ポイントと事例紹介」では、やわゲルの特徴について動画と研究資料を用いて詳しくご紹介しています。シェアシマ会員(登録無料)の皆様は、セミナーの録画をいつでもご視聴いただけます。ぜひご覧ください。開発商品にぴったりのゲル化剤・増粘剤をお探しの方は、ぜひ一度、同社にお問い合わせください。

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セミナー・展示会

【受付終了】食品製造業で効率化が進まない理由と対策 ~人手不足を解消するサービス~(2/28)

<こちらのセミナーの受付は終了しました>当社では、商品開発に役立つオンラインセミナーを毎月開催しております。2024年2月28日(水)に予定しています、第41回のテーマは、「食品製造業で効率化が進まない理由と対策 ~人手不足を解消するサービス~」です。食品製造業・食品工場現場では、熟練作業者の高齢化による退職や労働人口減、コロナ禍の影響などにより人手不足が深刻化しています。本セミナーでは、新たなサービスを使うことで業務改善を行い、人手不足を解消するだけでなく、品質管理の向上にも繋がるヒントをご紹介します。登壇企業の方々へ直接質問できるコーナーもございます。ぜひ、ご参加ください。開催概要テーマ:食品製造業で効率化が進まない理由と対策 ~人手不足を解消するサービス~日時:2024年2月28日(水)13時30分~方法:ZOOM(ウェビナー)定員:200名(先着順)参加料:無料申込締切:2024年2月28日(水) 13時プログラム1.シェアシマ事務局より (13時30分〜)セミナーの注意事項など2.製品・サービス紹介①「食品製造業DXが進まない本当の理由、必要な考え方」 株式会社カンブライト(20分)食品製造業において、費用を抑えて生産効率を上げたい、ペーパーレス化したい、品質向上させたいなど、お悩みに合わせたシステム選定や導入のお手伝いを行っています。実際の導入事例を交えて「ツクルデ」で実現できることをお伝えします。「ツクルデ」紹介記事はこちら⇒https://shareshima.com/info/2678750026②「スマートフォン用アプリ『ムシレコ』を利用した害虫管理の改善」 富士フレーバー株式会社(20分)「ムシレコ」は、弊社のフェロモントラップを利用したモニタリング作業をサポートするスマートフォン用アプリです。より効果的な害虫管理を実施する為には、害虫の生活環を考慮したモニタリング頻度を設定することがポイントになります。セミナー内で詳しくご説明させていただきます。③「人手不足解消はもちろん、歩留まり改善にも繋がる検査ソリューションのご紹介」 株式会社フツパー(20分)独自AIを活用した外観検査ソリューションをご紹介。ソフトウェアはもちろん、現場環境に合わせたハードウェアもご提供します。昨今、多くの企業様が外観検査の自動化を検討されておりますが、弊社を選んでいただいている理由と、単なる省力化にとどまらない品質管理機能もご紹介します。3.その他次回のご案内など<15時終了予定>※時間は目安ですので多少前後します。都合により、内容が変更になる場合がございます。

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食品原料

食感改良でおいしさアップ|麺や菓子など小麦粉使用の食品に効果的な粉末油脂【ミヨシ油脂】

機能性粉末油脂「エレメント215」のご紹介粉末油脂の特性を活かし、食品の食感改良や品質保持に高い効果を発揮するのが、ミヨシ油脂株式会社(東京都葛飾区)の「エレメント215」です。作業性・溶解性・保存安定性に優れ、デンプンやグルテンなどを含む食品に効率的に作用することから、麺類や餃子の皮、パン、菓子などさまざまな食品に活用の幅が広がっています。この記事では、エレメント215の特徴とメリット、粉末油脂がもたらす食感改良のメカニズム、エレメント215の活用事例についてご紹介します。麺をコシのある歯切れの良い食感に改良したい方、使い勝手の良い油脂製品をお探しの方は、ぜひご覧ください。エレメント215のシェアシマ掲載ページは、こちらよりご覧いただけます。エレメント215とは油脂の力を活かし、食品のみならず生活用品や工業製品など、さまざまな分野で安全性と機能性に優れた油脂製品を展開しているのが、ミヨシ油脂株式会社です。エレメント215は、同社の高い技術によって生まれた、アレルギー特定原材料(表示義務8品目)を配合せず、水への溶解性・分散性に優れた粉末油脂です。市場で流通している粉末油脂は、大きく分けて2種類に分類されます。一つは、親油性タイプ(全脂型)です。親油性タイプは高融点油脂を噴霧冷却や冷却粉砕して粉末化します。親油性であるため、水に馴染まない特性があります。もう一つは親水性タイプ(O/W型ドライエマルジョン)で、エレメント215もこの一つです。親水性タイプは、乳化機を用いて水中油滴型(O/W型)乳化液を作り、スプレードライヤーなどで噴霧乾燥して粉末化します。油脂は糖質やタンパク質など、いわゆる賦形剤に包み込まれており、その油滴サイズはおよそ1.0μmと細かく、水に容易に分散する特性があります。エレメント215は、油分を高配合した粉末油脂であるため、食品に対して油脂の効果を効率的に発揮することができます。エレメント215の特徴粉末油脂がもたらす食感改良のメカニズム粉末油脂は、食品に含まれるデンプンやグルテンに対し効率的に作用し、高い食感改良効果を発揮します。デンプンへの作用通常デンプンは、水を加えて加熱すると結晶構造の中に水が入り込み膨張します。これをさらに加熱すると、デンプン粒が崩壊して中のアミロースが流出し、時間経過とともに再結晶化、老化を起こします。老化したデンプンを含んだ食品は、ぼそぼそと硬い食感になったり、白濁や離水を起こしたりすることもあります。一方、デンプンに粉末油脂を添加した場合は、細かい油滴がデンプンの周りを保護してデンプン粒の崩壊を防ぎます。デンプンの老化を抑制することで、おいしい食感(麺のコシの維持や、生地の硬化の抑制)を生み出すことができます。グルテンへの作用粉末油脂は、小麦タンパクであるグルテンへも作用します。小麦粉に水を加えて捏ねると、小麦に含まれる2種類のタンパク質が結びつきグルテン構造を形成します。太く荒いグルテン構造では、伸展性が悪く生地は固くなりますが、油脂を加えることでグルテン同士の結着を防ぎ、細密なグルテン構造が形成されます。これにより、伸展性に優れた生地(パンであれば、ソフトな食感やふんわりとボリュームのある食感)を実現します。 エレメント215のメリット1. 溶解性・分散性に優れ、作業性が高い粉末油脂は、液体や固体油脂に比べ計量が容易です。さらさらとした粉末で、粉体原料に混ぜることができます。さらに、水への溶解性・分散性に優れ、スープや飲料にも広くご活用いただけます。また、すでに乳化されているため、強力な攪拌設備をお持ちでないメーカー様でも安心してご利用いただけます。2. 保存安定性が向上粉末油脂は、賦形剤で包まれているため、マーガリンやショートニングと比較して油脂の劣化が緩やかになる特徴があります。原料の長期保存ができる点も大きなメリットです。3. アレルゲンフリー、プラントベースフードにも使用可能エレメント215は、乳や卵などアレルギー特定原材料(表示義務8品目)を配合しない粉末油脂です。また、動物由来原料も配合していないため、アレルゲンに配慮した食品やプラントベースフードまで幅広くご利用いただけます。エレメント215の活用例ハンドリング性に優れ、麺類から飲料まで様々な食感・品質改良に役立つ粉末油脂エレメント215の活用事例とその効果をご紹介します。麺類 …… コシや歯切れが向上し、時間がたっても伸びにくい麺に仕上がります。麺同士の結着を防ぎ、ほぐれが向上します。表面のつるみを維持します。餃子、焼売の皮 …… 餃子や焼売の皮などの経時変化に伴う硬化を抑制します。製菓・製パン …… 良好な口溶け、サクサクした食感や歯切れの良さを付与。ボリュームアップにも効果を発揮します。たこ焼き …… ソフトで、とろっとした食感が向上し、冷解凍後の食感維持にも効果を発揮します。パフスナック、米菓 …… サクサクした軽い食感を付与し、歯付きの軽減に効果があります。機械への生地の付着も軽減します。飲料 …… 溶解や分散が良好で、乳化した状態を保ちます。 「食感」は、食品のおいしさを決める重要な要素のひとつです。食感にこだわることで食品の魅力をより一層引き立てることができます。エレメント215をお試しになりたい方、粉末油脂の機能性を食品開発に活かしたい方は、ミヨシ油脂株式会社までお問い合わせください。 同社が運営する「ミヨシ未来プラットフォーム」では、新事業・商品開発に役立つ情報を発信しています。エレメント215についてもご案内しています。こちらもぜひご覧ください。

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サステナブル

天然水産物を持続可能に利用するには?(後編)【食品企業のためのサステナブル経営(第12回)】

前回の記事を読む:天然水産物を持続可能に利用するには?(前編)【食品企業のためのサステナブル経営(第11回)】ここでは世界的に広く普及しているこのMSC認証を例に、天然水産物を漁獲する漁業に関する認証について説明したいと思います。MSC認証には、漁業が持続可能な形で行われていることを認証する「MSC漁業認証」と、認証を取得した漁業で獲られたものがそうでない水産物と混じらずに管理されていることを認証するMSC CoC認証(※)がありますが、今回は漁業そのものにまつわる課題をまず説明したいので、漁業認証についてのみ紹介します。※CoCはChain of Custodyの略。水産物の水揚げ以降のサプライチェーンに対する加工・流通の管理認証。MSC漁業認証を取得した漁業で獲られた水産物をMSC認証のものとして取り扱うためには、MSC CoC認証が必要となります。持続可能な漁業のための3つの原則MSC漁業認証は、持続可能な漁業となるために3つの原則からなる要求事項を規定しています。3つの原則は以下の通りです。(出典:MSC)資源の持続可能性漁業が生態系に与える影響漁業の管理システム原則1は言わずもがなですが、過剰な漁獲を行わず、資源を枯渇させないようにしていることを意味します。資源量を把握し、資源を減らさない範囲で漁獲するということです。そして原則2は、対象となる魚種だけでなく、その漁業を行ったり、また漁業が依存する生態系を持続する形で漁業を行うことを意味しています。例えば、対象魚種以外を漁獲してしまう「混獲」と言われる問題があります。混獲と言うと、対象魚種以外のものが若干混じって獲れてしまうような印象を持つ方もいらっしゃるかもしれませんが、実際には、対象魚種以外の方がはるかに多く獲られ、しかもそれが利用されずに廃棄されるようなことも多く起きています。これではたとえ対象魚種の資源量は維持できたとしても、生態系が損なわれてしまうことは容易に想像できるでしょう。そしてそれが結果的に対象魚種にも(悪)影響を与えるかもしれません。同様に、漁業によって海の環境を悪化させるようなことも、もちろんあってはいけません。そして最後に原則3ですが、原則1と2を満たすために、地域や国、あるいは国際的なルールを尊重した管理システムを持つことを求めています。きちんとした管理体制があることが重要なのです。世界の水産資源を守るための「現実解」日本では長らく、資源管理は地域に任されて来ました。1996年以降、少しずつ国が水産資源管理制度を整えるようになってきていますが、それでも欧州や北米などの地域に比べて、まだまだ不十分な部分が少なくありません。制度ととしては存在していても、科学よりもこれまでの慣習などを優先している場合もあり、十分に機能していない場合もあります。さらに、世界の海の61%(面積ベース)を占める公海について言えば、各種の条約が資源管理を定めるようになって来ているものの、こちらもまだ十分とは言えない状況です。ですので、MSC認証のような制度を自主的に利用し、関係者全員で地域の、そして世界の水産資源を保全し、公平かつ持続的な形で利用することが重要なのです。そして実際、水産資源管理がしっかりと行われ、MSC認証のような制度が普及している国々や地域では、水産資源量が維持され、漁獲高も高く、水産業は儲かる産業で若者にも人気があるという好循環ができています。食品会社は認証水産物を優先的に調達することで、水産資源管理が促進され、水産資源量を維持・拡大することに間接的に貢献することができます。なお水産業においては、漁業現場における労働安全衛生や人権の問題も近年非常に注目されています。MSC認証にも強制労働や児童労働に関する要求事項はありますが、今のところこうした課題すべてを包括的にカバーする認証制度はありませんので、いくつかの制度を組み合わせたり、自主的に調達基準を設けてサプライヤーと協働するなどの取り組みが必要です。もちろんこうした取り組みも、水産業を持続可能にすることに貢献することになりますし、その結果、食品産業そのものを持続可能にすることにもなるでしょう。このようにまだまだいろいろな課題があるのですが、今回のまとめとしては、天然水産物の場合には、資源量に余裕があるものを使うことが重要だということです。けれども、どの魚が資源量に余裕があるかは判断しにくいと思いますので、そのためには資源量に配慮した持続可能な漁業で獲られたMSC認証水産物などを材料として使うということが現実的な解になります。国際的にチェーン展開するホテルやレストランなどでは、調達の条件としてMSC認証水産物であることを指定するところも既に現れています。認証水産物を取り扱っていることが取引条件になる時代もすぐそこまで迫っていると言っていいでしょう。いきなり全面的とは言いませんが、まずはそうした材料を少しでも探して、使ってみることから始めてみてはいかがでしょうか。次回の記事を読む:サステナブル経営のための3つの疑問【食品企業のためのサステナブル経営(第13回)】

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食品原料

青いバナナの栄養や効能、食べ方を解説!青い果実のアップサイクル事例も紹介

通常、バナナは皮が緑色の状態で日本に輸入され、熟成プロセスを経て黄色くなってから販売されます。2023年8月頃から、熟成前の「青いバナナ」を店頭で見かけるようになりました。「黄色いバナナとどのような点が異なるのだろうか」と気になっている人も多いでしょう。そこで、今回は、青いバナナが出回るようになった理由・背景や、栄養成分・効能、食べ方を詳しく解説します。加えて、バナナ以外の青い果実(青いパパイヤ、青みかん・摘果みかん)のアップサイクル事例も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。青いバナナとは|出回るようになった理由・背景青いバナナとは、「皮が緑色の熟成前のバナナ」のことです。2023年8月頃から市場に出回るようになった背景には「これまで生産地で廃棄されていた規格外バナナを流通させ、食品ロスを減らそう」という気運の高まりがあります。バナナの生産・販売事業を展開している株式会社ドールでは、傷などが原因で「規格外」とされた青いバナナは、従来は熟成させずに廃棄されてきました。こうしたバナナを活用するために「Doleグリーンバナナ」というブランド名で販売するようになりました。そのほか、粉末状に加工した「青バナナ粉」も流通していて、小麦粉の代用品としても活用されています。青いバナナの栄養成分・効能青いバナナには、熟成後の黄色いバナナよりも多くの「難消化性デンプン(レジスタントスターチ)」が含まれています。熟成が進むにつれて、難消化性デンプンが分解されて糖化されるため、甘味が増していきます(※1)。難消化性デンプンは、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の両方の働きを兼ね備えています。青いバナナを食べると血糖値上昇の抑制や空腹感の抑制、整腸効果が期待できます。また、発酵青バナナ粉末(青バナナの果実部から調製した粉末を酵素・発酵処理したもの)には、免疫機能(サイトカイン産生能)を向上させる効果があることが示唆されています(※2)。※1参考:野呂哲ほか(2011年)「バナナの澱粉」弘前大学教育学部紀要、第105号、pp.75-79※2参考:金有宏ほか(2018年)「発酵青バナナ末(バナファイン®)経口摂取による免疫賦活効果の検討」公益社団法人日本農芸化学会大会講演要旨集、p.1856青いバナナの食べ方青いバナナを生の状態で食べると「えぐみ」を感じることが多く、黄色いバナナに比べて、甘味は強くありません。加熱すると栗やジャガイモのような食感に変わり、「ホクホク」「しっとり」などと形容されます。野菜と同様に、さまざまな加熱料理に使うことが可能です。ここでは、下処理方法と青いバナナを使った料理の例を紹介します。下処理方法青いバナナは、基本的には生食には不向きで、加熱して食べるのがおすすめです。青いバナナで「マッシュドバナナ」を作る場合は、下処理として、皮を剥いてから、水に浸しておきましょう。また、どうしても生のまま食べたい場合は、青いバナナを追熟させて甘くしてから食べる方法もあります。青いバナナを使った料理青いバナナは、そのまま加熱するだけでシンプルに食べられます。青バナナの両端を切断し、数秒間、水にさらした上でラップに包み、電子レンジで2~3分加熱してから皮を剥きましょう。そのほか、下処理した青いバナナをつぶして、マッシュドバナナに加工して食べる方法もあります。マッシュドバナナは、サラダのようにして食べる以外に、コロッケやスムージーの具材としても利用できます。粉末状に加工された製品(青バナナ粉)は、菓子を作る際に「小麦粉の代用品」として使用できます。小麦粉アレルギー対策として、青バナナ粉を使用することも選択肢のひとつです。バナナ以外にもある!青い果実を使ったアップサイクル事例近年、バナナ以外にも青い果実の活用が進んでいて、「アップサイクル事例」として注目されています。アップサイクルとは、捨てられるはずの生産物・商品に、「新たな価値」を付与して再利用を実現することです。単なるリサイクルとは異なり、「クリエイティブ・リユース(創造的再利用)」とも表現されます。ここでは、青い果実の主な活用例として「青いパパイヤ」と「青みかん・摘果みかん」をピックアップし、それぞれの栄養や効能、使い方を紹介します。青いパパイヤ青いパパイヤとは、皮が緑色の未熟な状態のパパイヤのことです。果物としてではなく、野菜として食されることから、「野菜パパイヤ」と呼ばれる場合もあります。熟して皮がオレンジ色になったパパイヤとは異なり、甘味はありません。熟す前のパパイヤは、栄養が豊富です。パパインやリパーゼ、アミラーゼといった酵素に加え、ビタミンB1やビタミンC、カルシウム、マグネシウム、食物繊維などの含有量も多いため、健康食材として注目されています(※1)。そのほか、ポリフェノールやフラボノイドも多く含んでいて、「青いパパイヤを発酵させて粉末状に加工した食品を高齢者に摂取させたところ、ナチュラルキラー細胞活性が回復した」という主旨の報告もあり、免疫機能を改善する効果が期待できます(※2)。青いパパイヤは、「パパイヤ茶」に加工されて販売されたり、サラダや炒め物など、多種多様な料理の具材として利用されたりしています。★パパイヤ茶の商品例については、こちらのページをご覧ください。※1参考:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年「食品群名/食品名: 果実類/パパイア/未熟/生」※2参考:藤田雄三ほか(2017年)「Fermented Papaya Preparation Restores Age-Related Reductions in Peripheral Blood Mononuclear Cell Cytolytic Activity in Tube-Fed Patients」PLOS ONE青みかん・摘果みかん青みかんとは、熟する前の段階で早摘み・間引き(摘果)したみかんのことで、「摘果みかん」とも呼ばれます。青みかん・摘果みかんは、成熟果よりもフラバノン配糖体(ヘスペリジンやナリルチン)の含有量が多く、脂質代謝を改善する効果(※1)や、ハウスダストなどによる鼻の不快感を軽減する効果(※2)が期待できます。使い方としては、そのまま食するほか、絞った果汁を焼き魚などにかけたり、ハチミツとあわせてドリンクにして飲んだりするのもよいでしょう。青みかん・摘果みかんの皮から抽出したエッセンシャルオイルも流通しています。また、柑橘類の栽培が盛んな愛媛県を拠点とする愛媛製紙株式会社では、ジュースの製造過程で発生する搾汁残渣を加工した「柑橘由来機能性ペーストMaCSIE(マクシー)」を販売しています。★MaCSIEは、食品や化粧品の原料として活用の幅が広がっています。詳細については、こちらのページをご覧ください。※1参考:田丸靜香ほか(2017年)「廃棄される未熟ミカンに豊富に含まれるヘスぺリジンの可溶化 不溶性成分を茶飲料として摂取可能に」化学と生物、55巻、4号、pp.290-293※2参考:出口貴浩ほか(2021年)「未熟ウンシュウミカン果実含有食品の摂取による鼻の不快感の軽減およびQOL 改善作用とその安全性―ランダム化二重盲検プラセボ対照並行群間比較試験―」薬理と治療、49巻、11号、pp.1877-1887まとめ近年、青いバナナをはじめとしてさまざまな青い果実が注目されるようになりました。これまで廃棄されがちだった未熟果が出回るようになり、新たな価値を付与した上で販売される「アップサイクル事例」も増加中です。青い果実には、成熟果よりも含有量が多い栄養成分もあり、さまざまな効果・効能が期待できます。多様な食べ方・使い方が可能なので、新規食材としてチェックしてみてはいかがでしょうか。

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セミナー・展示会

【受付終了】注目のSDGs関連原料〜消費者ニーズを捉えた商品を開発するヒント〜(2/7)

<こちらのセミナーの受付は終了しました>当社では、商品開発に役立つオンラインセミナーを毎月開催しております。2024年2月7日(水)に予定しています、第40回のテーマは、「注目のSDGs関連原料〜消費者ニーズを捉えた商品を開発するヒント〜」です。SDGs(持続可能な開発目標)の認知拡大に伴い、生活者の意識も、サステナブルでエシカルな視点で商品を選択する傾向が高まりつつあります。当セミナーでは、地球環境に配慮した生産・開発にこだわった食品原料や代替タンパクとしても注目のプラントベースフード、そして、SDGs推進に向けた取り組みについて各社よりご紹介いただきます。消費者ニーズを捉え、食品開発の立場からSDGs推進に貢献したいとお考えの方におすすめのセミナーです。登壇企業の方々へ直接質問できるコーナーもございます。ぜひ、ご参加ください。開催概要テーマ:注目のSDGs関連原料〜消費者ニーズを捉えた商品を開発するヒント〜日時:2024年2月7日(水)13時30分~方法:ZOOM(ウェビナー)定員:200名(先着順)参加料:無料申込締切:2024年2月7日(水) 13時プログラム1.シェアシマ事務局より (13時30分〜)セミナーの注意事項など 2.製品・サービス紹介①「森をつくる農業『アグロフォレストリー』」 株式会社フルッタフルッタ(20分)フルッタフルッタは、主にアグロフォレストリー(農業+林業)で栽培されたアマゾンフルーツを使用し、栄養や美味しさはもちろん、身近なエコを消費者の元へお届けしています。アグロフォレストリーのメリットのひとつに、CO2の吸収があります。同社が取り組むCO2削減量の可視化についてもご紹介します。②「オーストラリアシェアNo.1プラントベースミートのご紹介と環境への取り組み」 オザックス株式会社(20分)オーストラリアシェアNO.1である、v2foodが展開するプラントベースミート、従来のレシピ&製造工程を維持しつつ、プラントベース商品の開発及び環境対応が可能な商品や工場内でのリサイクル等の取り組み、日本製紙が50年かけて開発した食品に対応したナノセルロースファイバー、国有林の間伐材樹液を配合した地球と人に優しい洗剤等、オザックスの環境への取り組みをご紹介します。③「果皮まで100%使い切る!花粉症への効果が期待される柑橘『じゃばら』」 紀伊路屋合同会社(20分)<平成16年より「エコファーマー」認定、江戸時代より続く農園で柑橘を栽培しています>じゃばらには、花粉症に効果があるとされるナリルチンが柑橘類の中でもダントツに多く含まれています。搾汁後は捨てられてしまうことの多い果皮まで100%使い切る、こだわりの製法で粉末化したじゃばら商品とその活用方法をご紹介します。④「いただきます米ぬかのチカラ」 株式会社ライヴス(20分)最近少しずつ市場認知度が上がってきた「食べる米ぬか」。その風味や特徴、主な栄養素に加え、大手食品メーカー様・健康食品メーカー様での採用事例をご紹介します。3.その他次回のご案内など<15時30分終了予定>※時間は目安ですので多少前後します。都合により、内容が変更になる場合がございます。

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業界用語

FSSC22000とは?要求事項やver6日本語版の変更点を解説

食品の安全性を証明する規格のひとつである「FSSC22000」。名前は聞いたことがあっても、規格の概要や規格を取得するメリット、ISO22000との違いがよくわからないという人もいるかもしれません。そこで、今回はFSSC22000の特徴やメリットを詳しく解説します。ISO22000との違いやver6日本語版の変更についても紹介します。この記事を読むことでFSSC22000の全体像について理解できます。ぜひ参考にしてみてください。FSSC22000とはFSSC22000は「Food Safety System Certification 22000」の略称で、オランダのFSSC22000財団が開発した食品の安全性を証明するシステム規格です。ここでは、FSSC22000の特徴と取得するメリット、規格の対象事業者を解説します。FSSC22000の特徴FSSC22000の特徴として、高いレベルの食品管理が求められることと、国内の食品製造業者743事業者のうち5.3%が認証を取得していることが挙げられます。FSSC22000は、ISO22000をベースに、2つの食品関連事業向けの前提条件プログラムを統合した規格です。具体的な要求事項が明確でないHACCPや、要件基準の具体的な内容を認証取得予定の事業者に一任しているISO22000とは違い、FSSC22000は要件基準を明確に定めています。HACCPとISO22000の要件基準に加え、追加要求事項を定めていることから、認証を取得するのは容易ではありません。また、国内の食品製造業者が取得する食品管理規格の中で、FSSC22000は2番目に取得率が高くなっています。トップは地方公共団体によるHACCPの6.8%、FSSC22000は5.3%で2番目です。自社商品の安全性を証明するハイレベルなシステム規格を求める企業は多く、今後も増え続けることが予想されます。取得するメリット2つFSSC22000を取得するメリットは以下の通りです。社外の人に自社商品の安全性を証明できる業務の効率化が狙える一般的に、企業・消費者ともに、安全性が疑われる食品を進んで購入する人はいないでしょう。原材料の調達から食品の製造まで、各工程で高いレベルの食品管理を実施していると説明すれば、安全性を評価して購入につながる可能性が高まります。とはいえ、原材料の調達から製造までの流れを詳しく説明すると時間がかかってしまいます。製造工程の中に企業秘密が含まれている場合は、すべてを明かすこともできません。FSSC22000の認証を取得することにより、社外の人に自社食品の安全性の高さを証明できます。認証があることで、詳細な説明をしなくても、自社の食品管理について簡潔かつ明快に相手に示すことができます。また、FSSC22000は食品製造の工程を可視化するので、業務効率の向上が期待できます。一連の工程を可視化すれば、「無駄な工程がないか」「簡略化できる作業はないか」を確認することが可能です。無駄のないスムーズな工程を作り出せば、業務が円滑に進んで社員のモチベーションもアップするでしょう。FSSC22000の対象事業者認証を取得できる対象事業者は以下の通りです。食品製造業レストランやホテルなどへのケータリング業食品包装や包装材の事業畜産業水産業流通や輸送業化学製品の製造業規格取得のメインとなるのは食品製造業やケータリング業ですが、流通や輸送業、化学製品の製造業も取得可能です。このほか、食品を包む包装材を製造する事業も取得できます。食品の安全性が証明されていても、食品を包む包装材に不可解な点があれば、消費者は購入しづらくなります。安全な包装材を使っているとわかれば、食品への信頼性はより高まるでしょう。認証取得の難易度FSSC22000は厳しい要求事項が設定されているものの、必ずしも「難易度が高い」というわけではありません。取得に求められる要求事項には、食品を安全に作るための取り組みが記載されています。原材料の入手先から製造まで、安全面に配慮している企業であれば、すでに要求事項を満たしている可能性もあります。認証取得を検討している方は、まずは要求事項を確認することを推奨します。その上で、要求事項を満たしていない部分があれば、改善して申請を行いましょう。FSSCとは?ISOとの違いについてFSSC22000は、食品業界で注目を集めているシステム企画です。しかし、「そもそもFSSCとは何か」と疑問を持っている人もいるでしょう。同じ食品関連の規格であるISOとは何が違うのかや、どちらを取得すべきなのかを迷っているケースもあるかもしれません。ここでは、FSSCとISOは何が違うのかを解説します。FSSCとISOの違いFSSC とISO (International Organization for Standardizationn)は、どちらも食品の安全性を証明する国際規格です。FSSCはオランダの財団、ISOはスイスの民間機関が開発しています。ちなみに、食品安全基準として初めて誕生したのは、HACCPです。食品の製造過程における危険性や、危険を避けるための対策がガイドライン化され、食品の安全性は飛躍的に向上しました。しかし、HACCPは企業がどの国にあるのかによって基準が異なっていて、衛生管理部分が不明瞭であることが指摘されてきました。そこで、HACCPのマイナス部分を改善した国際規格として誕生したのが、ISO22000です。ISO22000は国際規格なので、国や認証団体によって要求事項が変わることはありません。ISO22000は安全面や衛生面のシステム規格として幅広く普及しましたが、一部の内容が原因で食品の事故が発生することもありました。こうした事故をなくし、さらに安全性を高めるために開発されたのがFSSC22000です。FSSC22000はISO22000要求事項よりも厳格ISO22000とFSSC22000を比べると、後者のほうが内容が厳しくなっています。ISO22000では、具体的な内容の認証を企業の判断に任せている面があり、企業によって取り組み内容に差異が生じていました。その点において、FSSC22000はISO22000のあいまいな部分を明確にしています。認証を取得する企業によって安全面・衛生面に差異が生じないため、消費者の信頼を獲得しやすくなると期待できます。FSSC22000ver6における要求事項の変更点FSSC22000は誕生してから数回バージョンアップしていて、2023年4月にはver6が発行されました。すでに認証を取得している企業は、変更内容を確認した上で、新しい内容に対応することが求められます。ver6の変更点は以下の項目についてです。容器包装にリサイクル原料を使用トレーニング・申告・検証・確認を含む全体的なアレルゲン管理製品ラベル・包装の情報管理デザイン管理と印刷管理食品防御・偽装の要求事項の供給者への要求輸送タンカーの清掃異物の管理品質管理の体系的なアプローチ設備管理食品ロスと廃棄物コミュニケーションに対する要求事項要求事項のバージョンアップに伴い、認証を取得している企業には監査が入ります。監査の時期までに変更点を確認し、食品管理体制を整えましょう。まとめFSSC22000は、ハイレベルな食品管理が求められる国際規格のひとつです。同じ国際規格であるISO22000よりも要求事項が厳格なため、どんな企業でも簡単に取得できるとはいえません。しかし、認証を取得すれば、国内だけでなく、海外にも食品の安全性をアピールできます。消費者からの信頼向上が期待できるので、企業とユーザーの双方にメリットがあります。今回の記事を参考に、認証の概要やメリットを知り、理解を深めてみてはいかがでしょうか。

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セミナー・展示会

【受付終了】シェアシマ特別セミナー|食品企業のためのサステナブル経営入門(1/30)

<こちらのセミナーの受付は終了しました>〜いま食品企業が直面する課題とその対処方法〜人口減少による国内市場の縮小と、原料・物流コストの高騰など、日本の食品製造業の将来を考えるにはグローバルな視点と対応が欠かせない状況となっています。そのグローバルな食品市場においては、人口増加や生活レベルの向上に伴う需要の急拡大とそれに伴う環境や社会への影響の増大から、食品産業と農業などを含めたフードシステム全体の変革が大きな課題とされています。それではいったいどこを目指し、何から始めたら良いでしょうか。グローバル市場を意識した、けれど自社のサイズに合った「サステナブル経営」のためにはどうしたら良いのでしょうか。本セミナーでは、食とサステナビリティに関する国内の第一人者として現場で企業の支援にあたり、環境省、農水省などの委員も歴任されてきた足立直樹氏をメインスピーカーに迎え、いち早くこの課題に取り組む日本マクドナルド株式会社から牧陽子氏(サステナビリティ&ESG部 部長)を招いて具体事例を元に考えます。次の世代に確実にバトンを手渡せるサステナブルな経営を考える、最初の一歩としてお勧めいたします。こんな方におすすめです企業のサステナブル経営に関心のある方グローバル展開に興味のある食品業界の方食品産業に関わる自治体関係者の方セミナー概要テーマ:食品企業のためのサステナブル経営入門ーいま食品企業が直面する課題とその対処方法日時:2024年1月30日(火)13:30-15:00視聴方法:ZOOMウェビナー(インターネット経由で全国どこからでもご参加いただけます)参加費:無料定員:500名(先着順)申込締切:2024年1月30日(火)13:00主催:ICS-net株式会社プログラム1.ご挨拶 小池祥悟(ICS-net株式会社代表取締役)2.情報提供: 「食品企業のためのサステナブル経営に関するガイダンスについて」 中世古 昌史 氏(農林水産省 食品産業部 新事業・食品産業政策課 ファイナンス室 課長補佐)3. 基調講演: 「いま食品企業が直面する課題とその対処方法」 足立 直樹 氏(サステナブル経営アドバイザー/株式会社レスポンスアビリティ代表取締役)4.事例発表: 牧 陽子 氏(日本マクドナルド株式会社サステナビリティ&ESG部 部長/一橋大学 非常勤講師)5. ご挨拶 小池祥悟(ICS-net株式会社代表取締役)質疑応答の時間もご用意しています。<15時終了予定>※時間は目安ですので多少前後します。都合により、内容が変更になる場合がございます。

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食品ロス

【イベントレポート】サステナブルな米粉パンを販売【リンネルクリスマスマーケット2023】

食品原料のプラットフォーム「シェアシマ」は、パン・菓子原材料卸・販売を行う株式会社丸富士(長野市)と共に、12月3日に開催されたリンネル「クリスマスマーケット2023」でサステナブルな米粉パン「アップサイクルフード 米粉ブレッド from 信州」を販売しました。当日は、ファミリー層や女性客を中心に、多くの来場者でにぎわいました。古米や規格外の食品でつくった米粉パン本イベントは、二子玉川ライズのイベントスペース「ガレリア」で行われた入場無料のオープン形式イベントです。「Get ready for Christmas!<そろそろ準備をしなくっちゃ!>」をテーマに、雪降る北欧のクリスマスをイメージに、スペシャルゲストを招いたトークショーやステージパフォーマンス、またリンネルのコンセプト“心地よい暮らしと装い”にちなんだ商品が多数出店されました。シェアシマと丸冨士とが会場で販売したのは、サステナブルな米粉パン「アップサイクルフード 米粉ブレッド from 信州」。こちらの商品は、リンネル監修のもと、シェアシマと丸冨士が共同で企画・開発したものです。長野県・木島平村産の古米を使った米粉の生地に、「美味しく食べられるが形や色が悪い」「食べられるが一般的な生産ラインでは販売していない」といった理由で、食品加工の途中で生じてしまった食品を具材をつかった商品です。フレーバーは全8種で、「恵み」セットと「実り」セットの2種(4個入り)に分けて販売しました。リンネル編集長お墨付きの「いぶりがっこチーズ」は老若男女を問わず大人気で、他にも「柿くるみ」や「いちじく」が好評でした。ご購入いただいたお客様からは、「余っている食品に、こういったものがあるとは知らなかった」「環境にいい取り組みだと思う」といった声をいただきました。今回の販売が、アップサイクル・フードの取り組みの意義を消費者の方々に広く届ける機会となったことを実感しています。当日の様子「サステナブルな米粉パン」の誕生ストーリーをクロストークイベント当日は、「アップサイクルフード 米粉ブレッド from 信州」の誕生ストーリーについて、リンネル・丸富士・シェアシマの3者によるクロストークの時間がありました。取り組みの背景から商品開発のプロセスまでを振り返り、フードロス削減の選択肢について、それぞれの視点からお話しました。以下、お話の中で、特に印象的だったコメントをご紹介します。■ リンネル編集長・西山千香子 様リンネルではかねてから「食品ロス」の問題に関心を持っていて、食品ロスの削減に役立てるような取り組みをしたいと思っていました。リンネル読者にはパン好きの方も多いと思うのですが、「アップサイクルフード 米粉ブレッド from信州」はおいしく食べながら、同時に環境に貢献することができます。それは自分の「心」も満たすことができる大変よい取り組みだと思います。米粉パン独自のもちもち感も非常においしいので、ぜひ味わっていただきたいです。■ 丸冨士社長・倉石匡啓 様リンネルさんのファッションやライフスタイルへのアプローチはとても素晴らしいので、それを「食」に結びつけることは非常に高度な挑戦でした。今回、未利用の食品原料を最大限に活用しながら、掛け合わせに適した素材を見つけ、味・食感を向上させるために、何度も試作を重ねました。結果として、性別・年齢問わず楽しんでいただけるような商品ができました。ぜひたくさんの方に味わって頂けたら幸いです。■ シェアシマ広報・ 山口幸穂日本は食料自給率が低いのに、先進国の中ではトップクラスで食べ物を捨てている国だと言われています。そうした状況下で、フードロスに対して特別な思いのある3社により、未利用の食品原料を活用したアップサイクル商品の開発ができたことをうれしく思います。”食べることを通じて、地球にちょっといいことを” そんな取り組みを、この米粉パンをきっかけに、多くの皆さまに知っていただけたら幸いです。<関連記事>米粉パンの商品開発舞台裏トーク:https://note.com/shareshima/n/n865fa0ff9646(シェアシマ公式noteに掲載中です)米粉パンをオンライン販売中丸冨士が運営するサイト「お米のミライ」(https://okomenomirai.stores.jp)にて、米粉パン(米粉プティパン4種セットなど)を販売中です。

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サステナブル

天然水産物を持続可能に利用するには?(前編)【食品企業のためのサステナブル経営(第11回)】

前回は水産養殖にまつわる様々な問題点について、そしてそうした問題がない持続可能な養殖水産物を見分けて利用する方法として、養殖認証を活用することをお話ししました。こうした認証マークがある原料や商品を買えば、養殖に起因する様々な環境や社会問題を回避することができるので、安心であり、また食品産業の持続可能性を担保するためにも役立つのです。それでは天然水産物の場合はどうしたら良いのでしょうか? 天然水産物には養殖水産物とは異なる問題が多々あります。特に気をつけなければいけないのが、資源量が毎年減っている問題です。連載第9回(これで問題解決?!ウナギの完全養殖)で紹介したように世界の漁獲高は成長を続けているのですが、天然水産物のそれは1980年代後半からはほとんど成長していません。もうそれ以上は獲れなくなってしまったので、それを養殖水産物が補っているのです。減り続ける天然水産物、影響は日本にも国連食糧農業機関(FAO)のデータで世界の天然水産資源の状態を見てみると、50年前には世界の水産資源の約4割にまだ余裕がありました。そして当時でも5割は資源量の上限まで獲られており、それ以上に獲っている、つまりいわゆる乱獲状態にあるものも1割程度ありました。ところが近年では乱獲状態が3割以上、資源量の限界まで利用しているものが約6割、余裕があるものは1割近くにまで減ってしまっているのです。このままこの傾向が続けば、資原量に余裕がある魚種はなくなり、多くのものが乱獲状態になってしまうでしょう。天然水産物の捕獲が増えないのは当然ですし、今後さらに減ってしまってもおかしくありません。図:”The State of World Fisheries and Aquaculture 2022” (FAO, 2022)日本近海においても、連載第9回で取り上げたウナギはもちろん、サンマ、スルメイカ、サケ、スケトウダラ、マイワシなど、様々な魚が獲れなくなって来ています。いろいろな産地があるので、店頭にまったく並ばなくなるということはまだ起きていませんが、以前よりも見かけることが少なくなったり、価格が高騰していることには、きっと多くの方がお気づきでしょう。獲り過ぎを防ぐための管理の必要性漁獲量がこのように急激に減ってしまった理由はいくつか考えられます。気候危機によって水温が上昇した、海流のコースが変わった、ということもしばしば指摘されます。沿岸の開発や汚染で魚、特に稚魚のすみかがなくなったということもあるでしょう。また、世界的に需要が伸び、他国の漁船が同じ漁場で魚を獲るようになったということを挙げる方もいます。しかし、なんと言っても最大の理由は獲り過ぎです。もちろん私たちは太古の昔から魚を獲って食べて来ました。特に日本は世界でも有数の水産国でした。日本のまわりの海は豊かで、長い間、資源量は十分にあったのです。そもそも魚は大変多くの卵を生みますので、人間がある程度捕獲しても、資源量を回復しやすいという性質があります。理論的には、人間が資源を利用した方が、一定期間内の生産量は大きくなるとも考えられています。とは言え、限界を超えて捕獲してしまうと、資源量はもはや回復できなくなってしまいます。漁獲技術が進化し、支えるべき人口も増えた現在、漁獲量がその限界を超えつつあるのです。これまでと同じようなやり方で漁業を続けていることはもうできないと考える必要があります。そこで必要とされるのが、科学に基づく持続可能な水産資源管理です。そして、そのような水産資源管理を行なった漁業を行なっているかどうかを審査する認証制度や、それに基づく認証ラベルも存在しています。実は前回取り上げた養殖に関する認証よりも、漁業に関する認証制度の方が先に開発されています。代表的なものがMSC(Marine Stewardship Council:海洋管理協議会)によるMSC認証で、認証を取得した漁業で獲られた天然の水産物にはMSC「海のエコラベル」が付けられます。こうした認証制度を活用することが、天然水産物においても持続可能な利用につながるのです。詳細については次回お話ししたいと思います。次回の記事を読む:天然水産物を持続可能に利用するには?(後編)【食品企業のためのサステナブル経営(第12回)】

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食品原料

賞味期限を延長させる原料|日持向上剤で食品ロスを削減【ウエノフードテクノ】

スマイティ®︎のご紹介株式会社ウエノフードテクノ(東京都千代田区)では、食品の腐敗や変敗を防ぐことで賞味期限を延長させることのできる日持向上剤「スマイティ®︎」を製造・販売しています。トータルサニテーションを提唱する、同社の豊富な知見と高い技術によって、静菌効果のある酢酸ナトリウムと液体の醸造酢を粉末化。使い勝手の良い製剤に仕上げました。この記事では、スマイティ®︎の特徴とその効果、スマイティ®︎シリーズのラインナップと活用例についてご紹介します。食感や味に影響を与えずに賞味期限を延長させたい、食品の腐敗・変敗を防いで食中毒のリスクを減らしたい、食品ロス削減に貢献したいとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。スマイティ®︎とは株式会社ウエノフードテクノは、製造環境の衛生化から、食品を内から守る食品添加物、食品を外から守る脱酸素剤類、HACCPなど一般衛生のシステム化まで、食品メーカーの「トータルサニテーション」を支援し、食の安全・安心に寄与しています。スマイティ®︎の原料である酢酸ナトリウムには、幅広い細菌類の生育を抑える効果があります。対象食品の制限もなく、日持向上剤としては最もよく使われている食品添加物です。また、pH調整剤や調味料、酸味料としても利用されています。この酢酸ナトリウムに、液体の醸造酢をあわせて粉末状にし、一剤化したのがスマイティ®︎です。独自技術で粉末化することで、従来品よりも酸味・酸臭を低減した使い勝手の良い製剤となっています。醸造酢イメージスマイティ®︎の特徴とメリット強力な静菌力スマイティ®︎は、耐熱性のある芽胞菌から、乳酸菌、カビや酵母などの真菌類まで、食品の腐敗原因となる菌に幅広く効果を発揮します。酸臭・酸味が少なく、味への影響を低減醸造酢を粉末化することで、従来製品よりも酸臭・酸味の低減を実現。従来の日持向上剤における主剤・副剤・マスキング素材の単純混合では難しかった、味質の改善効果も期待できます。食感を損なわない従来品よりも状態が均一で扱いやすいため、水産ねり製品などに添加しやすく、食感を損なわない利点があります。スマイティ®︎の活用事例のご紹介スマイティ®︎は、例えば、洋菓子の日持ち向上に役立ちます。ケーキなどの日持向上剤としてよく用いられるグリシンの一部を、スマイティ®︎に置き換えることで、グリシン単体では抑えきれなかったカビの発生を抑制する効果が高まります。また、酸度が低いため、かまぼこなど水産ねり製品に使用した場合、従来品(酢酸ナトリウム)よりも味や食感(弾力)への影響が少なく、おいしさを保ちつつ賞味期限を延長することができます。このほかにも、惣菜、ハム・ソーセージ、フィリング、パン・菓子類などの日持ち向上に適しています。スマイティ®︎シリーズのラインナップスマイティ®︎シリーズの商品ラインナップをご紹介します。食品の種類や用途によって、最適な製剤を使い分けてご活用ください。日持向上剤「スマイティ®︎」臭い・味がマイルドなので、食品の風味を損ないにくく、これまでの酢酸ナトリウム系製剤では使いにくかった食品にも幅広く使用可能です。シェアシマ掲載商品は、こちらよりご覧いただけます。日持向上剤「SM-G」味重視の和惣菜(蒸し物や和え物など)、菓子(特に和菓子)への添加に向いています。(醸造酢ではなく酢酸を粉末化して配合しています。)pH調整剤「SM-P」「SM-L」酢酸と酢酸ナトリウムを高濃度に含む粉末製剤です。少量添加でpH調整、日持ちなどの効果を得ることができます。惣菜、水産および畜産加工品への添加に向いています。(醸造酢ではなく酢酸を粉末化して配合しています。)食品の腐敗や変敗を防ぎ、賞味期限を延長させることは、食品ロスの削減に大きく貢献します。スマイティ®︎をお試しになりたい方、自社の商品にぴったりの日持向上剤をお探しの方は、ウエノフードテクノまでお問い合わせください。

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食品原料

賞味期限を延長させる原料|酸化防止で食品ロスを削減【扶桑化学工業】

オキシナジー™️のご紹介食品の劣化を抑え、色や風味を長持ちさせるのに重要なのが「酸化」の防止です。扶桑化学工業株式会社(大阪市)では、飲食品の風味への影響が少なく、少量添加で食品の酸化を抑えることができる「オキシナジー™️」を製造・販売しています。扶桑化学工業が国内トップシェアを誇る「果実酸®︎」を厳選配合し、相乗効果を高めた水に均一分散可能な粉末製剤です。この記事では、オキシナジー™️の特徴から、相乗効果を生み出すメカニズム、オキシナジー™️の活用例までをご紹介します。食品のおいしさや安全性を保ちながら、賞味期限を延長させたいとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。オキシナジー™️のシェアシマ掲載ページは、こちらよりご覧いただけます。オキシナジー™️とは:ビタミン×果実酸®︎の力扶桑化学工業は、果実や野菜に含まれる酸味の成分である果実酸®︎(=有機酸)の世界で唯一の総合メーカーです。中でも、リンゴ酸・クエン酸は、国内トップシェアを誇り、リンゴ酸においては、世界40カ国以上へ輸出しています。果実酸®︎の用途は広く、食品では、スポーツドリンクや清涼飲料水、キャンディーやジャム、調味料、加工食品向けの酸味料のほか、日持ち向上剤、pH調整剤としても利用されています。また、食品以外にも、化粧品や医薬品、農業・漁業(土壌改良剤や飼料)、精密産業(洗浄剤)など、さまざまな分野で活用されています。この果実酸®︎の力を活かし、従来の酸化防止剤(ビタミンC・ビタミンE等)の単独添加だけでは得られなかった高い酸化防止効果を実現したのがオキシナジー™️です。オキシナジー™️の特徴とメリットオキシナジー™️の酸化防止メカニズム通常、食品に含まれる油脂は、空気中の酸素に反応し、過酸化脂質を生じます。この過酸化脂質は、ラジカル連鎖反応により増加していき、結果として食品は風味劣化、物質変化、酸価上昇などの現象(いわゆる、酸化)を起こします。一方、このラジカル連鎖反応にビタミンが存在すると、ビタミンが身代わりとなって消費されるため過酸化脂質の発生が抑えられ、食品の酸化防止に繋がります。オキシナジー™️は、脂溶性成分の「ビタミンE」と難溶性結晶物である「ビタミンCパルミテート」に、さらに果実酸®︎を厳選配合することで、結果的に物質中のビタミンの寿命が延長し、ビタミンを単独で添加するよりも酸化防止効果が高まるという特性があります。オキシナジー™️の3つのメリット1.少量添加で高い効果を発揮するオキシナジー™️は、ビタミンを単独で添加するよりも少ない量で酸化防止効果を発揮します。近年は、天然由来の酸化防止原料(ローズマリー、カテキンなど)の価格が高騰しているため、少量でも高い効果を発揮するオキシナジー™️は、コスト面でもメリットがあります。2.風味に影響を与えにくい製剤臭(特にビタミン臭)を低減しているキシナジー™️は、風味に影響を与えにくい素材です。また、中性に近く、pHへの影響が少ないため、さまざまな用途での利用が可能です。3.水に均一分散するオキシナジー™️は、水に均一に分散する特性があります。飲料等に使いやすく、また、生地(麺類や製パン、製菓等)への練り込みにも適しています。オキシナジー™️のアプリケーションのご紹介オキシナジー™️は、例えば即席麺(油揚げ麺)の酸化防止に適しています。乾燥麺は、穴が空いているため、表面積が大きく酸化しやすい傾向があります。麺に、オキシナジー™️を添加した場合、「ビタミンE20%粉末」を添加した場合と比べても、3分の1の添加量で同等以上の期間、品質を保持できるという研究結果があります。そのほかにも、バタークッキーの酸化防止や、乳製品の光酸化防止、風味劣化の抑制にも効果が確認されています。食品の劣化を抑え、賞味期限を延長させることは、食品ロスの削減にも大きく貢献します。オキシナジー™️について、より具体的な説明を聞きたい方、効果の出る食材の組み合わせを知りたい方は、扶桑化学工業までお問い合わせください。

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シェアシマに原料登録されているうち、OEM対応が可能な商品をこちらのページに集めました。※シェアシマでは、OEM委託(工場案内)、食品の企画・開発のご相談を承っております。お気軽にこちらから、お問い合わせください。※OEM受託工場の情報掲載をご希望の場合も是非お問い合わせください。お問い合わせは、こちらより、お願いいたします。ペースト発酵野菜ペースト【OEM対応】野菜ペースト | 食品原料検索パウダー【OEM対応】おつまみ畑 | 食品原料検索調味料【OEM対応】醬油麴唐辛子【OEM対応】ツインパック | 食品原料検索【OEM対応】焙煎ごまドレッシング | 食品原料検索【OEM対応】葉活酢 | 食品原料検索【OEM対応】ローストビーフ用ソース | 食品原料検索【OEM対応】芳醇白ワインビネガー | 食品原料検索農産物【OEM対応】乾燥野菜 | 食品原料検索【OEM対応】納豆(乾燥) | 食品原料検索水産物ツナパウチ 小売用ツナパウチ 業務用(500g~2kg程度)調理済み食品【OEM対応】牛ほほ肉の赤ワイン煮などの煮込み料理、カレー類、スープ、ハンバーグ類、グラタン類【OEM対応】キーマカレー風ソース | 食品原料検索【OEM対応】北海道じゃがいものコロッケ | 食品原料検索└ レトルト食品【OEM対応】レトルト食品レトルト食品(カレー・スープ・パスタソース・おかゆなど)└ 冷凍食品【OEM対応】冷凍果実 | 食品原料検索【OEM対応】冷凍スムージー完成品 | 食品原料検索【OEM対応】冷凍ダイス野菜 | 食品原料検索【OEM対応】冷凍野菜【OEM対応】冷凍野菜・果実 | 食品原料検索その他【OEM対応】オニオンタルト | 食品原料検索【OEM対応】華麵舞踏会 醤油との出会い | 食品原料検索【OEM対応】ミックスナッツ | 食品原料検索【OEM対応】ミルククリームチーズ | 食品原料検索└ 技術系【OEM対応】カップ充填加工 | 食品原料検索【OEM対応】段ボール | 食品原料検索【OEM対応】熱水処理(特許技術色差分解処理)【OEM対応】ブリスター | 食品原料検索OEM(工場)探しをシェアシマがお手伝いします!シェアシマOEMサービスの詳細はこちらをご覧ください。